最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
このタイミングが水着回、第7話。うむ、清々しいまでのワンクールシリーズ構成である。この作品の場合、そこまでエロ要素に比重は置かれていないはずだが、ここぞとばかりに振り切ってみた下ネタや各々に特徴を発揮した水着姿の晴れやかな見栄えはなかなか良いものである。個人的には、花ちゃんのスク水にほとんどスポットが当たらなかったことだけは遺憾であるが。
水着回というと大体の作品においては箸休めの完全独立エピソードになることが多いわけだが、この作品も普段のストーリーラインからはちょっと離れて、場所を変えたエクストラステージとしての弁当バトルが展開される。物語の本筋を考えると「他所の土地に行っての弁当争奪戦」なんて設定は無茶なはずなのだが、もうこの作品ではなんでも有りなので無問題。「この施設にもハーフプライスラベリングタイムがあるんだ」って、さらっと言われたら納得するしかないじゃないですか。そもそもプール施設の弁当ってどないやねん。半額セールってどないやねん、プールに浮かべて争奪戦って、どないやねんどないやねん。この世界は狼のことしか考えてないんだろうなぁ。 アニメ的な事情を考えれば、せっかく水着になったんだから水上キャットファイトを見せるのは正しい方向性。槍水先輩の恐ろしく締まった健康的な肢体も大変結構であるし、シャガさんのなりふり構わないエロさもストレートながらそこまで厭味にならず、ギャグも織り交ぜながらのネタとして活きているのはありがたい。 こうしてみると、この作品でギリギリのバランスを維持しているのはやっぱり佐藤の力であることも分かるのだ。彼はいかにも下野紘ボイスが似合う童貞臭のする主人公タイプであるが、更衣室での一件などからも分かるように、割と真っ直ぐに性欲を発揮してくれるだけの正直さを持ち合わせており、ラストの「身体の中央に舵がついているようだ!」ネタに繋がる潔さがある。このくらい真っ直ぐにバカな方が見ている方は分かりやすくて助かります。ただ、今回のお話を見るまで「あ、佐藤って割と本気で先輩に憧れを持ってたんだ」っていうのは理解してなかったんですけどね。あんだけ充実した女性陣が揃ってるっていうのに、行きの電車で妄想してたのは先輩の水着ばっかりだったんだよねぇ。巨乳代表のシャガさん、大人バディのまっちゃん、平凡ロリ体型の花ちゃんと各種取りそろえているのに、目線が行くのがスポーティボディの槍水先輩なんだな。いや、別にいいんだけど。そういや最後に出てきた梅ちゃんも(ry で、この作品のありがたみは、毎回書いてるけど中の人パワーなんですよ。世界中の大原さやかファンが黙っちゃいない魅惑の1時間半さぁやタイムの締めとなる作品。いやぁ、まっちゃんはモナーク編が終わったらお役ご免かと思ってたんだけど、今回はエロギャグ込みで大活躍してくれてホントに嬉しかったです。やっぱりさぁやキャラは酒の空き缶を持たせた時の安定感が違う。 そして他にも、こうして聞いてるとシャガさんの声が普段の英美里から考えるとかなり低くて、更に槍水先輩も伊瀬茉莉也の音域を考えると最低音くらいのところでの発声になっている。なにせ、確実にキルアよりも低いのだ。更に梅ちゃん役のかやのんもかなり低いときている。こういうテンションの絡みが聞けるのは非常に面白い番組だと思うのです。みんな抑えめだから、かっ飛ばしてどこかにとんでっちゃうクラスのあおちゃんボイスも引き立つってもんだわ。幸せ満載。 PR
登場シーンが少なくても、花ちゃんの破壊力はかげりを見せない第6話。シャブリエルラチェットにアナーク。このセンスは一線でも通用するレベルだよ。ラストシーンではシャガさんがゴロッと膝枕になったその瞬間に高速でメモを取る体勢に移行してたのが笑った。
