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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 想像以上にすげぇ方向性で攻めてきよる、第2話。あかん、これもう設定だけでおもろい。……あと11話何やるんでしょうね。

 「内輪ネタ」もここまで極まれば立派な個性であり、セールスポイント。初回の感想として「まぁ、アニオタだったら製作現場の噂ってのはよく聞く話だし、そういうあるあるを改めて見られるアニメだよね」という趣旨のことを書いたわけだが、やはり「内輪ネタ」の生々しさは素人の勝手な想像を軽く2歩3歩飛び越えていく。なるほど、実際の製作現場のやりとりってあんなにも壮絶なのか……。いや、ボクもいい大人だからさ、流石に「あるぴんはいます!」は無理だってことは知ってるけども、多分そこに至るまでのくだりは、かなり色んなアニメスタッフの「思い当たるところ」を詰め込んだ内容になっているのじゃなかろうか。

 正直、原画・動画を中心とした「物的制作」のお仕事に関してはそこまで確固たるイメージもないし、結局それをどれだけ真に迫って描いたとしても、やっぱり「ひたすらお絵かきしている仕事」であるので、アニメーションとしてはごくごく地味である。今回は台詞無しでダイジェストのように描かれており、原画から彩色、効果までの「物的制作」は、一連の「製造」の流れとして描かれるに留まっている。ドラマ作りをするなら、やっぱりその回りの事象、例えば作監が見つからないとか、原画マンが遅れて逃げ出したとか、そういう事件にこそ意味が見いだされるパートである。

 それに対し、今回中心的に描かれた現場のすったもんだは、そうした物的な「製造」過程ではない。まず、スタート地点はアフレコスタジオ。「えくそだすっ」は2週間前納品を目標に始めたらしいので、今回のアフレコではギリギリ画に色がついて、動いている状態で行われていたのは偉い(まぁ、背景までは間に合ってないけども)。そして、この「アフレコ現場でのやりとり」についてはこちとら声優ファンであるので、断片的にではあるが「大体どんな雰囲気なのか」は想像出来る部分。それを今度は、実際のアニメ監督が、実際のスタッフが「アフレコ現場ってこういう感じやで」というアニメーションを全力で作っているのである。なるほど、かやのんへの無茶とすら言えるオーダーの様子なんかも、まさによく聞く「音響監督と役者のやりとり」そのままである。っつうか、音響監督がまんま岩波さんである。多分、この感じだと他の制作スタッフも全部元ネタとなる「本人」がいるんだろうね。岩波さん(作中では稲波さん)のちょっと気だるい感じとか、斜めに腰掛けてブースと監督の顔を交互に見ながら意思疎通を図るあの感じ、本当に「いっつもこういう風景が見えてるんだろうなー」と思えるリアリティである。あと、キャスト連中の服装もまんま中の人のイメージがそのまま採用されているのもこだわりか。御前があの黒いワンピース着てるの見たことある気がする。

 更に、監督の我が儘からアニメの完成が危うくなり始めるという最悪の流れも、これはこれで「ありそう」な話。外野から見ていて一番ハッとするのは、作画崩壊で叩かれたと涙する演出の山田氏の存在である。そうだよな……どんなスタッフだって、自ら望んでクソアニメを作りたいと思ってるわけじゃないもんな……たかだか1回の過ちでその人の全人格を否定したり、この先を決めつけたりするのは本当に良くないことであると心に刻んだ。まぁ、そういう「忸怩たる思い」と戦ってる人もいれば、今回の監督みたいに、過去の失敗から学ばずに無茶する普通にアカンやつもいるけども。難しいのは、業界の人間としては明らかに「あかんやつ」である監督にしても、作品にかける思いは本物であり、愛深き故の暴走になってしまったという点。アニメ監督は最終的に全責任を負う立場にあるだけに、自分の目指すものからのずれを許すことが出来ないというのも良く分かる事情ではあるのだ。うーむ、これを最後まで見終わったら、今までのように気楽にアニメに駄目出し出来なくなりそうな、そんな恐ろしい実感が籠もっている。真面目な会議やってるはずなのに、いきなり離婚の話になって思いっきり脱線しちゃうトコなんかも、いかにも「切羽詰まった会議室」でありそうな風景なのが無闇におかしかったのである。

