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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 一応水着回、第5話。まぁ、今作における水着はあまり重要度が高くないが……「重要度の高い水着」って何だ?

 初めて一切のヒーリングシーンが無いお話。つまりは病気だったり怪我だったりと苦しんでいる人がいないエピソードということであり、全編通して底抜けに明るく、平和である。まぁ、今作はそういう空気もよく似合いますね。舞台となったのは響の田舎。そしてそこでしれっと明かされる響と師匠との関係性。玲美がズルいと噛みついていたが、確かにあんだけお熱の玲美の様子を無視してここまで師匠との血縁に触れてなかったのはなんか意図があったんじゃねぇかと勘繰られてもしょうがない気がする。まぁ、響のことなのでマジで「あれ、言ってなかったっけ?」くらいの感覚だろうけども。師匠の方もいちいちそんなことには触れないだろうしなぁ。

 むしろ触れるべきだろうと思われたのはかなの思い出の方だろう。幼い日に見ず知らずのヒーラーに命を助けられていたかな。彼女は謎のヒーラーに憧れてこの業界を目指したという。そして、そんな大事な思い人の正体も師匠だったことがあっさり判明。一瞬、実は師匠が別な誰かを騙っていて裏があるんじゃないかとか余計な勘ぐりも頭をよぎったが、あんだけスラスラと当時の状況が出てきたところを見ると、マジで師匠は「恩人」だったようである。あっさりと目標が1つ叶ってしまったかなは拍子抜けだが、まぁ、それで腑抜けになるとかいうことも無いだろうし、単におめでたい話だと思っておけばいいだろう。

 そうして2人して師匠との「特別な関係」を築いてしまったせいでご立腹の玲美。彼女も何か特別な思い出が欲しいとおねだりしていたが……多分今後もしばらくはそういう展開はなさそうやなぁ。最終的に見習いから本物のヒーラーにステップアップすることになったら、師匠が直接尻を叩いてくれるかもしれないからそれまで我慢やね。

 響が師匠の親戚、かなの命の恩人が師匠、という秘密が明かされ、そして玲美の秘密は……「マーメイドだった」かな……ほんとどうでもいい情報だな……ま、これきっかけで弟君との関係を深めてもらって、名実ともに師匠の親戚になれば結果オーライじゃない? ……「親戚すじになる」がそこまで求められたステータスだとも思えないが……。とりあえず水中最強となった玲美、さらに陸上で最強だったのが響であることを考えると……かなは空戦最強?

 一応、かなは「最初に師匠に触れた時からヒーラーのイメージが見えていた」という事実が明かされて周りに驚かれていたわけだが、やっぱりあの謎イメージってヒーラーだけが特権的に見えるものだったのか。それならまぁ、前回前々回あたりの景色もだいぶ見え方は変わってくる気はする。あくまであれは心象風景の一部ってことでいいのね。ちなみに、「突然歌い出すことで世界をコントロールする」という現象はヒーラーに限ったことではないらしく、今回はヒーラーでもなんでもない森嶋ファミリー御一行がハイキングをしながら突然のミュージカルパートへとなだれ込んだ。これでもう、歌を合わせるスキルはヒーラーの特権でも何でもないことが確定したわけだが……まぁ、響の兄弟だし、多少はね? ミュージカルパートのテンポが良くて見やすいのは本当に助かるわぁ。

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 ゴルフ場生成シーンで無限に爆笑できる、第4話。いいぞ、これだ。これが観たかったゴルフアニメだ。今作の脚本・シリーズ構成は黒田洋介。やっぱりさ、「面白いと思うもの」の波長が悲しいところでフィットしてしまうのよな。「結局プロゴルファー猿をやればいいんだろ!」みたいな潔さ。全くもって正しい。