ほんとにね、突っ込む意味もないし、真面目に突っ込もうなんて思ったら何も面白味が無くなるはずの作品なんだけど、気づくと突っ込み思考が産み出されていくのが恐ろしい。冒頭、槍水先輩の謎の公園会談からして意味が分からないし、こいつらの「狼」としての存在意義の不明さは恐ろしい。あの公園の「象徴」たちの会談は、一体何の意味があったんだろう…… そして、真剣バトルに絡む勢い任せの「シリアスなギャグ」の嵐。その全てが、「こいつら、たかが弁当に……」というちょっと油断すると忘れてしまう衝撃の事実に起因している。「なに、弁当を取りに行く、ただそれだけだ」とは槍水先輩の言葉だが、うん、そうだよね、と思ってしまったらどうにもならない。とりあえず路上で女子高生が襲われた時点で警察沙汰だろうが(いや、スーパーの食品売り場で殴り合ってても警察呼ばれるとは思うけど)。個人的に、何故か一番笑ってしまったのは、まっちゃんの「しょせん今の私はスーパーのいち店員に過ぎない……」っていう台詞、いや、あんたが相手してる連中も、弁当に群がるフリーターとか高校生だよ。人生のレベルで言ったら底辺寄りだよ。 その他、「必死に路上で弁当だけは平らげた」とか、「さぁ、半額神! ハーフプライスラベリングタイムだ!」とか、「これが計算で書けてるんだったらこの作者さんすげぇし、自然に出てきてるとしたら、それはそれでやべぇ」と思わせるだけのものである。いや、まぁ、書店で見かけても買おうとは思わないだろうけど。 さて、そんなこの作品のBDなどのメディアが12月に発売されるみたいなんですが、その特典映像である「白粉花の筋肉劇場」のPVが公式ページで公開されているんですよ。……マジで欲しい。あおちゃん無敵過ぎ。この振り切れ方には、何故か千和イズムを感じるな。
今回出てきた半額神、顔を見ただけでどんな声でしゃべるか分かっちゃった第5話。すげぇな。アニメシャワー枠4本中3本を制覇しましたベルペオル様・アイリスフィール。もう、日本のアニメは大原さやかに牛耳られたと言っても過言じゃない。過言じゃない。
中の人ネタで引っ張ると、アニメシャワー枠は前回まで「速水奨3連撃」という辛抱たまらん時間帯だったのだが、「ホライゾン」の速水奨が爆死したためにその心配もなくなり、「これで繋がるのはベルペオル様くらいだな!」と思ってたら、今週は「Fate」→「ホライゾン」の間は中田譲治が繋ぎやがった。そして「ホライゾン」→「ベン・トー」は悠木碧繋ぎですよ。ホライゾンのあおちゃんもかなりよい仕事をしてくれて思わずもらい泣きしそうになりましたが、やっぱり僕は「ベン・トー」の花ちゃんみたいなかっ飛ばし気味のあおちゃんの方が好みです。荒れ狂う狼たちの群れをちょこちょこかわしながらどさくさに紛れて弁当を手に入れたときの声とかがたまりません。そして全力BLしてるときの容赦無い態度も笑える。よいメインヒロイン(?)ですよね。「全員男にすれば、使えるかな」って、逆の台詞にすると「世界一初恋」を見ている私の心境だった。 作中では主人公が半裸かセーラー服を貫き通すという、基本的にギャグで押し通す姿勢のこの作品。前回あたりから謎の巨大組織が現れ、友情ドラマ、恋愛ドラマ、バトル漫画としてのシリアス面も無理矢理出してきたのは、正直いらん要素な気もするんですが、やってることが「弁当の取り合い」でしかないので、一歩引いて見るとこれが立派な「シリアスな笑い」。本当に恥ずかしい感じの作風に、どこかメタレベルで可哀想な下野紘ボイスが自然なフィット。さぁや相手にしつこいシモネタを絡めてくるのも、何だか許せてしまうからいいや。すまん、正直笑った。「結果は残念だったけど」って。あー、さぁやボイスで糸目の人妻はいつの時代もエロいなー。「過去の戦乱の関係者だけど、既に結婚して隠遁した人妻戦士キャラ」って、完全に「セキレイ」の美哉さんと同じ設定じゃないですか。あふれ出る人妻感が彼女をそうさせるのか。 あかん、ちょろっと出てきたサブキャラの話しかしてない。……あぁ、そういや冒頭で竹達ボイスの謎キャラも出てきてたな。オープニング映像にも姿が確認出来るキャラなので、どこぞの人妻よりは大事なキャラなんだろうか? なんだか作品にそぐわない謎の超能力持ちなのだが、こういう感じの竹達ボイスは割と好みで……って、やっぱり中の人の話にしかならないや。仕方ないんだよ、こういう因果な体質で2時間も濃いアニメ見せられると、もう耳の印象しか残らんのよ。他にももっと書きたいことあったはずなのに、最終的にはすっぱり頭から抜け落ちてるのよ……あぁそうだ、ヘカテーに褒められたシュドナイがめっちゃ嬉しそうなのには笑ったな。あぁもう……ほんと、アニメシャワーはまとめて1エントリーにした方がいいのかなぁ……
