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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「よふかしのうた」、最終話! やっぱこの締め方ですよね。そうあって欲しいと前から思ってたので、きちんと予想通りにやってくれたので嬉しかったです。 それぞれの夜が過ぎていく。探偵さんのお話はこれにて一旦終幕ではあるが、決して餡子の人生が幕を引くわけじゃない。コウくんもナズナちゃんも、決して餡子憎しで対立していたわけでもなく、水入りとなった現状では純粋に彼女の行く先を心配もする。ことにナズナちゃんはかつて「先輩後輩」の仲だったわけで、彼女がしっかりと社会復帰して新たな人生を歩むことを望んでいるだろう。いや、別に現状もドロップアウトしてるわけじゃないけども。「10年が無駄になった」と咽び泣く餡子に対し、ナズナは「別にそんなことなくね?」くらいの軽いテンション。まだ人生経験が浅いコウくんはなかなか慰めの言葉もかけづらく、新たに「探偵さんの10年を無駄にさせない」というおせっかいな目標が人生に追加された。そのためには、自分と吸血鬼の在り方について、改めて向き合う必要があるだろう。 エピローグの中の餡子は基本的に単なる飲んだくれ。憑き物は落ちたが、ついでにハードボイルドな格好よさも落ちちゃったもんで、駄々っ子のようにコウくんと添い寝するくらいしかやることがない。そんな餡子の様子を見たあとで、コウくんは改めて吸血鬼たちの夜会に参加。今までぼんやりと描いていた「大人たちの夜」の実情が、よりはっきりと見えるような気がする。身勝手な吸血鬼たちのそれぞれの人生、眷属との付き合い方、そして、そんな眷属たちの人生。 吸血鬼が悪いわけじゃない。もちろん、人間だって悪くない。餡子の家族を台無しにした事件については、きちんと結論を出さなければコウくんの中で「吸血鬼」という存在に結論は出せない。だからまだ、夜は終わらないのである。 次の目標に向けて、ナズナちゃんと頑張ってみよう。人前ではできないようなことも、夜なら隠してくれるからね。 PR ガス切れのライターが照らすいきさつ、第11話。餡子編の決着、探偵さんは変わらずいい女だよ。 銃撃を受けたコウくんだったが、すでに魔境に足を踏み入れていたおかげで死に至らずに済んだし、なんなら超回復のおまけ付き。一瞬だけ餡子のトラウマを刺激しかけたが、そこからのギャップがかえって浄化に一役買ってくれたようだ。とにかく、都合が良すぎるくらいに八方丸く収まって大団円である。 とはいえ、今回の顛末が餡子に与えた影響は大きい。ナズナちゃんの回想なんかからも分かっちゃいたことだが、餡子は基本的に聡明な人間である。自分で考えることができるし、色々と察することもできる。そんな彼女がある種「盲目的に」なってしまっていたのは、あの夜に見た光景が埒外すぎて、「理」をもって処理することを拒否し続けてきたから。父親が死んだ、否、父親を殺したのは吸血鬼が悪いから。そう決めつけて、その前提で動かないことには何もできなくなってしまうから。そうして止まった時間の中でも、おそらく餡子は他者に対して冷徹になりきれていなかった。どれだけピカロを気取ろうにも、依って立つ基盤がブレブレの状態ではどうしたって収まりが悪い。その結果が、「緩やかな自殺」という突拍子も無い行動だったのだろう。 しかし、ナズナとコウくんの荒療治でもって強制的に「目を覚させ」られた餡子はもはや目標を失った。失った10年を考えると、今後の人生も虚しくすぎてしまいそうなところだが……コウくん曰く、28歳はおねーさんですよ、と。