最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
烈海王と寂海王(の中の人)がコンビ組んでてワロタ、第6話。なんかもうね、最近青山穣が出てくるだけで面白くなっちゃう身体になってるわね。しかも今回はそれに加えてうえだゆうじ・村瀬迪与と、地下世界にはクセの強い連中しか揃ってねぇ。この濃さはなかなか他じゃ味わえません。 今回のタイトルはラジエーター。つまり冷却器を意味しており、デカダンス全体での生存競争は一旦お休み。つまりタンカーサイドの描写がほとんどなく、それすなわち普通の人間ボディのシーンが無いので全編冗談みたいなサイボーグモードで話が展開するということである。キャラクターデザインだけを見たらウゴウゴルーガみたいな世界であり、どこをどういじってもシリアスになんてなるわけがないふざけた世界。実際、このコミカルなんだかケミカルなんだかもよくわからないようなキャラデザをいいように使っているのは間違いなく、帝愛グループも真っ青のブラックな地下労働施設への誘導も、このヘンテコサイボーグ連中だと全部ギャグになってしまう。ケツに何か注入してぶっ飛ぶあたり、一歩間違ったらヘボットである。絶対にありえない想定だが、これがもしカブラギさんのギア形状で描かれていたら、冗談でもなんでもない、単なる地獄絵図なのだ。あくまで「人ではないサイボーグ」だからこそ描出し得た世界観だ。 ただ、そうして「ふざけた」キャラが画面に踊っているからといってずっとふざけたシーンで気が抜けるのかというと、むしろ逆である。今回はサイボーグパートが大半だっただけに、どんどんそのサイボーグの面々に生の実感が宿っていく気さえする。設定は凄まじく適当なのだ。なんでこんな施設があるのかもよくわからないし(多分この世界なら燃料処理なんて全自動でも可能だろう)、そこに送られた連中がどのように生き延びてきたのかも定かじゃない。お先真っ暗の世界なのかと思ったら、ちゃんと娯楽が用意されてたくましく生きてる連中だっている。システム側はどこまでを黙認してこの世界を作っているのだろうか。 しかし、そうしてよくわからん部分はあまり問題にはならない。地下世界ではカブラギだけが変わらず存在し、バグとして落ちぶれた様々なサイボーグの姿が、時にコミカルに、時に救いもなく描かれている。そんな状況に「生への活路」としてのサルフジが現れ、さらにそこからドナテロたちへとつながっていく。そうして少しずつ「サイボーグの生き様」が掘り下げられ、最後にはまさか実現するとは思わなかった「サイボーグ形状での軽快アクションパート」が実現するのである。こっちの形状でも、迫力あるバトルパートが展開できるのは純粋に技術力の勝利。キャラデザを詰めて、世界観を詰めて、演出を詰めていなければ成り立たない見せ場なのである。 「何としてもオンラインゲームに接続したい」なんて、キリトさん連合軍でもなければ「単なる病気やんけ」で終わりの欲求なのに、カブラギさんのそれに「命をかける価値がある」ことは誰も疑わないだろう。デカダンスの向こうに、ナツメが待っている。それだけで、カブラギさんはどこまでも強くなれる。こんなナリのくせに、やたら格好良く見えてくるのだから困ったものである。 そして、まさかの「NEW GAME」から改めてナツメと出会うことになる……もう、どこに行くのかなんて考えるのも無意味だろう。後はひたすら、なすがままに見守るしかないわ。 PR 祝・クレナイさん生存、第5話。先週時点で絶対死ぬと思ってたので、彼女からしたら世界の在りようはショックではあろうが、とりあえず生き延びたことを素直にお祝いしたい。その分、ナツメとお友達になれそうだった隊の別な子は何人か死んでるみたいだが……まぁ、そうなれば、そうなるやろ。 今回は割と真っ当な展開、というか、このアニメが始まって以来、ようやく想定内と言えるお話になった気がする。カブラギさんがどこまで無茶するかは定かでなかったわけだが、結果的には、一番分かりやすく「次に繋がる」処理になった。