アニメシャワー最後の砦にして口直し、第4話。今期屈指の「重たい」時間枠であるアニメシャワー、「シャナ」「Fate」「ホライゾン」と「がっつり重たいバトルで見せる」作品が続くので、この作品まで心底真面目だとどうしようもなくなるところだったのだ。だってさ、1時間半ずっと速水奨のラスボスボイスを聞き続ける時間帯なんだよ。おかしくね? 他にも吉田さん→セイバーの川澄コンボとかもある。でも、この作品だけは出演キャスト陣の雰囲気もがらっと変わるんだ。まぁ、ファンタジーってくくりで言うと、この作品も充分ファンタジーなんですけどね。
で、毎回どこか間違ってるような、それでいて正統派なガチンコアニメっぷりで勝負を仕掛けてくるこの作品だが、今回はオープニングからしてかっ飛んでいる。前回のラストで登場した新キャラ、シャガさん(もう漢字とかワカラン)をフィーチャーしたスペシャルオープニングをわざわざ描き下ろし、シャガさんワールドを全面的にバックアップ。おかげで綺麗に1話完結で1ヒロインの魅力をお伝えすることに成功している。ま、正直言ってシャガさん自体は割とありがちなヒロインだし、そこまで魅力的かと言われるとピンと来ない部分もあるのだが(当方、花ちゃん×梅ちゃんコンビだけで満足なので)、大量のサービスシーンも含めて、今まで作り上げてきた馬鹿馬鹿しい世界観を維持しつつ、至極まっとうなラブコメに仕上がっている。佐藤とシャガさんがツーカーで何度も同じ会話を繰り返すシチュエーションを利用したギャグと告白シーンなんかは、なかなか上手い脚本なんじゃないでしょうか。全体的に見れば本当にそつのない出来だし、個々の要素を抜き出すと、1つ1つの品質は無駄に高いのである。 個人的には花ちゃんのBL爆走っぷりや、梅ちゃんの何者にも変えられないガチ百合超特急っぷりが最大級のご褒美。なにげに佐藤を足蹴にしてる梅ちゃんはものすごい姿勢になっていたりするのだが、ダイナミックな動きもしれっと混ぜ込んでしまえるのがこのはちゃめちゃアニメの良いところ。男友達に「制服貸して欲しい」と頼まれて理由も聞かず平気で持ってきて渡しちゃう花ちゃんもこっそりポイント高い。ちょっとずつヒロインの数が増えてきて1キャラ1キャラの印象が薄くなることが懸念されるが、花さんはこのまま突っ走って欲しいもんです。 そして、今回はなんといってもスタッフが全力で推してきたシャガさんに反応しなきゃいけないんだろう。結果はどうあれ、オープニングが一大シャガさんフェスタになっていたのは見応えがありましたよ。そして、シャガさんの中の人は加藤英美里である。前回の登場シーンで第一声を聞いた時から思っていたのだが、低めの音域で、なおかつ「年上の女性」を意識した英美里の声は、なんだかサトリナと同じカテゴリに入っている気がする。このままそっち方面のニーズに広がりがあれば、あの「姉キャラ」を総ナメにしてきたサトリナ的領域に入ることが出来るかもしれないぞ。普段のきゃっぴきゃぴした英美里の声とはまた違った印象になっているし、もちろんその上できっちりキャラも作ってきている。本当に器用な娘だ。 そして、英美里はお歌も上手いのだな。オープニングがキャラソンだったわけだが、これがまた何度も見て、聞いていると癖になる出来。そう言えば「英美里のキャラソンでオープニングがオリジナル仕様、そのコンテを切るのが板垣伸」という組み合わせは、あの「化物語」5話の八九時真宵版オープニング、「帰り道」と全く一緒の組み合わせじゃないですか。