 というわけで、路線としてはバカバトルゴルフアニメで確定したっぽいです。いや、もっと前から分かってたことやろ、とは思うが、一応学生ゴルフに主眼を置く流れもありえるかな、とは思ってたんだよ。無かったけども。イヴと葵の激アツ友情バトルは外野の思惑によって水入り。このカップルの行く果てが最大の見どころなのでここで決着をつけないのはシナリオの要請上必然ではあるのだが、その外野のちょっかいの出し方もまた自然で、「お嬢との勝負をうやむやにしとけば、イヴのモチベが下がらない」という雇い主のアイディアは実に秀逸である。そして、そんなカリカリ状態のイヴを引っ張り回して展開するのは、わかりやすい特殊技能ものの超次元ゴルフである。「地下に巨大ゴルフ場」の時点で「あっ、これバカなやつだ」って安心してたのに、そこから更に「ランダムゴルフ場生成機能」とかいう異次元の発想が飛び出し、しかもこれがバーチャルモデルとかじゃなくガチで造成が急ピッチで行われるシステムというとんでもない発想。これが出来る脚本は信頼できますよね!(全くできません)

 あのシステムでどんだけランダマイズされるか分からないが、ある程度の乱数を維持するためにはゴルフ場パターンの土地パーツがどんだけ必要なのか……あと、多分樹木の形状までアレンジしたり、突然カップがカシューーーーって出てくるギミックはいらないと思うの。でもわざわざ用意した。だってその方が見た目におもしれぇから。ひどい話だ。

 そしてもちろん、そんなトンチキゴルフ場でイヴの対戦する相手だって負けずにトンチキだ。今回サブタイで完全にネタバレしちゃってるのは、おどろおどろしい登場の割に小物に成り下がるまで10分くらいしかかからなかったヴィペールさん。多分こんな戦い方するやつプロゴルファー猿にいたよ。知らんけど。プロフゴルファー猿にいなかったらライジングインパクトかダンドーにいたよ。知らんけど。多分将太の寿司だったら確実にいる。

 そんなヘンテコ毒蛇女を演じたのが名塚佳織だったというのも個人的にはテンションあげあげポイント。かもさんのイカれキャラ、なんか久しぶり。乳飲み子を抱えるママさんのやらかしていいキャラじゃねぇよ。また「イカレ」を表現する声の演技が面白くて、なんと「声の高低がランダム」という訳のわからない属性。過去にイカレたキャラなんてのはいくらもいたが、この声の出し方で個性を見せるキャラは史上初なんじゃなかろうか。よくこんな仕事こなしたもんだ。

 そして、超次元ゴルフバトルを好き勝手に描きつつも、メインとなるイヴ・葵カップルの今後への引きも抜かりない。ゴルフボールのぴえん、可愛いですね。飛行機に向かって思いっきりボールを打ち込む発想も割とおかしいが、多分もっとおかしいのは「そんなとこに飛行場つくんな」ですね。

 来週さっさと再会しちゃうの? 出来ればこのまま遠距離恋愛でしばらく引っ張りつつ、イヴを「闇の四天王」みたいな連中が襲う展開が見たいんですが。

 

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 今更ながら師匠の名前がマリアカラスだってことに気がついた、第4話。まぁ、だからなんやねんという話だが。他のキャラたちもどこかにシンガーの謂れがあったりするんでしょうかね。主人公の名前が平凡すぎる気はするのだが……。

 相変わらず、期待を裏切らないシュールさを届けてくれる作品。おかげで何が面白いかもよく分からんし、画だって特別目を引くものじゃないはずなのにやたら癖になる(アイキャッチ好き)。正直、今期はあまり攻めたオリジナル作品が無いので今作みたいな多少の無茶でも振り切っている作品はとても好感が持てるんです。ま、やってることはよく分からんので冷静になればなるほどしんどくなる気はするけど。ドントシンクでフィール。

 今回も「みんなしてきちんと滅菌して万全の状態で手術室に入ってるはずなのに、ちょっと距離をおいたところでふつーのワンピース来た女の子連中が歌っている」というなんともカオスなシチュエーションが実現。そしてそのままガチの医療サスペンスみたいなテイストになってるのも笑うしかない。お医者さんたちが1秒を争う緊迫した状態で状況分析を行ってる傍ら、「私は喉が残っていない」とかいう謎概念を訴えるヒーラーたち。なんだろ、ヒーラーのお仕事ってMPが必要なマジック的な何かなんでしょうかね? その割にはがっつり医学方面からも承認は得られている存在みたいだし、師匠はまさかの医学部からドロップしての音声医学転身という過去を持っていた。やっぱりこの世界ではなんらかの科学的実証性に基づいて音声医学が評価されてるってことなんだよな……。