 まぁ、個人的に一番おかしかったのはその会議室にかかってたポスターだけどね。多分、武蔵野アニメーションの過去の自社制作作品のポスターなんだろうけど、「沈黙の艦隊」ならぬ「おしゃべりの艦隊」だったり、「鼻の子ブンブン」だったり、色々と変なネタが仕込まれているのだ(「ホシガリタコラ」も作ってる)。その中にあるサッカーアニメのコピーがあまりにも無理矢理過ぎで、是非そのアニメが見たいのである。「男どアホウ」なサッカーアニメなのだが……甲子園ですら無理があるのに、「藤村国立競技場」って、絶対人名として認可されねぇだろ。

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 見てきました。見たかったのよ。「UN-GO 因果論」で学習したけど、普通に自宅のテレビで観られるアニメをスクリーンで観るのはとても良いものだ。特にガルパンなんてCGメインのゴリゴリの戦車戦が売り(の1つ)やからね。わずか30分ちょいの作品ではあるが、充分1200円の価値はあるで。っつうか、もう1回観ろって言われたら喜んで観るで。OVA買うのもいいけど、やっぱりこれは劇場で観たいな。

 というわけで、あの伝説のアンツィオ戦の新作映像である。「敵が雑魚臭い」「勝敗があり得ないくらい分かりきっている」「っつうか最後の勝利シーンまで確定している」「決勝とかじゃなくて中途半端な試合である」と、本当なら盛り上がる理由なんてないはずのセッティングなのだが、それでもここまでのものが出てくる恐ろしさ。久しぶりに観て思い出したが、このアニメは、本当に「ガールズ」で「パンツァー」が見どころの作品なのである。もう、限られた尺の中にサービスしかない。とにかくやりたいこと、視聴者が見たいと思っているものがぎっちぎちに詰め込まれている。ほんと、水島努というのは卑怯なくらいにサービスというものを分かっている男である。そして、視聴後に満足感で充ち満ちながら「今回もコンテは監督なんやろな」と思って流れたスタッフロールには、「絵コンテ カトキハジメ」という謎の文字列が。うっかり劇場で「ふぁっ!?」って変な声出たわ。まさかこんなところで名前を見ることがあろうとは……まぁ、とにかくすげぇんだって。放送版最終話の姉妹対決のシーンも凄まじかったが、今回はあれと同じクオリティが倍以上の時間続くと言っても問題無いレベルだ。「戦車どうしが直接ぶつかり合う」までは前にもやったことがあるが、「正面から激突しあってゼロ距離射撃の連打、カウンターの打ち合い」なんて、一体どこの戦争映画でやるものか。戦車でガン=カタやろうなんてキチガイの所業ですよ。やだもー。

 その他にも、アンツィオの戦車はやたらに小兵揃いという「事前情報で雑魚要素でしかない部分」を上手く戦術に取り入れており、これまで大洗が戦ってきた数々の強豪とは全く別方向から試合を盛り上げる要素を多数組み込んでいるのも見どころ。「小さなおつむと、それを補うノリと勢い」がモットーのアンツィオは、本当に自分たちの思う通りの戦車道を貫いており、西住殿からしたら大した試合ではなかったのかもしれないが、視聴者は充分に手に汗握るものになっていた。大洗もこの試合があったからこそ、優勝まで繋がったのだろうなぁ。

 今回の映画の最大の見どころを一言で表せば、そりゃもうやっぱり「アンツィオ」の一言。この映画を観れば、ほぼ間違いなくアンツィオファンになってしまうことだろう。それくらいに彼女たちは魅力的。「明るい馬鹿」はこうも楽しいものかと改めて感心させられる。その上でちゃんと「小さなおつむ」も動いているし、何よりもアンチョビさんがすごくいい人。人柄も、ノリも、立ち位置も。サポートに回るカルパッチョさんの友情物語も綺麗にサイドストーリーとして機能するし、アンツィオの校風を下支えした名将ペパロニさんの大活躍も印象深い。このアニメの凄いところNo.1、「ガールズ」の真骨頂である。また、大洗側も今回はアンコウさんチームは主に日常パートのいちゃいちゃに特化しており、バトルシーンなども含めた全体では割と抑えめの演出になっている。そりゃ本編で充分に描かれていたわけで、今回は沙織さんがちょいと女子力を発揮して豪勢なイタリアンを作るだけでも彼女たちは充分輝いている。それ以外の面々、特に今回はなんといってもイタリア戦ってことで、カエサル殿が大活躍していたのがいい設定。こうしてサブキャラの1人1人にも全てドラマを設けてキャラ立ちをサポートしてくれるからこその「萌えアニメ」である。一人黙々と装填の練習を続けるカエサルさんが恰好良すぎるわ。