まぁ、まさかカブラギさんだからってあの化け物ガドルを殺せるとは思ってなかったが……。普通、敗北確定のイベント戦闘なら、ボスモンスターは無敵に設定しておくよなぁ。今回のミッションは運営側からすればアルファガドルが死んじゃったら終わりなわけで、わざわざ「殺せる」ステータスを与えておく意味がない。まー、運営側もまさかチート兵器抱えた内部人間が突撃してくるなんて思ってなかっただろうし、とんでもないイレギュラーが介入してしまった結果ってことなんだろうけども……。カブラギさんのリミッター解除、そこまで人知を超える効果があるのかよ。そりゃ限界の先も見えるわ。 結局、カブラギさんは最悪の選択をしてしまう。しかし、戦地に乗り込んだ後の彼はほとんど迷っているような様子もなく、乗り込むと決めた時点で、自分がどういう処罰を受けるかはもしかしたら覚悟していたのかもしれない。ナツメの行動次第では、単に彼女だけを確保して逃げ出すことも可能だったのかもしれないが、やっぱり最悪の展開を迎えてしまい、ガドルは殺す以外の選択肢がなくなった。それでも、カブラギさんは躊躇もせずにサクサクとガドルを殺してみせた。もう、この世界とかシナリオとかはどうでもよくて、自分を「救って」くれたバグのために、新たな一歩を踏み出すことを決めたのだろう。かつて自分のせいで失ってしまった仲間への贖罪の意味もあったのかもしれない。その結果が順当な「処罰」だったとしても、別にそのことを悔いるようなこともない。 ただ、1つ気がかりなのは今回のことではっきりとナツメの存在が表沙汰になってしまったということである。これまでも「なんであんなにおおっぴらに人生を謳歌しているバグのナツメが処分されてないんやろ?」というのは疑問だったのだが、今回カブラギさんはミナトに対して「ナツメが理由で動いてるんやで」ということをはっきり見せてしまい、「運営側も想定してなかった大チョンボ」の原因がたった1人のバグであることがこれ以上ない形で示されてしまっている。事実上唯一の擁護者だったカブラギさんが退場してしまっては、ナツメは処分待った無しだと思うのだが、運営側はどのように落とし前をつけるつもりなのだろうか。 ちなみに今回のコンテ担当は「幼女戦記」の監督を務めた上村泰氏。確認したらあの作品も同じNUTの制作なのね。丁々発止の空戦バトルの充実っぷりは、いかにもってん感じでしたわ。
クレナイさんとパイプが同時にしゃべってると訳のわからないことになるよね(ならない)、第4話。最悪、2人の声が同じことが伏線になったりしねぇかな、って期待してるが、もし実現したらかなり絶望的なことになりそうなのでやっぱりいいです。 設定もすっかり馴染んだので、あとはこの世界の中でどんな話を回していくかっていう部分にじっくり注力できるようになった。そしていきなりのクライマックス感。基本的に出し惜しみは考えない作品なのよね。今作をみていて面白いな、と思ったのは、よくよく考えりゃ、この世界の設定って「SAO」とかのバーチャルゲーム設定と全く同じなのよね。その上で、何が違ってこんな味わいになっているのかを考えてみると色々と気づきがある。 そもそも、「SAO」にしろ「ログホライズン」にしろ、ゲーム設定の作品が抱えている課題に「いうてもゲームだしなぁ」という切迫感の欠如が挙げられ、これを解消するために「ゲームで死んだら現実でも死ぬで」という設定を加えると、「じゃぁゲームである必要がないのでは……」というさらなる煩悶に巻き込まれる。SAOはさらにこれが一歩進んで、いつのまにやらキリトさんたちがゲームキャラたちと共同生活を始めるようになり、次第に現実レベルがゲーム内に引き落とされていく。最初のうちは「別にAIが死んでもなぁ」みたいな引っかかりはあったものの、前クールあたりからそのような印象もだいぶ薄まり、「ゲーム世界でも生きてるものは生きてるって言えるんだな」という認識を生みつつ、最終的には「あんまりゲームの外とか中とかいう話は本質的ではなかったかもね」という気づきに至る。