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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 いつまでたっても問題は消えず、第8話。サブタイトルは「波乱」だけど、毎回毎回波乱ではあるよな。

 WUG内での問題は前回の藍里騒動で一段落したかと思われたのだが、残念ながら何一つ片付いてはいなかった。前回「こいつが一番悪いんじゃね?」と突っ込んだ菜々美がついに牙を剥いた。前回の態度に「次回からみんなで力あわせて頑張るはずなのに、こいつ駄目やな」と思ってたら、本人は全くそんなことを考えてなかったっていう。確かに光塚云々は前から言っていたし、別に目的意識が違うことは悪いことじゃないが、そのことをメンバーに一切打ち明けずに黙々と練習に参加してるってのはどういう腹づもりなのだろうか。わざわざ人払いして松田マネにこっそりと離脱の意志を伝えており、本人の中では既に「アイドルの祭典とか出ないし」と思っているはずなのに、素知らぬ顔をして合同練習に参加するってのは、他のメンバーからしたら迷惑以外のなにものでもないだろう。最終的に1人抜けたところでそこまで影響は無いのかもしれないが、前回の顛末のおかげで佳乃や真夢は「この7人で頑張っていく」っていうモチベーションを高めているわけで、本番が近づいてから「いや、やらんけど」とか言われたらキレる。もう参加しねぇんだったら、さっさと他のメンバーに伝えて離脱すればいいのに。今のところ、どう考えてもメンバーで最低なのは菜々美である。まー、藍里との対話なんかを見てると、本人もまだ迷っている部分はあると思うんだけども。

 そして、そんな不穏分子に加えて、根本的な「実力不足」も引き続きメンバー全員の足を引っ張っている。藍里が性根を入れ替えて上昇志向になったのはいいのだが、他のメンバーたちはそんな藍里の「出来なさ」に甘えて油断していたところもあったのだろう。プロアイドルに比べると大したことない程度の練習でも「頑張っている」と自己満足してしまっていた。そりゃ、素人の女子高生集団だったら仕方ない部分ではあるんだけどね。社長とマネが実際のステージに対してはほとんどコメントをくれないので、これまでの活動には外からの目がほとんどなかったのだ。早坂が加わったことでようやくその「管理」が始まったわけだが、いきなりの温度差についていけてないことは前回から分かりきっていたこと。今回も早坂が少し目を離していたせいで、求める目標値がどうしても低くなってしまっていた。そして、そのことを原因に再び真夢と佳乃がぶつかることに。

 今回の件に関しては、はっきり言って真夢が正しい。別にI−1と比べずとも、「他のアイドルと呼ばれる存在に比べてまだまだ努力が足りない」というのは客観的な事実なのだろうし、それを主観視点でもジャッジ出来るのは、実際にアイドル活動をしていた真夢しかいない。今まではどうしても「I−1と比べると」という発言は角が立つので遠慮していた部分があったが(藍里との2人練習のシーン)、早坂に煽られたことで、勇気を出して禁忌と思われていた「I−1と比べて」という切り札を切った。メンバーに覚悟が出来ていればこれは充分に効果的なものだったはずなのだが、やはり「素人集団」では目先の苦労ばかりが気がかりで、なかなか真夢の求める理解は得られない。そんなメンバーの意見を肩代わりして、佳乃がぶつかることになってしまったのだ。客観的に見るならば、佳乃の言い分にはあまり理がない。「練習量が足りなかったから早坂に怒られた」のは事実であるし、それを訴えた真夢に対して「I−1は関係無いだろ!」と切れるのは筋違いである。ただ、佳乃の気持ちも分からないではない。実際はそうじゃなくても、「前に在籍していたグループの基準でものを見るメンバー」は気持ちのいいものではないだろうし、今のWUGでは、真夢がそういう態度に出た、と思ってしまうのも不思議ではない。そうした不信感をリーダーなりの裁量で裁いた時に、「真夢をたしなめる」というのは1つの選択肢だ。そして、これを機会に「真夢とI−1」というわだかまりを解消させてしまうことが今後のグループ運営に必要なのも事実。社長の言うように「膿を出し切る」ことで、佳乃が本当の意味でのリーダーになれるということだろう。ただ、その選択肢は相当な茨の道なのは間違い無いのだが……真夢が「I−1と比べて」っていう地雷を踏まずに上手くメンバーにはっぱをかけられたら良かったんだけどねぇ(まぁ、その場合でも菜々美爆弾は残ったままであるが)。

 残った話数を考えると、WUG内に残った課題は菜々美・真夢・佳乃だけで終わりそうだ。今回のエピソードは序盤だけは割と和気藹々としたシーンが多くて、現段階でのいい感じの立ち位置がチェック出来る。実波、未夕は完全に平和チーム。このアホの子っぽい2人で食い物の話をしているときが、WUGに一番平和な空気が流れている時間。藍里は前回の復活劇があったので、健気に頑張るチームの礎。今回も真夢がイラッとしてしまうくらいにダンスで後れを取っていたわけだが、もう余計な後ろめたさが無くなったので、その「出来なさ」を武器にして、とにかく「努力」を訴える存在に。この3人がムードメーカーになるわけだが、残る1人、夏夜の立ち位置も実はこっち寄り。真夢と佳乃の喧嘩を必死に仲裁しようとしたのも夏夜ちゃんだったしね。見た目はややケバい方だが、悪い子じゃないんだろうね。現時点で唯一個別エピソードが無さそうなのが不憫だけど、画面に映ってると目立つから、何とか存在感を出せるように頑張れ。もう、いっそのこと菜々美がいなくなった方がバランス取れる気もしてきた。