 よくもまぁ、ここまで周到なものを堂々とOVAとして作れるものである。「すぐに発売されるOVAを劇場公開ってどうやねん」と思ったが、これは立派に商品として成立している。これ、他作品も同じクオリティでやれるなら追随すべき販売作戦であるな(上映会をやってるところはいくつかあるけど、全国上映ってのはなかなか無かっただろう)。とりあえず、みんなイタリア兵大好き。「トスカーナうどん」が食べてみたい。なるほど、「ヘタリア」が売れた理由はこれだったのか……。(多分違う)

 あ、ちなみにもらった入場特典のフィルムは大写しの西住殿でした。主人公が映ってても大当たりと言いにくいあたりがこの作品の難しい所だな……

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 行ってみたいな象牙の塔、第6話。「象牙の塔/Ivory Tower(4ED)」に繋がってるわ、魔城ガッデムに繋がってるわ……この町は本当にまともじゃないな。そりゃ、あれだけぶっ壊れても平然としてるのも納得出来るわ。魔女にこんだけ蹂躙された町って、あと見滝原しかしらんわ。

 ヒロイン勢の留まることのない暴虐の数々。もう、ドMにはたまらない展開の作品である。多華宮君はこれまでお姫様扱いだったが、今回は更に王子様にまでなったし、生徒会長になったりお兄ちゃんだったり弟だったり、回りの女の子(一部は野郎)の我が儘で本当に酷い目にあっている。どさくさに紛れて平然と酷い事やってるのが火々里さんってのがまた酷い。彼女はとても良い子だけど、常識という一番大事なパーツが欠けてるせいで、本当に残念ヒロインだ。なおかつ不死身の肉体と無敵の火力まで持ってちゃどうにもならねぇ。獣を2〜3日眠らせる麻酔銃から数分で起き上がったってことを考え合わせると、範馬勇次郎を越えている。やべぇのに惚れられたな、多華宮君。でも、お姉ちゃんプレイとかはドMにはご褒美なんだよなぁ。

 2番手は、どうやらサイコっぷりがかなり深刻らしいことが判明した妹ちゃん。たがが外れてしまったせいでもうどうにもお兄ちゃん愛は止まらず、自分の部屋を壊すくらいはお茶の子。実母に精神的深傷を負わせてもめげずにお兄ちゃん奪還作戦を決行し、結果的には最強の炎の魔女の「敵」にまで。でもまぁ、病的な妹に追いかけ回されるのも一種のご褒美プレイなわけで。その他、この世界はゴリゴリと押しの強い女性ばかりであり、教師陣を使ってまで姫を守ろうとした生徒会長、憧れの姫の体操着で買収されるアスミスボイスの副々会長、事実上最強と言われるけど娘さんにはてんで弱い理事長、娘の心無い一言でぶっ倒れてしまうが、最愛の友達(結婚前提)からの電話で復活するおかーさまなど、なんかもう、病気しかいない。こんな世界じゃ、最強の敵キャラかと思われてたメデューサさんが単なる居候になるのもしょうがない気がする。ウノ楽しいもんね。魔女と猫耳も楽しくプレイ出来るゲーム、それがウノ。たんぽぽちゃん、出番がなくなりそうでなくならない絶妙なポジションがナイス。

 個人的には、来週にまたがる理事長の活躍に期待がマッハ。そうだよな、あの声だからやっぱり最強の魔女になるよな。あるときは「無限の魔女」、あるときは「次元の魔女」、あるときは「逆理の裁者」、またあるときは変身縦笛少女。最強の声ってのは決まってるもんさね。多華宮ママとのカップルなんて、アイリスフィールとセイバーのコンビなんだよな。キャスト的ご褒美度数の高すぎる困った作品だ。

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 ナニコレ面白い、第4話。新キャラ妹ちゃんを合わせて考えると、工房の魔女たちから強烈なジャージ部魂を感じる。