まぁ、それら積み重ねを全てかなぐり捨てた「防振り」みたいな潔い作品もあるが、とにかくこの手の設定ってのは色々と課題と興味対象が多いということだ。 そして、今作の場合は視点レベルが最初から「ゲーム内キャラ」に落とし込まれた状態でのゲーム作品だったと言える。これがもし、一話目からずっとギアたちの視点が中心だった場合、タンカーはあくまで「ゲーム内の一要素」でしかなく、初期のSAOと同じような問題を孕んだ可能性があった。しかし、最初からタンカー目線で話が進み、その後に2話目で一気に「天上」に話を引き上げるというデザインになっていたため、「ゲーム内」と言えるデカダンス内での命の価値についても、色々と真に迫って考えることができるようになっている。また、単なるゲームデータという処理ではなく、あくまでもタンカーたちは「普通の人間」として間違いなく生きている存在であり、視聴者と同じ次元での「生命観」で言えばむしろタンカーレベルの方が「リアル」であるというのも設定の妙だろう。サイボーグ次元の「上の」レベルについてはかなり大胆にシステマティックな処理がなされ、むしろそちらの方が無味乾燥なAIの風味を醸し出しており、「ゲーム外にはゲーム的生命体、ゲーム内には生身の人間」という倒錯した状態を生み出しているのが、今作最大の妙味と言える。 この設定のおかげで、割り切れるような、処理しきれないような、なんとも言えないもやっとした感情が醸成されるのがまだまだ気になる要素になっており、例えば「実際は攻略不可能の全滅イベントなのさ。基本的に参加プレイヤーみんな死ぬわ」とか言われると、現実レベルなら「ひでぇイベントや、そんなんあるか?」程度で片付く話なのに、この世界でそういう展開にされると、なんとも心が痛むものになる。今回、ナツメ以外だと初めてと言っていい「血の通ったタンカー」としてのクレナイさんが掘り下げられ、おそらく彼女はこのイベントで死んでしまうのだろうことを考えるだけで、なんとも心が痛む。また、それを見たカブラギは当然ショックを受けつつも、仲間内の会話では「まぁ、ゲームのことだし、そうアツくなってもしょうがないよね」みたいに取り繕っているのがなんだか薄情にも見えてしまって心が痛む。彼は彼なりに、ナツメの命だけは守ろうと苦しい内情を必死に片付けながら頑張っているのだが、どこまで言っても「神の視点」を持つ彼らの気持ちがナツメに届くはずもないというすれ違い方がまた辛い。サイボーグ連中からすれば、ゲーム内の一要素(しかもバグ)でしかないナツメに感情移入してしまっている時点でカブラギさんの方が異端なのだ。そう考えると、改めて我々は「ゲーム内の生命に感情移入して物語を楽しめるのか?」という命題を、根本から問い直されているかのようではないか。 色々と悩む部分はありつつも、間違いなく作戦は進行していく。外から見れば単なるクソイベ、中から見れば人類の存亡をかけた総力戦。カブラギさんがここでどう動くかで、今後の展開も大きく変わってくるはず。常に来週が気になるアニメであるなぁ。
初見でキモかったパイプがすでに可愛く見えている不思議。ちなみに中の人がミーティと同じっていうのがいろんなところで罪作りな気がする。 前回やや曖昧だった設定部分も補強され、世界は随分見やすくなってきた。デカダンス自体がどの程度の意味を持つ施設なのかっていうのが測りにくかったのだが、「地球がいっぺん滅亡して、人類の忘れ形見であるサイボーグが統一意思の下で管理している新たな世界」という設定だとするなら、本当に「娯楽」以外の何物でも無いみたいね。別にガドルがどんだけ暴れてその地域を滅亡させようとも、「上」の連中にとっては大したダメージではなさそう。ガドルってのも地球滅亡に関わる因子ではなかったようだし、純粋にサイボーグ軍団が娯楽のために生み出した「敵性」生命体なのかもしれない。 そうなると問題になるのは「じゃぁ、人間(タンカー)って何?」