 何がすごいって、今回の一件だって別に「医療チームがただ頑張っただけでは?」と言われたら反証は何一つないはずなのに、その上で「いやぁ、ヒーラーのサポートのおかげですわぁ」みたいな空気が完全に主導権を得ている部分。そりゃま、ヒーラー目線だと砕ける地面とか、襲いくる禍々しい赤い気とかが全部見えてますからね。いやいや、あの患者さんから溢れ出した妖気はなんだったんだよ。恐ろしいのは、医者サイドがまだ行動を起こせず「転移してるやん! どうしよ!」って困ってる段階、つまり患者の身体にはまだトラブルが起こってない段階であの赤い妖気が迸ったこと。あれって「草茂る大地」とか「割れる地面」とつながる概念なので「その場にやばい状況因子がある」ことの表れだと思うのだが、新人医師の執刀ミスより前に出てたってことは、未来予知みたいに「この先起こる災禍」が滲み出てたってことなんだよな。まぁ、単に医師の精神状態を表したものだとすれば「極度の緊張」とか「パニック」の表れと考えることもできるので辻褄は合うのだが。

 まー、そんなふうに真面目に考えてもしょうがないですけどね。なんとなく歌が身体にいいことが分かれば、この世界はそれでいいのである。ところで、世間の一般的な論説として「女性の方が男性よりも血を怖がらない」っていうのがあると思うんですが、やっぱ個人差があるんでしょうかね? ちなみに私は本当に一滴でも血を見ると逃げ出したくなるタイプ。

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 よその学校のキャスティングが存外えげつない、第3話。今んところ完全にイヴと葵の2人だけの世界だけど、ここに他のチームとか選手が絡んでくるとどういう方向にとんでくかもよく分からん作品になりそう。

 意外にあっさり実現してしまった2人の「再試合」。U15という試合設計ではあるがそれなりに格式高そうな大会だったのに、裏世界のあれやこれやでコネを繋いであっという間に出場。しかも最終日のみコースを回るとかいうよく分からん立場での参加ということで、一緒に回ることになった2人の選手にとっては災難以外の何物でもない。イヴのゴルフは対戦相手をメッタメタに「壊す」ゴルフなのだということが丁寧すぎるくらい丁寧に口頭で説明されていたが……それってプレイスタイルとして実現するものなんでしょうかねぇ。全部外野に説明させちゃったのも、それを試合展開で描くのが難しいからだろうし。ま、どんなスポーツもメンタル面は大事だし、ことゴルフはそのウェイトが大きい競技ではあるだろうから、とにかく荒くれもののイヴのキャラを固めるのはこの方向が一番手っ取り早かったということなのだろう。

 ゴルフのいいところは、別に対戦相手がその場にいなくとも正式に「対戦」出来ているという点。葵とは一緒にコースを回ったわけではないのだが、2人が直接対話することなく、互いにモニターや戦績を通して交流することで、かえってそのつながりの濃さを示しているかのようである。クライマックスには改めて直接対決することで盛り上げポイントも作りやすかろうし、なかなか良い設定なんじゃなかろうか。前回時点では「しばらく試合しなかったらそのうちにお嬢の顔が曇る展開が必須だよなぁ」とか思ってたのだが、もしかしたらこの2人は本当に「ゴルフって、楽しいよね!」のままで突っ走るかもしれんな。個人的には、どんなコースだろうがとにかくピンに叩きつける形でしかパットインしないイヴの力業っぷりは好き。ほんと、あのスタイルはリスクしかないだろうに。

 

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 このヒーラー……めんどくさいっ! 第3話。もしくは「かげきしょうじょ!」っていうタイトルでも間違いではないですね。そんなお話(どんなお話?)。

 1話目は異次元からのインパクトで我々を困惑させてくれた作品。2話目は歌唱パートで起こった出来事こそ珍妙ではあったが、ここぞという時に歌を絞り込んだおかげで狙いの見えやすい構造にはなっていた。「まぁ、この世界の歌ってのはそういうもんなんだろうな」という理解が得られた。