 こうして子供たちが頑張っているわけだが、相変わらずこの世界は大人たちがクールに頑張っている(松田を除く)。いちいち感心してしまうのはI−1社長の白木さん。彼の持つアイドル業の信念って、実はすげぇ真っ当でリアルなんだよなぁ。全て正しいとは思わないが、少なくとも正解の1つではある。純粋な「商品の生産者」としてここまで純度の高い教育が出来る人間ってのも貴重。「集中ほどファンの心を掴むものはないのです」っていうのは名言だ。「休まない! 愚痴らない! 考えない! いつも感謝!!」 まー、ブラック企業の影もちらつきますが、アイドル業なんて元々ブラックなもんだしな。「考えない」を取り除けば割といいコピー。そして、そんな白木社長と楽しげに盛り上がる早坂も相変わらずのリアリストで、なおかつロマンチスト。彼が教えてくれるのはたった1つのシンプルな事実、「甘ったれんな、努力しろ」。至極真っ当なスポ根だなぁ。

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 にいちゃんの画力が三峯クラス、第7話。別に中二病の人間がイラストに長けてるわけではないからな。しかし、いくら恥ずかしい嗜好だとしても、あんだけ強烈なものを描くだろうか……。

 前回までで「友達編」が完結し、残り4話はクライマックスに向けて、改めて「いなりとうか様」の関係が綴られていくという。今回はそのとっかかりとなる物語であり、神通力を持ってしまったが故に悩まなければいけなくなったいなりの苦悩から、更にうか様が悩ましげな状態になってしまう。「力がコントロール出来ないために暴走してしまう」っていうのはいかにもなセッティングだが、その暴走の結果が「ちょっとだけくじの結果を変える」程度というのがこの作品らしいところである。そして、そんな些細なことでも大いに悩まなきゃいけないもこの作品らしい。確かに、いなりがやってしまったことは「ずる」であるし、故意にやったのだとしたらそれはあまりいい事とは言えないだろうが、無意識にやってしまったというのが難しい問題。誰が損をしたわけでもないし、謝ろうにも相手もいない。だったら大人しく現実として受け入れてしまえばいいかというと、そういうわけにもいかないのはいなり自身の問題としてとてもよく分かる。ここで「ずるしたこと」を自分で認めてしまったら、今後も同じようにして神通力を使うことに歯止めが利かなくなってしまう。そうなると、人間としては「駄目な奴」には違いないのだ。ここで「うっかりだけどラッキー」などと思わずに、反省してふさぎ込んでしまうのは、いなりがとても素直でいい子であることの証明である。

 しかしまぁ、分かっていない人間からみればこれほどまどろっこしくて、やるせない状態もあるまい。願って手に入れたはずのポジションを反省から手放してしまうし、その理由も説明されないのでは、クラスのみんなだって困惑するし、渦中で振り回された丹波橋君もいい迷惑。あげく渡したはずの手紙を風に飛ばして処分されてしまった桃山さんなんて完全にとばっちりだ(彼女が頑張って書いた手紙が誰かに拾われないことを祈るばかりだが……)。独りで悩むだけならしょうがないが、他人に迷惑をかけてしまうのは良いことではないだろう。この辺りが不器用なのが、いなりの面倒なところである。結果的には丹波橋君との関係は崩れるどころか前に進みはじめたので怪我の功名ではあるのだが、神通力を巡る諸問題を解決しないかぎりは、今後のいなりの人生が根本的に解決したとはいえないのである。頑張ってもらわないとなぁ。ちなみに、純粋な距離だけで言ったら丹波橋君に近いのは桃山さんである(京阪本線路線図参照。ちなみに墨染さんも同様に近い)。

 そして、神通力を与えた側、うか様の方も一悶着あって上手いこと行ってない。ちょっと面倒をみたために「気になる人」にまで格上げしてしまったうか様の存在に悶々とする燈日お兄ちゃん。そりゃな、年頃の男の子がうっかり部屋に女性をあげてしまったのだし、平静でいろっていう方が無理だわな。相手は一応神様だけど、とてもじゃないけどそんな風には見えないからな(壁抜けとかするけど)。一方、うか様の方でも「一緒にいて楽しい殿方は……」と問われてうっかり燈日のことを思い浮かべてしまうという事案が発生。「それ、一緒にいて楽しいのは燈日様じゃなくWii様ではないのですか?」とも思うのだが、相談出来る殿方は「いるわけない」と即答しちゃうようなうか様じゃぁ、一度思い始めたら止まらない。2人して距離感を計りかねる状態で、気付けばやいのやいのと揉めはじめる始末。まぁ、あの中二病兄貴が面倒なだけな気がするけどね……うか様にも後ろ暗いところがあるからあんまり積極的に話しかけられないのは悩ましいよなぁ。これ、万一燈日に話をつけて高天原に連れて行ってたら、所帯を持ったりできるもんなんだろうか。神と人の繋がりなんて、いなりとの交友関係すら危ういのに、婚姻関係なんて結べるわけないよな。神様の婚活が人間と完全に一緒なのもどうかと思うけどさ。

 現状、いなりの恋路は進展ありだが大きな課題も残っている、うか様の方に至っては恋路と言っていいのかどうかすら怪しい。これを解決するのにあと3話でどのように落としどころを見つけるのでしょうか。ひとまず、三条さんと墨染さんをくっつけて様子を見るっていうのはどうでしょうかね!

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 うん、知ってた、第7話。ここまで予定通りの進行。今回のお話は割と7人のメンバー全員が個々に動けていたので、キャラを把握するには丁度良かったかね。まー、この時期まで未だに名前が定着してない事態の方が問題かもしれないけど。キャラ差が観測しにくいのは本当に大変だったのよね。キャラ絵が地味だし、声でも識別出来ないし。

 まず、前回からの引きで一番はっきりキャラ付け出来たのは当然藍里である。「グループ内で一番下手」という可哀想なキャラ付けは可哀想だが、考えてみりゃ、現実のグループにだってそういう子はいるだろう。「努力で補おうにも補い切れない次元の差」というのを努力のみで埋め合わせるってんだから、ある意味では実に美味しい主人公ポジションともいえる。まー、このグループの場合は全員が素人に毛が生えた程度なので、藍里と同じくらいの努力を全員がしなきゃいけないはずなのだけど。まだ「うまくなる」前なので何とも言い難いが、藍里の性格も含めて、今後はグループ内のかすがいとして機能することが出来るだろう。焦点となる復帰の動機についてもそれなりに納得出来る筋立てになっていたし、感情の起伏の部分については、これまでのエピソードの中でもしっくり来る部類だったのではなかろうか。「何よりもWUGが好きだから」というのは割と大事な要素で、ラブライブで言ったら花陽ポジション、最終的には「好きこそものの」である。