……まぁ、実際そうだよな……たかだかアラサーで何を諦める必要があるものか。そっから先の方が人生なんてずっと長いのだし、餡子は気づいてなかろうが、この10年で彼女が培い、蓄えてきたものだってきっとあるはずなのだ。なんぼでもやり直せる、いやさ、始められる。そんな素直な男子中学生のお言葉に、無事に餡子はリスタートできるのである。まぁ、「それを示すために髪を切りました」ってあたりがすげぇ安易ではあるけど。多分、この人って根はものすごく素直なんだろうな。 さて、餡子の問題が完全に解決したとなれば、後に残されたのはコウくんの進路相談だけである。超回復を見せたということはいよいよ吸血鬼になったか? と思われたが、どうやらあの日の餡子同様、まだギリギリゴールインする手前で止まってる段階。でもまぁ、そこまで行っちゃったならあとはほんのちょっと背中を押せばゴールテープは切れそうですけどね。肝心なところでナズナちゃんの性格がアレなもんで結局は足踏みなのだけど……下世話な酔っ払い探偵がかえってブレーキ役になっちゃわないかと心配である。でもまぁ、可愛い餡子さんは見てて楽しいから別にいいかな……。 浄化された探偵さん、以前のようにライターカチカチすることもなくなりましたね。人間にしろ吸血鬼にしろ、目の前にいくらでも選択肢は広がっているのですよ。 夜を巡る戦い、第10話。なんか、すごく腑に落ちたよ。探偵さん、自分の無力さが悔しいよね……。 強行策にうって出た餡子。街中で吸血鬼を次々に狙撃し、因縁の校舎でナズナを待ち受ける。そして散々にナズナを煽り散らかして……自分の墓標を刻む腹だったらしい。まぁ、やっぱりそれくらいしかやりようがなかったんだろうな。直接物理で殺すには凄まじい手間がかかってしまう吸血鬼という存在。これまでなんとか「人間だった頃の品物」なんかの力も借りて細々と討滅を続けてきたが、ここにきて吸血鬼たちが「過去は傷になりうる」という事実に気づいてしまった。また、そもそも餡子が最初に出会った吸血鬼であるナズナちゃんは「弱点となる過去」すら持ち合わせていない。当然そのことは餡子も調べがついているはずで、もがけばもがくほどに自分の限界が見えてきてしまう。そこで辿り着いたのが、今回の荒唐無稽な「絶滅」作戦だったのではなかろうか。 正直、ここまでされても餡子がどこまで本気で成し遂げようとしていたのかは分からない。というか、本気で討滅を図るのであれば、「映像」はなんとかなるだろうから、そこにプラスする「自らの死」は何かで代替できたのではなかろうか。確かにマスコミなんかを使ったところで虚構を疑われたらキリがないが、むしろ高度情報社会に今だからこそ、ぼーっとした吸血鬼たちを出し抜いて世間にその存在を暴く方法くらい、餡子なら思いついた気がするのだ。 しかし、餡子は最終的に「ナズナに殺されること」に固執した。これが彼女なりのケジメというか、両親の思い出との帳尻を合わせる手段だったのだろう。そして、そんな計略の中には、「ナズナに気づかれてしまうこと」ももしかしたらおり込み済みだったのかもしれない。実際、最終的に餡子を看破したのはコウくんではあったが、それ以前のバトルシーンでナズナちゃんは餡子の違和感に気づいてはいた。事実上コウくんを「人質に」取られてしまったから強行策に出ざるを得なかったが、その状態でなお、「コウくんを救いきれない」くらいに餡子に対する思いは複雑だった。餡子がそれを見たかったのかどうか。その辺りは、来週以降にもう一度探偵さんとしっかり対話して心中を聞き出すしかないだろう。 あまりに突飛だし、実現不可能だと思われる「夜を殺す」プラン。餡子1人の思いつきとしては荒唐無稽なのは間違いないが、この「よふかしのうた」という作品においては全くもって正当な工程である。