 ……と思っていた。しかし、今回はまた1話目に回帰しての容赦ないミュージカルパート……ともいえない奇怪な何か。この物量が今作のスタンダードなのだとしたらエラいことである。いや、でもこの珍妙なノリが個性になってるから別に文句は無いんよ。むしろもっとやれの精神ではある。まぁ、常にどっかこそばゆい感じはあるのだが、慣れてしまったらもしかすると他のアニメに戻れなくなる危険性すらあるゾ。

 今作の「ミュージカル」(?)パートの面白いことは、本当に現実と地続きで「歌い」があるという点。ちょっと分かりにくいのだが例えば本物のミュージカルの場合には、「歌うシーン」と「歌わないシーン」は明確に次元が異なっている。歌わないシーンは普通に劇が進行するだろうし、歌うシーンになればその世界の誰しもが歌う。歌で会話をしていたって誰も何も奇妙に思わないのは、世界そのものが「歌」でくくられて隔絶されるからだ。しかし、本作におけるヒーラーの歌は、現実でそこに歌がある。モブから見たらそれは厳然と「歌っている奴」であり、ヒーラー以外の人間に歌う義務は発生せず、むしろ歌っちゃダメな可能性まである(医療行為ですからね)。そうすると、「作中の一部の人間は声を合わせて歌うし、セリフと同じ進行なのに何故かみんなして調和があり、要所では綺麗に声を合わせて合唱までできる」というミュージカル的な一面を持ちながら、その面々を外から見た人間がふつーにセリフで突っ込んだりできるのである。

 今回の場合、ミュージカル症候群(?)にかかってしまったのは試験勉強に疲れたメインの3名のみで、なかなか症状が緩和しない3人に対し、当て馬としてのソーニャちゃんが絡んでいく。もちろんソーニャちゃんは正常なので、歌い続ける3人に対してもふつーのセリフで返答する。「なんだこの奇妙なテンポは???」と戸惑っていると、少しずつ3人の歌唱空間が周りを侵食し、気づけばソーニャちゃんも歌い始めている(彼女もヒーラーなので歌唱空間に入る権利を有している)。しかしもちろん、ヒーラーではないお付きのしのぶちゃんは最後の最後まで歌ったりはしない。この「現実ラインで歌ってる奴らが厳然とそこにいる」という事態が既に面白いのである。

 まぁ、なんだ、結局よく分からんという結論ではあるのだが……なんか憎めないよね。

 

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 おみんちゅブレねぇなぁ……第2話。気づいたらもう10年選手なのに、印象が全く変わらないってのは逆に才能なのかもしれんな……。

 モブっぽいキャラの中の人の話題から入ってみたが、真っ直ぐに王道を行く2話目になった。オープニング映像を見る限りでは今後もいろんなタイプの選手がごった煮のように登場する作品になる気がするのだが、2話目は主人公・イヴと近距離パワー型お嬢・葵の2人の出会いをたっぷりと描く。1ホールの試合だけできっちり1話分になるテンポはむしろありがたい。ゴルフアニメなんて最近さっぱり見なくなったし、ある程度はのんびりやってもらった方が見ている側もとっつきやすいだろう。かといって説明過多になっている風でもなく、2人の少女の魂の交流は自然とアツいジャンプ展開が実現している。意外性は無いが安心して見られる保証が得られた気がしますわ。

 それにしてもお嬢が強い。「眉一つ動かさず無茶苦茶やるお嬢様」ってのも割と性癖な気がするのだが、葵さんは何度も後ろからお付きの者がドヤっている通り、根っこにあるのがとにかく「ゴルフって楽しいよね!」なので、相手をゴリゴリにすりつぶしたとしても株が下がらず、強さの本質がぶれないので見ていて気持ちがいい。また、それに対するイヴの方も単なる銭ゲバではなくて「根源的にはゴルフが好きでやってるんですよ」というのが分かるし、狂犬属性が無茶お嬢と自然に調和してたった1ホールでマブダチになっているのも理解できる。2話目でいきなり無敵の主人公が負けちゃうというのも意外と言えば意外だが、それでイヴの強さが霞むわけでもないし、今後の快進撃を邪魔するものにはなっていない。強いて心配があるとしたら、多分ここから先で1回は葵がsageられるタイミングがある気がすることだろうか。こんだけ無敵無敵言うてそのまんまラスボスってこともないだろうし、どこかでこの無敵の笑顔が曇る展開はあると思うのよね。そういう起伏を通じて同性間の巨大感情をやりとりするのが正解ルートだろうし。どんな顔を見せてくれるもんでしょうかねぇ。