 そんな藍里の復活を力強くサポートした佳乃も、随分時間はかかってしまったが、今回ようやくキャラがしっかりと固まった。これまでは「真夢のせいでいまいち自分のリーダーポジションに納得出来ないでうじうじしてる子」といういたたまれない状態にあり、今回も冒頭では「都合のいいときだけリーダーとか言って面倒ごと押しつけてんじゃねぇよ!」という(至極もっともな)ブチギレを披露。「こりゃあかんのちゃうか」とハラハラしていたが、藍里の家に向かうまでの道で真夢と対話出来たこともあり、涙ながらの訴えで藍里を連れ戻すという功績を勝ち取った。「リーダーとか言われてもしらねぇよ!」というブチギレが自信を失っていた藍里の引き戻しに一役買った上に、目の前に真夢がいる状態で自分の心情が吐露できたのは大きい。これでお互いにわだかまりも解消され、「管制塔としての藍里と、模範としての真夢」というツートップがグループ内で形成されたわけだ。真夢が2人のやりとりを言葉少なに見守っているだけ、というポジションニングも実に心得た立ち位置である。

 今回はっきりと基盤を固めたこの3人に、既に当番回をこなした実波、未夕で5人。残り2人のうち、でこっぱちの夏夜も、今回は実波との絡みなどで人の良さが前面に現れ、「お、こいつ意外と頼りになるし、いい奴だぞ」感が加わった。あのギスギスした場所で笑顔が出せただけでも大したもの。となると、問題は残りの1人である。今回矢面に立って問題の中心となったのは藍里だが、そのいざこざの中で一人割を食った形になったのが菜々美だった気がする。何しろ、他の連中が必死にまとまろうとし、最終的に藍里まで戻ってきて友情形成したどさくさで、「光塚へのステップだからこんなグループやめてもいい」とぶちまけているのだ。事が終わった後にはみんなすっかりそのくだりを忘れていたみたいだが……今回の事件で一番遺恨が残るのってあそこだった気がするんだよなぁ……。議論してる間も「時間がない!」って喚いてるばっかりで全然役に立たなかったし。グループで一番いらないの、この子じゃないでしょうかね? まぁ、まだお当番回が無いだけで、次以降に何かあるかもしれないけども。

 こうして7人が結集して、無事にグループとしての基盤は固まった。今回早坂の計らいで「グループ内の関係」が無理矢理にでも醸造されたわけだが、彼が楽しんでいる「友情ごっこ」要素はとても大切なファクターである。ライバル(?)のI−1は完全能率制で「最も優秀な人材」が組み合わさって出来上がったグループだが、WUGは「駄目なところを補い合い、繋ぎ合うグループ」というスタンス。少年漫画や料理漫画でありがちな、「最高の食材を集めたからって最高の料理が出来るわけじゃないんだよ!」理論である。ま、現時点では食材の差が有りすぎて料理で勝負する段階じゃないけど、いずれは、ね。

 次回はいよいよスクールアイドルフェス……違う、アイドルの祭典とやらがあるらしいですよ。そのイベントって、新しいアイドルの卵を探すイベントじゃないんですかね。既に事務所所属のアイドルが乗り込んで覇を競うイベントなんて、存在してるんだろうか。よく分からん。

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 海回の続きだけど水着はないよ! 第6話。まぁ、そういうアニメじゃないのは分かってるけどさ……前回も大して水着押しではなかったし。代わりに寝乱れたうか様が性的過ぎるのが問題点。

 あれだけ揉めに揉めたけど、びっくりするくらいに簡単収束。これもまた女の子の関係性の一側面なのだろうか。暴走しだした神通力については、コンの必死の願いも届いたためか、大事にはならずに収まった。下手をしたらあのまま「墨染さんがいなりになる」という願いを叶える流れになっていたのかもしれないが、過去の反省を活かしたいなりが途中で「それじゃあかん」と気がついたおかげでブレーキがかかったようだ。ちゃんといなりも成長しているのが分かって微笑ましい部分であるが、うか様に譲り渡された神通力は「いなりが変化する力」だったのではないのか、というのが気になる部分。「暴走」ということで、変化の力を他の対象にも及ぼすような力も持ち得てしまうということなのかしら。うか様はいつにも増して苦しそうだし、「神通力を人間に譲り渡す」というあまり前例のないことをしでかしてしまったせいで、細かい制御が効いていないのかもしれない。結局うか様はそんな非常事態のことを知らないままで……どうなってしまうことやら。やっぱりこのうか様といなりの関係性だけはすごく心苦しいんだよなぁ。

 暗いニュースばかりではなく、もちろんおめでたい話もある。前回のギスギスは丸太町さんに根本的な原因があったわけで、その彼女が三条さんの苦言であっさり反省していたため、女の子3人の間で起こったいざこざは、全てが丸く収まった。丸ちゃんは自分の我が儘な態度について謝罪し、墨染さんも、ちょっとナーバスになっていたところで漏れてしまった軽い嫉妬心に対しての謝罪。いなりも、なんかよう分からんけど、面倒は自分のせいだ、ってんで謝罪。みんなが他人を思いやって気を配れば、これ以上こじれることもあるまいて。三条さんだけが蚊帳の外だったのはどうかと思うが、まぁ、彼女から能動的に悪さをしたことはないからな(我関せずで逃げてたのはどうかと思うけども)。