 3話まででも特に不満は無かった作品ではあるのだが、1話のウサギ合戦が面白すぎて、その後は割と落ち着いてる印象だった。おもに「たんぽぽちゃんが容赦無く可愛い」という部分が見るべき点であり、どこぞで「あいつら原作だとモブだぞ」という発言をみて衝撃を受けたりしていた。いやいや、モブがあんだけ愉快なエンディングの歌唱を担当するわけないじゃないですか。……ないよね? 井澤詩織は正義だよ。ウィッチウィッチ。

 さておき、今回はサブタイトル通りに妹ちゃん登場回なわけだが、妹よりも彼女操る熊のインパクトがでけぇ。今回は脚本に水島監督、コンテに二瓶さん、更に演出にひげのおじちゃん池端隆史と、ある意味では最強の布陣である。そりゃギャグもアクションも冴え渡るわけだ。気付いてなかったんだけど、今作ってJCの制作だけどCGパートはオレンジが協力してるのね。あの熊VSウサギの謎プロレスとか、巨大化後の無体なモーションなんかは流石である。この世界の住人はちょっとプロレスに精通しすぎてる気もするんだけどね。即興でブレーンバスター炸裂できる女子とか、そうそういねぇよ。ウサギの方もちゃんと「あ、これプロレスなんだな」って空気読んでて、目つき、のどわ、毒霧と、きっちりヒールっぽい返しで挑んでいる。この辺の細かいネタ回しは流石の水島。今作は白い方の水島努かと思ったけど、ポロポロと黒い部分が出てきてるなぁ。交通標識に書いてあった「魔城我出霧」(魔城ガッデム)とか、誰が分かるねん。

 正直言うと、妹ちゃんのキャラ自体はそこまで可愛くないんだよ。目つきがキツイせいか、髪型がいわゆる妹っぽくないせいか、生意気さが先に立つ。それでもちゃんと火々里さんとの絡みなんかで味を出してきてるし、単なる萌えキャラにならない不思議な魅力がある。今作は無敵の魔女軍団であるチーム工房と、とにかくヘタレな愛らしさで売るチーム塔で分かれればそれでいいんじゃないかな。まぁ、次回あたりに敵側の強キャラであるメデューサとやらが出てくるらしいけども。多華宮君のお母さんやら学園長やらのCVでかなり満足させてもらってるので、メデューサとやらのCVも期待したいところだ。どうせだったら、同じ役名繋がりで「ソウルイーター」のメデューサと同じだったら最高なんだけどなー、とか思って調べたら、「CV:沢城みゆき」って書いてあった。すげぇ喉渇いてて水が飲みたいなー、って思ったところにポカリ渡された気分(訳:これはこれで!)。

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 世はことも無し、最終話。大団円、なんでしょうかね。とりあえずみんな幸せそうなので何よりですけども。

 最終回と言っても原作はまだ続いているわけだし、特に節目となるような出来事があるわけじゃないので粛々と幕を下ろすだけのお話である。一応斑目の退職という事件はあったはずなのだが、そもそも斑目が真面目に働いてる姿がイメージしにくいので、会社やめたって言われても「あ、働いてたんだっけ……」くらいの印象しかなく、ことを大きく考えているのは実質波戸君くらいのものである。彼からしたら、「自分が斑目を色々と揺さぶったことで春日部さんとの関係性が動いた」→「おかげで斑目が目標喪失して自暴自棄の末退職した」みたいな図式があるわけで、確かに気分のいいものではないだろうが、基本的に斑目は「働いたら負けだと思っている」人種なわけで、案外放っておいてもそのうちやめていた可能性はあるんだよな。あんまり深刻に考えず、平日に旅行いこうぜ旅行! みたいな軽いテンションがベスト。やっぱり学生の身分というのはこういうところのフットワークが軽くていいね。

 というわけで「節目となるようなイベント」がないなら無理矢理作っちゃえばいいのである。合宿回で温泉回。普通のアニメなら節目っていうか4話とか7話とかでやる奴だ。そして、これだけ色恋沙汰を扱っていたアニメなのに、何故か温泉シーンでもあまり色気がないという。やっぱり、エロさを左右するファクターっては「恥じらい」なんだろうなぁ。女湯の方も開けっぴろげで、むしろ男湯を襲いかねないテンションなのであんまりエロくない。大野さんとか、既に奇形の域で、興奮するよりむしろおののくレベル。エロさで言ったら荻さんが一番頑張ってたような気がするけど、単なる好みの問題かしら。