という部分だが、イメージとしては保護センターのトキみたいな感じなのかなぁ。すでに絶滅のカウントはほぼゼロになってるようなもんだけど、一応管理下で少数が生存することは可能で、ついでにその飼育・繁殖を利用して環境産業・娯楽として活用しようというくらいの認識。サイボーグ目線だと人類が滅びようが生き残ろうがさほど大きな問題ではないだろうが、一応「一娯楽施設の管理運営」で一定以上の価値が見出せるので、保護環境下でその数を統制されるくらいの立場。ナツメの話で「チップが埋め込まれる云々」という話も出ていたので、まさにトキみたいな存在な気がする。ただ、管理されてるトキ側は、残念ながら自分たちが事実上絶滅してるみたいなもんだ、っていう認識は無いんだよなぁ。 さらなる追加情報として、カブラギさんの人となりみたいなものもだいぶ見えてきた。なんでナツメに対してこれだけ親身になってくれるものか、というのが不思議ではあったが(まぁ、単にナツメが愛くるしいからかもしれないけどネ!)、どうにも彼は「バグを排除する」ということに対して大きな抵抗があるらしく、それが理由でパイプを保護するにも至った様子。まぁ、彼からしてみればガドルの成れの果てであるパイプも、人類の成れの果てであるナツメも似たような存在ってことかもしれないが……。実際に似たようなところあるしね(おバカなとことか)。うまいこと良いコンビを作れた気はするのだが、カブラギさんからすれば、常に「バグを匿っている」という負い目をシステム側に隠し続けなきゃいけないのはプレッシャーだなぁ。ただ、前回も気になったけど、これだけおおっぴらに生きているナツメを体制側が把握できていないっていうのも妙な話。バグ狩りは一定数が存在しているはずなのだが、ナツメは偶然その目をかいくぐって生きてきたのだろうか。まぁ、地域ごとにバグ狩り担当者が配備されているとするなら、カブラギさんが見逃した時点でフリーになるのかもしれんけど。 もう1つ不思議だったのは、ユムシとやらを退治して特訓する「チュートリアル」の存在。おそらくガドルの発生に関しては「上」がコントロールできる要素なのだろうし、まさにチュートリアルとして練習用モンスターが延々湧き続けるフィールドを生成することは可能なのだろうが、そうして全体が管理されているとしたら、デカダンスの管理を担当している連中は、そのあたりの「ガドルスケジュール」をどれくらい把握しているのだろう。今回発生した大規模襲来なんかはデカダンスを走らせている上層部からしたらいくらかイレギュラーな要素だったように見えるが、デカダンス内に入っているギアには、イベントスケジュールは知らされないということなのか。まぁ、でないとゲームとしては緊迫感が無いから、「運営」と「ゲーム内管理」は完全に別認識にしていいのかもしれないけどね。 それにしても、チュートリアルで苦戦して特訓パートに突入する主人公なんてほんとに久しぶりに見たな……一連のなろう世界じゃチュートリアルなんて存在しないし、修行からスタートするバトル自体が最近じゃ珍しい(絶望的な初心者戦闘というと「グリムガル」とかだろうか)。そうして必死に頑張っているナツメさん……相変わらず可愛いのである。ほんと、今作はナツメの百面相を見ているだけで満足できてしまうパワーがあるし、ラストシーンの広大すぎる地下空洞の描写とか、いちいち絵の構え方がうまいので画面に見入ってしまうことが多い。唯一懸念があった「戦闘動画はシャキシャキしてるけど武器自体は地味じゃね?」という部分も、なんとナツメの右手がサイコガン(?)になることで解決を見た気がする。右手を換装してパワーアップしていくヒロイン、ロックマンかよ(いいぞもっとやれ)。
