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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 相変わらず勇者ちゃんが悩まし可愛い、第4話。後輩ちゃんの活躍によって女性キャラへの票も割れ始める頃だろうが、依然としてこの作品は勇者ちゃんで保っていることは疑いようがありません。制作陣の力の入れ具合が半端無い。

 今回は全編シリアス展開ということでこれまでとは毛色の違うお話になったが、このぐらいのタイミングで作品の根幹部分に関わるシリアス要素がきちんと描かれたというのは、今後の物語を推し進める上で良い配分だったのではなかろうか。特にエミリアの過去が明らかにされ、彼女が単なるファッションとしての「勇者」ではなく、信念を持って魔王討伐を志した「正義の」人物であったことが分かるというのは、感情移入しながら視聴するためには重要なファクターである。どこぞの、魔王と仲良くなった勇者の場合は何を大義名分に動いているのかすらよく分からなかったからなぁ……。

 対して、勇者視点で物語が進んだこともあり、魔王側のモチベーションについては、ほぼ明かされることなく終わった。勇者が「何故人を助けるのか」と涙ながらに訴え、その答えに期待はしたのだが、魔王の返答は「なんか、スマン」というはっきりしないもの。この部分については、おそらく最後まで明示されることは無いのだろう。「異世界では悪逆の限りを尽くしていた魔王が、人間界に降り立ったら健全なバイトクルーに」というのが本作最大のネタであり笑いどころなわけだが、それが「何故」起こったのか、という部分には、現時点ではおそらく理由付けは出来ない。敢えて言うなら「とても根が真面目な青年だったので、エンテ・イスラでは周りから『あなたは魔王なのでしっかりと世界征服業務を行ってください』と期待されていたのでそれに応えた」というのが無難な答えだろうか。魔王にとって、エンテ・イスラで村を焼き討ちするのも、マクドでキャンペーン商品を売りさばくのも、同じくらい大事なお仕事だったのだろう。そんな不条理な倫理観に振り回される勇者は本当に可哀想なのだが、転移したことで魔王が「切り替わって」しまったのだからしょうがない。今後は、人間世界で新たな倫理観をマスターした魔王としか対峙出来ないわけで、彼女が追い求めていた冷徹な魔王は既に存在すらしないのである(元から存在しなかった可能性もあるが)。なかなか難儀な関係性だ。

 そして、今回もそんな悩める勇者ちゃんがガッツリと尺を取って描かれているのが眼福である。面白かったのは、魔王と言い合いをしている時の、行き場のない怒りを抑えている時の歯茎のアップ。なかなかああいう描写ってしないと思うのだが、力の入りようが分かりやすい面白いカットだった。くるくると変わる表情も実に愛らしく、まだまだ彼女を見てるだけでも楽しめそうである。また、今回勇者のサポートに回ってくれたお友達の梨香ちゃんも可愛らしかったのである。興味深いのは、中の人がフジイ・西明日香なのだが、彼女が梨香と全く同じで兵庫県出身という部分。残念ながら彼女は年齢非公開だが、普通に考えたら梨香と大体同い年くらいだろう。彼女も震災の影響は少なからず受けていたはず。キャスティングされて、どういう気持ちで演じていたのかは興味深い。いや、完全にリンクしてたら洒落になってないけれども。こういう話を見ていると、既にあの震災が「歴史的な事件の1つ」としてフィクションの中でも過去語りに含まれる時代になったのだなぁ、としみじみしてしまう。先の3.11も、いつかこうしてギャグがメインの小説の中に盛り込まれるような日が来るものだろうか。

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 テンション落ちない、勇者ちゃん可愛い、第3話。今期はぴかしゃのキャラの周りに奇乳がいるんだね! 中の人の絶叫が聞こえてくるみたいですごく素敵です。大きければいいってもんじゃないよね! 今作はどこまでいってもひたすら勇者ちゃんの顔芸を楽しむアニメです。