そう、どこまでいっても今作の主人公は「夜」であったはずなのだ。吸血鬼でも、背伸びした中学生でもなく、「夜」を描くための物語であったはず。であるならば、憎き夜の「眷属」を殺すのが敵キャラたる餡子の役割ではない。「夜」そのものを殺すプランを練ってもらうべきなのである。コウくんが憧れたあの夜を、そして、餡子の人生を台無しにしたあの夜を。 餡子の野望は絶たれた。これで残された分かれ道はコウくんに託される。夜か、明るい世界か。まぁ、もはや選択の余地もなさそうだけど。 祝、アキラちゃん久しぶりに登場、第9話。ヒロイン大渋滞だけど相変わらずアキラちゃんは可愛いなぁ。ちなみに全然関係ない話だが、偶然にも今週は「きせこい」にもアキラさんという女性が登場している。 全てを語り終えたナズナちゃん。そして見計らったようにコウくんの下を訪れる餡子。彼女からしたら親切心のつもりかもしれない、吸血鬼ナズナとの共生の道を歩み続けるコウに対し、最後の宣告。吸血鬼の全てを憎む餡子からすれば、今のコウならまだ救えるが、自分が踏みとどまった最後の一歩を踏み出してしまえば、もはやコウも「敵」になる。そうなれば躊躇は無い。そして図らずも、餡子は労せずにコウくんの「人間だった時」を手に入れることが出来る。吸血鬼の道を選べば、もはや分かりあうことはないと。 そんな餡子の忠告を受け止めながらも、コウくんの意思は変わらない。それは長年の憧れもあっただろうし、このタイミングで全てを打ち明けてくれたナズナちゃんへの答えでもあったのだろう。コウのそんな様子を受けてか、ナズナちゃんはさらに吸血鬼コミュニティにも餡子の真実を伝えていく。「そうであってほしくなかった」という苦い過去の記憶を共有し、吸血鬼ガールズもナズナの苦悩に一定の理解を示した(それ以上に彼女の変化と成長を喜んだ)。夜に限られるとはいえ、人間など軽々と凌駕する吸血鬼の力を持ってすれば、今更餡子1人が襲ってきたからとてそこまで大きな問題にはなるまいと、今はまだ鷹揚に構えていられそう……だった。 餡子の両親の命日でもある「Xデー」、それがハロウィン。名探偵コウくんはこの日に何か起きるかもしれないと読んだ。それはもしかしたら、まだ人間である者だけが感じ取れる何かしらの憐憫。餡子は大々的に動き出す。彼女の手にはどこで調達したのか、無骨な実銃が光り、衆人環視の中で堂々とニコを狙撃。さらに追っ手をかわしながらセリにも銃弾をぶち込んだ。「銃なんかで吸血鬼は死なない」という事実はそれこそ吸血鬼ハンターの餡子は一番よくわかっているところで、わざわざそれをやって回ることの「裏」が気になるコウくん。長年こじらせた怨念が無意味な八つ当たりに終わるとも思えず、この先の餡子の計画は気になるところだが……そこに割ってはいるのは後輩であり、助手であり、親友であり、怨敵でもあるナズナちゃん。この介入は探偵の計算を狂わせるのか、はたまたここまで全てが計算ずくか。因縁の決着はどこに転がるのだろう。 ……というシリアスで緊迫感あふれるお話だが、やっぱヒロイン勢がわちゃわちゃしてる部分は理屈抜きで楽しいよね。久しぶりにコウと話ができたアキラちゃんはコウの乱れきった(?)交友関係に呆然。いろんなタイプの年上おねーさんをよりどりみどり。アキラちゃんからしたら別世界の存在にも見えちゃうよ。なんで行き合う人たちみんなしてエロいんだ、と思っただろうが、その実一番エロいのがアキラちゃんなのも困ったもんだ。名前的に無理筋だろうが、アキラちゃんも夜の眷属になりませんか? あと、途中で餡子が助けてた謎の女性、わざわざ名前付きでCV羊宮妃那という訳のわからんキャスティングだったんだけど、あれだれだよ。 そりゃぁないぜ、第8話。