???? 第2話?! いや、そりゃ新しいものが観たいとは言ってたけども……まさかこういう方向でいきなり2話目から振り回してくるとは思わなかった。なんかもう、オリジナル案件さまさまであるな。 よくわかってない部分については今後の観察が引き続き必要だが、この世界には大きく分けて2つの「次元」があるということでいいんだろうか。ただ、それがいわゆる異世界転生とかバーチャル設定というわけではなく、実質的には同じ世界ではあるけど、その「上」から管理している「管理者」側の世界と、管理される側、そしてプレイゾーンとして認識される側の世界の2つが存在している。世界がとんでもない化け物に侵食されて人間が住みづらくなっているのは間違いない事実であるが、そこから生き延びるために生み出された巨大移動要塞「デカダンス」は、人類存在(すでにその肉体からは脱却しており、1つの「企業」によって全てが管理されるようになった何か)が地上の夷狄を狩るための兵器として間違いなく存在している。ただ、1話目でイメージしていたような「数少ない人類が必死に生き残るための戦いを繰り広げている」というような世界観ではなく、デカダンスを使いこなし、さらにバーチャルボディである「ギア」を使い、生き残り競争をせっかくだからゲーム感覚で楽しもうとしている「企業のパーツ」たちが存在している。 現時点で最上位存在として表示されているのが子安だが、彼もまた「自身が企業の所有物である」と認識しており、この世界には神が存在していると言ってもいいのかもしれない。それはおそらく人間の意志が介入するものではなく、高度に発達したAIみたいなものなんじゃなかろうか。エヴァにおけるマギみたいなものを考えると分かりやすいのかしら。とにかくそうした「超越存在」は様々なAI機能を「住人」として管理し、住人側はゲーム感覚でギアをまとって「下」へ降りて、化け物の討伐に勤しんでいる。 かてて加えて、そんな「上」の存在を全く知らない様子の「人間」という最下層も間違いなく存在している。「人間」全体が「上」の存在を知っているかどうかは微妙なところだが(下手したらイレギュラーであるナツメにだけ伝わってないという可能性もゼロではないからね)、基本的に、ギアと人間は区別されているようなので、おそらく人間はギアについて、「化け物をぶっ殺すのに特化した別種」くらいの認識なのだろう。死をも恐れぬ彼らの攻勢には感謝しつつ、デカダンスの保全という役割を任された働きアリのような存在。こうしてギアと人を区別することで、少なくとも現在のデカダンスは回っているということらしい。 さて、問題はナツメというイレギュラーの存在である。彼女はおそらく1話冒頭の父親とのあれこれの果てに、システム側には死んだものと認識されているらしい。そのことで就職先が定まらなかったりという仕打ちを受けていたわけだが、わからないのは、そんなとんでもない状態の「バグ」である彼女が、これだけ成長するまで放置された理由である。単に見逃していたというのはちょっと考えにくいのよね。いわば戸籍がない状態で生活してるみたいなもんで、例えば今回のように「学校を卒業するから就職先が探したい」みたいなアプローチが来れば、システム側も変なバグがあることは認識できるはずだ。どれだけデカダンスが巨大だと言っても、そうして亡霊みたいな存在がフラフラしていて看過するほどアホなわけでもないだろう。そうなると、彼女は何故これまで「生かされて」いたのかというのが疑問なわけだが……。まぁ、その辺りに注目しながら観ていけってことなのかしらね。 とりあえず、2話目にしてすでにグルングルンと視点を揺さぶり、ダイレクトに画面の面白さばかりを叩きつけてくれる展開。ぶっちゃけ1話目で期待していた方向性からはかなり斜め方向にずれた感があるが、これはこれで見守るに値するだろう。ゆるキャラすぎるデザインとのギャップが強烈なのに、ナツメの百面相のおかげでバラバラにならずに接続してるのが面白いな。