 3人の和平が結ばれただけで今回は一件落着かと思ったのだが、なんと、それに加えて墨染さんが自分の思いをまさかのカミングアウト。はっきりと「恋愛感情」と言ってしまうとは、近頃の中学生はそっち方面の恋愛についても随分オープンなものである。いや、むしろ同性間だったからこそ言ってしまえた部分もあるのかな? いなりは何となく知ってたから「知ってた、頑張れ」というだけだが、丸ちゃんは思いの外食いついてきやがった。「薔薇も百合も」とのことですが……いやぁ、3次元はまたひと味違うぞぉ。っつうか、腐だったら同性カップリングどっちもOKってわけでもないんだけどな。俺は百合はいいけどホモは嫌だぞ。まぁ、丸ちゃんの度量が広いってことでね。これ、丸ちゃん側から積極的に墨染さんに絡んでいく理由が出来てしまったってことで、下手したら4人の中で一番結びつきが強くなるのはこの2人なんじゃなかろうか。ただまぁ、4人の中に恋愛感情が混ざり込んでくると仲良しグループってややこしいことになる気もするんだ。男2女2の集団で1組くっつくと残りの2人も気ぃ使うからな……同性どうしだと大丈夫なんかなぁ。三条さんはそういうのにものすごく無頓着だろうしなぁ。

 とりあえず中学生組は丸く収まったので、次なるステージはもう少し上。すっかり伏見家に居着いてしまったうか様の純真無垢な兄妹への家族愛(?)と、そんな無防備な女性(神)に気に入られて処理が追いつかない燈日兄。燈日はインドア派だし中二病ではあるが、幸いコミュ障でも非リアでもないので、うか様のあしらい方はそれなりに常識的。必要以上に神様となれ合ったりはしないが、一応女性なので邪険に扱ったりもしない。いきなり家族のアルバムを勝手に見始めるというデリカシーの無い行為にも、割と優しく対応してくれている。うか様、燈日との距離感がちょっとおかしいのは、子供の頃から見守ってるせいで親戚のおばちゃんみたいな心境なんだろうけど、そんなことしらない燈日にはちょっと刺激が強いよ。もう一歩引きましょうよ。数多の乙女ゲームでそういう距離感を学んだんじゃないのか。彼女は日がなゲームを繰り返すことで……アクションゲームのスキルは手に入れてるみたいだな。燈日、ソフトの持ち主のくせに負けてんじゃねーよ(こないだのレースゲームも含めて2連敗である)。あと、厨二シナリオ書きながら音読もやめてほしいですね。やっぱりあの男はうか様の相手としては問題が有りすぎる気がします。いや、くっつくのかどうかは知らないけどさ。うか様って乙女ゲープレイヤーだけど人間の男性に対するハードルは案外低いのかなぁ。それとも兄貴のスペックがお眼鏡にかなうレベルなのかなぁ。何にせよ結論は「羨ましい」。

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 メインキャラたちの名前が覚えにくい理由が何となく分かった第6話。こいつら、なんか名前の雰囲気が似てるんだ。マユ、カヤ、ミユ、ナナミ、ミナミ。ヨシノとかは覚えやすいはずなのにキャラがまだ前に出てきてないのよね。

 前回までで真夢の顛末は一段落といったところ。雲の上の存在であるI−1とのあれこれはさておくとして、突如ねじ込んできた鈴村ボイスの音楽プロデューサー早坂の手によって、またまたWUGは急速に回り始める。前回登場した時には「また胡散臭いのが増えたな。これでまた面倒ごとが降りかかるパティーンか」と思ったものだが、早坂は今のところ「悪人」ではなかった。いや、それどころかグループにとってみれば転がり落ちてきたぼた餅、千載一遇のチャンスと言っていい存在。何しろI−1をてっぺんまで導いた実力を持ちながら、純粋に育成欲のみでWUGに飛びついてきたために、一切ギャランティが発生しないという最高のコストパフォーマンスを誇るのである。仮に売れなかったとしても、一線級の人材がレクチャーしてくれるなら、いくらか時間を割く価値はあるだろう。実際、レッスンの内容はピンポイントで「今不足しているもの」を補う内容になっているのだ。何かと強運のWUGであるが、ここにきて最大のラッキーが舞い降りたことになる。

 しかし、残念ながらそんな状況でもメンバーの顔色はパッとしない。一気にI−1レベルまで引き上げられた要望は、片田舎の「芋」アイドルには荷が重すぎた。激しいレッスンに疲弊し、日々の生活との両立で心身ともにグロッキー。中にはこのままの生活に耐えられないと思い始めるメンバーも出る始末。何事も身の丈にあったゆっくりした成長が求められるということか。しかし、この場合「高みを求める」早坂と、「流石に厳しすぎる」と訴えるメンバーのどちらが正しいと言えないのは困ったところである。ちょうど、前回のエピソードでは「ステージ勘はライブの数こなさないとどうしようもない」という感想を抱いたわけだが、ちょうどその「ライブの数」をクリア出来る好条件が勝手に下りてきたのだから、多少の待遇には目をつぶっても、やはり早坂の指導は正しいものであると思うのだが。

 見るべきは、早坂は特に嘘偽りを口にしているわけではないという点。駄目なものは駄目、使えないものは使えない、ただそう言っているだけだ。その上で、「駄目だからやっぱりいいや」とも言わないのは非常にシビアな大人の対応。肉体的に厳しくなってくるとブラックな匂いがしてくるようにも見えるが、アイドルなんて稼業は元々世間の常識が通用しない業界であろう。何千何万という候補の中から生き残って晴れ舞台に立とうという「大それた」望みを抱くのならば、それに見合ったリスクを抱えなければならないのは必然だ。それを分かりやすく体現しているのがI−1の練習現場であり、早坂は同じ方法論を、よりマイルドにして仙台に持ってきただけなのである。藍里を呼び出した時に即刻首にせず、他のメンバーにも判断を委ねたあたり、まだ人間味があろうというものだ。

 さて、この状況で他のメンバーが選択すべき正解はどちらなのか。「じゃぁやめます」ではその程度の覚悟ということになる。かといって「藍里は切ります」というのが正解かというと、それも流石に身も蓋もない。アニメ的にはやっぱり7人揃ってのステージに意味があるわけだが……3対3で分かれるくらいがグループとしてはバランスがいいのかなぁ。一番丸く収まるのは、藍里が自力で「アイドルに向いていない」という早坂の診断を覆すこと。「足りない」と言われたのだから、それは受験で点数が足りなかったのと同じ。埋め合わせる手段は、本人の努力以外にないだろう。相変わらず「アイドルとは」という命題を突きつけ続ける作品である。