そりゃぁ、ほんとにないぜ……。 ナズナと餡子、その過去の顛末。あまりにも不幸な偶然が重なった悲劇。誰が悪いでもないのに救われないお話。いや、総括すれば「どこぞの吸血鬼が悪い」だけの話なのだが……今作ではここまで「悪い吸血鬼」というものがほぼ存在してこなかったので、今回の展開は衝撃的でもあり、いささか突飛でもあり。どうなんだろ、そりゃ超人的な力を持つ吸血鬼のこと、どこぞで人間を食い物にして悪さをしてる奴もいるのかもしれないが……ほんとにたまたま、それが餡子の家庭に降りかかってしまったというのは運命の悪戯という他ない。あれって、親父の浮気相手が吸血鬼だったんかなぁ。この街にはどれくらいの吸血鬼が住んでて、同族どうしでどれほどその状況を共有できているのか。少なくともこの時点でカブラさんは吸血鬼としてこの街で活動しているはずなのだが、彼女だって吸血鬼になってそこまで時間も経ってないし、あんまりその辺りの情報をナズナちゃんが得ることはできなかったのかもしれない(そもそもナズナちゃんはカブラさんとの接点もほとんどないのかな)。 タイミングが悪すぎたのは、よりによって餡子が吸血鬼という存在を知り、そのナズナちゃんから眷属へのお誘いを受けた後だったということ。何なら噛まれて眷属の内定をもらった後くらいの状態だったわけで、ギリギリ「成る」前のタイミングで餡子から吸血鬼に対するぬぐいようのない忌避感が生まれてしまったが故のキャンセル。もし事前に吸血鬼のことなど何も知らず、ついでにナズナちゃんの正体すら知らなければ、2人の未来にはもう少し別な選択肢もあったかもしれないのだが。 しかし今更そんなたらればに意味はない。おそらく餡子の家庭はどこかの吸血鬼の悪意によって壊された。親父さんが暴走したのは眷属に対する能力だと思われるし、ナズナが尾行しようとした時にタクシーの上で妨害してきたのがおそらく相手の吸血鬼ということなのだろう。この街には確実に悪意を持った吸血鬼が潜んでいたのだ。であれば、餡子の復讐は「そいつ」に向かうべきなのだろうが……現状、彼女も相手の正体を把握できてないのかな? だから片っ端から吸血鬼を滅そうとしているのか。……話にだいたい辻褄が合っちゃったなぁ……。現在の餡子を象徴する装飾品であるライターは完全に親父さんの遺品であり、自分と父を繋ぎ、断ち切った因縁の代物。これを手放せないことが餡子の呪縛の象徴か。そしてもう1つの遺品である眼鏡。長年かけ続けていればおそらく度は合っちゃう気もするのだが、「父親の視界」に依存し続け、歪んだ像を結んだ世界を見続けているのだとすれば、これもまた随分病的な状態である。あの夜で止まってしまった餡子の時間は、復讐以外の方法で進めることができるのだろうか。 そして、今回重要なのはそうした過去の因縁をナズナちゃんがすすんでコウくんに話して聞かせたこと。「最初の眷属(候補)」の話とか、今まで黙っていたのはコウくんに無駄な期待を抱かせないためだったのか。そして、今になって話すのはその必要性を感じて、彼を巻き込むこととの天秤にかけた結果だろう。ナズナちゃん、あんな様子でも色々と考えることは考えているのだ。 オープニング映像でことさらに強調されている餡子VSナズナの構図、これはもはや、対決は避けられそうもない。 過去が苛む、第7話。まさかの舞台にまさかの展開、夜のドラマは底が見えない。 謎の学校に侵入するナズナちゃん(なぜかついでにコウくんとキス)。一応10年前くらいの記憶は残っているとのことでその手がかりを探しにきたというのがナズナちゃんの弁だが、コウくんは事情もよく分からぬままにただホイホイついてきただけである。