 まだ3話だってのに、魔王と勇者のなあなあぶりが半端ないなー、と思ってたけど、一応シリアス展開になって多少締まったかな? 地震の影響で人間界にもギャグではすまないレベルの被害が出たのはちょっと驚いた。このお話はそういうことをしないもんだとばっかり思ってたからさ。そして、そんなシリアス展開に毒されたのか、勇者が突然魔王の背中を狙いかけたのも驚きである。別に、魔力が完全に枯渇した訳じゃなかったんだから、今までだってチャンスはあったよね、一つ屋根の下で寝てたタイミングとかさ。そういうところで命を狙わなかったのに、今回の窮状で一瞬でも「殺せる?」って思っちゃったのは……まぁ、積年の恨みによるものだと解釈しておこうか。エンテ・イスラで魔王が相当悪逆だったのは事実だろうし、災害の影響でそういった殺伐としたイメージが蘇ったのだという風に解釈すれば筋が通る……かなぁ。あんまり真剣に見ても仕方ないけども。

 この作品の場合、どちらかというとそこにいたるまでの茶番が本編だからな。すっかりおかんと化してしまったアルシエルの残念ぶりとか、そんな残念部下と貶し合う勇者の残念ぶりとか。前回は勇者と魔王がマクド風のやりとりで喧嘩するっていうシーンがあったけど、今回は謎の脅迫者と勇者がテレアポっぽく会話してるシーンがやっぱり面白かった。テレアポは本当に色んなお客さん相手にしなきゃいけないから大変よね。真面目なトーンで話してるんだけど、電話口の向こうにいる声が下野の時点であんまり緊張感ねぇけども。

 新キャラも出てきて多少なりともシリアスが絡んで来るとなると、1,2話目で見られたような日常ほのぼのギャグは今後減ってしまうのだろうか。今回の「身分証明書と印鑑で魔王が勇者に迷惑をかける」みたいな、なんちゃってファンタジー(というかなんちゃって現実?)ネタが楽しいんだけどなぁ。もしくは、延々勇者だけを追いかけ続けるドキュメンタリーとかでもいいや。今回のハイライトは、勇者と千穂ちゃんの大げんかのところ。ようやく女性同士の絡みで活きの良いところが楽しめたよ。もっと勇者が猛り狂うところを楽しみに待っています。ぴかしゃが冷静にファッションチェックしてるところとか聞いてるだけでなんか笑えてきます。もう一人が奈央ぼうってのがまたなー。そうかー、ユニクロ駄目かー。……しまむらだな。

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 どう見ても長編エロ漫画の第1話じゃないですか、第2話。すげぇ節操の無さ、今回立てたフラグだけでも、純愛、強迫、近親、百合、なんでもいけるじゃないですか。どう考えてもこの学校おかしい。

 振り返ってみると、我らが変態・橘純一君って凄かったんだと思う。1話目から全力で多人数相手に(オムニバスだから1度に1人だが)無茶苦茶な要求をして、それが通っても何となく「アマガミ空間だから仕方ない」と思える部分があった。彼の素晴らしいところは、真っ直ぐにエロかった、真っ直ぐに変態だったことである。今作も同じようなセッティングになっているのは間違いないのだが、こちらの前田君はそういう設定じゃない。写真部との距離の置き方、ヒロイン守るような台詞など、どうも「真面目な青年」キャラを定着させようとしている感がある。そのおかげで、どう考えても殿様仕様にしか見えないが新体操部へのアポが取れそうだったり、突如メインヒロインに写真撮影のOKを出されて2話目でいきなりプールサイドの水着写真撮影に突入したりするのである。幼なじみだったらなんでもいいのかって話だ。梨穂子や棚町さんが2話目でエロ写真を撮らせてくれたかどうかを考えてみると、多分無理だったんじゃなかろうか(梨穂子はワンチャン)。前田君は、どうもその辺の前提条件をすっ飛ばしていきなり紳士レベルマックスなのである。これはこまってしまう。

 やっぱり、どれだけ紳士的な態度をとろうとも、写真部男子は女子に気を許される展開はなかなか無い。普段からカメラ持ってうろうろしてるだけでも若干怪しいし、今回なんて、授業中にゴミ捨てに行ってこいと言われたタイミングですらカメラ持参だ。もう、校則云々以前にアウトだ。この学校の女性達は、早くこの男の危険性に気付くべきだと思う。真っ直ぐに下衆い方向に向かってる残りの写真部連中なんてピュアなもんやで。