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 ビジョンの意味はよく分からんが、とにかくすごい歌唱だ、第2話。ふむ、変な方向への尖り方が格好いいアニメになってます。

 ぼちぼち新番チェックも片付き始めているので気になる作品を絞って追いかけていくことになるが、今期まず気にさせられたのはこちらの作品。なんかね、いい具合に吹っ切れてる感があるね。1話目時点で「フォニックゲインが高まるなぁ」と思いながら観ていたわけだが、いくら何でも戦闘行為には及べない作品なので、歌っている時にどんな画面を展開するのかというのは案外難しい。1話では主人公のかなが歌う曲で光をモチーフにした演出がなされており、「きっとこれはこの子の特別な力なのだな」と思っていたわけだが、2話の歌唱シーンはさらに突き抜け、より具体性を増した訳のわからんビジョンが溢れ出して度肝を抜かれた。「何でフェニックスやねん」「なんで地面割れてんねん」「どこ落ちるねん」などなどの無限のツッコミが溢れ出す風景の中、それでも最後に師匠がやってきて一声歌うことで、そこには命が芽吹き、潤いが満ち、世界が創造されることになる。なるほど、あの火の鳥は当然「誕生」のモチーフとして描かれたもので、若い2人が「お母さん頑張れ」を思い描いたが故のイメージ。しかし、それは独りよがりな部分があり、技術的にもまだ不安定さを残すもの。結果的にフェニックスは母体を抱くことに失敗し、拠り所を無くした歌は落ちていく羽目に。……いや、やっぱり無理矢理説明をつけたところで全部がスッキリ理解できる訳じゃないが……まぁ、そこはある程度イマジナリーなワールドでもいいでしょう。とにかく何となく「すげぇことを起こしちゃってんじゃん」ということが分かれば今はそれでいい。

 そして歌唱シーンばかりが目をひいてはいたが、実はそのほかのパートも案外ソツがなく、面白いものに仕上がっている。ちょっとCGっぽい風味を残したキャラデザも既に気にならなくなっているし、キャラ同士の掛け合いのテンポが良く、時折思いもよらぬところから台詞が飛んできたり、間髪入れぬリアクションに勢いを持っていかれたりする。女の子だらけのドタバタコメディとしても見てられるので、歌唱だけにおんぶに抱っこになっていないのは今後にも期待が持てるんじゃなかろうか。

 あとはそうだな……金髪と師匠の百合関係をどう深めるか……なんか、今回のお話からするとソーニャちゃんがかなにどうやってデレていくかの勝負になりそうな気もするが。

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 サブタイトルどん、最終話……。なんだろ……しばらく放心して帰って来られなかった……。長いお念仏を聞いたみたいな。身体のどこかをすぽんと抜き取られたような。どこか清冽な心持ちになった。そんな不思議な視聴後。

 わかりきった結末なのだからそれをいかにしてまとめるか。正直、この題材を扱った時点でラストの締めが勝負を分けることは分かっていただろう。そして、それを見事に決められるからこその山田尚子だ。びわの音と幾多の声の響きあい。くるりと編み込まれるようにして収束する琵琶の弦は、徳子の編み髪を想起させつつすべての未来を絡めとり、いつしかびわへと落としこまれる。有名な原典の書き出しがこの世界の全てを物語ることになる。諸行無常。

 「終わり」にも色々ある。歴史的な事実を鑑みれば平家一門の終わりは全て等しく訪れたはずだが、そこはまぁお話である。確認したら一応徳子は生存したというのが正しいルートなのね。びわの幻視もあってそうなるとは全く思っていなかったのだが……終わってみればびわ・徳子が命を永らえ、平家という「滅亡した」一族を語り継ぐという物語になっている。この時代の主人公は間違いなく男どもであるが、そこを「女たちの戦い」としてまとめ上げたことにより、無常の中にも一筋の「生」が残される幕引きになっているのは多少救われた気分だ。資盛については……一応Wikiだと「死亡者として名前が記載されていない」という説もあるので、それとっての話でしょうかね。まぁ、あれだけ凄惨な舞台となってしまった壇ノ浦。見せるべきは知盛のもののふぶりだけで充分でしょう。アニメ視聴者からすれば、やはりどこかで重盛の思いが引き継がれていると思いたいですからね。