突然研ぎ澄ました百合の刃で一閃するのやめろ、第3話。ソフトエロが売りのアニメでソフト百合。これが、時代のニーズか……。 1期の頃からそうなんだけど、中学校が舞台の学園エロコメバトルのくせして、相変わらず人の命が簡単に失われそうになってしまう作品である。すそがえしのリターンが大きくて、今回も最終的に車椅子生活を強いられるレベルにまで落ちてしまっているのは恐ろしい。まぁ、一応回復はするらしいが……それでも、中学陸上部が練習できずに数週間休んだら、大会結果には致命的な影響を及ぼすだろうしなぁ。あくまで「因果応報」の一環として描かれてはいるものの、やっぱり可哀想ではある。 まぁ、そんな結末にたどり着くまでの愛憎の物語が、百合というかなんと言うか。そういや今作はラブもエロも色々と描かれてはきたが、正面からの女性どうしの愛情表現ってのは今まで無かったか(怪しいのはそこかしこにあるけど)。一応本人の口から「そういう趣味は無い」と明言されているので一応友情の範疇ではあるのだが、憧れと嫉妬、そして独占欲が入り混じったこの感情は、やはり得難いスペシャルなものには違いあるまい。まぁねぇ、ちっちゃい時って、ほんの些細なことからでも優劣関係が動いちゃったりするからねぇ。友達どうしで「上下」を気にしなきゃいけないってのも、因果な話である。 なんか、地獄少女でこんな話見たことある気がするよな(そう考えるとやっぱりすそがえしくらいで済んでるのは優しい方なのかね)。
ハッピーエンドだったな! 最終話。まぁ、これはこれで期待通りの終わり方と言えるのかもしれない。 最終話に至って、改めて「素人はサイドカーレースのことなんてさっぱりわからんからキツいぞ」という当初の懸念が浮き出してくるという奇妙な展開。最後に三宅女子が勝つことは予定調和なので問題ないのだが、その勝利の要因が、「天候不順でなんかよく分からないけど全車横並びの状況が出来上がった」「よく分からないテクニックを駆使して1台ずつ抜いていった」という、今まで特に使ってこなかった要素による勝利。うーむ、まぁ、これについては伏線張るのは難しかったと思うが……F1レースとかのファンなら、あのイエローやらグリーンやらのフラッグのルールは割と馴染みがあるんですかねぇ。こういう時に視野の狭いオタクは難儀しますね。 まぁ、レース中にあれだけの大喧嘩で時間を潰してしまったら、なんらかのルールの穴でもついていかなきゃ勝てないですからね。ラッキーでもなんでも、とりあえず勝てたという要素はそれで飲み込むことにしましょう。今作で重要なのは、レースそのものよりもそこから生まれる人間関係の方なのでね。ただ、そちらも残念ながら割と即興だった気がするのはちょっと惜しい。ゆり&めぐみペアはこれまでそれなりに筆を割いて描かれてきたキャラクターではあるのだが、大体毎回喧嘩してばかりだったのであまり追加情報がなく、「昔は同じ夢に向かって仲睦まじくしていた」っていう印象があんまり無いんだよね(1話目くらいでちょろっとやってたかなぁ)。その2人が、怪我や天候トラブルなどの不運が折り重なってレース中にめげてしまい、そこから互いの不甲斐なさをなすりつけ合うという展開までは良いのだが、そこから何をきっかけに立ち直ったのかは分かりにくい。「コーチなんていなくても本当はレースって楽しいんだよね」ということを思い出せたということなのだが、せめてもう1つ2つ、明示的な復活の手がかりがあった方が説得力はあっただろう。多分、普通に構成するなら今回の大喧嘩は前回のうちに処理しておき、今回は決裂した状態から仲直り→激走という流れにした方がよかったんだと思う。まぁ、そのほかのエピソードとの尺の折り合いもあるけどねぇ。 個人的には、ゆりがマウントとったときにグーじゃなくて平手でペチペチめぐみのほっぺたひっぱたくところがなんかしょうもなくて好き。まぁ、女の子同士のキャットファイトならこれくらいがいいですかね。実際はグーよりも痛みは大きいなんて話もありますし(だとしたらひでぇな)。アニメでもなかなかみる機会がない、女の子同士の激情キャットファイト。殴り合ってからの友情タッグは定番中の定番だが、王道展開をこなして臆面もなく優勝をかっさらう展開は個人的には嫌いではないんだ。そして、その後にコーチがなんかよく分からない理由でフラれる→可能性が残ったってんでまた元の木阿弥、っていう展開もお約束っぽくて良い。