 アニメ的には、温泉要素だけでは物足りないだろうってことで、今回はふんだんにパロディ要素が盛り込まれており、斜めの方向から最終回の賑やかさを盛り立てようとしている。まぁ、単にスーが1人頑張れば盛り上がるってだけの話なのだが、それにしても、スーの知識の広さは大したものだ。あの歳ではアニメを観るにしたって数に限度がありそうなものだが、割と年代を問わずに様々な方向からネタを拾ってきている。「立川の日本語!」っていうところは最後の「私たち!」がなかったらパロディって気付かなかったな。はたして彼女は誰を対象にネタを披露してるのだろう。げんしけんって女オタばっかりだけど、けいおんはちゃんとみんな観てるのかしらね。あとカメラ持ったら「逆光は正義!」は鉄板ね。頭上の余白は敵だ。そういえば、朽木は何故あの角度、あのコース、あのポーズで走ろうと思ったんだろうか。スーのパロディは意図的なものだが、くっちーの場合はたまたまああいう走り方になったんだよなぁ。

 結局、今作の主人公であった波戸君は、何となく悩んでいたけど、斑目との対話で何となく解消された。斑目の進路も全然決まっていないけど、何となく心配してないみたい。結局、ダラダラした文化系大学生の日常なんて、こんな「何となく」の固まりみたいなもんなんですよ。それでいいじゃない。

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 さぁもげろ、第12話。ま、実質この作品は「オタクの皮を被ったリア充漫画」なわけでね。知ってた。知ってたさ……。

 Aパートは前回引き起こされた斑目インパクトのフォロースルー。いくらか晴れがましい表情の斑目と、それに対しても適度な容赦なさで突っ込んでくる春日部さんのコンビネーション。更にげんしけん全体に事後報告を行うというなかなかのシチュエーションを加え、良くも悪くも長年にわたる斑目問題は解消したことになる。まぁ、斑目からしたら人間不信に陥ってもおかしくないような結末ではあったが……あれが許されるのがサークル仲間ってことなのだろう。あの後、田中・久我山と一緒に自室に戻って、どんなやりとりがあったのだろうね。あそこの学年は優しさに溢れていて良いよね。颯爽と現れて自分の仕事を完璧にこなした咲ちゃんも無事に退場。最後までぶれない仕事ぶりは流石。あれだけの女性も高坂が相手だと考えると致し方ないと思えてくるマジック。

 そして、ややこしく拗くれた斑目・春日部間の関係性とは一転して、Bパートではこれまでほとんど触れられなかった大野・田中組にスポットが移る。こちらは相思相愛、本当に「もげろ」「爆発しろ」の言葉しか出てこないどストレートなカップルであるが、就職でお悩み中の大野さんがちょっと荒れて見せるというお話。……しょうがないよね、就活とかね、嫌だからね……学生自治会が就職や卒論のことをねちねち言ってくるとか、ホントに最悪やな。ほっとけや。

 大野さんは挫けて引きこもることこそしないが、ストレス発散先はコスプレという、面倒な人である。今作の女性キャラはそりゃぁ面倒なのが揃っているが、一番シンプルな意味でのダメ人間って大野さんなのかもしれない。現状に行き詰まれば行き詰まるほどに、逃げに向かうベクトルは大きくなるものですよ。そしてまた田中が無闇に良い奴だから、そこに依存してしまうのも仕方ない。現時点ではどちらも安定していない身の上なので将来への不安がどうしようもないとはいえ、何となく頼りにさせてしまうのが田中の人間性というやつなのだろう。あとは大野さんのご両親が許してくれるかどうかだよなぁ。まだまだ先の見えない男に娘を預けるのはちょっとねぇ。やっぱり、先に大野さんが腰掛けでも良いので就職しておくのがベストだと思うのだが……あの娘は無理だろな。とりあえず「ゆかなボイスでのろけやわがままやエロが聞ける」というご褒美プレイだけでも充分満足である。田中の中の人も、今作では近ちゃんになっているのだが、色々と中の人が被る人の良さそうな発言は心に染みるね。