 分かりやすい悪者がいなくなって、今作のテーマ性はより深刻に、難しいところを突いてくるようになった。単純に答えが出せない問題が多く、視聴者側としても、どこに視点を置いて、誰を応援して見ていいのかが判然としないので悩ましい。これはこれでかなり強烈なメッセージ性といえるだろう。面白いのは、普通なら単純に「悪役」になるはずのI−1側の社長ですら、決して悪人ではないというところ。彼は非常に前時代的なスパルタを門下に科しているが、それは「意味がある」からであり、単なる非道ではない。また、大成しているはずのI−1を抱えてなお、木っ端アイドルであるWUGに目を付け、「油断を怠るな」というメッセージを発信し続けている。かなり器がでかい。はっきりいってWUGにこの体制を崩すのは不可能だろう。そういう「理想の1つ」としてI−1は存在しているのだ。今のWUGメンバーのメンタリティでこの分厚い壁を乗り越えるのはかなりの難行に見えるが、さて……。

 今回はそこそこ作画状態も安定しており、多少は安心して見られるようになっていた。多くは望まないので、最低限今回くらいの品質を維持してもらえれば、しっかりアニメの中身が見られていいと思います。まぁ、しっかり見たら見たで悩みが多いのだが。

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 隣の芝生は、というお話、第5話。こりゃギスギスするわなぁ……、やっぱり友達と旅行なんか行かず家から出ないのが一番だって、はっきりわかんだね。

 女の子同士の友人関係というのは非常にややこしいというのは、よく言われる話。実際がどうなのかはこちとら野郎なので定かじゃないが、まぁアホな男同士の付き合いよりも面倒ごとが多いってのは、この話を見てる限りだと本当なのかもしれない(原作者は女性だからね)。もちろん男でもギスギスすることはあるけどね。嫌いな奴はほんとに嫌いだしね。僕は嫌いじゃない人間との関係性でも神経すり減らすタイプです!

 今回の4人の顛末を1人ずつまとめて行くと、まず、一番脳天気なのは当然いなり。意外だったのは、彼女は墨染さんの恋心ははっきりと認識し、それを応援する姿勢を取っていたこと。確かに4話時点で墨染さんの熱視線には気付いていただろうが、まさかなんの疑問もなくそれを支援する立場に回るとは思ってもみなかった。まー、彼女のなかではひょっとしたら「墨染さんは京子ちゃんのことが大好きみたいやから、きっと友達になりたいんやろうなぁ」ぐらいの軽い考えだったのかもしれないけども。思いの質はどうあれ、仲良くなることを取り持つことは決して悪いことじゃない。ただ、残念ながらいなりは阿呆なので、あまりよろしくない部分が2つあった。

 1つは、恋する乙女の視線には目ざとかったが、逆に疎んでいる視線には鈍かったこと。仲良し三人組はどんな感情でも共有出来ると思ったのか、自分が仲良くなれた墨染さんならみんな仲良くなれると思ってしまった。しかし、どうやら丸太町さんは異物を受け入れられない様子。そのことに気付かず、4人セットでの旅行を計画してしまったのである。旅行に行けば仲も深まるはず、という彼女の考えも間違っちゃいないのだが、普段他人と直接コミュニケーションを取ろうとしないコミュ障にとって、いきなりの泊まりがけイベントは荒療治が過ぎる。そして、もう1つのよろしくない部分は、ろくに後先を考えずに変身能力を使って墨染さんの純心を弄んでしまったこと。いなりからしたら「ここでヒーローの京子ちゃんが助けに来れば墨染さんも喜ぶやろ!」くらいの気持ちで行ったのかもしれないが、残念ながらアフターフォローまでは考えが及ばなかった。無茶苦茶不自然な偽三条さんの行動のせいで、墨染さんは痛く傷ついてしまったようだ。いなりは、やっぱり残念な子であった。

 今回のごたごたのなかではそこそこ部外者であるのが、三条さん。彼女は墨染さんの持つ熱視線の意味に気付いてはいない様だが、墨染さんに対しては割と親身に接している。「今まであんまり仲の良い友達がいなかったから、いなりのいる仲良しグループに入りたい子なんだろうな」くらいの認識だろうか。別に人付き合いが苦手なわけでもないので、あれこれ懐いてくる墨染さんに対しても無難な対応。ただ、口をついて出てくるのがいなりの話題ばかり、というのがちょっとよろしくなかったという。まー、でもこれは言いがかりやな。いなりのご両親が監督としてついてきてる旅行なんだし、そりゃいなりの話題が中心になるのは仕方ないだろう。現時点で、三条さんと墨染さんを繋ぐ分かりやすい話題はいなりの話なわけだしさ。それを墨染さんがちょっと過剰に受け取ってしまうのは、三条さんが悪いわけじゃない。多分、彼女の一番悪いところは「修羅場になりそう」と思ってるのにさっさと自分だけ蚊帳の外に出て寝ようとするそのずぼらな態度である。彼女が積極的にフォローに回れば、墨染・丸太町関係ももう少しソフトに移行できたと思うんだけどな。元々がさつな性格だろうし、そういう細かい機微はあんまり得意じゃないのかも。

 そして、今回最大の問題児が、基本属性がオタクという丸太町さんである。ぶっちゃけ、今回のトラブルは彼女が悪い。「良い子だと分かってはいる」と認めておきながら、たった4人しかいないコテージで墨染さんのことを完全拒否。コミュ障ってレベルじゃない。流石にもう少し努力をしてほしい。あげく最後には「いなりのせいや」とまで言い出してしまい、よかれと思ってやっていたいなりを傷つけてしまうことにも繋がった。もうちょっと器用に立ち回らないと、今後の人生が辛そうだ。ただねぇ、彼女の気持ちは良く分かるんだよなぁ。安寧が得られるグループがあって、もうそれ以上の関係性は必要としてないのに、世界が無理矢理新しい関係性を押しつけようとしてくる。これが人見知りには拷問なんですよ。「余計なことすんな」とキレたくなる気持ちは良く分かるんですよ。……どうすればいいんでしょうね、私も答えを知りたいんです。手遅れになる前に。