しかし2人とも、あれだけサイコパス気味のゴミクズ野郎だと分かったのにまだ諦めないのか……。怪我で落ち込んでる教え子に「ポジション変えれば決勝出られるぞ」とかとんでもないこと言い出すコーチだぞ。オメェがどっちも出来るからって誰でも出来ると思ってる時点でちょっとやばい(そして実際にできる2人もちょっとやばい)。 とりあえず、特に奇をてらうでもなく、無難に終わった最終話。これはこれで文句の出るもんではないが、果たして我々はこの作品に何を求めていたのだろうか。シリーズ全体を通じて考えると、なんだか座りの悪い話である。 もう、いっそコーチ殺して心中エンドでよくね? 第11話。もう、何もかもうまくいかないのは大体あいつのせい。 予想通りにモチベーションがた落ちのゆり&めぐみペア。そりゃそうだ。本人たちも言っていた通り、「目標が勝手にこっちに帰ってきちゃった上に、そこにいるのにそこにいない」のである。これでもし優勝でもしてマン島に行っちゃったらむしろ本末転倒である。そんな状況にしてしまった諸悪の根源である棚橋がどんな男なのか、というのが今回描かれたわけだが、これまたゆりたちが言っている通りで、一言でまとめるなら「レース馬鹿」である。実力はそれなりに世界レベルなのだろうし、非常に真摯な姿勢でレースに挑むのでプレイヤーとしては優秀なのだろうが、いかんせん人間というものに対しては配慮がなさすぎる(この辺りもゆり達が言っていた通りである)。そのくせ、何故か世界トップクラスの女性レーサーに粉をかけてあっという間にものにしてしまったり、天然ジゴロの気があるのでよりたちが悪い。バーチャル姉の方がこんな面倒な男にコロッと落とされてしまったのは可哀想であるが、まぁ、同様のレース馬鹿だったらこの真面目さは確かに武器にもなるのかな。 しかし、あくまでもコーチとして、下から見上げる形で憧れていたゆり達の場合、突然レースでの繋がりを喪失してしまうと自分たちの憧れすら虚ろに見えてきてしまう。今後も追いかけるべき夢だったのか、忘れ去ってしまうべき過去なのか。なかなか割り切れない中でそんな夢を奪ってしまった「泥棒猫」を目の前にしたら、持ち前のひねくれ根性も働いて、酸っぱいブドウを馬鹿にするかのように散々にコーチの悪口が出てくるのもしょうがないところか。ちゃんとまっすぐ見ていたコーチの姿も、突然崩れたコーチへの憧れも、全部ひっくるめて、自分を納得させるためのあまりにもみっともない虚勢である。でもまぁ、婚約者だって言ってる人の前でそれを漏らしちゃうのは単なる嫌なやつよね……。「かつて自分が憧れていたものをあしざまに言うようになってしまった人間」って、本当に情けないし、醜くも映るのである。 そうして成り行きで開催された世界トップレベルの強豪との突発レース。三宅島の公道は24時間いつでもレースに使っていいものなんでしょうか。さすがに夜間に爆音鳴らして疾走するのは近所迷惑なような……ちゃんと許可申請は出したんでしょうかね(そんなわけないよな)。しかし、急な試合で圧倒的アウェーであったにも関わらず、世界レベルはマジで世界レベル。高校生が必死に抗おうとも、完全なる技術力のみで地の利も情念も捩じ伏せてしまう。ぶっちゃけ、「あとを追えばあらゆる情報が漏れてくるから追いかけられる」は理屈としてはわかるんだけど、そこから一気に追い抜いて突き放せたのは何でなんでしょうかね。もしかして周回レースにしたから1週目でコースの特徴は全て把握したとか、そう言うことなんかな(周回してるかどうかは知らんが)。夜間で路面状態すらよくわからないと思うのだが、そんな状況でもぶちかませるあたり、世界レベル怖い。 こうしてあらゆる戦いに敗れたゆり達は、もう抜け殻状態。そんな彼女達に追い討ちをかけるようにしてコーチ本人から「しっかりしやがれ」とか言われ、「黙れこのクソ野郎」と叩きつけて荒れ放題。ご丁寧にコースにはイレギュラー。そりゃもう、事故ってくださいって言ってるようなもんでね。ここでもし復帰不可能な怪我でもしてたら、決勝で戦えないって言うまさかの展開で笑えるのだが……。