 成り行きとはいえ、酒を飲んで前後不覚となった大野さん相手に事実上のプロポーズをかます田中。そしてそれを周りでやいやいいいながら見ている一年生軍団。こいつら、げんしけんに入ったおかげで色々と珍しいもの見放題だな。笹原が1年の時にはここまで刺激的で浮ついたサークルじゃなかった気がするんだけど。将来的には矢島や吉武にも同じように浮いた話が来るんだろうか。まぁ、案外矢島っちは誠実な男が見つけられそうな気もする(願望)。吉武は……相手の男が可哀想。問題は波戸君だよな。結局、最後にオチに持ってこられたメインヒロイン斑目は、失意のままに職を辞し、根無し草として後輩からも心配され、その趨勢を見守られることに。そして、そんな「総受け」体質の斑目の窮状に、波戸君は黙っていられなかったのです。……別にそっち方向のエンディングは見たくないのだが……最終話はスーで一本お話が出来るとか、そういう選択肢はないですかね?

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 斑目ェ……斑目よぅ……泣いた、マジでげんしけんで泣かされることになるとは思っていなかったが……辛いよなぁ。針のむしろってレベルじゃない。針の寝袋みたいになってましたやん。女って怖いな……。

 波戸問題が解決したので、シナリオは自然にこの作品のメインヒロイン、斑目へと収束していく。春日部さんが来てしまったことで、げんしけんは「二代目」から「初代」の空気へと揺り戻しが起こり、気付けば全メンバーが揃う事態に。一昔前とは随分雰囲気が変わったげんしけんを見て、春日部さんもちょっと浦島気分、本当だったら嫌々付き合っていたはずの集団だったのに、懐かしさもあって普通に「良いOG」になっている。波戸問題の余波で相変わらずこのサークルの中心には「ヒロイン」斑目がいることが持ち上がり、咲ちゃんたら、いつものようなちょっとした悪戯心でか弱い斑目を刺激してしまう。当然、斑目はいつものように尻込みしてはぐらかすだけだったが、周りを固めている面子が悪かった。気付けばあれよあれよと舞台が整い、いつの間にやら数年越しの告白強要イベントが成立してしまうという。そりゃまぁ、放っておけない気持ちも分からないではないが、斑目側からしたら当然「放っておいて欲しい」以外の何ものでもないわけで……世間はそれすら許してくれないというのか。

 あとはもう、あの部室のシーンだ。ホント、斑目の気持ちってのは1つ1つが手に取るように分かる。何をしていいか分からない。何をしても傷つく未来しか見えない。そんな中にありながら、目の前には憧れたあの人がいるのだから、格好悪い姿を見せることも出来ない。精一杯粋がって、張り子の虎とは知っていながらも、スタイルを崩すことだけは許されない。オタクの矜恃、喪男の拠り所。自分自身に許され、世間に許されるギリギリのラインを全ての処理能力を費やして必至に探し求める。その結果が、あの「鼻毛」云々である。まぁ、誰がどう見ても苦しすぎる主張ではあるのだが……。しょうがないんだ。自分が何を言っても彼女には響かないはずなんだから。自分はそんな格好悪いこととは無縁の存在なのだから。それが、斑目がこれまで培ってきた人生なんだから。

 救いがあるとすれば、斑目が惚れてしまった女、春日部さんは、本当にいい女だったということである。後輩達の意図を汲んで舞台に躍り出た春日部さんは、全てを知った状態で、なお斑目の侠気を優先させる気配りを見せた。彼が傷つかないように配慮しながらも、彼にとってただの甘えだけで済まぬよう、きちんと段取りを踏ませ、せっかくの舞台が無駄にならないよう、きちんと義理を通してみせた。そんな彼女が相手だったからこそ、斑目も最後の最後で、なけなしの勇気から一歩だけ踏み出せたのだと思う。一歩間違えれば女性恐怖症にでもなりかねない壮絶な現場ではあったが、春日部さんが春日部さんだったおかげで、斑目は笑って済ますことが出来たのである。本当に、彼女はいい女だ。

 歪みきった斑目の心情がじわりとにじみ出て本当に切なくなるエピソードだったが、これまでずっと紡がれてきた「男×男」の話でなく、至極真っ当な恋愛観を描いたものだったおかげで、この「いい最終回」は本当にクる仕上がりである。何の画面変化も無い部室で繰り返される、ギリギリのせめぎ合いがこうも緊張感のあるシーンになるあたり、やっぱり一筋縄ではいかない作品だ。水島さんは「動」の作劇も「静」の作劇も、いちいちドラマを引っ張り上げる勘所をよく心得ている。

 そして、今回ホントにたまらなかったのは、咲ちゃんの中の人がサトリナだったところ。ホントにね、彼女の優しさは刺さるよね。飄々とした外面の咲ちゃんだが、声の影響もあって内面の優しさ、思慮深さが5割増し。全てが終わったあと、何故か斑目ではなく春日部さんが泣き出してしまうシーンがまた切なくも温かい場面だが、このシーンで、最初に春日部さんがしゃくりあげるその一息が本当に切なくてたまらない。なんでこんなにいい女なんだろう。外の人も中の人も。

 実にいい最終回だった。……で、来週何すんのよ。

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 腐ってやがる、波戸すぎたんだ……第10話。もう、奴らの頭の中にはついていけないですわ……。

 くっちーのナイスミステイクから発覚してしまう波戸の現在の姿。折悪しく(折良く?)同じ教室には、高校時代の知り合いである全員が集合しており、一気に波戸問題が核心へと迫ることになった。波戸が転げてしまった最大の原因とも言うべき無敵のおねーさん、神永先輩。そして直接のきっかけを作ったトゥーピュアピュアガール、今野さん(そしてお付きの藤さん)。高校時代の顛末については、荻上さんも言ってるけど「誤解されるのも仕方ない」部分はあるだろうよ。そもそも「腐男子」っていう存在が既に異次元なわけで、被害者ぶっちゃいるが、迫害される対象になるのは致し方ないところ。幸いげんしけんは受け入れる土壌があったから良かったものの、普通のコミュニティならば迫害までいかずとも、奇異の目で見られるのはしょうがないだろう。波戸については、そのあたりのリスクを計算しきらずにカミングアウトしてしまった時点で、諦めるしかなかったと思われる。今野さんも、高校生時代にはありがちな性差によるコミュニケーション不全みたいなものもあり、別に波戸が嫌いなわけでもないのに必要以上に突き放してしまった部分もあるのだろうし、その頃から既に波戸に対しては特別な感情を持っていたのかもしれない。悩ましい心理状態の中で、突然そんなとんでもないカミングアウトを聞かされたら、そりゃぁ反応に困ってしまう。現時点においてひどく反省していたみたいだし、彼女が良い人なのは間違いなさそうであった。

 問題は結局、波戸の内的な嗜好のゆがみに帰着するのだ。神永先輩にすっぱ抜かれたように、波戸が兄夫婦に持っている感情というのは、マジでさっぱり理解出来ないものである。腐女子軍団(荻さん含む)は訳知り顔で頷いていたわけだが、同性カップルかつ近親姦、あげく間に実在の嫁が絡んだら略奪愛、不倫関係まで関わってくる可能性があるし、波戸に至っては自分自身が対象ときている。あかん、レベルが高すぎる。「客観的視点からみたいちファンタジー」だとしても、そんな超絶なものが理解出来るとはとても思えない。しかし、神永先輩はそんな無茶苦茶な発想にいたるまで、全て波戸を理解しており、更にその一歩上から見下ろしている存在なのだ。こりゃぁ勝てるわけもないし、波戸が憧れるのも仕方ない(か?)。お兄さんもよくこんなのとくっつく気になったな、とは思うが、腐女子の人ってその辺はきっちり区別出来るから強いんだよなぁ。「BLは別腹、それはともかく自分は男とつきあえる」っていう。波戸君もちゃんと先輩を見習って女の子に憧れて欲しいものだが……。

 ここで出てくるのが、メインヒロインの斑目なんだよなぁ。今回はスーとじゃれあってるだけだったから事なきを得たかと思ったのだが、土壇場で「スーにキスされる」「目撃した波戸が恍惚とした表情で斑目を想う」「そして春日部さんに目撃される……」という3つのミラクルを実現させたのである。なんだこいつ、ラッキースケベ体質か。いや、ラッキーでもスケベでもないけど。いっそのこと、斑目はスーとくっつくのが一番良いのではなかろうか。