こないだの病院もかなりクリティカルな情報源だったので流石にあそこまでのことはないやろ、と勝手に思っていたが、なかなかどうして、出生の秘密に負けない地雷が眠っていたようだ。ナズナちゃん曰く「死ぬまで言わないつもりだった」らしい過去の一頁。別にニコにちょっかい出すためだけに来て不慮の事故で垂れ流しになったというわけでもないのだろうし、なんだかんだでコウくんにも語るつもりになったから連れてきたのだと思うのだが……その辺で本音を見せないのがナズナちゃんが(ギリで)吸血鬼らしいところではあるかもしれない。 不登校児の時間、夜のバイトの時間、ナースの夜勤の時間、これまで本作ではさまざまな「夜」が描かれてきたが、まだまだ夜に動いている世界はあるもので。今回の舞台は学校、そして以前真昼たちと乗り込んだ肝試し的な学校ではなく、今回はきちんと機能している「夜間定時制の学校」である。そしてそんな職場で働いていたのが「夜のお仕事」をしているニコだったわけだ。ここで働いてるってことは、ニコはある程度ナズナの過去の出来事については知ってたってことなんだろうか。でも今回の反応を見る限りではあまり事情を把握しているようには見えないので、今回ナズナちゃんから語られた思い出話は、もしかしたらコウくんが初めて打ち明けた人間だったのかもしれない。 舞台は10年前のこの学校。まだまだ人間社会のあれこれを勉強途中だったナズナちゃんはこの学校の定時制教室に流れ着いたが、授業があんまり面白くないってんで流れ着いたのが文芸部室。そしてそこで目代キョウコという文芸部員と運命の出会いを果たすことになる。その声から一発で分かる、その正体は現代の鶯餡子。今まさにこの街の吸血鬼たちが警戒している、厄介な探偵その人だ。彼女の目的は未だ謎ではあるが、少なくとも多くの「同胞」が狙われているのは間違いない事実。そんな事件を引き起こしているのが、なんとナズナちゃんの過去の知り合いだったとは。 目代キョウコはかつてナズナちゃんと知り合い、その様子のおかしな謎の少女とは次第に打ち解けていった。文集にもナズナちゃんとの思い出を綴っているということは、目代にとってもナズナちゃんとの関係性は決して悪いものではなかったのだろう。適度にボケて、ツッコミながら、2人はすぐに仲良くなった。まだ無垢な部分が残っているナズナちゃんを奇異の目で見ながらも、目代は「自分の身の上」がことさらに特別ではないかもしれないと考え直す。そして、ナズナちゃんの夢を叶えるかのように、ちょっとずつ現実の「探偵」へと傾倒していく。 最初の任務は自分の父親の浮気調査だった。というか、ほんとは探偵とかなんとか理由をつけて、それを調べてみたかったのだろう。しかし、父親の周りを探れば探るほど、自分の想像は勘違いだったかもしれないと思い知らされる目代。このままいけば、普通は単なる勘違いから生まれたファミリードラマになるはずなのだが……ナズナちゃんははっきり言っていた。「目代の両親は目の前で吸血鬼に殺された」と。 さて、ずいぶんがっつりナズナちゃんとつながっていた餡子のライン。クライマックスに向けて何かが加速していく。 先週までのあのアンニュイな雰囲気はどこいったんだよ、第6話。もう、杉田の本気で作品世界はぐっちゃぐちゃだぁ。 いや、でもこの一切空気を読まずにギャグに振り切れるスウィング感こそがこの作品の真骨頂かもな……今回はコンテ演出を三好なおさんという人が1人で担当しているのだが、板村流のトリッキーな演出ラインを踏襲しつつも、きちんとこれまでと違った独自テンションが発揮されててとても良かったですね。正直、途中からはずっと爆笑してましたわ。なんかいちいちツボにハマる笑いになってるのがちょっと悔しいくらいだ。 とりあえずカブラさんのお話は一旦おしまい。