なんだろう、多分めぐみを大切に思ったゆりが必死に彼女を救い出し、お互いがお互いの存在を再認識、互いのプライドのために優勝を目指すって言うモチベーションの解決があるんじゃないかな。 結論:男よりも百合が良い。真理である。 コーチ、人を見る目とか人の気持ちを考える力とか、色々なさすぎやろ、第10話。人に物を教えるのって、完全な専門バカではやっぱダメなんやなぁ。 冷静に考えりゃ、「どっちか片方がコーチとくっつくエンド」って絶対ありえないわけで、それなら同時に潰される展開になるのが当たり前なんだよな。まぁ、元からあんな鈍感男に脈があったかどうかと言われればかなり怪しかった気はするのだが。圧倒的なタイミングで選手のモチベーションをボッキボキにへし折るあたり、コーチとしての才能はスクラップである。 しかし、前回に引き続き今回もまたとんでもない構成にしてきたもんである。どっかで見たことのある光景が続くと思ったら、これって1話目でやっていたエキシビション。1話目はサブタイトルがそのものズバリ「Exibition」だったんだよな。もちろん、映像を全てそのまま持ってきているわけではないが、レース中の様子はマジでそのまんま。これは「総集編」ではないし、一体なんという言葉で表現したものか……。なんで「SILVER LINK10周年記念作品」でこんなチャレンジングな構成にしてるやらな。 しかし、もちろんこれはサボりとか省エネってわけではない(まぁ、そういう側面もあるのかもしらんが)。この11話を見てから改めて1話を見直すと、全く同じ映像を使っていたにも関わらず、様々なシーンの意味合いが1話時点とは全く異なる意味(印象)を持っていることが分かる。明確にその辺の差分が出るのは、きちんとお当番回がもらえたコンビの描写だろう。例えば鈴鹿のコンビなんかは、1話目だと「ほーん、仲ええんやろな」くらいの印象だったところを、あのエピソードを見た後だと、ちゃんとドライバーのちゆきがパッセンジャーのみさきの挑戦を受け、それに応えられるように遠慮無しにチャレンジしている姿勢が見て取れる。SMコンビの筑波はドライバーのいずみが「主導権は私にある」と必死に主張している様子が、今となっては痛々しい。 そしてもちろん、一番の変化があったのはメインとなるゆり&めぐみペアということになる。なんとまぁ、1話では全くわからなかったが、実際は目の前にコーチがいて、その前で全力を披露しようとしているシーンだったのである。そのためにエキシビションであるにも関わらずフルスロットルで挑んでおり、持てる技を全て出し切った見事な走行の後には、あのダブルノックアウトが待っているのである。そして、1話では「2人がコーチを呼び出した」シーンが間に挿入されていたが、今回は最後に「コーチが2人を呼び出した」シーンで終わる。この辺りの重層的な演出も面白いところ。 これまで、「結局毎回おんなじようにコース走ってるだけなんだよなぁ」ってんで、コースをグルグル回っているのと同じようにお話までグルグル回っている気分になっていた本作だが、まさか、そうした「繰り返し」がここにきて「完全に同じシーン」に重なり、そこからずれを生み出すことで変化の大きさを際立たせることになるとは。珍妙な構成には違いないが、最小限の労力にも関わらず面白い効果が生み出されているのは実に興味深い。まぁ、「詐欺やんけ!」って怒る視聴者もいるかもしれんけども。1話目の「答え合わせ」回がここに入ってくるっていうのは案外真っ正直な作品と言えるのかもしれませんよ。 さて、来週が最終回かな? ……ゆり達はまともに走れるんですかね? |
カレンダー
ブログ内検索
リンク
最新記事
(02/02)
(02/01)
(02/01)
(02/01)
(01/31)
(01/31)
(01/31)
(01/30)
(01/30)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧 |