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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 今作はサブタイトルの無意味さが気になるんだよなぁ、第6話。前回(ユウナ3人いると……)・前々回(よっつんの川流れ)もそうだったし、あんまり物語の本質に触れないどうでもいいサブタイになってるんだよ。作品のハードルあげたい側としてはこの無意味な文言にも何か裏があると勘ぐってしまうが……特に意味の無いアオリなのかな。

 今回は謎の本質に迫る新出情報が少なく、ある意味では「説明回」「答え合わせ回」と言えるエピソード。前回の騒動で夜の森に放り出されたチーム美影の面々が、それぞれに納鳴村の「現象」に襲われ、ひどかったりアホだったりするトラウマエピソードを披露してくれるという内容。これにより、前回まででほぼ確定していた「現象」の内容が確定し、美影のエピソードのおかげで「ビジョン」と「音声」も接続された。「遠くから聞こえていた音」も「現象」の一部だったということは、例えば美影の場合はあの鬱トーマスみたいな奴が遠くから少しずつ近づいている音だったということなんだろうか。なにそれ怖い。

 一応4人分の過去話が出ているので簡単に触れておくと、最もスタンダードな鬱エピソードなのがらぶぽんの家庭の不幸。母子家庭で母の仕事が坊主の2号さん。借金ばかりを背負わされた母は一人で生活する能力を有しておらず、理不尽と分かっていながらもクソ坊主のいいなりになって世の中の醜い姿を見せつけるばかり。娘のいるところでも遠慮なくベタベタする坊主はまさに「不道徳」であるが、なんだか一昔前のベタすぎる不幸話なので見ていてむず痒くなってくる。でも、らぶぽんの中の人が加隈ちゃんなおかげで、これはこれでゾクゾクする部分もある。普段こういう役はあまり多くないクマちゃんはとにかく叫びまくるだけでも割とストレス解消になってそう。流石に「ショッケー!」って鳴き声みたいになってるのは笑うが。最終的にらぶぽんのトラウマは坊主憎しが「坊主の飲んでいた般若湯のラベル」という訳の分からない部分に集約され、「巨大な般若面が襲ってくる」というビジョンに。「般若湯」っていうその安っぽそうな日本酒はどこで売ってるんだ、っていうのが気になるが、一応直接的にトラウマと結びつけられたのは坊主の足をひっかけたあの酒瓶のエピソードからだろう。幸か不幸か般若ってのはビジュアルそのものが怖いので、ホラーの題材としては割と絵になっている。

 個人的にはそんな般若の何百倍も怖かったのが、続くニャンタの蜂エピソード。私も子供の頃に蜂(虻?)に刺された記憶や、スズメバチが足にとまって動けなくなってしまったという出来事がトラウマになっていて、虫全般が駄目なんだけど特に刺す虫はマジで駄目なんですよ。教室に蜂が入ってきたらいの一番に逃げ出すくらいに駄目なんですよ。そんな人間にあのビジョンはマジで地獄。ニャンタがくらったエアガン蜂リンチも想像するだけで駄目。あれは人の所業じゃない。そりゃニャンタさん本人にも責任はあるんだけども……。彼女の場合、いじめられていた、という鬱のスタート地点があり、そこから復讐のための道具であるミリタリーグッズに繋がった。そのままで終わっておけば良かったのだが、やっぱり「エアガンは人に向けて撃ってはいけません」という良い子のお約束を守らなかったためにそのお仕置きが特大になってしまった。まー、遠距離とはいえ、万一目にあたったりしたら重傷もありうるしなぁ。でも、あれだけのしっぺ返しを受けながら、かえってミリタリーに傾倒して極めてしまったんだから案外強い子ではあるのかもしれない。いや、強い子は納鳴村に来ないだろうが。

 般若・蜂まではそこそこホラーの道具立てとして説得力があるが、あやしくなるのは美影のエピソードあたりから。彼のトラウマは仕事でのミス。「会社でバリバリ働いてた人間がドロップアウト」という部分はヴァルカナさんと同じなのだが、ヴァルカナさんが本当に社会の理不尽に嫌気が差した被害者であるのに対し、美影は純粋に自分のミスで落ちぶれただけなので、特大の自業自得。このあたりのエピソード構成の差でも、ヴァルカナに水をあけられた形。まぁ、これまでの描写でもヴァルカナさんは一応男気のある荒くれ者っぽかったのに、美影は割とあっさり底が割れる小物臭が出てたしな。ヴァルカナさんと違ってクビになったわけでもないのに、羞恥のあまりに社会から逃げ出してしまったあたりも残念である。巨大プラレールに襲われる間抜けなビジョンも、彼の子供っぽい思考の表れなのかもしれない。

 そして最大の謎だったのは、残った1人、地獄の業火、略して地獄君のトラウマエピソード。一番短く、適当に処理されていたことから見て、彼のトラウマエピソードは完全にギャグだろう。ギャグと言われるのが可哀相だというなら、「しょうもないネタ」である。いや、もちろん彼は至って真面目にレンジャー部隊に志願し、本気で訓練し、舞の海エピソードまで使って入隊しようとしたのだから非常に熱心だったのは間違いないのだが、そんな彼が転げてやってきた納鳴村で見たビジョンが「シリコンのおばけ」というのがなんとも間抜け。このあたりはいかにも水島努がやりそうなネタで、「本気で怖がるものってのは人それぞれだよ」という分かりやすい示唆だ。心の内面なんて他人に理解出来るはずがなく、これまでの人生で抱え込んだ悩みも悲しみも人それぞれ。そんな差異を示すために、分かりやすいテンプレ悲劇のらぶぽんに始まり、ヘンテコな地獄君で締めることで、4人のラインナップで他の面々のトラウマエピソードを代表することにしたのだ(地獄君が何故レインジャーに入隊できなかったのかを明示しなかった時点で、彼の人生を描く意志は全く無かったことが分かる)。今回これだけまとめて処理したということは、多分他の連中のビジョンについてはこれ以上いちいち取り上げるつもりは無いんじゃなかろうか。視聴者側に「トラウマが見えて、トラウマが聞こえる」ということさえ伝われば充分なのである。

 今回笑ってしまったのは、そうしたトラウマビジョンの気合いの入った造形部分である。特に地獄君を襲ったシリコンモンスターの異質さが尋常じゃなかった。そこにCGなのかよ、ってのは笑うところだ。光宗の見た「トキムネ」もかなり気合いの入ったグロCGになってましたね。その他、般若についてはあんまり凝った演出は無かったが、巨大蜂はなんだかゾンビみたいなエフェクトになっていたし、鬱プラレールも目のオブジェクトが追加されたり、「トラウマを持つ対象そのもののビジョン」ではない改変が加えられた「納鳴村エディション」みたいな造形になっている。どこか和テイストのホラーの雰囲気を出していて、「闇芝居」みたいな印象。しかし、こうしてみるとこの「納鳴村エディション」に該当していないものもいくつかあり、1つは今回指摘されていた運転手の娘さんビジョン。そしてもう1つはケツ君の見たジャック。必ずしも「納鳴村エディット」が行われるかどうかは定かじゃないが、ホラー要素の添加が必ず行われると仮定するなら、ジャックは実際に脱獄後にケツ君の前に現れていたと思われるし、運転手の娘さんビジョンはトラウマ要素ではなく、また別な何かが絡んでいるのかもしれない。特にケツ君のみたものについては、ジャックは「人生を転げる理由になったトラウマ」ではないから他の人たちと違うしな。

 「運転手の娘」とも絡めて、今回唯一の新出要素となったのが、こはるんが引っ張り出してきた新聞記事の「真咲」の事実。かつて納鳴村付近で消息を絶った少女がいた事実と、前回も歌っていた童唄の続きで「少女」が出てくるという話。何かもう一波乱ありそうではあるが……流石に真咲の存在はあからさま過ぎるので、彼女の存在はミスディレクションな気もする。バスツアーに紛れ込む意味が分からんからね。あと、なんでこはるんは今の今まで「真咲の事実」を持ち出さなかったのか、っていうのも気になるのだが……流石にここまでの異常事態にでもならなかったら過去の行方不明者と単なる参加者を結びつけたりはしないか。

 そうそう、そろそろダーハラのメンタルが心配です。ヴァルカナさん、夜道に注意してください。

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 良い具合、そして悪い具合に煮詰まってきました、第5話。延々暗闇の中で車座になって揉めるだけのアニメってのも斬新だが、これの人数が1/4くらいになったのが「六花の勇者」でした。

 前回2グループに分かれたので多少なりとも見やすくなるのかと思ったのも束の間、下山派はあまりのトラブル続きのためにさっさと計画を断念、再び納鳴村へと舞い戻ってきた。あれだけ山道を歩いて疲労困憊していたってことは相当な距離を歩いたはずで、戻ってくるのも難行だったはずなのだが、そこはあっさりと帰還しているあたりはやはり何らかの超常的な力が働いているという示唆だろうか。確かナンバリングを打ちながら地図を辿っていたら90番台から一桁に戻ってきてしまったはずなので、山をぐるりと回ってループした形になるのだろう(地形的にそうだったのか、それとも「迷いの森」的な力なのかは分からないが)。さらにその場所で廃線とおぼしき線路とトンネルを見つけたのがちょっと前の話。そこからパニックになり、逃げ惑っていたはずなのに村に戻るのは簡単。唯一、氷結さん改めケツさんのみが、ジャックの亡霊に怯えてリタイア(?)してしまっている。これではっきりと「消えた」人間はよっつんに続いて2人目。ジャックは現在消息不明だ。

 前半Aパート、亡き娘を見て混乱した運転手をなだめすかしているところに下山組が帰還、あまりに乱雑な情報を巡って混乱が深刻化。美影ユラによって現状が深刻であることが告げられるも、それに同調しづらいお気楽連中や、突拍子も無い話を飲み込めない居残り組との温度差によって溝が深まっている。そしてその溝が決定的なものとなり、Bパートでは様々なトラブルへと飛び火するという形だ。時系列ごとにまとめるのは無理なので、各要素ごと、キャラクターごとに今回分かった情報や気になる点を列挙していこう。

 まず、「超常現象」とおぼしき存在については、先週までで類推された「なんらかの心象が映し出される」という現象が補強された。トンネル内でマイマイがみたものは「巨大な光宗」だったが、実際には元カレ(?)かなんかの像だったようだ。次回予告からするとそのあたりの回想は次に確認出来るかな? ジャックが失踪したことによってケツさんがみたものが虚像なのか実体なのかは判断出来なくなってしまったが、普通に考えればジャックが単体であんな山道を行軍する意味も無いので、あれもやはり心象だった可能性が高いだろう。そしてラストには光宗も「何か」を見ている。彼は膨れあがるその虚像を見て「トキムネ」とつぶやいている。このあたりも次週以降か。ただ、マイマイの見た「巨大光宗もどき」は実際に画面に表示されなかったのに対し、今回の「トキムネ」はしっかりアニメーションとして描き込まれているという対比は注意すべき。真咲に見えていなかったようなので虚像には違いないだろうが、光宗視点で見たものが画面に反映されているということは、今後このアニメを見る視点を定める手掛かりの1つになるだろう(もし、「光宗の視界」のみ虚像の表示が認められると仮定するなら、ケツさんの見たジャックは本物ということになるが)。また、映像以外にも、各人が聞いている「怪音」にも個人差があることがはっきりした。美影のいう「笑い声」のように、とにかく「得体の知れないもの」であることは間違いないようだが、これも「現象」の1つとして押さえておく必要があるだろう。ただ、これらが全て虚像であるのは事実としても、2話目で目撃された通り、森の木に巨大な爪痕が付いていたことも忘れてはならない。これが別種の怪異なのか、単なる自然現象なのかは不明。

 以下、キャラごとの動向をチェック。まずは美影+ミリタリーコンビ+らぶぽんの「この村やばすぎる」チーム。美影は当たりこそ強いものの、その危機感は大げさというほどのものではない。これだけ怪しげな現象が連発しているというのにのんびり構えている他の連中の方がどうかしているのだ。我々視聴者と同じように事態を受け止め、最も鋭敏に動いたのが美影といえる。まぁ、超常現象なんてそうそう容易く受け入れられるものではないので、彼はまだ「こはるんを主犯として何者かが自分たちを陥れようとしている」というビジョンを持っているようだが。現実を見ればそのあたりが無難な落としどころだろう。そんな美影の危機感に同調したのは、メンバーの中でも数少ない実用的な能力を持つミリオタコンビ(地獄の業火・ニャンタ)。この2人、外界での接触は無かったはずだし、根本的なモチベーションも差があるはずなのだが、今のところは足並みが揃っていて志を同じくしている様子。あくまで警戒心から現状を探ろうとしている美影と違い、「何かミリタリーっぽいこともしてみたい」という好奇心から動いている部分もあるのだろうか、光宗の拉致・拷問へのムーブもスムーズだった。美影はこの2人を御しきれるかどうかで今後の位置取りも変わってくるかも。らぶぽんはあからさまにイカれているだけなので、今後は極まって誰かをやっちまうトラブルの種になる未来しか見えないな。まー、現状見ていて一番楽しいのは彼女なのだが。

 美影と明確に対立する構図になったのが、ヴァルカナ+こはるん+ダーハラの主催者側チーム。ヴァルカナさんについては先週までで人となりが明かされたが、一応、現状では支離滅裂なことをいう下山組にまっとうな文句を言い、美影の急進的な行動を押さえる役割を担っている。こはるんは美影の視点からすれば「主犯」であるが、まぁ、視聴者からすると彼女に後ろ暗い部分はなさそう。突如彼女が歌い始めた村に伝わる歌は、この手のお話では今後重要な役割を担うのがお約束。どうやって調べたんだよ、なんて突っ込みもあるにはあるが、一応ここに記載しておこう。ディティールは定かじゃないが大体こんな歌詞。「なきは(わ)ななき ねんを(ご)つらにくし わるいまなこをぬいてやろう」。冒頭「鳴き戦慄き」なのか、「無きはナナキ」なのか、いくらでも類推可能な部分、中の句は聞き取れなかったので詳細不明。下の句はいかにも陰惨なイメージだが、「まなこ」が「眼」であるなら、視覚に訴えている現時点の「超常現象」と関連も想定される。運転手の話に絡めるなら「愛子」で「マナコ」と読ませるパターンもあり得るかも? ちなみに、このチームの中ではあからさまにダーハラが微妙なポジションに立っているのが不安要因。こはるんがヴァルカナと急接近しているせいで、今後何かトラブルがありそう。

 今回突然前に出てきた人物がリオン。彼女が最初の集合シーンで見せた行動は、今後に大きな意味を持つシーンになりそうだ。これまでクールを貫いてきた彼女が突然取り乱し「光宗の方」を指さしたシーン、これは後のシーンで「本当に見えるのはこれから死ぬ人間」と言っていることから、光宗に死相が見えたために驚いた、と解釈出来るわけだが、もしこれまでの人生でもそうやって死相を見てきたのなら、この状況で突然光宗にだけあんなに驚くだろうか。逆に言えば、他のメンバーには死相は見えていないということなのか? わざわざあんな紛糾した場で思わせぶりな行動を取るほどの必然性もないし、そういうキャラにも見えないので、何かもっと裏の意味があるような気がしてしまう。どうにも、光宗以外の何かが見えて驚いたことを隠そうとしていたようにも見えたのだが……。

 光宗を食い物にする(?)女子三人組。ぶっちゃけ、残ってる女性陣の区別がまだ付いてないので誰が誰だか把握してないんだけど、サブタイトルからしてあの3人がユウナ・ユウネ・ユウノでいいんだっけ? ミリオタコンビが離脱したため、見張り任務を都合のいい光宗に押しつけるなかなかのクソっぷり。まぁ、それに乗ってしまう光宗側にも問題はあるわけだが……。女性陣はまだまだ数が多いので、もう少し間引きは起こりそうだが……。

 そして、渦中の人物光宗と、その友人スピードスター(颯人)、それに真咲。颯人はあんだけ悪態ついといてあっさり戻ってくることになったのだからそれなりに気後れはあるんだろうが、あんまりそこに固執せずにまた元の関係性に戻っているあたりが軽いな。光宗が気にしないから別にいいんだろうが、どうにも本人の中では「あの光宗なんかに議論で負けた」みたいな妙なコンプレックスを抱えていそう。今回の騒動で美影サイドにつかなかったのはまだ冷静な証拠だとは思うのだが。そして、拉致された光宗を(どこから見ていたのかしらんが)助けてくれた真咲。光宗には割と素っ気ない態度を貫いていたように思うのだが、ここで突然身を挺しての救出劇を演じてくれた。彼女の光宗への感情にも謎が尽きない。もちろん、「山を下りない方がいい」と主張していた謎も残ったままである。

 他にも、消えたジャックの謎も残っているし、結局よっつんがどうなったのかも未だ不明なまま。何一つ解決はしません。まぁ、当たり前なのだけど……これ、どこから収束始めるんでしょうね。こわわ。

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 混迷してるなぁ、第4話。ますますどっち方向に向かうかは予想が付かなくなってきた。これ、1クールなの? 2クールなの?

 前回までは何となく「1キャラずつ少しずつ掘り下げていく」感覚でデザインされていたが、今回はそうして掘り下げるキャラもいなくなり、いよいよ大筋が動き出した感じだろうか。明確な外的要因として「なんか分かんないけど怖い声」と「見えちゃいけないものが各人見えてしまう現象」が発生しており、どうにも今回の一件には超常的な何かが関わっていることは確実になってきた。氷結さん1人が勝手にジャックの幻影を見ただけならば単なる「被害妄想」で片付けられるかもしれないが、続けてトンネル内では多くの人間が「恐ろしい何か」を目撃しており、マイマイにとってはそれが「でかい光宗」に見えたし、トンネルから離れた納鳴村の中では、運転手のおっさんが死に別れた愛娘の姿を見ている(彼がバスを降りて村にやってきた理由もこれだろう)。現時点では憶測でしかないが、「心の中に抱えている一番大きな問題」が浮き上がるというデザインだろうか。氷結さんはそりゃもうチビるくらいにジャックのことを怖がっていたし、マイマイはその前にスピードスターと口論になって嫌でも光宗の存在を意識していたはず。運転手のおっさんのモチベーションだけはちょっと分からないが、彼が現在のようにやさぐれてしまったことのきっかけが娘の喪失(ひいてはそこからの家庭不和?)であったことは想像に難くないだろう。そして、的確にそうしたトラウマを投影することが可能だとするなら、これはもう人間の手でどうにかなるレベルじゃない。百歩譲って「運転手の娘」「氷結さんとジャック」くらいなら誰かが事前調査や監視を行えば再現出来る可能性もあるが、「マイマイにとっての光宗」だけは他者が割ってはいる余地のない関係性だ。

 こうして「超常的な何か」の介在が確定的になってしまったわけだが、それで逆に説明が付けられる事象も出てきた。それがよっつんの失踪。「トラウマの顕現」とはいうものの、運転手と娘さんの関係のように、必ずしも恐怖で逃げ出すような対象が出てくるわけではない。頭の悪そうなよっつんのことだし、彼の前に現れた「何か」は、ちょっと彼をイラッとさせるだけの存在だったのかもしれない。そして、その「何か」は真咲の目には見えないために、先週のような謎シチュエーションでよっつんだけが「何か」に引きこまれ、行方不明になってしまった。その後よっつんが土左衛門になったのは、見えない「何か」に引き寄せられるうちにたまたま川に転落した事故なのか、それとも「何か」の持つ意志なのかはまだ分からない。ただし、よっつんの流れていく姿が目撃されたのが行方をくらませてからしばらくあとであることを考えると、発見までの時間をどこか別な場所で過ごしていたことも考えられる。そうなると、「たまたま事故った」というのはちょっと考えにくいか。運転手が娘を見た件に関しては「殺意」とか「害意」みたいなものは感じられないのだが……。

 そして、シナリオ上でも重要な分岐となったのは「残る派」と「下りる派」に分かれたという事実。「残る派」は意外に少なく、ツアコン2人と光宗らを含む10人ほど。ヴァルカナさんはまだしも、残りの連中は単に「動きたくない」という動機が多いのでメンバーの中でも割と頼りない連中が揃った。唯一、未だモチベーションが読めないリオンだけが気になるところだろうか。まぁ、ヴァルカナさんは良い人だし、こはるんも頼りになりそうだから「残る派」の方が安全そうなのは事実か。

 他方の「下りる派」は突如リーダーとして手をあげた美影ユラを中心とした分派で、こちらも主体性の無い連中が揃っている。スピードスターがこちらの集団でどういう立ち位置になるのかがちょっと気になるところだが、そういえば何となく頼りになりそうなナンコさんもこっちのグループなんだな。普通の下山くらいなら何とかなりそうな感じではあったのだが……既に氷結さん終わったっぽいしなぁ。山を包み込む「何か」の脅威はかなり広範囲に影響を及ぼしているようで、既に日本国内のどこにもなさそうなデンジャーゾーンになっている。でもまぁ、ろくすっぽ用意もしてない素人が雨の降る夜中に山道を行軍しようとしたら普通に迷っても不思議じゃないんだけどな。一応、こはるんが悪質なトラップ地図を作って渡しているという可能性もゼロじゃないが、あんまりそこは心配する意味はないんだろうな。

 それにしても、これだけの状況下で未だに一切の緊張感が無い光宗には困ったもんである。設定上ではなく、見ていて純粋に「頼りない」からなんかイライラするんだ。あれだけつっけんどんにあしらわれたのに真咲にくっついていく神経も理解出来ないしなぁ。想像以上に色々と病んでる部分は多いのかも。結局、現状は全部人災みたいなもんだからな。「この村は普通じゃない」って誰かが言ってたけど、「この村に集まった30人は普通じゃない」という方が正しいんだよ。全員の住む世界が違いすぎるからなぁ。

 なお、せっかくサブタイトルに登場したよっつんは今回一切登場しなかった模様。あと、なんかすごくあっさりと時間が進んでいたので今回だけで2日くらい経過してた気がするのだが、その間、地下牢のジャックは誰が面倒をみていたんだろう。ヴァルカナさんが管理してくれてるのかな。

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 「両足引っ張って大岡裁き」って確実に水島努の「BLOOD-C」のことだよな、第3話。BLOOD-CANOTHERに、水島作品はグロ処刑シーンに事欠かず。

 なんかもう、ジェットコースター過ぎる気もするのだが作中時間ではまだ1日すら経過してないんだよな。流石に30人もの群像劇になるとやること多すぎて大変だわ。幸い、30人全員を覚えてなきゃいけない、なんてとんでもない話にはなっていないので混乱することは無いが、思いの外人数が減るスピードが遅く、「もう覚えなくてもいいんや」っていう安心感はないのである。まー、ガルパンだって同じくらいの人数が出ていたわけでね。興味がある人間だけ全キャをフォローすればいいってことだろう。

 短時間でまとめ上げながら各キャラがイカレていることを示さなきゃいけないので、シナリオ全体は割と雑な進行になっている。極限状態なので各々がヘンテコな行動を取ることはそこまで無茶とも思わないが、各人がこぞって自らのキチガイアピールをするために必死に台詞を展開する様子は、「脚本がキツキツなんです」と訴えかけているかのような密度で少々窮屈だ。今作は正直言って画にあまり面白味はないので、何とかして脚本の訴求力、台詞運びのパワーだけで視聴者の興味を引っ張っていく必要がある。あんまりのんびりやっていても退屈になってしまうから多少無茶でもガンガン回していこうという配慮なのだろう。実際、退屈どころか一瞬たりとも目を離している余裕はないため、狙いは成功しているのであるが、とにかく台詞運びに重きを置く展開になってしまい、アニメとしての総合力に疑問が残るのは残念なところだ。これで「BLOOD-C」と同じくI.G.の製作だったらもっと真に迫った無闇に迫力のある殺伐シーンが展開されたのかしら……。

 「シナリオで引っ張るしかない」とは言ったが、幸い、そのシナリオラインは非常に興味深いものになっている。各話で「何となくスポットが当たるキャラ」をきっちり分担していて、前回はマイマイのデビュー戦だった。そして今回はそのマイマイとの繋がりでジャックという新たな火種にスポットがあたり、さらにそのジャックの処理を巡り、らぶぽんという特大の爆弾にも火がつくことに。らぶぽんの中の人は加隈ちゃんやねん。なかなか良い飛ばしっぷりでおじさん満足です。そして、メインの流れを大きく下支えすることになった今回最大の注目キャラはヴァルカナさん。1話目から「こういう舞台に良くいるわがままDQN」みたいな登場だったヴァルカナさんだが、今回、病的なまでの「責任」に対するこだわりを見せ、主要キャラのノルマとも言える「過去の回想」をクリア。その上で次第に良い奴オーラを漂わせ、腕っぷしも度胸もそこそこあることを見せてくれた。さらにこはるんというメインのキャラと不思議なフラグまで立て、今後も重要ポジションで活躍してくれそうな期待がかかる。真咲さんは予定通りに1話でさっさと帰還したが、光宗との関係においてまだ何か過去のトラウマ的な病巣を抱えていそう。さらに光宗のお友達であるスピードスターも、単なる良い奴ではなくて黒いものを抱えていそうなオーラが出ていたし……まだまだ序盤戦やなぁ。

 舞台を巡る謎についても、色々と伏線は仕込まれている。「昨日まで人がいたかのような」数々の痕跡。畑の状態、布団の管理など。納鳴村が単なる廃村でないことは間違いないわけで、何者かの意志が関与しているのは確実。村1つをコントロールする「意志」なのだからそれなりの大きさに違いないが、問題はそれが人為的なものであるのか、超常的なものであるかという部分だ。現時点ではどちらとも取れるが、都合良く地下牢なんかが設定されているところを見ると、全てが超常的なものと見るよりも、やっぱり雛見沢みたいな巨大な権力が絡んでくる可能性の方が有力かも。その論拠としては、よっつんが消息を絶つ直前に取った奇妙な行動が挙げられる。「なんでお前がここに」と言いながら退場したことを考えるなら、よっつんの知っている何者かが、この場所をコントロールする力の一部に関わっているはずなのだ。また、以前には運転手を村に導いた「何者か」の存在もある。全体的に、村での共同生活を強制的に執行させる方向で意志の力が働いているように見えるが、さて……。そういえば光宗が森の中で見た「目」のこともあるんだよな。あれは流石に人間の目って感じではなかったが……クマがいるんですかね? だとすると、今期は熊アニメが2本同時という変なシーズンってことになるな。もう、このままの勢いで「ゴールデンカムイ」もアニメ化しよう。

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 運転手のおっちゃんが退場しなくて本当に良かった、第2話。正直、30人のキャラの中で区別出来るのってあのおっちゃんくらいだったからな……。

 今回、地震の影響でMBSの放送が中止されてしまったのでBSでの視聴。流石に今作の場合は1週間放置プレイがキツ過ぎるのよね。先が気になるから。まー、結局2話目もほとんど先には進まなかったわけだが……いいよね、このジワジワ不安感を煽ってくるデザイン。昨年の「六花の勇者」とはまた違ったサスペンス要素で、「山奥の廃村」が舞台なので雰囲気はどっちかっていうと「ひぐらしのなく頃に」が近いかな。納鳴村は雛見沢と違ってマジで外界と隔絶されてる設定ではあるのだが、やろうと思えば素人集団がヒール履いててもちょっと頑張って歩けば辿り着けるレベルの秘境。バスの運ちゃんがどれくらい頑張ってくれたのかは定かじゃないが、こはるんだって元々そんなに歩かせるつもりも無かっただろうし、実質的な距離は大したもんじゃないだろう。そんな「なんちゃって秘境」なのに実際に人がおらず、行政も介入していない「隠れ里」であるとするなら、現実レベルでは収まらない何らかの「怪異」が納鳴村には存在しているはず。いや、ひょっとしたら政府や巨大組織の陰謀が渦巻いていて、神隠しも拉致監禁事件でした、なんて可能性もあるにはあるが、そういうオチだとそれこそ「ひぐらし」と被っちゃう部分もあるのでね。個人的な要望としては、ちょっとの理不尽を混ぜこんで、出来る限り胸くそ悪いバッドエンドを演出してほしい。そうね、雛見沢症候群とかオヤシロ様とか、そのくらいのレベルの「なんやそれ」が関わってくると丁度良いかな。誰も理詰めのミステリなんか求めてないから、小利口にまとまらずにアホなことを全力で振り抜いてほしい。求ム、「BLOOD-C」の再来(それもどうなの)。

 キャラクターレベルにまで話を落とし込むと、なんと2話目に到ってもあまり焦点を絞る気配がない。もちろん光宗が中心になって話を切り盛りしてはいるのだが、村の散策シーンでは光宗もあくまで「数あるパーティの1つ」でしかなく、その他の面々がどういった行動に出ているのかを割と均等に時間を配分して描いている。こういう演出になっているということは、やはりこの30人が満遍なく重要度を分かち合っているということなのか。幸い、クソみたいな性格のキャラが多いために無茶な人数のわりには印象に残るシーンも多く、少しずつではあるがキャラは覚えられるかもしれない(弱腰)。今回追加で印象に残ったのは、雑な絡み方しといて「惚れっぽくなくて大丈夫!」と光宗が胸をなで下ろしたら逆ギレした理不尽極まりない女、マイマイ。それに独特のしゃべり方が印象的な「名探偵」ナンコ。やっぱり女の子ばっかり目がいくな。初回からなかなかのウザさを誇っていたクソラッパー風の男(よっつん)は期待を裏切らずに一発目の退場者となった。こうして「覚えやすいけどうざい奴」は消えるのに理想的なポジションですよね。

 ただ、意外だったのはそれとセットでゲロこと真咲も退場してしまったこと。彼女に関しては、光宗との絡み方(そしてキャスティング)を考えるとここで終わるキャラではない気がするが……さて……。

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 まさに大団円、最終話。もうここまでやれること全部やってきたんだから最後の最後はビシッと王道で締めるだけでも文句は出ないところなのに、色々とサービス精神旺盛にぶっ込んでくるのは流石ですな。個人的に今回一番良かったと思うシーンは、「茶沢が集合写真に入れない」です。

 これまで着々と積み上げてきたものがついに形を成す。アニメ製作のアニメなのだから、大団円は当然「最終回の放送」、そして打ち上げということになる。アニメ関係者の中でも私なんかは声優側の意見を耳にする機会ばかりが多いので打ち上げパーティーなんてのは「失業報告会みたいなもんだ」っていうネガティブな印象もけっこう強かったりするのだが、そりゃま、製作スタッフからしたらやっぱり一番のご褒美なんでしょうな。タローみたいに「只飯だぁ!」っていうだけじゃなく、同じ苦労を共にした人たちとねぎらいあえるのがよいのでしょうね。あと、ビンゴで賞品が当たる。最近だとルンバとかよく当たる印象。いや、知らんけど。

 さて、そんなゴールに辿り付く最後の障壁はなんだったのか。前回の野亀先生との和解締結で実作業面はほぼ解決していたらしく、色んなところに原画を蒔いたりという苦労はあったものの、その辺は全部ダイジェスト。そりゃね、また1から「できるアニメーター探して云々」なんてやりだしたら「えくそだすっ」の時と同じことやるだけだからね。とにかく色んな苦労はありつつも、これまで関わってきた全ての人間が一致団結し、全てが満足行くクオリティでゴールへと推し進める。あまりにたくさんのキャラが錯綜していたので焦点を絞るのは難しいが、個人的に面白かったのは「隣に瀬川さんが出向してきて必要以上にビビる遠藤さん」かな。なるほど、分かったぞ。彼は瀬川さんの仕事ぶりとか、人間性を忌避していたわけじゃないんだ。単に……あのでかくて凶暴な乳に怯えていただけだったんだな……あんなもんが隣の机でぶるんぶるんしてごらんよ。そら作画だってぷるんぷるんするわ。ちなみに、ラストの集合写真では瀬川さんは野亀先生のすぐ後ろに配置されており、原作者の先生を最大限にねぎらう姿勢になっているよ(??)。

 冗談はさておき、各パートの関係者がそれぞれに成長し、関係性を深めていることが色々なところから感じられるのが良い。そして、誰もがこんなてんてこ舞いの現場なのに楽しそうにしているのである。CG製作部の「また無茶言ってるけどやっちゃうよ?!」みたいなテンションとか、物作りの現場としては最上のものだよなぁ。更に中心となって動いた作画班では、親友ずかちゃんの演技を聞いて思わず涙する絵麻ちゃんの姿が。ええ話やん、また泣けてしまいますやん。後ろで見ていた久乃木ちゃんも何事かと驚いておりました。久乃木ちゃん、随分しゃべれるようになったのでそろそろ普通の社会人女性としての立場を手に入れたかと思ったのだが、ラストシーン、どうやら彼女にはロロとミムジーのことが……??? 新手のスタンド使いか?! あ、あと平岡の活躍パート……割と適当だった……もう少し良い奴感出してくれてもよかったんやけどな。もう、矢野パイセンのドヤ顔で平岡のことなんてどうでも良くなったわ。一応ラストシーンで平岡とりーちゃんが笑顔で対話してるシーンがあったので、それで少し浄化されたかな。

 こうして出来上がった最後の編集テープ。これを手にしたとき、最後の儀式が行われる。現実でどのくらい切羽詰まった勝負が展開されているのかはよく分からないが、世間ではちらほら噂される例の儀式、「白箱配り」である。どうなんだろ、現代アニメでもこういうギリギリってあるんですかね。それなりの数の民放各局で放送していたらしい三女、制作部屋全員が各々の力を総動員して日本各地へと飛ぶ。こうしてみると日本って広いなー。そして日本の道交法、ガバガバやなー。7キロオーバーどころじゃねぇだろあれ。テレビ的に突き抜けちゃうと問題があるからあの台詞なんだろうけど、確実に2,3人は死んでる規模ですわ。まさか、これまで陰に潜み続けていた興津さんの活躍シーンがこんなところだなんて……俺、てっきり社長が飛行機の免許でも持ってて飛ばしてくれるのかと思ったわ。「音速の貴婦人」ってなんやねん。興津さん、偉そうに「警部に昇進なさったんですね」とか言ってたけど、単にスピード違反でパクられた前科持ちと警察が会話してるだけだからな。なんでそんな上から目線やねん(興津ならしょうがない)。

 そして当然ラストは宮森が締める。この作品の主人公はあくまでも宮森。それなら、このアニメの最終回の最終ミッションは、やっぱり「制作進行が走る」シーンで締めなければなるまい。彼女は走っている姿も絵になるね。そしてメンタル面での締めはまさかのロロが担当する。迷わぬ若者、それを支える会社の仲間達。いいお仕事アニメだったなぁ。

 続編が作られることはないだろうけども、もし作られるとしたら一番気になるのは、「ゴスロリ様と書生姿の井口さんに薫陶を受けた絵麻ちゃんは、一体どんなコスプレで鎧を固めるんだろう」というところです。もう、猫耳コスとかにするしかない(久乃木でやれ)。

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 ラストシーン卑怯やろ、第23話。あんなもん、涙腺緩んだおっさんはもらい泣きするに決まってるやないか……。よかったなぁ宮森よぅ……。正直、この作品にはあんまり純然たるP.A.イズムって感じる機会が(他作品に比べて)多くないんだけど、ああやって丁寧な演出と表情芝居を見せられると、やっぱり大好きだなぁ、って思うね。今回のコンテはP.A.の代表格とも言える許琮氏と、「凪あす」19話演出などで良い仕事を残している菅沼芙実彦氏。こりゃ最終話は監督コンテ回で締めですかね。

 今回のお話、ぶっちゃけると中身は予想外の部分はないし、どないやねん、てな印象が強い。まぁ、思ってたほどにピンチがピンチじゃなかった、というのが一番の理由なんだけども、その更に根幹となる原因はこれまでずっと抱えてきた「理不尽」が本当に理不尽な理不尽だったせいだろう。つまり、茶沢という害悪について、これまでムサニの面々は甘んじてその好き勝手を受け入れていたわけで、実際にはあんなもんをほったらかしにしておく理由は無かったのである。以前キャラデザの時にも一悶着あり、あのときにはなんとか問題が解決してしまったために深入りしなかったという設定になっているが、もし今回のことを予見するならば、さっさと茶沢という男の問題を取り除いておくべきだったし、それをやらない理由がなかった。実際、今回は「万策尽きた」ことであれこれと方策を考え、結局「原作者に直接メールすればよくね?」という至極当たり前の解決策でもって、わずか1日ですっきりさっぱり解決したのだ。こんな状況になる前に、さっさとそれをしておけばよかったのに、という感想はどうしても生まれてしまうので、これ即ち「理不尽な理不尽」である。

 しかしまぁ、そのあたりがあまり無茶になりすぎないよう、シナリオラインにも最低限のフォローは入っている。やはり業界内部で「編集を通して原作者と話す」というのが絶対的な条件であるようだし、ムサニ側も「野亀先生は人嫌いだから会ってくれないだろう」という先入観もあったみたいだ。今回は本当にやむにやまれぬ理由があったからこそ、木下監督も動けたということだろう。最後の一押しをしてくれたのが本田さん、っていうのも良いセッティングよね。「これまで何度も万策尽きてきた僕がいうんだから」って、すげえ名言だよな。私の策は53万です。

 そして、そんな「VS原作者」という最後のトラブルシューティングの機会に、「ラス前でやりたいこと全部やっとこ」という水島節がこれでもかというくらいに炸裂する。今作のメインヒロインは実は木下監督だったんだと言われても驚かないくらいの、大・木下劇場である。眼鏡デブが恰好よく大活躍するアニメなんて、シュタゲとさばげぶくらいしか見たことないわ(結構あるな)。波動腹、昇龍腹、竜巻旋風腹。しかもCVは勇者王。この男、ただもんじゃない。いや、馬鹿なんだけどもね。茶沢がやっつけられるところはまだしも、編集長らしき男のゴルフアタックのとこなんかは、もう完全に「この物語はフィクションっていうか木下監督の脳内です」レベル。いや、茶沢のくだりも充分変か。なんで木下監督は入館証チェックされてるのにP二人はこっそりビル内に紛れ込んでるんだよ。清掃員に化けて侵入って、確実に違法行為やぞ(真面目に突っ込む意味なんて欠片もないことは分かってるけどさ)。野亀先生が最上階の大会議室でラスボス然として待ち構えているのも、完全に「勇者木下の冒険」のラストダンジョン風味。思った以上に話の分かる人でよかったし、ちゃんと(なんだか随分丸くなった風の平岡から)彼がアニメでの改変に過剰反応する理由も語られてたし、茶沢を一喝するくらいの常識は持ち合わせてるし、CV櫻井だし、もっと早くにメールしておけば良かったね。ちゃんと作家としてのこだわりがあって木下監督となあなあじゃない話し合いしてるのも良い雰囲気である。まぁ、目の前の一ファンと話してる程度で解決する問題だったら編集との相談とかで解決しておけよ、とは思うが。相手が茶沢じゃぁどうしようもないかなぁ、変な話。

 モンブランパワーで全てを打ち抜いた木下監督。彼の尽力のおかげで脚本総取っ替えの憂き目に遭わずには済んだが、結局新規部分を入れる必要があるので50カット削って100カット追加とか。これでも充分キツイ仕事内容である。ムサニは残された最終話のために、社内一丸となって完成を目指す。新人製作も、おでん屋で管巻いてた作画班も、そして宮森も。彼女が最後のアフレコ現場で見た光景は、(視聴者には分かりきってたけど)まさかのずかちゃん登場である。いいねぇ、このくらいの起用、このくらいの成功が、一番無理がなくてすっきりしているよ。いきなり主役抜擢とかだと上手くいきすぎてるからね。

 前回濁った目でテレビの向こうをうらやんでいたずかちゃんの、打って変わって晴れやかな良い表情。そして、彼女が精一杯仕事をした後の宮森との一連のシーン。あのシーン、ずかちゃんは目を潤ませてこそいるものの、決して涙は流してないんだよ。それが彼女なりの決意の表れになっている。彼女にとって、この仕事は確かに大きな第一歩だが、決して目標でもないし、まだまだ苦しい生活は変わらない。あくまでも夢への第一歩として踏み出したところなのだから、こんなところで泣いているようでは業界を渡り歩くことなんてできやしない。きっと報せを受けた日にはめいっぱい泣いただろうが、現場ではあくまでプロフェッショナルに、毅然とした態度で仕事をまっとうし、胸を張って帰るのだ。そんな姿を見て、彼女の苦労を一番良く知っている親友だけが涙を流す。宮森にとって、この大仕事の窮地の舞台で、いわば「助けてくれた」親友の存在はどれだけ大きく、どれだけ嬉しかったことだろう。どれだけ辛い仕事の中でも涙など見せなかった宮森が、親友の第一歩を見て、歓喜の涙が止められない。

 幸せなお仕事アニメ、「希望を持って終わらせなきゃ駄目だ」という木下監督の言葉も染みいりますね。次回、最終回!!

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 何故そこをサブタイにしたし、第22話。いや、すごく大事だし笑えるシーンなんだけどね。久乃木ちゃんの活躍は僕らの太陽です。あー、早く夏コミがきて久乃木ちゃんの愛が重すぎて絵麻先輩陵辱を陵辱しちゃう薄い本出ないかなー。

 いい最終回風味で、基盤がどんどん固められていく展開。やっぱり物語はハッピーエンドが肝要ですんで、それに向けてムサニは少しずつ一丸となっていくわけですよ。成長物語としての到達点が見えている人間も何人かおり、あとはラストミッションを経てゴールへと。

 今回のお話で最大のカタルシスをもたらしたのはやはり平岡だろう。2話に渡って「平岡問題」はずるずると引っ張られてきたわけだが、冒頭で朝礼に出席する平岡の様子が描かれて改善が見て取れたし、とどめの一撃はまさかのタローが担当した。まぁ、こういう小利口で面倒なタイプの人間の問題っていうのは、案外バカが解決するのが一番いいのかもしれない。斜に構えて厭世的な思想に染まってしまっている平岡は、周りの人間から見ても取っつきにくい対象であり、そのせいでますます垣根を作っていくという負の連鎖に陥っていたところがある。対象は違うが、今回杉江さんが絵麻ちゃんにかけていた言葉が、案外平岡にも当てはまるんじゃなかろうか。必要なものはチャンスを掴む握力と、失敗から学ぶ冷静さ。平岡は制作という人間関係に焦点が当てられた職業において、チャンス、すなわち人脈を自ら途絶えさせる方向に動いてしまっていた。彼に「学ぶ冷静さ」が無かったわけじゃない。ただ、どう足掻いても彼には背負いきれないほどに、世界が理不尽だっただけなのである。やっぱりムサニを取り囲む業界の諸々はほとんどがファンタジー。平岡がかつて経験したような理不尽の方が業界ではスタンダードなのかもしれない。すっかり枯れてしまった彼の「握力」は、もう二度と戻るチャンスなどないと思われたが、そこに「空気を読まないバカ」が投入されることで科学反応を起こす。あそこまで露骨に嫌われているのに遠慮なく突っ込んでいけるのは、間違いなく高梨太郎という男の1つの才能であろう。まぁ、定食屋のビールでべろべろになれるほどのテンションがあがってしまうのはどうかと思うけども……平岡に必要だったのはそんなに大きな救いでもなければ慰めでもない。ちょっと吐き出すためのはけ口があればそれで良かったのだ。バカでもやっていけてる世界、バカなら楽しかった世界。それを思い出して、きっと平岡もこれからは多少真っ直ぐに世界を見られるようになるのかもしれない。

 もう1人、大きな転機が訪れたのが絵麻ちゃんである。ただでさえ厳しい「三女」のスケジュール。井口さんはいつも通りに笑顔で楽しそうに仕事をしてくれているが、それでも1人の力に限界はあるもの。ゴスロリ様にも作監補佐で入ってもらい、それに続けて絵麻ちゃんに白羽の矢が立つ。井口さんはちゃんと実力と人間性を見て彼女なら出来ると判断したのだろう。杉江さんだって「受けたらいいと思う」と言ってくれており、大抜擢ではあるが絵麻ちゃんには充分その権利がある。作監補佐ともなればいよいよクレジット順も上がってくるし、責任も大きければ、仕事から得られるものも大きい。実は一番の出世頭は絵麻ちゃんだったりするのである。田舎の親にも「仕事が軌道に乗った」ことを報告した絵麻ちゃんは珍しくポジティブな状態になっており、作画部屋は非常に良い雰囲気だ。久乃木ちゃんだって嫉妬の炎に身を焦がしてこそいるが、先輩の立派な姿に克己して戦いを挑んだ。……まぁ、結果は良いのか悪いのかよく分からないけども……大層な成長ではあるよね。あの会社、監督を含めおじさんたちが優しすぎるわ。あ、なおそんな絵麻ちゃんのところに美沙ちゃんも出向してきた模様。まぁ、彼女のスタンスは別に……どうでもいいか。

 既に行くところまで行って作中での「課題」は全てクリアして一足先にあがってしまっているのがりーちゃん。相変わらず色んな仕事を任せてもらっているし、何をしていても楽しそうで本当に無敵。彼女のすごいところは運とか巡り合わせだけでは説明できない。今回の絵麻ちゃんとの会話を見る限り、彼女の最大の武器は「仕事への貪欲さ」である。チャンスで悩んでしまった絵麻ちゃんとは対照的に、りーちゃんは言われたことは全部やる。喜んでやる。全ての仕事を自分の養分に変えてしまうだけの貪欲さが、彼女を単なるラッキーガールではなく「仕事の出来るディーゼルさん」にしている。この物語が最終回を迎えた後、この世界で成功するとしたらりーちゃんか絵麻ちゃんのどっちかだろう。業種から考えるに、一山当てて大看板になるのはりーちゃんの方だろうなぁ。

 それでは、今作の主人公である宮森はどうか。もちろん彼女だって成長しているし、立派な姿を後輩に見せている素晴らしい仕事人だ。ただ、彼女の場合はまだまだ課題も多いようだ。今回のお話の中で一番面白かったのは、実はスタッフ2人がくだを巻いていたおでん屋のシーンである。これまでの作中では宮森が「すげぇ仕事が出来る有能な制作」として描かれていたように見えたが、どうやらスタッフからみたらまだまだの様子。実働組と管理側で衝突が起こるのは当然のことだし、スタッフがそんな「管理役」の宮森に愚痴を漏らすのはごくごく自然なことではあるが、陰口をたたかれているだけ、まだまだ彼女の人心掌握術は完璧ではないのである(まぁ、完璧な人間などいないのだろうが)。いかに仕事をこなしているとはいえ、彼女だってタローや平岡同様に成長過程。ある意味では一番リアルな立ち位置なのかもしれない。それにしても、あのおでん屋のシーンのトーク、走ってたなぁ。下手したらあれもいつぞやのオーディション会議のときみたいにキャストの音声優先のシーンなのかも。畳みかける居酒屋トークの臨場感は、アニメスタッフの制作側への恨み辛みががっつり詰まっている気がします。まー、その分平岡の回想シーンで制作側からの恨み辛みが籠もってますしね。

 で、ラストシーンである。…………まぁ、分かってたよね。クライマックスではこれまで以上の試練が待ち受けているのは。「えくそだすっ」の時でも色々と難渋してたんだから、それ以上のトラブルといえばやっぱり全リテイク。もうこうなる未来しか見えないように進んでたしなぁ。しかしどうなんだろうね、アフレコまで全部終わって、コンテ出来上がって原画撒いて、そこまで進めたところでのキャンセルなんて、現実で可能なのだろうか。どの辺までがフィクションなのか分からないお話なので、このクライマックスが「やり過ぎ」なのか「業界で本当にあった怖い話」なのかは定かじゃないけども。とにかく、これで最後の宮森の試練が決定。多分、人が足りない! って叫んだところに平岡が奇跡的なヘルプを回してくれるところまでは織り込み済み。瀬川さんのご機嫌がどうなるかはちょっと分からないけど、彼女12話の担当だっけ。平岡が土下座しに行かないかなぁ。そして、アフレコが終わった後ってことは、おそらく最終話のアフレコ取り直しがあって、そこでスケジュールが合わなかったり、体調を崩したりしてキャストに欠員が出るんだろうね。でないと、唯一救われない最後のキャラクターに出番がないですからね。……ずかちゃん、目が死んでるよ……金がないのに3本も空けちゃう発泡酒がリアル過ぎるよ……もう、マジで痛々しくてみてらんねぇよ……浅野真澄大先生あたりは乾いた笑いとともに「あー、あるある」って言ってくれるシチュエーションだよね(ただし目は全然笑っていない模様)。

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 ゴスロリ様のマイバット(意味深)、第21話。もし本当に買ったとしたら、バットケースに入れてバッセンに通うゴスロリ様が目撃されるのだろうか。シュールだ……。夕暮れの町中とかで見たら怖くて逃げ出す自信あるわ。

 前回終わったかと思っていた要素があんまり終わっていなかったというお話。1つはサブタイトルにも掲げられている通り、平岡を中心とした「仕事の質」のお話である。前回の円さんとの喧嘩では最終的に謝罪し、平岡を巡るエピソードは一段落したものかと思っていたのだが、たかだかあれだけの事件では(興津さんが最強であることは分かっても)なかなか数年間培ってきた生き様には替えが効かないようで。平岡の仕事は相変わらずの状態が続いていた。「三女」製作を巡る他のパートの進行は不気味なくらいに順調であり、唯一宮森が頭を悩ませるのは平岡のことだけ。あの瀬川さんからはっきりと「平岡は使えない、タロー以上に使えない」とまで言われてしまい、これまでは腫れ物のように扱ってきた平岡に対しても、いよいよ正面から向き合わねばならなくなった。

 「正しいヤツ」と「悪役」の間をたゆたっている状態の平岡。彼のスタンスは相変わらず単純に割り切れないところにあり、序盤のタローのように「本当に心底駄目だからどうしようもない」という状態でもないし、編集の茶沢のように欠片もやる気のないクズでもない。そのことをサポートする状況証拠はどんどん宮森の回りに集まってきており、端的には今回初登場した新たなスタジオの社長、磯川との関係性などにも確認できる。学生時代は非常に真面目で、アツくアニメ製作を語っていたという平岡。矢野さんが彼のことを頼りにしていたのはそうした時代の彼を見ていたからであり、根っこの部分では「仕事に対する熱意」を持ちうる人間なのである。あまりに簡素で人間味の感じられない彼の私室でも、読んでいる本はアニメのデザインに関する資料だったし、「ネコが懐いてくる」なんてアニメ的に分かりやすすぎる「善人」フラグもくどいくらいに彼の本質をサポートしている。なお、ネコの名前がケメコなのは単に監督つながり。きっとCV千和に違いない。

 しかし、そんな彼が実際に行っている作業は、前回円さんに怒られた状態から変わってはいない。「スピードが維持され、最終的な完成形があれば問題無い」というスタンスにより、ついに原画担当の瀬川さんからは駄目出しが入る。考えて見ると瀬川さんって遠藤さんとぶつかったり絵麻ちゃんに駄目出ししたり、なんやかんやで人とぶつかることが多いポジションだよな。それだけ原画マンってのは障害の多いお仕事ってことなんですかね。とにかく、真面目な彼女には平岡の仕事ぶりは我慢出来なかった様子。仕方なしに説得に挑む宮森だったが、彼の激情には一瞬たじろいでしまっていた。これも仕方ない。何しろ、平岡の「怒り」は、制作の人間、アニメ業界の人間ならば誰しも持って然るべき「必然の」怒りだったからだ。宮森が彼を理解できないのは、極論すれば「運が良かった」から。ムサニという恵まれた環境で業界のイロハを学ぶことが出来たし、壁にぶつかっても仲間や先輩が支えてくれたので、「業界の見たくない部分」はそこまであけすけに見せられずに済んでいた。しかし、平岡は違ったのだろう。ままならない人材、動かぬ資金に伝わらない意志。そんな苦境で、制作進行を務める彼の心労は重なり、最終的には現在の「とにかくあがれば良し」のスタイルを形成してしまった。怒りの矛先は「業界全体の理不尽」に向けられたものであるから、確固たる対象もなく、それ故に解消の見込みもない。そんな彼の挫折を、誰に責める事が出来るだろうか。

 しかし、ムサニはそれを許さない。宮森はそれを良しとしない。いや、良しとしないということを、今回ようやく決意した。今回の2つ目のトピックは「アニメを作るモチベーション」のお話。これまでも何度となく取り扱われてきた「何故仕事をするのか」という問いかけに対し、今回は色々な立場の人からストレートな答えが返ってきたし、宮森自身も、煮詰まってきた現状の中、自分の気持ちを問い直すことが出来た。どれだけの理不尽に叩きのめされても、「良い物が出来る」達成感には代え難いものがある。めでたく放送を開始した「三女」1話には、彼女を奮い立たせ、決心させるだけの力があったようだ。改めて平岡と対峙した宮森は、見事に彼を説き伏せる事に成功した。かつては面接で蹴られてしまった会社の社長だって、「制作らしい面構えになった」と彼女を(すげぇ適当に)褒めてくれていたし、2年目とはいえ、そろそろ彼女もいっぱしの「業界人」になれたのかもしれない。平岡も、そんな宮森とムサニ全体の意気を見せつけられ、そろそろ変わらなければいけない頃合いだろう。大丈夫、あの矢野エリカ嬢が信頼している男だ。きっと立ち直ってくれるさ。それにしても、矢野さんといい井口さんといい興津さんといい宮森といい、ムサニの女は本当に強いよな(久乃木ちゃんもある意味最強ではある……)。

 あと、割ととってつけた感の上山高校勢揃いますよ的要素もちょこっと。もうりーちゃんは完全に中枢部なので問題無いとして(今回ジャンプしてたところのスカートが凄く気になるのはおいといて)、いままで完全に蚊帳の外だった美沙ちゃんがすげぇ強引に乱入。……でもまぁ、その程度の介入しかできないよね……やっぱり5人のバランス配分間違えた気がするな。いっそ作画チーム2人でもシナリオ回せた気もする。まぁ、今回美沙ちゃんのおかげでヘロヘロになった可愛い絵麻ちゃんが見られたので良しとするか。そして最後の1人であるずかちゃんは……もう、入ってくるチャンス無い気がするんだが……どうしたらいいんだろうね。最終的なクレジットで「居酒屋店員」になってたらどうしよう。

 なお、今回磯川さんが話してた「絵も描けないくせに制作に入って」云々って、全部水島監督自身の話だよな。まぁ、あのおっさんが「クリエイターに場所を提供したくって……」とかいう高い目的意識で動いてるのかどうかは知らんけども。スタジオバルセロナ(現ディオメディア)を立ち上げる時にはツトムも一役買ってたような記憶があるのだが、ひょっとしたら勘違いかも。まぁ、こうして良い作品を作り続けてることが業界への恩返しではあるわなー。いい話やで。

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