 そして、そんな丸太町さんの態度に悪戦苦闘する墨染さん。彼女は、やっぱりどこからどう見ても良い子だった。「人付き合いが分からない」と漏らしていたが、ちゃんと丸太町さんの視線には気付いており、それに遠慮する気遣いは持ち合わせている。その上で、なんとか仲良くしたいという前向きな向上心もあり、自分に問題が無いかと内省までしている。本当に良い子だ。もう、彼女の思うままにことが運んでいれば問題など起こらなかったはずだったのだ。しかし、残念ながら人見知りのメンタリティはそういう人には理解出来ないもの。悩んでいるところに偽三条さんの奇行まで重なり、彼女もちょっと参ってしまったようだ。

 「伏見さんになりたい」という彼女の願いは、いなり自身も回想していた通りに1話の「墨染さんになりたい」の裏返し。結局、人は自分にないものばかりを求めてしまう。そして、いなりは一度それで失敗しているために、「それでは駄目なのだ」ということを知っている。その上で、なんとか墨染さんの力になれないかと必死に望む。そんな状態で一体何が起ころうとしているんだろうか。うか様にもらった神通力は変身能力だけなのかと思ったが、思念の強さで何か別な働きかけを起こしてしまうようだ。来週一体どうなるのか……ほんと、いなりが何かするたびにうか様の苦しそうな様子を中継するの勘弁してほしいよなぁ。心が痛むなぁ……乙女ゲーやってる場合じゃないよ……。

 ちなみに、三条さんと丸太町さんが2人でコテージで話している時につけたテレビから聞こえてきた天気予報が、噂の海平和アナである。確かに上映会で五味Pが言っていた通り、BGMにしちゃぁちょっと音量が大きかったかもしれない上に、フェードするまでがやたら長くて笑ってしまった。別にあそこ、テレビつける必要無いシーンだったけどな。この瞬間が海平アナが声優デビューに繋がるとは、まだ誰も予想していなかったのである……。アナウンサーの方が圧倒的に安定した職業だ……。

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 間に入るCMで劇場版BDの映像が見えるとちょっと切なくなる第5話。劇場版の画は良さそうなんだよなぁ。ほんと、何話になっても安定しないのがなぁ……。

 今回はなんと小俣真一によるコンテ回。なのだけど、氏の妙味を味わおうにもどうにも画の崩れの方が先に出てしまうのでなかなか入り込みにくいのが非常に勿体ない。これまでに比べるとまだいい方なのかもしれないけど、やっぱりモブ寄りのキャラになるとすぐに崩れてしまうのだよなぁ。あのブラックロックシューターを作ってくれたOrdetはどこへいってしまったんや。

 まぁ、画のへなへな感について毎週愚痴っても仕方ない。今回はいよいよ動き出したライバル(?)、I−1との対決を描いたエピソード。もちろん、「対決」とは言っても誰が見ても分かる通りに格が違い過ぎるため、正確に言うなら「完膚無きまでに打ちのめされる」回ということになる。ここまでレベルが違えば、負けた方もあんまり悔しくはないけどね。I−1というグループは、現代でいうならAKBみたいな「勝ち組アイドル」の象徴。もしAKBが仙台公演に来て、それを見て地方アイドルの駆け出しが「勝ってやる」なんて言ってたらそれこそお笑いぐさである。あくまでも目標としての「ライバル」であるが、そこに負けること自体には、今作のテーマ的にあまり大きな意味は無い。どちらかといえば、中心となっている島田真夢のごたごたを処理するエピソードとしての性格の方が色濃いだろう。

 「アイドル崩れ」としてWUGに参加している真夢。彼女の下へ、わざわざI−1メンバーの1人が訪れ、すげぇ嫌味なことを言い捨てていった。「戻ってくるのは勝手だが、迷惑を受けた人間がいることだけは覚えておけ」って、わざわざ会いに来てまでいいにくるのはどんだけ粘着質なんだ。確かに、立場の確立したアイドルグループから誰かが抜けるとなるとそれなりにスキャンダルだし、グループ内でも何かとギスギスしそうであるが、彼女らの場合はそんな脱退を乗り越えて現時点で成功してるんだから別にいいと思うんだけどね。よっぽど真夢に固執する理由があるんだろうか。そのあたりは劇場版も見てないのでちょっと想像がつかない。真夢が過去にセンターに位置していて、彼女が抜けることで大打撃を受けたとかいう事実もないよな。I−1候補生のトレーニング現場を見る限り、彼女たちの中ではアイドル活動は戦争であり、生存競争だ。もう、レッスンスタジオっていうかアイドルブロイラーみたいなところだ。そこから1人転げ落ちていったのだから、残った連中は貪欲に感謝してもいいくらいだと思うのだが……割り切れない何かがあったんだろうなぁ。

 そして、そんな真夢が参加しているWUGは、当然のようにライブで客を呼ぶのに失敗した。あのサイズのステージであの客数ではちょっと寂しいのだが、ステージパフォーマンスを見ると、そりゃ仕方ないか、って思えてくる。本当に「地方アイドルの駆け出し」なんだよな。「これからがんばろう」と克己するお話だとは分かっちゃいるが、流石にあのクオリティのライブで板に上げるのはちょっとプロ意識に欠ける。熱血重視の物語なら、ライブ後にもっと落ち込んでもいいレベルの出来。あの会場にいた熱心なファンはどうか知らないが、少なくともテレビの前で見てる人間は「頑張ってくれ!」と応援するよりも「もっとしっかりやれや」と思ってしまう。でも、ひょっとしたら本当の駆け出しなんてこのくらいがリアルなもんなのかな……失敗の原因は多々あるだろうが、先輩ユニットからは「距離感」の問題を出されていた。仲間内のギクシャク感。やっぱりまずは実践的な練習より、グループ内での呼吸の合わせ方なのかね。後はひたすら慣れること。こればっかりは数をこなさないとどうにもならん。どの程度の覚悟で1つ1つのステージに挑めるかで、今後の成長度合いも変わってくるだろう。真夢が気持ちを新たにしたことで、今後の進展があるものと期待したい。まぁ、社長がまた胡散臭いのに捕まってたけども……。