「帰り道」の時には網膜に焼き付くくらいに繰り返し視聴しました。板垣監督が作るフィルムは、本当に根源的な快楽中枢を刺激するみたいで好きなんですよね。今回もシャガさんがカラオケで歌うイメージをベースに、ダンス演出に真っ向勝負しており、これも何度でもリピートしたいクオリティです。たまりませんなぁ。 あ、アニメ本編に全然触れてないや。まぁ、もう突っ込む部分も無くなってきたから、「どんな謎の組織やねん!」とか思わずに、穏やかな気持ちで観ればいいんじゃないかな。ただ、佐藤が目的の弁当の中を見て、その魅力を延々説明するシーンでは、この作品に対して一番持ってはいけない感想を抱いてしまいました。 「もう、そこまでいうなら定価で買ってやれよ……」
チーズカツカレーカロリーたけぇな、第3話。ま、カレー+カツで更にチーズだから、これくらいはいくか。このくらいのボリュームになるとそこそこ単価も高いので、半額だと嬉しいよね、とかあまり関係無いことを思ってみたり。
さて、このアホ作品も早くも3話目なわけですが、次第に全体的な構成は落ち着いてきた感があります。今回も、いかにもといった風情の「主人公が自分の活動の本質を確認して、仲間との友情を確認する」というお話。これがバスケットボールや野球だったら、ジャンプでもマガジンでもよく見かけるような、お手本のような少年漫画になるわけです。ただ、この作品の場合はそれがちょっとズレてるだけでね。ひょっとしてこれが、亜城木先生の目指す「邪道な王道バトル」なのか……いえ、違いますね。 幸か不幸か、まだ3話目なのにこの世界の不文律に完全に馴染んじゃっているので、特にこの無茶苦茶なシチュエーションにも疑問は感じなくなりましたよ。「猟犬全員が弁当にありついてるってことは、結局半額弁当っていっぱいあるんじゃねぇの?」とか、「弁当を手にした人間を攻撃出来ないってんなら、スタートダッシュと場所取りだけで勝負が決まるんじゃないの?」とか、そんな突っ込みは微塵も浮かんできません(あれ?)。 そして、この作品のバランスの良さは、そうした「慣れによる刺激の沈静化」と、お馬鹿テイストの分配がきれいに出来ていること。今回も、メインとなるシナリオは「王道っぽい流れ」だったのだが、その前に導入部分として梅との対立を描いた「謎のストリーキング」のエピソードが挟み込まれている。この部分は、全力で振り抜いた馬鹿。燃えさかる焼却炉に全裸で突っ込んで火傷で済むあたり、相変わらず下野ボイスの主人公の頑強さは特筆ものだ。また、作品の売りの1つでもあるご大層な動画部分がこちらのシナリオにも現れており、半裸で全力疾走する佐藤の様子が、回想形式を挟むことによって、何故か2回も語られるという構成。しかも、曲がり角で急カーブする場面は2回でテンポを変えてくるという念の入れようだ。よほど「見せたい」画面だったのだろう。こういうところでいらん刺激を提供してくれるのが、本作のこすっからいところであり、楽しいところである。 あとはまぁ、ヒロイン配分が良い。というか、妄想たくましい花ちゃんが良い。もともと中の人もオタク気質のある「その道の人」でもあるので、BL妄想も含めた下世話な態度が妙にしっくり来るんだな。そのくせ、割り箸を介した間接キスについては意外と鈍感だったり、なんだか微笑ましいところもさりげなく表現されているのだ。それを取り囲む槍水、白梅のキャラもちゃんと立ってるし、ハーレムものとしても案外楽しいのですよ。槍水先輩って、やってることはひどいけど最近じゃ珍しい「普通にいい人」なヒロインなんだよね。 次週からは英美里も登場するのか。なんか、本当に若手花盛りの声優群が少数精鋭でもり立ててくれる作品だなぁ。
突如アニメシャワーに現れた謎のアニメ。一体何なのかと調べてみれば、なんかまた国が立ち上げた「アニメって日本の誇れる技術だな!」企画であるらしい。詳しいことはググってくれた方が早いと思うが、とにかく若手のアニメーターを育てる名目で立ち上げられたオリジナルアニメ製作の企画だ。昔からこういう主旨の企画って立ち上げられているんだけど、結局単発になることがほとんどで、あまり業界のてこ入れになってない気もする。ま、1本でも2本でも費用の面を保証されて作品が作れるなら、クリエイター側にはありがたいコトなのかもしれないけどね。
そして、そんな企画の結果生み出されたのが4本の25分オリジナルアニメ。これを全国の劇場で一挙放送し、うまいこと人気があればそのまま製作会社が自由に使えるコンテンツとなるし、わずかながらも興業が出来るっていうことになる。そして、宣伝のためにテレビ放送もしちゃおうっていうわけだ。……でもさ、結局MBSで全部やってくれるなら、わざわざ劇場まで見に行く必要無いよね。関西人はけちくさいからどうせ劇場になんか来ないだろうから、とにかく見てもらおうって事なのか? でも地上波放送したら、絶対良からぬ輩が動画サイトに上げてしまうと思うぞ。むー、商売第一の企画ではないといっても、なかなかそのあたりの折り合いを付けるのは難しそう。 いやいや、逆に考えるんだ。テレビ放送した結果、「これは是非劇場でもみなけりゃならぬ」と思えるだけの作品に仕立てればいいだけの話。もしくは「うは、これと同じ品質の作品があと3本も? 飯喰ってる場合じゃねぇ!」と短気なオタクが劇場に駆け込みたくなる作品にしてもいい。そうすれば、一応興業としても成り立つ。どっちにしろ、魅力的なコンテンツを生み出さない限りはプロジェクトとしては失敗なわけだからね。 で、その顔見せとなったこの作品だが……うん、悪くないよね。製作体勢に余裕があるおかげで、画面自体は綺麗だし、丁寧なのは分かる。製作がP.A.worksということで、こういう見た目に好印象な画面作りは手慣れたものである。ただ……言ってしまえばそれだけという感も否めない。 クライマックスの川で子犬を救うシーンのコンテ割りや動画の処理は確かに面白い出来になっているのだが、なんだか逆に丁寧過ぎて、「若い才能が憧れてやりたいことをやってみました」みたいな実利を伴わない装飾過多にも見える。偉そうなことをいえば、物語を見せるためのアニメ、というよりもアニメを見せるためのアニメになってしまっている気がする。それが悪いとも言えないが、筋立てがシンプルなだけに、ちょっと複雑にいじり回すだけで、何か大切なものが霞んでしまうような気がするのだ。プロジェクトの主旨が主旨なので、斜に構えて見てしまった部分はあるのだろうが、単発シナリオとして何か心に残るかというと、ちょっと物足りない。 ま、それでも大本の制作理念を考えれば、NHK教育が夕方6時頃に放送するアニメとしては丁度いいかもしれない(単にピーマンから連想して「おばけのホーリー」を思い出しただけだが)。色々と文句は言ってみるものの、特に不満が出るような出来でないのも確かなのだ(あまり劇場まで見に行こうとは思わないが)。多分、これ以上の文を書こうとすると次の段落は絶対「早見沙織」という言葉が3回以上出てくることになるので、この辺にしときます。来週はどんな作品が出てくるのだろうか。
白と黒の饗宴、最終話。なるほど、この作品の集大成としてのあの戦闘画面は理解出来るが……それ以前にシナリオがなぁ。
最終決戦の相手は、復活した天草四郎などではなく、パワー不足で復活の儀式が完遂出来なかった義仙。そりゃま、最終話で突然現れた謎の黒幕と戦うよりかは賢い判断だとは思うのだが、これまで宗朗チームが義仙と刃を交えたのは、千姫が決闘を申し込んだたった一度きり。我々視聴者は義仙の能力がどの程度のものなのか、そこまではっきり認識しているわけではない。そのような状態で「ラスボスは義仙(+天草の怨念)でした」と言われても、ちょっと説得力に欠ける。天草の怨念が具現化した触手にしても、画としての見せ方が適当で絶望感は感じられないし、どの局面を切り取っても、あまりラストバトルであるという高まりが伺えないのである。 ステージごとに分けると、まずは又兵衛をして正式に「チーム愛戦士」という名前を掲げた3人組による、学園の生徒防衛戦。対戦相手は並み居る触手軍団。どのあたりの位置でどの程度の脅威と戦っているのかが分かりにくく、「私たちも頑張ってるから千姫様たちも頑張って!」という声援が伝わりにくい。ついでにどさくさに紛れて「どうせ私たちじゃ宗朗と契ってもマスターサムライにはなれなかったよね」と、負け惜しみじみたことを言っているのも気になる。ぐつぐつさんが相変わらずのテンションだったのは嬉しかったが、最後の最後まで、「二軍どころ」という印象が否めずに消化不良。 宗朗との再度の契りによって「真のマスターサムライ」と化した千姫・幸村連合軍は、天草の封印の外壁を突破する先兵の役割を果たした。義仙に一蹴されたおかげで説得力が無くなっていた「マスターサムライとしての力」だったが、今回は「もっと強くなったぞ!」と言った直後に二人してぶっ飛ばされてしまっており、やっぱり消化不良。見せ場らしい部分もあまり多くはなく、ひょっとしたら二人でいがみ合ってるいつもの構図の方がみどころだったかもしれない。最終的に最大のライバルであった十兵衛が退場した後になって、結局宗朗との関係性はどうなったのであろうか。そして主人公たる宗朗だったが、今回は屋根の上で触手にまみれて叫んでいるのが主なお仕事。ま、これまでもあまりバトルシーンでの活躍はなかったわけだが……ハーレムアニメの主人公なんてこんなもん。 奇跡の復活を遂げたダルタニアンの存在は、ここ数話で慶彦に対しての嫌悪感が膨らんでいた身としては嬉しい展開。その強さは「真のマスターサムライ」となったはずの千姫達をあっさり凌ぎ、安定した実力を見せてくれている。余計な装飾無しで淡々と仕事をこなす彼女であるが、改めて自信を回復させた慶彦との新たなパートナーシップは、未来を感じさせる多少明るいファクター。シリーズを通して見てみれば、結局純愛を貫いたキャラクターってニアだけなのな。 個々の局面を確認すると、どうにも最終回らしい盛り上がりが見えない、というもやもやした展開なのだが、ラストバトルの中心である十兵衛対義仙だけは、何とか最終回の矜持を守った出来だったか。「2人の十兵衛」が合体を完了させ、「義仙には一生分からないであろう力」を解放すると、画面からは色彩が一切なくなり、十兵衛の黒と、義仙の白という、この作品を代表する2色の「墨汁パワー」が世界を支配する。あとは力押しの勢いバトルとなり、最終的には「地上側からの大気圏突破による消滅」という恐ろしい結末を迎えることになる。戦いの結末は「黒が白に勝つ」というちょっと変わった構図になっているわけだが、その終着点として、広大な「闇」であるはずの宇宙空間へと矛先を向けたクライマックスは面白い。色が無くなったために「2人の十兵衛」が合体した様子が分かりにくかったり、どれだけ墨汁を飛ばしてもなんだか似たような画面になってしまったりと難点もあるのだが、やはりこのアニメの主人公は墨汁。徹底的にそこをフィーチャーしたラストバトルにしたのは、製作理念が徹底していたということで評価したい。 でもまぁ、やっぱり終わった後の「俺たちの戦いはこれからだ!」みたいな残念なエピローグと、どこをどう見ても十兵衛はきれいな星になってしまった寂しいエンディングは何とかならなかったのか、と思ってしまう。あれだけ「幼い十兵衛」が自分の存在消滅に悩み、決意したのに、「結局どっちもいなくなったから一緒だったね!」ってんでは、今まで悩み損ではないか。 視聴直後なのでまだぽかーんな感じが否めないのだが、多分熱心な視聴者からすると「もう少しなんとかならんかったんか」というレベルの幕引きだったのは間違いなさそう。今の時点では、「まぁ、あおちゃんの一人二役っぷりが堪能出来たので良し!」というので納得させているところです。
もう、なんだかよう分からなくなってきた第11話。慶彦のキャラ描写がブレ過ぎてるからどこに感情移入して見たらいいのか判断出来ない。
前回あたりもあまり盛り上がったように見えなかった本作だが、今回はなんと、1話まるまるかけてやったことが慶彦との問答だけ。その間に宗朗が覚醒したり、義仙の手引きで天草四郎が復活の予兆をみせたり、クライマックスといえばそうなのかもしれないが、実際のバトルで一番花を持たせてもらったのはダルタニアンだったし、慶彦のポリシーが何とも捉えにくい状態のままなので、彼の大望が正しいようにも見えるし、妹の千姫にすら愛想を尽かされた最低の男のようにも見える。脚本でもそうした二面性を描こうと思っているのだろうが、なんだか「1人の人間が持つ二面性」というより、単に「慶彦がその場の気分次第でちぐはぐな行動を取っている」ようにしか見えないのである。 まず、宗朗サイドから見た「徳川喜彦」。サムライの立場にある幸村、千姫、十兵衛からすれば、今回の慶彦の態度はまさに最低野郎と呼べるもの。自分を慕って必死に仕えるダルタニアンを罵倒し、彼女の真意など解する様子もなく一方的に使い捨てる彼の態度は、どう考えても擁護出来るものではなく、これまで身内の情に揺れていた千姫ですら反発を強めてしまっている。十兵衛はそうした嫌悪感を最もストレートに表しており、「気にいらねぇから天草軍勢などどうでもいいんでぶちのめそう」という姿勢がはっきり見て取れる。 ただ、そんな十兵衛たちと少しだけ違うスタンスなのが宗朗である。彼はあくまで慶彦を「将軍」として立てており、彼の不遜な態度も国を思ってのものであって、腹を割って話せばちゃんと伝わると信じている。結果的には望むようにはいかなかったが、彼の「臣下を信じろ」という思いが極限まで純化され、信頼に足ると思っていた慶彦に現実を覆されたために、自らの内にあった将としての資質を覚醒させることが出来た。 そして、どれだけ悪し様に罵られようと、過去の想い出を信じ、将を守り続けんと死力を尽くすダルタニアン。一度は慶彦に抵抗を見せた彼女だったが、最後は自らの想いに殉じた。そこに残された信頼関係は、出会った頃の本当に些細でどうでもいい記憶。結局、ダルタニアンはただの愚かしい女でしかなかったが、他人への思いを貫く力だけは、誰よりも強かったというわけだ。本当に、仕える将さえ間違わなければ、といったところである。 そして、当の慶彦は基本的に最低の人格ではあるのだが、一時の興味から親交を深めたダルタニアンという1人の女性のために、最後の最後で何か大切なものを取り戻すことは出来たようだ。確認しておくが、彼の「国を想う気持ち」は本物である。あくまで最大効率を持って敵対勢力に当たろうとする際、彼の世界の中では、「サムライとの忠義関係」が不必要であっただけなのだ。もちろん、それが人として正しい姿だったとは思えないが、ダルタニアンがいてくれたおかげで、わずかでも救いの道が残されたのは幸運といえるだろう。 一途なダルタニアンのおかげで何とか美談には昇華された今回のお話。ただ、やっぱり回想が挿入されて彼女の想いの末路を描くには、いささか唐突すぎたし、押しつけがましさは消せない。慶彦が「本当に最低の男なのか」という部分もぶれてしまい、そのとばっちりで、宗朗の覚醒もイマイチ説得力の無いものになってしまっている。もっと物語の核心部分に十兵衛の存在が食い込めば、宗朗の成長物語としても見るべき部分が出た気がするのだが……なんだか勿体ない話である。 話の筋がイマイチな分、今回はダルタニアンと十兵衛という最大戦力のぶつかり合いのバトルがそれなりに面白い。墨汁の色によって攻防が表現されるのはこの作品独自の持ち味で、次々と墨汁の色を変えるダルタニアンに対して、黒一色で挑む十兵衛のスタイルが格好いい。斬撃が墨の痕跡で残る演出なんかも、動きの激しさが目に見えやすくなる面白い効果といえる。せっかくの「サムライ」ストーリーなんだから、もっと剣で語るパートを増やせば良かったのにね。 でもまぁ、今回は十兵衛と十兵衛の会話パートとか、相変わらずのあおちゃん劇場が聞けたので満足としましょう。
次回予告が一番面白かった気がする第10話。ぐつぐつさんが頑張ってくれないとこのままどうでもいいシリアス方向に加速しちゃうぞ!