 びわの目、びわの髪、びわの手。最後の最後で、びわが語り部として作品の象徴的な核となり、全てをまとめ上げた。これ即ち現代まで語り継がれた琵琶法師の口伝文化へのリスペクトである。我々視聴者も、この作品をみたことで間違いなく平家物語を体験した。今後語り継がれる物語は、琵琶で語られ、Blu-rayやネット配信で語られることになる。新たな時代に、新たな物語の形。1クールばかりの春の夜の夢も、永劫に続きますように。

 

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 物語を成していく、第10話。「物語」が成る、つまりは結末がある。「末路」がある。

 Aパートは維盛の最期。平家が堕ちゆくのみというのは、今や誰にとっても共通認識となった。資盛だって分かっているし、おそらく意気を揚げようと奮戦する知盛だって、もはやその現状は理解している。唯一、「平家断絶」以外の道に望みを残しているのはそれこそ徳子くらいなのではなかろうか。そんな中、清経の最期も看取り、すでに限界を超えていた維盛。全てを投げ出しての入山・出家は、それだけで許しを乞う行為であるはずだが、残念ながら頭を丸めたからハイおしまいというわけにはいかない。それはもちろん、平家を根絶やしにせんとする源氏の存在もあるが、仮にそうして命を永らえたとしても、維盛自身に苦痛の生以外が残されていないためだ。あらゆる恐怖に苛まれ、まるで平家の業の全てに対して許しを乞い願うかのように、維盛は一足先に浄土を目指した。びわが最期を「看取る」のは目の力だけでも良かったのかもしれないが、そこはやはり「語りつぐ者」の特権、最後の最後で行者姿の維盛と出会って、彼の胸中を確認している。びわは別に知りたいわけではないだろう。目の力があれば、おそらく維盛の胸中もおよそ理解して、別れることもできたはずだ。それでも敢えて直接対面するシーンがあるというのが、対面して、「語る」ことの重要性を物語っていると言える。

 維盛を失い、残された平氏もいよいよ残りわずか。結局、親兄弟を含めて最も聡明だったのかもしれないのが資盛。ある程度リアリストでもある彼は、現状でも悲嘆するだけに終わらず何とか生き残りの道を模索しており、最も可能性が高い「徳子への嘆願」を試みたが、これは彼女の志の高さを前に空振りに終わる。かつての遊興の関係性を頼みに後白河法皇への直訴を試みるもこれも不発。改めて、現在の平家の状況が八方塞がりであることが確認できただけだ。そして、にっちもさっちもいかない状況に訪れたのは、やはりびわだった。思い人からの書面を届けてくれたびわをいつものように邪険に扱う資盛だったが、久しぶりの再会にも関わらず必死で関係を持たぬように振る舞う彼の優しさがひときわ寂しさを感じさせる。びわが資盛の周りをぐるりと回ってカメラ前面に歩いてくる構図の際の不思議な没入感は、2人の距離の近さ、そしてそこから離れていく「末路」の差にも繋がってくるだろうか。きっと彼の思う「家族」の中にびわも入っていたんだろうな、と思うと本当にやるせないものがある。

 平家に訪れるのは悲報と別離のみ。そして対極的に、源氏では義経と静御前の印象的な出会いが描かれるなど、未来を示すシーンばかり。中でも頼朝と政子の2人の会話は強烈で、重衡の処遇を巡っての相談の際に「頼朝は清盛公に命を救われた」という話になった時には「だからこそここで慈悲を返さん」という流れになるのかと思いきや、まさかの「その結果、自分は反旗を翻して平家を滅ぼしている」という論法。ビビりで優柔不断で、何事にも慎重な頼朝であるからこそ、この場を半端で終わらせるわけにはいかないのである、牡丹に例えられた重衡を斬り、庭に咲き乱れる牡丹は一花ずつ丁寧に削ぎ落としていく。その偏執的なまでの保身欲は、次の時代の礎となっていく。

 次週、ついに結末。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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