餡子が攻めてきたようだがすんでのところで「私物」の処分が間に合い、当座は命を狙われる心配もなさそう。まー、餡子の独白を聞く限りでは私物がなくなったからといって安心できるわけでもなさそうだが、優先順位は後ろに回ったと見ていいだろう。そして、そんなカブラさんからの衝撃情報として「ナズナの両親はすでに他界している」という事実が提供された。前回「ハルさんってどこに失踪したのかなぁ。何か問題抱えてたんやろなぁ」みたいな話は出していたのだが、秒速で(やるせない)答えを出されるとそれはそれで困ってしまう。「ナズナを産んで以降、ハルさんは血を吸わないようになった」というのも吸血鬼ものではたまに聞くお話ではあり、人間との恋愛は必ずしもハッピーな要素ばかりではなかったようだ。まぁ、一応「ハルさんが亡くなった」というのは旦那さんの口から語られただけなので何かしらの理由で生存してる可能性も僅かに存在はしているが、多分この作品はそういう話ではなさそう。ナズナちゃんには「吸血鬼になる以前の記憶」もないし、血を分けた両親もすでにいない。天涯孤独になってしまったはずなのだが……今週の話はそういう流れじゃねーのよ。 というわけでお鉢が回ってきたのはミドリちゃん。このままナズナは界隈の吸血鬼全員の「自分探し」の手伝いをして回るつもりなんでしょうかね。ミドリちゃんの私生活もそこそこ謎めいてはいたが、今回の一件でなーんか随分赤裸々に。あまりいい趣味ではないと思われていたミドリちゃんの「好み」についても、その極北みたいなやつが1人出てきたせいであとはもうどうでも良くなってしまった。あの手のオタク、別に絶滅したわけじゃないんですよ。生息はしてるんですが、確実に高齢化の一途を辿っているのでそろそろレッドリストに載せた方がいいかもしれないってのはあってると思うけど。そうか、オタクも永劫の趣味を満喫するためには、吸血鬼の眷属にしてもらえばいいわけやな。 というわけで衝撃的な登場を飾ったLGことLoveGreen。その強烈なキャラのせいで背景設定とかは全部どうでもよくなったが、とにかくミドリちゃんの過去の掘り下げも楽しくってナズナちゃんもコウくんも頑張ってしまった。あまりにテンポのいいツッコミで進行するもんで、どこまでが正しくてどこからがイカレてるのかもよくわからなくなってきたよ。改めて、ミドリちゃんはこいつが眷属で良かったのかどうかを考える時間をとった方がいいのかもしれない。あっくんにしろLGにしろ、やはり吸血鬼が眷属に選ぶ男ってのはそれなりの「素養」はある気がするよな……コウくんはこの男たちに肩を並べる存在になれるかな?(なりたいかどうかは別にして) 涙の同人誌お焚き上げもあり、ミドリちゃんの弱点の心配はとりあえず無さそう。そしたら次に行こうか、というのでナズナちゃんが向かったのは……学校? 誰の何がある場所なんだい? カブラさんがちゃんとビールクズになってくれてよかった、第5話。やっぱこの声で下戸とか納得いかなかったし……まぁ、今回は飲んだビールより吹いたビールの方が多かったけども。 カブラさんと、ハルさんと、そしてナズナの過去のお話。さらっとめちゃめちゃ重要な設定が出てきた気がするんだけど、むしろこれまでナズナちゃんがそのあたりのことを一切気にせずに暮らしてきたのかよ、という方が驚きかもしれない。吸血鬼にとって多少の歳月などどうでもいいのだろうが、「いつの間にかあの部屋で暮らしていた」「それ以前のことは覚えていない」というあまりに漠然とした状況に、ナズナちゃんはさしたる疑問も挟まず、ただひたすらにゲームをプレイしたり、添い寝屋をやったりして30年も40年も過ごしてきたというのだろうか。……凄まじい怠惰である。その間にゲームをやるにしても相当にハードの変遷とかもあっただろうに……添い寝屋って稼げるんだろうか。