 まぁ、このおかしな流れは女性陣にも責任はあるだろうけども。やっぱりかな恵ボイスの幼なじみのガードのユルさと、そこまでかッ飛んだキャラがいない中で飛び抜けて妙な生徒会長のキャラ。千和もおかしければひーちゃんもなんかボーッとしてる。まぁ、アマガミだってこんなもんだった気もするが……ここまで女性の警戒心を下げられるのがカメラの魔力なのか……恐ろしいことだ……。カメラがあるから、みゆきちボイスの百合っ子も油断してしまったに違いない。ちなみに、ミズハスボイスの彼女はよく分からない存在です。「逆光は勝利!」って鳥坂さんが言ってたから、きっと彼女もそれに従って撮影してたんだね。光画部ネタって、今の若い子はどれくらい分かるんでしょうね。

 ひでぇ話の筋に笑ってしまうのが本作の基本的な楽しみ方で問題無いと思うが、阿漕な写真のデザインについても流石に力を入れて作っている。今回は幼なじみっ子の水着写真だが、水着のヒモ部分が身体に密着せずにちょっとだけ浮いて見えるところとか、なんだか妙に艶めかしい部分がある。やはり写真をメインテーマにしている作品なので、あの撮影パートは気合いが入ってるんでしょうね。多分ゲームと同じような絵になってるんだろうな。これからものすごい勢いで残りのヒロイン勢も攻略していくんだろうが……恐ろしい作品だぜ。

 ちなみに、誰の共感も一切得られないと思うが、毎回気になっていたのでせっかくなので書いておくと、オープニングのイントロ部分が、アストロマンステージのBGMになんか似てる気がした。それだけ。

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 やばい、勇者ちゃん可愛い、第2話。べたべたなツンデレのはずなのに、なんか憎めない。この不思議な感覚は……ぴかしゃのウザキャラ?!

 同じようなネタやってるんだからすぐ飽きるかと思ったけど、2話目も割といい感じだったよ。なんかしゃきしゃきしてるんだよ、このアニメ。そりゃWHITE FOXなんだから上手いこと描けるのは普通といえば普通なんだけども。今回だって岩畑さんのコンテだし、ギャグのメリハリの付け方とか、そこから一気に緊迫させる押し引きとか、色々と気持ちいい。魔王と勇者のハンバーガー注文コントのとことかは普通に笑える。流石にギャグの底は見えてきたけど、それでもやるせない生活感の出し方とかが楽しいのよね。「トイレットペーパー」→「お総菜のコロッケ」っていうカットの切り方とかさ、多分あそこで勇者もみんなと同じように考えたと思うんだよね。「あー、トイレットペーパー安いけど、まだうちに割とストックあるしなー、でも次にこんなに安くなるタイミング分からないから買っておこうかなー」とか、「コロッケ……と唐揚げだとちょっとバランスが……あぁ、でも今日はもう料理する元気なんて無いし、コロッケだけじゃおかずじゃないし……いいや、食べきれなかったら明日の朝食べよ」とか思ってたに違いない。勇者は1人暮らしだから魔王城よりは生活に余裕があるみたいだけど、テレアポのバイトだけで食うのはなかなか大変だろうなぁ。女性の方が金はかかるしなぁ。

 そして、そんな勇者ちゃんが色々可愛いのです。あしらわれてふくれっ面の勇者ちゃん、強がってみたけど財布落としちゃったせいでどうしようもなくなってしょんぼりの勇者ちゃん、今までの人生を振り返ってむなしくて泣けてくる勇者ちゃん。頑張れ勇者ちゃん。まぁ、一番可愛かったのは部屋の外で恫喝してるのに無視され続けて泣いちゃった勇者ちゃんだけども。本当に中の人が良い仕事してる。あとバイト仲間の奇乳ちゃんも割と可愛い気がする。あと勇者ちゃんのバイト先の友達がフジイだ。今後も女の子が可愛いアニメでありますように。

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ふざけたタイトル、ふざけられない最終話。これが1年間この作品を追いかけ続けた集大成。言葉も無い。

 これまでのエピソードでも要所要所で圧倒されてきた今作であるが、最終話はやはり最大の「決め所」。手抜かりは許されない晴れ舞台だ。原作がまだ続いている作品を途中で終わらせるアニメ化というのは大体において最終話あたりでうやむやになって尻すぼみになるものだが、このアニメの場合、「千利休の生涯」というはっきりしたテーマで39話を駆け抜けて来たおかげで、最後の最後まで気を抜かずに作り込むことが出来ていた。ラストシーンは多少なりとも抽象的な表示に逃げたきらいはあったが、それでもこの最終話を見終わった余韻の出し方としては文句も付けられない。このドラマを作り上げた原作もきっと凄いものなのだろうが、それを真に迫った造形美を伴って作り上げたアニメスタッフも同様に凄い。結論、凄い。