 今週も色々と沈む話題の多い本作だが、個人的に勝手な盛り上がりポイントは、先輩ユニットが練習を見て苦言を呈するシーン。何せ戸松・花澤という当代きっての舞台数をこなす芸人、違う、アイドルからの助言ですからね。sphereRO-KYU-BUも、ちゃんと喧嘩してる? sphereは割としてそう(してそう)。

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 今週もうか様可愛いよタイム、第4話。しかしこのアニメは全員可愛いからうか様に集中できないのが困ったものだな。墨染さんが本気出し始めて、その流れで三条さんまで頑張ってしまうとなると……。

 上映会で見て、一週間ぶりの2回目視聴。やっぱり笑えるし、やっぱり良いお話。上映会で五味Pが言っていたのだが、いなりが帯を締めたり、おめかししたりして出かけるシーンはアニメオリジナルだそうな(原作持ってないから正確には分からないけど)。なんでも、お祭りの日に、いなりが気合いを入れて、好きな男の子に会う前に頑張っているその健気さをより強く描くことを狙ったらしく、「そういうシチュエーションでは、一体どんな出来事が起こるものか」と女性スタッフなどに相談した結果、「着付け」というイベントが追加されたとか。何気ないシーンでもしっかりと変顔なんかでアピールするあたりにメインヒロインの如才なさが確認出来ますね。ワンカットたりとものんびりせずにせっせと百面相に勤しむいなりちゃんはやっぱり可愛い。うか様の悲鳴が聞こえた時の全身全霊をもっての「うん、気のせー!」が眩しすぎる笑顔でな……。

 お祭りを舞台にしての、少年少女の青臭い思いの数々。それを傍から見ているおっさんが私なわけだが、聖地巡礼にいったおかげで今回のお話が大体どのあたりの場所なのかが分かるようになってちょっと嬉しい。京阪の駅で墨染さんと待ち合わせ、そこから正面じゃなくて脇道を通って境内にあがり、そこから丹波橋君とは順路通りに上がっている。うか様が燈日やトシ様とやいやい言い合っていたのはおもかる石の前の場所だね。狐の形をした特徴的な絵馬が目印です。真っ赤な鳥居に囲まれた境内は雰囲気を醸し出すセッティングとしても心憎いものになっており、祭りの灯が赤いおかげで、紅潮した表情に気付かれない、といなりが感謝していた。「君と目が合うたび赤く染まる頬を沈みかけたオレンジのせいにした」っていうのはnano.RIPEが歌う劇場版「華咲くいろは」のテーマソング「影踏み」の一節にもあるけど、こういう嬉し恥ずかしの若々しい感性って、おっさんには本当に眩しいんですよ。きゅんきゅんしますね。あんだけべったりくっついておいて今更恥ずかしいもないだろ! って思ってしまうけど。今のいなりにはあれが精一杯だなー。「私死ぬ」だもんなー。

 そんなわけで、いなり・丹波橋君の関係性はお祭りの良い雰囲気(と丹波橋ママンの協力)のおかげでかなりの進展を見せている。1話のやりとりや学校での雰囲気なんかを見てると、あまりに全方位イケメン過ぎる丹波橋君はいなりに対してニュートラルな感情しか持ってないのかな、と思っていたのだが、最後のちょっと気恥ずかしそうな顔を見るとまんざらでもない。丹波橋君は墨染さんに告ってたような気もするけど……高嶺の花よりも、背中の上の身近な子、ってね。決定打こそないけれどもいなりだって割とガンガン行けるタイプなので、この2人の関係性は案外とんとん拍子ですすむのかも。

 そして、それ以外のところで謎の急展開を迎えているのが、この後2話で語られるらしい、「いなりの回りの友達篇」ということになるのだろうか。漫画の王子様的な登場でいきなり墨染さんのハートキャッチしてしまった三条さん。男っぽさは画に描いたような「王子様系女子」であり、女子校だったら毎年大量のチョコをもらうタイプ。墨染さんがお熱なのも仕方ないところか(?)。まぁ、個人的にはこういう「あからさまに男役」な女性が絡む百合はストライクゾーンから外れるのだけどね。あくまで男の代替物みたいなものだから(だが、決して嫌いとは言ってない)。まぁ、墨染さんの場合はほんとの一目惚れだから、そのうちどこかで片がつくんじゃないかしら。問題なのは、最後の最後、台詞無しですげぇ意味深な視線を墨染さんに見せてた丸太町の方なんだよなぁ……彼女のあの視線、一体何を意味しているものなのか……次週以降に注目です。

 そして、もう1つシリアスなのは、おそらく7話以降に描かれることになるであろう、「いなりとうか」の関係性である。今回はアホ兄貴コンビの活躍のおかげで、その辺のシリアスな部分も浮き彫りになってきた。「不老不死の神」と「人間」の関係性は、つい最近「ぎんぎつね」でも描かれたばかりのテーマだが、この手の作品では常に付きまとう命題である。うか様は最初二次元に恋して現世に出てきたのだから、そのまま画面に張り付いていればある意味では「永遠の恋」が成就したかもしれないのだが、流石にそれだけでは人間界に居着くわけにもいかない。成り行きとはいえ、いなりと切っても切れない縁が出来たことで、一気に人間との距離を縮めた。そんな妹の過剰とも言える動きを危険視するトシ様。普段の言動がナニなので今ひとつ説得力に欠けるが、一応訴えていることはまともな話だ。神通力を返すにしろ返さないにしろ、今後のうか様がいなりとこれまでのようにつきあえるわけではない。はたして、アニメ10話でそのあたりのことが描かれることにはなるのだろうか。