まぁ、超常の力を持つ吸血鬼だし、稼ごうと思ったら正規の方法以外でいくらでも金を手にする方法なんてありそうだが……ナズナちゃんはあんまりそういう不法行為に手を染めてないと信じたいところだ。 前回匂わされていた七草ハルという人物とナズナの関係性、それは一番ストレートな「親子」関係だった。吸血鬼が子を成す例が過去にどれくらいあったのかは分からないが、ハルさん本人が「ナズナがどう育つか分からない」と言っていたので、少なくともハルさんにはノウハウはなく、彼女も最低限の吸血鬼コミュニティくらいは接触があったと思われるので、多分地域の吸血鬼たちもあまりその辺の知識はなかったものと思われる。そもそも吸血鬼化してしまった人間は仮に惚れた相手がいたとしても眷属にしてしまえばいいわけで、あんまり「人間との間に子を成す」なんて必要がなかったのだろう。そうなると、どちらかというとそんなイレギュラーに走った七草ハルという人間の内面の方に興味が湧いてくる。 「なぜ人間の男性と結婚することになったのか」も気になるし、その結果としてカブラさんたちの前から姿を消したことも、理由は全く分かっていない。カブラさんからしたら「捨てられた」とすら思えてしまうこの状況、仮に何かマズいことが起こってそれまでの生活を投げ捨てて逃げ出したのだとしても、生まれた娘くらいは連れてけよ、とは思うのだが……それすらも危うい状況だったのだろうか。まぁ、でかいくせに物心ついてない逆コナンみたいな娘を連れてっても足手纏いには違いないだろうが……そのせいでカブラさんに自分そっくりな娘の世話を任せたというなら、なんとも罪作りな話である。 現時点でハルが死んでしまったのか、生きているのか、それすらもよく分かっていない。そんな状況で放り出されたカブラさんは傷心の極みで、さらにその後の数年間は罰ゲームのようにナズナの養育に時を費やしたという。彼女のマンションの部屋の賃貸契約とかがどうなっているのかも気になるところだけども……今回の描写からしておそらく全部ハルさんが用立てていったものなのだろう。全て憧れた人が揃えた鳥籠の中で、娘だとされる存在の世話をするカブラさん。その心中は本当に複雑で、なんともねじくれた関係性であった。 ……とはいうものの、現在のカブラさんはそれなりに吹っ切れてるみたいですけどね。今回ナズナに全部ぶちまけたことで肩の荷が降りたのだろう。彼女への接し方もなんか妙な方向に変化。まぁ、ガチレズ気質を隠す必要がなくなったならそれはそれでいいことですよね(?)。そんなカブラさんを「キモッ」とは言わないであげてよ。今まで頑張ってきたんだから、それくらいはご褒美でいいでしょう。 あとはナズナちゃんの出自を知って、コウとナズナがこれからどういう道を歩んでいくのか……「恋したことがない」という事実を暴露されてしまったナズナちゃん、もはや中学生男子との関係性においてもほとんどアドバンテージがなくなってる気がするんですが、大丈夫でしょうかね。それこそカブラさんにでもアドバイスしてもらうか。もしくは、生みの親を探して直接ハルさんから顛末を聞くという方法もあるが……ナズナちゃんはめんどくさくてそんなことしない気はするな。 そして再び動き出す餡子。カブラさんのとこは当てが外れたみたいだが、まだこの界隈で誰かを付け狙っているのか……。 伊藤静ボイスで言わなそうな台詞第1位が「ビールってそんなにおいしいですか?」だよな、第4話。御前がビールを失ったら、それは生命活動の停止ぞ。 相変わらず愉快で軽快で奇怪な作品である。今回は謎の吸血鬼美女カブラさんの過去にフォーカスがあたり、ちょいとビターながらも妖艶な雰囲気が実に今作らしい不可解な魅力に満ちている。