 今回は、そんなスーが頑張っている姿がまず可愛らしかった。普段あれだけ偉そうな立ち居振る舞いをしているスーだが、やっぱり単なるロリっ子である。必死に斑目を押そうとして頑張る姿が実に可愛らしい。そして、今回活躍したゲストキャラ2名もまた可愛かった。神永先輩は目の下隈々でなかなか妖艶な美人さんである。隈っ子ってなんかいいと思えるキャラがたまに出てくるんですよ。ハンターハンターの天空闘技場100階のおねーさんとかね。そして、今回一番可愛かったのは、波戸を目の前にしておろおろわたわたしてる今野さん。あのおっきなお目々で終始涙目ってのが良かったね。多分、リアルにしたら一番可愛いのって今野さんだと思う。この世界では珍しく凄く普通の女の子だし。あ、普通っていうなら春日部さんもすげぇ普通だけどね。……今回、最後の「このロリコンめっ」の一言のためだけにサトリナはアフレコ現場にいったのか。お疲れ様です。

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 スーが全く我関せず可愛い、第9話。ちっちゃいのによく食べる娘やなぁ。まぁ、それに輪をかけてくってる藪崎さんがどうなんだ、って話だけど。今作のオタク女(の一部)は容赦無くデブキャラなのでなんかホッとする。大野さんがデブじゃないのはおかしい。ゆかな、太ろう。

 波戸君成長物語もまもなくクライマックスを迎えようとしている。学園祭という大きなイベントに向けて、げんしけんの各メンバーが自分なりの準備を進めており、その中でも一番のステップアップが求められているのが波戸君だった。そのわきでは色々と自己投影して悶々としている荻上さんもいるわけだが、彼女の場合は彼氏が何とかしてくれるからね(ケッ)。今ひとつ頼りにならない感がぬぐえない笹原であるが、まぁ、彼はあのヌルッとした空気が愛される理由の一つであるので、尖りまくった面々ばかりで気の休まる暇の無いげんしけん生活に疲れた荻さんにはちょうどいいんだろう。この作品、「常識人」を探すのってなかなか難しいから。まぁ、笹原だって学生時代のあれこれを思い出せば決して善良な一般市民とは言い難い気もするのだが。

 そんな先輩の指導を受けて、ようやく一つのノルマをクリアすることが出来た波戸。創作活動もサークル活動も、とりあえず別人格として仮の名前を冠することで、2つの人格の間で揺れ動いている問題は一時棚上げだ。本人たちは意図していないのだろうが、「男の自分」「女装の自分」でメンタリティが違うことに悩んでいるのだったら、ひとまず女装している状態を「完全に違う他人」にしてしまうっていうのは面白い解決法かもしれない。責任の所在が変わってくるし、こうして別人格を少しずつロールプレイとして乖離させていけば、いつの日かノイズの除去された2つの人格の合一が行われることもあるのかもしれない。まぁ、残念ながら問題はそんなに簡単には終わらないみたいだけども……波戸君の煩悶については、基本的に共感は一切出来ないので、あとは面白人間の珍事件として見守っていくしかないね。

 そして、学園祭というビッグイベントを迎えたことで、ここに来て大量に登場する新キャラクター。それも全て女の子である。地味にキャストの多い現場なんだよねぇ。矢島の友達が1人、吉武のところが2人(キャスト表が出てるのは1人)、そして波戸君のとこが2人。それぞれの高校時代の生活が垣間見えてなかなか興味深い。そして、今作はキャラの描き分けとキャストの使い方が割と面白い。特に波戸君の知り合い2人はデザイン的にも非常に分かりやすいキャラクターになってて、目の大きい方の子はなんかちょっと違和感があるのにどこか可愛い。ちなみにCVはチョイちゃん役でお馴染みの山岡ゆり。なるほど可愛い。ちなみにお供の黒目っ子は種田梨沙。相変わらずどこにでも出てくる種田マジックである。

 こうしてたくさんの女性キャラが登場して場が華やかになっているはずなのに、何故か斑目がメインヒロインというスタンスだけは微動だにしないという……波戸君、BL妄想をしながら「僕たちみたいに」って言ってたけど、別に斑目はホモじゃないからな(多分)。

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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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