 わざわざ細かい部分を切り出してエピソードを語るのも野暮なことだろうが、いつにも増して見事だった「へうげ」ワールドの有終の美を、少しずつピックアップしたい。開始直後、辞世の歌をしたためて満足した後、謎の殺戮マシーンとなった利休が控え室から登場し警戒に当たっていた上杉の面々を黙々と殴り倒していくというシーン。もう、面白くて仕方ない。元々利休はばかでかくておっかないジジイだったわけだが、この当時の70歳なんて、現代でいえばどれほどの高齢者になるというのか。普通に考えたらしわくちゃのよれよれであろう。しかし、利休は違うのだ。諸肌を脱いで現れ出でた彼の肉体は、確かに年相応のみすぼらしさではあるのだが、それでもがっちりと筋肉が締まり、並み居る武士たちを殴り倒すのに不足はない。ご丁寧にバンデージまで巻いてひたすら顔面に鉄拳を見舞う利休は、これまでで最も「へうげた」姿であった。

 そんな利休の介錯を務めることになってしまった、本当の主人公、古田織部。彼の苦悩も1つの見どころではあるが、今回最も苦悩していた男は、そんな織部にすがりついた秀吉ではないだろうか。力無く俯きながらも、どうにもならない非情の決断を告げる秀吉は、最後の最後に、あの織部に「友であって欲しい」と本音を漏らした。野心に燃え、乱世を謀略でくぐり抜けてきた山猿も、最愛の主君を失い、信頼ある弟を失い、尊敬する師をも失い、寄って立つものが何も無い状態。ただの一家臣である織部に弱い部分を見せるなど、天下人たる秀吉にはあってはならぬことだが、もう、そんな虚勢も限界だった。浅黒い彼の顔には諦めと懇願があり、古田織部は自らの義を通すにも、そんな「主君」を捨て置けるほどに計算高い男ではないのである。

 そしてクライマックスとなる、茶室での利休と織部の師弟対決。本当にどうかしちゃったんじゃないかと思えるほどに罵詈雑言を吐く利休と、最後の最後まで見透かされていることにぐうの音も出ない織部。真っ直ぐに切腹を終えるかと思われたギリギリのタイミングで、織部は利休の真の「もてなし」に出会う。茶人としての死とは、茶室で死ぬことでも、茶を点てながら死ぬことでもない。あくまで、自分が対する客人をもてなすことにあった。それに気づいてしまったら、やはり織部は師を切ることなど出来ない。

 そして、利休はそんな織部の心中すら理解し、自ら道化を買って出ることで、織部の「自分」をそっと差しだしてやった。「それがあなたなのです」。師は最後の最後まで師であり、弟子はその末期にまで、学び続けなければならない。希代の大茶人の最期は、弟子に全てを伝えた、一片の悔いも無い晴れ舞台であった。
 

 本当に素晴らしい。こういうシーンのことを「名シーン」と言うのだろう。シナリオの含みの持たせ方も凄いのだが、これを映像にしたときのビートレインの力の入れ方が見事。利休の横顔を映し込んで一切音を入れずに数秒保たせる無音の「情感」や、織部が涙を溢れさせた際に、実際に涙が流れるカットは一切入れずに、ぐしゃぐしゃの顔を映すことで感情の溢れ方を見せる切り替えの妙。これに田中信夫の絶対的な「利休の声」が込められ、全てが完成する。圧倒されることの多かった今作のラストに相応しい、歴史に残る名演だったのではなかろうか。

 お見事。いやさお見事。

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残すところいよいよあと1話、第38話。この期に及んでがっつり話が進む。この作品最大の見どころは、真下作品であるにも関わらず、きっちり話が進んで全く退屈しないところにあったのかもしれない。