 うか様は非常に真っ直ぐな性格で、人間の扱いもとても丁重。天照様みたいにあんまり長いこと人間界と接触してると、人間に飽き飽きしてぞんざいにもなるのだろうが、まだそういう段階じゃないってことだろう。燈日のことを「友達」と言っていたのもそうだし、冒頭でいなりに「丹波橋君は毎年家族で祭りに来ているから」と教えてあげたってことは、ちゃんと下界の人間がどのように活動しているのかを観察、把握してるってことである。こういう真面目な神様ばっかりなら、もう少し神と人間の関係性も違った形になるのかもね。僕もうか様と結婚したいです。残念ながら、伏見稲荷では会えませんでした(等身大パネルにだけ会えました)。

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 芸能人が自分の評判気にしてエゴサーチとかやめた方がいいよ、第4話。よりにもよって2chとか見たら、何をさておいても批判されてるんだし……よほど精神力が強くないと見に行く意味ないぜ。エゴサーチで有名な本作監督も損しかしてないわけだしなぁ(ツイッター芸は既に名物になってるのであれはあれでいいのか?)。

 それでも気になる世間の評判。前回でようやくテレビ出演が叶ったWUGは、次にラジオの帯番組にまで進出。ただし、毎日1分だけだけども。1分ってすげぇな。「ぷちます」より短いのか。まぁ、ラジオだったらそういう枠もあるのかもしれない。時間が何分でも、大事なお仕事には違いない。僕の敬愛するとある偶像は、かれこれ15年もラジオの帯番組を続けて担当してますよ。5分枠だけど、これだけ継続してればそれは立派な看板仕事だ。まぁ、僕はbayfmは聞けませんけどね……。

 そして、今回からは話の中心が本作の主人公(?)である島田真夢へ。様々な経歴を持つ7人だが、その中でも一際異色なのが、過去にアイドルグループに参加していた実績を持つという真夢である。残念ながら劇場版を見ていないので彼女のやめた顛末や心情などはさっぱり分からないのだが、今回のお話を見る限りでは色々と面倒なことを抱えているのは間違いないようだ。「劇場版を見ていなければ話が分からないのか?」と一瞬戸惑ったのだが、おそらく劇場版を見ている人間は真夢側の視点を追いながらみることになり、そうでない人間は残りのメンバーと同じ視座に立って、真夢がどのような気持ちなのかを考えながら観ていくことになるのだろう。これはこれで上手く出来ている。もちろん、そんな「スキャンダル」があるのだからそこに寄ってくる連中は相変わらずな面々であり、お話は胸くそ悪い展開も続くのであるが。

 ただ、今回登場したテレビ局の人間は、実は「単なる悪党」というわけではない。取材を申し込んだ時の姿勢はフェアではないが、彼らがいう「島田真夢ありきのユニットであり、そこから切り込んで売れればお互い悪い話じゃないだろう」というのも、一つのセールス戦略としてはあり得るのだから。流石にスキャンダルをそのまま流し、過去に在籍していたI−1なるアイドルグループを誹謗中傷して火種を大きくするのはモラルがなっていないが、あくまでも彼女の一身上の都合であると処理し、そこから「I−1に破れた少女」の立志の物語にしてしまえば、地方アイドルとしては非常に大きな話題性が得られるのは事実。マスコミがそれを煽って話の種にするのは、(倫理的な問題はどうあれ)間違った選択ではない。

 しかし、残念ながら2つの点において、この売り込みは成立しそうになかった。1つは、真夢自身が既にI−1のことを語りたくないと明言していること。「グループ脱退すら糧にする」ようなしたたかな性格であれば問題はなかったが、彼女の場合はそこまで割り切ることは出来ないようだ。実際に何があったのかは今後の展開待ちだが、彼女はあくまでも「I−1とWUGは別物」として捉え、WUGだからこそやれることを模索している状態。そこに過去のあれこれを介在させる余地は無い。そして2つ目の理由は、WUGが「島田真夢ありきのユニット」であることを認めていないということ。他の6人も実際にその台詞を吐かれた時に言葉に詰まっていたが、「現状がどうであるか」と「これからどうしたいか」は別問題である。真夢ありきだと思われているならば、そこから脱却したいのだ、という意志が他の6人にはきちんとある。残念ながら、テレビ局側の阿漕な番組作りには向いていないユニットだったようである。

 まぁ、きれい事といえばきれい事なんだけどね。この手の話題で必ず出てくる枕営業なんかはその最たるものだが、「アイドルになりたいという意志」の強さは、モラルで計れるものではない。それこそ、どんなことをしてでも夢を掴んでやる、という意志こそが尊いとされる見方もあるかもしれない。実際、今作でライバルとして設定されているI−1の練習風景が今回描かれていたが、そこにあったのはまるで養殖工場のように、一切の感情を捨て去って戦うことを求められた「アイドルの卵」の姿。きれい事だけでは通じない現実も、ここにあるのだ。どちらが正しいのかは結論などあるわけがないが、最終的には、彼女たち自身の中で「正しいアイドル像」を見つけるしかないのである。

 とりあえず今回のテーマはこんなとこかな。今回は人物造形についての作画が多少安定してきた。ただ、相変わらず背景とのすり合わせは難点が散見されるのがちと辛い。おそらく仙台に実在する場所を描いているであろう様々なロケーションは、非常にリアルに描かれてはいるのだが、あまりにも「写真そのまま」を切り出してきているようで、キャラが動こうとすると、パースが狂って視点がぼやけてしまうのだ。本当ならばその辺のすりあわせをきちんとやってこその「現実とのリンク」に意味があるのだが……なかなか手が回ってないようだなぁ。アイドルオタクを熱演するヒロ下野だけやたら迫真。ヤマカンとかヒャダインとか、やたら京大生と仲が良い気がする下野お母さん。

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