こうして「吸血鬼」というモチーフの怪しさやエロティシズムにスポットがあたると、やっぱり板村演出の旨味が光りますわね。思い返せばかつてまた別な吸血鬼伝説についても板村さんが関わってましたからね。名前はキスショットアセロラオリオンハートアンダーブレードっていうんですけどね。やっぱり吸血鬼伝説ってのはいつの時代も人心を惹きつける奇妙な魅力があるのだろう。 とその前にまずは今を生きる人間の話。こまっしゃくれた中学生のコウくんは、戸愚呂兄みたいにしてずっとナズナちゃんを背中に貼り付けたままに謎めく古い病院内で推理を進める。カブラさんが入って欲しくなさそうにしながらも入って欲しそうだった謎の病室の存在、そしてまだらになりながらも少しずつ手がかりが漏れ出るナズナちゃんの記憶。間違いなくこの病院には、ナズナちゃんの過去を探るための手がかりがある。そこまでは洞察できたのだが……そこからが中学生の限界だったか。大胆な推理をドヤ顔で披露したが残念ながら全否定されて赤っ恥。立て続けにナズナちゃんも検討ハズレの推理を披露して赤っ恥。なんだこの可愛い連中は。まぁ、なかなか吸血鬼の複雑な心情までは辿れませんわね。 というわけで、核心となる病室への潜入にも成功していよいよ語られることになる過去。しかしそれはナズナちゃんのものではなく、謎めくカブラさんが語ろうとするでもない、淡いいつかの記憶。そこに登場したのは、どう見てもナズナちゃんなのにナズナちゃんじゃない謎のナース、その名を七草ハルという。CVが内田真礼なもんだから、カブラさんたちに比べて年上なのか年下なのかもよく分からない年齢不詳の存在。その正体は当然のごとく吸血鬼であり、彼女との出会いが病弱だったカブラさんの人生を劇的に変えてしまったという。 やっぱりCV伊藤静は百合の証。私生活ではその体質のせいで散々な目に遭ってしまったカブラさん。自分の周りの世界が全く自分に関心がなく、自分を必要ともしていないことに気づいてしまい絶望した彼女は、もはや拠り所もなくなり人生を儚む。そのまま命すら失いかねない勢いだったところに待ち構える1人の吸血鬼。怪しげに夜を背負うその女に絡め取られるようにして、彼女は眷属へと堕ちていく。その先に待ち受けるのは、今作最大の特徴である、あまりにも煌びやかで魅力的な「夜」の世界だ。昼日中にろくすっぽ動けなかった彼女の身体も、夜の眷属としてなら自由に飛び回れる。彼女は愛すべき人と、「走れる」身体を手に入れた。しかしそれは、人間だった頃の記憶との交換条件であり……なんと眷属になる前に血液をキープしておき、そこから記憶を保持するという裏技でもって、彼女は人間と吸血鬼の両面の生き様を保持しているようだ。まぁ、そのおかげで色々と複雑なものを抱えるようになったのかもしれないが……。 カブラさんが「他人のものを奪うのが好き」という嗜好は、おそらく人間だった時の「他者からの無関心」への意趣返しみたいなものなのだろうが、そこに妖艶な七草ハルの影響があったのかどうか。詳しいことはまだ明らかではないが、とりあえずそんなハルさんと関係が深そうなナズナちゃんのNTR趣味についてはよく分かった。OK、そのこだわりは大事にしていこう。ただしコウくんという存在も目の前にいるのだから、あくまでフィクションはフィクションとして分別はつけていってくれよな。 |
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プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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