 前回の利休の堂々たる挑発行為に対しても、秀吉は苦しみながら決断を下せずにいた。自分が慕い、焦がれていた人間に手をかけるという行為は、既に信長討伐で体験しており、その苦しみは嫌というほど理解している。そして、信長の亡霊に襲われたときに必死に助けを求めた先こそが利休なのだ。そんな父親同然の人間の命を奪うことなど、出来るはずもない。そんな秀吉の判断を確認すると、利休は全てのことが終わったことを確認し、静かに大阪を去ることになる。「全ては失敗に終わった」というメッセージを愛娘に残して。偉大なる侘び数寄の退場に、細川・織部の2人も粛々と見守るしかなかった。

 しかし、事態は誰もが望まぬ方向へと動く。明智の意志を継ぎ、次代を作らんと意気盛んな徳川、そして、利休の意志を不幸な方向へと解釈してしまった愛娘のお吟。利休を亡き者としようとする三成の陰謀とも絡み、秀吉の不安は最高潮へ。しつこく斬首を進言する三成に、弱々しく切腹の報だけを命じてしまった。ついに、この物語の主人公である千利休に終わりの時が来てしまった。

 
 これまでの物語の積み重ねが、一気に崩れて、なだれ込むように「最後」へと向かう。最大のトピックスは当然利休の最期ということになるだろうが、その他にも、細川家のドタバタやお吟の情念、茶々の思慕、三成の陰謀とそれを見守る徳川勢の狙いなど、あまりに多くの思いが渦巻いている。そしてそれが、最終的には豊臣秀吉・千利休という2人の男に収束するのだ。「豊臣の世」への思い、それを打破せんとする思い。2つの流れが急激にぶつかり合い、その中心で、利休が打ち立てた「侘び好きの世」がもみくちゃになっている。これこそがまさに「大河ドラマ」なのだなぁ、と圧倒される。これだけの内容でありながら「もう終わってしまう」ことが勿体無くてしょうがない。

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本命は誰だ? 第36話。この作品って、確か39話の予定だよね……もう終わってしまうんだなぁ……これだけキワキワな状態なのに、何をどう終わらせればいいやらな。

 もう、ろくに隠そうともせずにガンガン回り始めた運命。秀吉は老け込んだせいなのか、それとも生きいそいでいるせいなのか、国内の統治については次第に疎かになりつつあり、何とか三成に治世を任せようとしている。遠方の伊達の様子などは気にしているみたいだが、足下でジリジリと迫る利休達の一派については、どうも一切気づいていない様子。もし不穏な空気をちゃんと現実の危機感に結びつけられていたら、いくら忠臣とて完全に三成に任せたりはしないだろう。

 そして、利休の方もいよいよ念願のゴールに向かってのラストラン。坊さんたちとの会話でも平気で「我らが企み」とか言っちゃうし、反逆の意志がある人間の名簿を平気で持ち歩いちゃってるあたりに、危機感の薄さすら感じられる。ここまで来たら生きるか死ぬかだし、細かいことは気にしなくていいという判断なのだろうか。枕を送ったこと+娘を配置したことで、そろそろ最後の一手を打つか、という状態だ。

 そして「本命」として選び出されたのが、かの徳川家康であった。後の世の「正解」を見れば、利休が毛利ではなく徳川に世を託そうとしたことは流石である。きちんと「任せることが出来る」人間を選び抜いたわけだし、侘び好きがどうこう、という目先の事象に囚われず、とにかく世界が変わる方向、という狙いに搾って動き始めたのはお見事。これで家康が本当の意味での野心家で、利休の誘いにほいほいついていく人間だったら、それはそれで世界が変わっていたのかもしれない。

 しかし、誤算だったのはただ1点。家康が京に上洛する際に履いていた足袋のことだ。家康は、あの仁君である明智の志を強く強く受け継いだ男だったのだ。光秀の持つ気位については利休も承知していたこととは思うが、あの時点では直接結びついていた秀吉の持つ「野心」と「利権」の方に手っ取り早い利益を見いだしてしまい、更に信長という化け物を片付ける必要性もあったおかげで、利休は光秀を単なる織田討伐の道具として使い捨ててしまっていた。しかし、ここに至って、光秀を打倒したという事実が、家康との間に大きな壁を作ってしまっていたのである。家康だって、今の徳川の世には疑問が無いではない。うまく事が運べば、全てとはいかずとも、どこかで利休と通じ合い、秀吉の天下を打ち崩すチャンスがあったかもしれないのだ。しかし、ここで過去の行いが牙を剥いた。最も大きな利休の罪、最も大きな秀吉の企み。それが、「侘び好きを自らの手で葬り去ってしまった」という事実とともに、利休に重くのしかかる。この構図は、徳に篤い人柄ながらも、信長打倒の折に人の道を踏み外し、前回のエピソードであっけない最期を遂げた秀長の末路に通じるものがある。