義仙の魔眼に囚われてしまった宗朗。十兵衛も慶彦に検体とされており、残された面々は処刑を待つのみ。幸村の誠意に感銘を受けたダルタニアンによって即時の処断は免れたが、千姫も軟禁状態となり、絶体絶命の状態に変わりはない。 一瞬の隙を突き、かき回し役の兼続と解析役の半蔵の力を利用して抜け穴から隠れ家へと避難した幸村は、一度は秘術・波動霊視を使って宗朗の精神に接触を試みるも、幸村と千姫の力をもってしても呪縛は解けない。結局、力尽くで宗朗の肉体の奪取に挑むことに。わずか5人で研究施設の最深部へ乗り込むメンバーは、その道中で1人また1人と犠牲になっていく。 最深部に到達した幸村と千姫はついに宗朗を発見するが、その前に立ちはだかるのは最強のサムライ、ダルタニアン。絶体絶命のピンチであったが、幸村と千姫の姿勢にサムライとしての矜持を感じ取ったダルタニアンは、慶彦に初めて反抗する。離反の将もろとも亡き者にしようとトラップを発動する慶彦であったが、千姫たちの呼びかけに応え、ようやく宗朗が覚醒。同時に回収に成功した十兵衛に契りをかわし、今再び、マスターサムライ十兵衛が目覚める。 やっていることは実にシンプルな「ここは俺に任せて先に行け!」展開。普通はこういう流れは最終回の1話前とかにやるもんだと思うのだが、この作品の場合は天草四郎と慶彦という「2つの敵対勢力」があるため、ここでまず半蔵や又兵衛たちの見せ場を作った形になるだろうか。地下施設に乗り込んでからの展開は分かりやすくて突っ込みどころもそんなにないんだど、それ故にあんまり面白いとは言えない。 加えて、あまりに物語を切り詰めているせいなのか、各キャラクターの心情面が追いにくく、なんだかちぐはぐな印象が強い。まず、最初に幸村がダルタニアンと対話するシーンだが、幸村が「宗朗の安否が分かれば自分はどうなってもいい」と訴えたのは、本心だったのか、それとも何か狙いがあってのことだったのか。結果的にはその行為のおかげでダルタニアンの忠義を揺さぶることに成功したわけだが、幸村の態度を見ていると、どうやら計算無しの本心という扱いのよう。幸村が宗朗に対してどの程度の親愛を抱いているのかがピンと来ないせいで、なんか上っ面だけの会話に見えてしまうのが難だ。「希代の軍師」であるはずの幸村がさっさと全てを諦めて死を覚悟していたのも、なんだかキャラにそぐわない気がするのだ。もう少し幸村と宗朗の絡みを見せてもらった後ならば、少しは共感出来るものになったのだろうが。 また、そんな幸村を見てやたら影響されたダルタニアンの造反も急過ぎる。幸村たちと違って、これまでダルタニアンが登場したのはほんのわずかな時間だけ。その間に彼女の人となりが理解出来るはずもないし、慶彦との関係の深さも知らない。そんな状態で、ああもあっさりと造反されると忠義が云々というよりも単なる薄情なキャラクターに見えてしまうのだ。なんだか割を食っている勿体ないスタンスである。慶彦の方も、裏切られたと見ると即座に処分する方向に動いてしまったし、想像以上に薄っぺらな関係性だったってことかね。 どうにもメインプロットの方が納得いかないので、見どころというと脇を探すしかない。今回一番楽しかったのは、千姫救出シーンのあたりで又兵衛に頭を撫でられていた兼続さんですかね。っていうか、兼続が暴れてるシーン以外はあんまり見どころがないんだ。精神世界での全裸対決は製品版だったら少しは楽しくなるかもしれないけど……墨汁が空気を読みすぎるからなぁ。この作品で見たいのは、もっと愉快な墨汁なんだよ。今回はなんだかカット割りが頻繁でブツ切り感の強いコンテ構成で、誰がやっているのかと思ったら、何と演出ともにふじもとよしたかの手によるものだった。久し振りに名前を見た気がするのだが、もっと目の醒めるような仕事を期待したいもんです。 |
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プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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