 今回の最大の見どころである、利休と家康の茶室での対峙。相変わらず陰影の使い分けが見事で、薄闇にぬっと現れる離宮の顔は、未だに不気味さがある。「天下にかける最後の一輪」として探し求めた家康の姿と、茶室にかけられた花がリンクするカメラワークも面白い。そして、「黒」を貫き通した利休が、光秀の辞世の句を伝えられた時に真っ白になってしまうという、画面のメリハリもインパクトが絶大だ。本当に、言葉少なにたっぷりと伝えてくれる作品だ。

 そして、そんな忙しい利休のゴタゴタとは別に、相変わらずの織部さん。彼の場合は……うん、まぁいいや。なんだかんだで政宗とのコンビは良いコンビだと思います。

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 多蕗だ! 龍之介だ! いや、ヘラクレスの棍棒だ! 最終話。龍之介があんだけはっちゃけた後で出てきた石田彰に絶妙なネタの絡み方。今期最大の苦笑ポイントが待ち構えていましたよ。

 なんかもうね、この作品にまともな角度からの突っ込みは一切通用しないってのは分かってるんですが、それでも突っ込みたくなってしまう容赦無い勘違いっぷりがたまりません。「出る杭は引っこ抜いてしまえばいい」というヘラクレスの棍棒さん(以下、石田彰)の策略により、なんとオルトロス姉妹は一切バトルをせずに弁当を入手出来る特権階級になってしまうことに……こいつぁ手も足も出ない完璧な作戦だぜ! ………………って、どうでもいいやん! 取れるならありがたく頂けよ!
 自由に取れる半額弁当を前に殴り合いを望む意味はないやろ! そもそも、その対抗策は何なの?! 力を駆使して弁当を手にするのが狼の矜持なんだったら、みんなして手を組んでオルトロスに道を譲ってる時点でルールもクソも無いやろうが。そのくせ石田彰ボイスのせいで石田彰が「ものすごく狡猾で格好良い負け犬」みたいになってるのが理不尽過ぎるよ! ラジカル過ぎるよ! 悪魔の罠だよぉぉ! 

 ふぅ……いや、いいんですよ。作中での感情は理解出来ますからね。オルトロス姉妹の夢は「立派な狼になること」であって、戦いの場を奪われることは何よりも心苦しいものであると。元々金に困って半額弁当を狙ってきたわけじゃないのだから、そこから戦いが失われることは、望んでいたものをむしり取られることだって。分かる。言いたいことは分かる。でもさ、やっぱり「はははははは! どうだ、ざまあみろ! 自由に好きな半額弁当を選ばせてやる! 悔しかろう!」っていうのは、感覚的に一切理解出来ないんだよ。この無茶苦茶を「何となく感動の克己ストーリー」に仕立て上げたんだから、この作者のストーリーテリングは相当なもの……って、いや、欠片も仕立て上げられてないよ! 理不尽だよ! シリアスなギャグだよ! すげぇな、もう、どうやって突っ込むのが正しいのか分からないよ! 誰か助けて!

 というわけで、なんやよぅ分からんネタでこのアニメの馬鹿成分を全て絞りだしたような最終回でしたとさ。最終回なのにメインヒロインの活躍の場が一切無いというのも切ない話だが、今回のバトルでもオルトロス姉妹の謎のカゴコンボが素敵だったので良しとしよう。あのプラスチックカゴの硬度を上手い具合に表した反作用によるバウンドとか、よくもまぁ、あんなところに力を入れられるものだ。当然、今回はコンテが板垣監督自身であるし、アクションシーンもしっかり監督の手が入っている。「Fate」のような流麗な動きというわけではないが、動きを見せるアニメ独自の崩しや自由な構図の取り方が、最終回にふさわしい素晴らしい見どころを作ってくれている。やっぱ板垣さんのアクションは見てて楽しいし、笑える。オルトロス姉(ゆかりん)の流した歓喜の涙のシーンとかの作画も最高。贅沢な作品だったよ。ほんとに。唯一の心残りは、花ちゃん・梅ちゃんが最後にあんまり活躍出来なかったことくらいかな。Nick海堂って、誰だよ。

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 ・「それは昔祖母の家で食べた温かで優しい味わい。心にも体にも優しい和の料理。梅とちりめんじゃこご飯と季節の野菜たっぷりの煮物弁当 480kcal」

 ・「ポカリスエット 125kcal」
 

 関西では2話まとめてだよ第10話、第11話。まぁ、この勢いなら2話まとめて見ても良かったかな、というくらいのまとまりではありましたね。1時間番組だと思うとちょっと山の用意の仕方が難しいけど。

 クソ長いタイトルとなった10話は、ついにあの槍水先輩が敗北するという衝撃的なエピソードで、オープニングも2番の歌詞を使用しての「オルトロスバージョン」にマイナーチェンジ。ほんと、改めて思うのは「Live for Life」はナイスな曲だって事だ。

 そしてもう、クライマックスに用意されたアクションシーンの馬鹿馬鹿しさに尽きるだろう。この作品は過去にもアクションシーンでガッツガツ見せてくれていたわけだが、最後の強敵として立ちふさがったオルトロスのツープラトンとあり得ない攻撃手段には、笑いを通り越して感心してしまう。「カゴ便利!」「カゴ堅い!」「カゴ強い!」「カゴダークマター!」と、あのカゴに賞賛の嵐ですよ。あの漆黒の波動は一体何だったのかよく分からないが、とにかく前後からカゴに挟まれたら確実に人は死ぬということだ。この馬鹿馬鹿しいまでの「技の見栄えへのこだわり」と「理屈抜きで説得にかかる無茶苦茶さ」は、どこかでみた覚えがあると思ったが……多分、キン肉マンのノリだ。最後に倒れ伏す槍水先輩の姿には、キン肉マングレートの風格がある。そしてオルトロス双子姉妹には……なんか、歪なツープラトンのためだけに生まれたケンダマンとスクリューキッドの面影があるような気もする。あのカゴコンボは、一体何が起こってるのかさっぱり分からん(コマ送りにまでして見たけど、どこがどうダメージに繋がるのかもよく分からんかった)が、とにかくすげぇことだけは分かった。クロスボンバーや地獄のねじ回しと並ぶ幻のツープラトンとして殿堂入りさせても良い気がする。今回はわざわざ板垣監督がコンテ切ってアクション演出を担当していることからも気合いの入りようが分かる。まぁ、馬鹿でした。

 
 そして11話。狂乱の10話から比べるとバトルが無いので大人しいエピソードで、石田彰ボイスの最終キャラ登場という、なんかよくわからねぇけど盛り上がるに違いない最終回への布石だ。一応、オルトロス姉妹の過去の因縁が臭わされるなどのストーリー面での補強もしてるんだけど、正直この作品でそのへんの絡みは気にしなくてもいいな。どうせ真面目に見たってついていけないし。

 シナリオ面を置いておいても、嬌声を上げる双子姉や、風邪でダウンしていつも以上にしおらしく可愛い槍水先輩など、バトル以外の要素で見せる部分は少なくない。この手の主人公キャラが憧れの先輩の風邪の看病であっさり女の子の部屋に入れるっていうのは、なかなか珍しいシチュエーションかもしれない。槍水先輩は自然態が可愛い。でも、なーんか色気とは繋がりきれない残念さがある気はするんだけど……この作品のエロは梅花コンビや双子姉妹の百合で補充するのが正しいのかもしれない。

 そうそう、今回は2話続けて登場シーンが少なかったけどしっかり笑わせてもらったのは、相変わらずの花ちゃん劇場。何とも自然な様子で拉致られました。梅さん、手慣れすぎてます。あの後寝不足でぶっ飛んでぐしょぐしょだった花ちゃんは一体どうなってしまったのか……まて次回!(いや、多分なんもねぇけど)

 すごくどうでもいい話だが、最後に次回予告をしてくれた薬局のおねーちゃんが少し気になった。中の人の名前は小堀友里絵さんというらしい。発声はどこか拙いので新人だろうということは分かるのだが、ぱぱっとしゃべった中に、何だかちょっと惹かれる要素もあった。いや、それだけです。

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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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