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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 はい、劇場作品です。毎月1日は映画が安い。連休中で混雑するのは覚悟の上で、どうせなら一日使い潰す覚悟の映画鑑賞。予定通りに3本一気観しました。順番としては「ヒーロー大戦」→「シュタゲ」→「いろは」(2回目)という並びで、実はいろは視聴後にそのまま「変態仮面」も見られる時間があったのだが、流石に体力が限界だったのでギブアップ。多分しばらく劇場にはいかないだろうから、結局変態仮面は諦めざるを得なかった。まぁ、今回の主な目的はこの「ヒーロー大戦」だったので別に良いのです。後のシュタゲへの流れで図らずもスーパーセキトモタイムになったのはご愛敬。

 

<以下、ネタバレを含みますのでご注意>


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 朝から戸松! 朝から戸松! 第11話。日本は本当によい国でござる。良い子のみんな、末永くSphereのCDを買うような良い消費者になろうな。

 一週間楽しみにしていた「朝から戸松」回である。なんかもう、キャンデリラメインの回はいちいちテンションが上がっている気がする。別にそこまで登場シーンが多いわけでもないし、戸松が見たいならライブDVDでもスフィアクラブでも見ればいいだけなのだが、「普段見られないとこにいる」というだけでよく分からないお得感があるのである。しかも登場シーンが多くないと言っても、多分戦隊ものの中の人の扱いではかなり特別な扱い。ライブシーンがあり、更にメインできっちり戦隊ヒーローとも絡んでいる。ゆーたらリラとかフラビージョみたいなお色気担当ヒロインのポジションである。キャラのテンションも充分中の人と同じだったし、早く戸松のソロライブでもあの歌が聴けるといいな! 今後もキャンデリラメインの回では人間体になる機会があるのじゃなかろうか。素晴らしいことである。

 で、そんな戸松で充分満足したし、今回は「戸松! 戸松!」と言ってればいいだけの回かと思ったのだが、その他の要素も充分面白かったのである。メインとなる空蝉丸とアミィの絡みが予想外の方向性で楽しかったんだよね。ウッチーは過去の例を見れば一番近いのはガオシルバーポジション。もしくはゴウライジャーぐらいの立ち位置でもう少しフラットにキョウリュウジャーをジャッジする立場なんだと思ってたのだが、なんやねんあのキャラは。可愛いやないか。考えてみりゃ基本がコミカル路線のこの作品で、あんまりシリアスに先輩目線を強調するわけ無いからな。細かいところに色々とネタが仕込まれていて、モバイルからの呼び出し音がメインテーマの三味線バージョンだったのに笑ってしまった。今回は一応ラミレスも登場しており、早くも獣電竜が7体揃ったことになる。残り3体がどういう絡み方になるのかも楽しみだ。

 そして、戸松キャンデリラが前に出てくると、それに負けるわけにはいかない、ってんで頑張るのがアミィである。空蝉丸との絡みでも良いキャラクターだったが、戸松と張り合うようにしてばっちりヒロインの存在感をアピールしているのは素晴らしい方向性。足技メインで戦うアミィの設定自体が実に阿漕なのだが、今回は変身ポーズの時の大胆な蹴り技の数々が実に良かった。一輪車アクションについては何でやったのかよく分からないレベルの見せ方だったが、最終的に「足がエロいよな」というのがよく分かる流れだったので問題無し。足がエロいメインヒロインに、足がエロい敵怪人(の中の人)。これが史上最大のブレイブの正体か。

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○「非公認戦隊アキバレンジャー シーズン痛」 ー

 新番組みたいな総集編みたいな新番組。これが帰ってくることになるあたり、日本の特撮文化ってやっぱり凄いなぁ。

 なんやかんやで1期はとても楽しませてもらったので、この2期も素直に楽しみだった。ブルーの中の人が変わるとか、そういう微妙な変更はあるみたいだけど、基本コンセプトは変わらないだろうし、何より「妄想世界での戦隊オタクバトル」というコンセプトでのメインシナリオは、すでに1期でやってしまっている。この手のパロディ作品というのは本当にネタの数、鮮度が勝負なので、2期目となるとなかなか鉱脈を掘り当てるのが難しくなるはずなのだが、それを一体どういう方向に見せてくれるのか、というのが予想出来なくて楽しみなのだ。普通、「難しいんだからマンネリ化して質は下がるよね」と思ってしまうわけだが、こちとら天下の東映様だ。何かしらやらかしてくれるだけの余裕と実績がある。1期のはちゃめちゃぶりを超えてくれるような見事なネタ作品の降臨に期待するのもあながち無理ではないだろう。

 そして、開始直後の人形劇回想(?)でだらけきったところに舞い降りるオープニングのネタっぷり。これ、グダグダに見せかけて実はかなり貴重な放送だぞ。デモテープ版の仮曲なんて、一般人が聞くチャンスないんだから。しかもモモーイお手製の、それなりにホンモノ臭いデモバージョン。「こっからサビです」に草不可避。もう、この時点で「今期も本気やな」と確信できるスタートダッシュであった。まぁ、その後は回想を交えつつの中身だったのでそこまで情報量は多くなかったが、1期でお世話になった3つの公認戦隊、ボウケン、デカレン、ジェットマンを徹底的にフィーチャーし、懐かしいネタも交えながらの「ちょこっとだけヒーロー大戦」モードである。ボウケンジャー登場のSEの入れ方や「こころはタマゴ」にあっさり感動してしまう。流石に各戦隊の中の人までは用意出来なかったが、それでもちゃんと名乗りはやってくれる。一応本当の中の人のイメージに声を合わせようとしているのでボウケンブルーがちょっと甲高い声なのが笑える。そこから3日以上にもわたる激戦を繰り広げ、念願の巨大()ロボ戦も実現して回想兼新作は終わる。結論としては、「空き缶最強」であった。

 で、いよいよ新作パートということになるが、なんと、気付けば現実世界にアキバレンジャーが進出開始。今回も新たな大それたレジェンドの登場が楽しみだが、どうやら矛先が向かったのはダイレンジャーらしい。乗っ取られてしまった17番目のスーパー戦隊、五星戦隊アキバレンジャーの登場に、リュウレンジャーの乱入はほぼ確定だろう。つうか、多分これまでの作品登場頻度から考えるとリュウレンジャーの中の人の天火星・亮の中の人の和田さんの登場はほぼ確実に思える。ダイレンロッド貰っちゃう? 大それた力で貰っちゃう? 今期も出来ればレジェンド2人以上の登場に期待したいな。

 そしてオチはエンディング。エンディングはもう、ネタというよりも素直に信夫たちがうらやましい。過去の戦隊の名シーンに紛れ込むアキバレンジャーたち。バイオロボにフィーチャーしたり、ジャシンカ帝国のピンナップに混ざってみたり。ジェットマンの降下シーンに混ざってるやつは、多分死ぬと思うけど。もう、非公認とは思えない扱いの良さ。幸せな2期目に期待大。

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 僕はキャンデリラちゃん! 第5話。いや、特撮ものの感想なんて書かないんだけどね、ほら、やっぱりさ、ここ声優ファンブログだし。今週くらいは書いてもいいじゃない。来週も書くかもしれないけど。

 とりあえず、予想の斜め上を行く見たことのない展開が楽しいのがキョウリュウジャー。戦隊になれなかった(?)先輩、ラミレスの登場で、お約束である新たな守護獣、違う、爆竜、違う、獣電竜を探すというミッション。残った獣電竜は5体ってことは、今後もラミレスみたいな国際色豊かな先輩スピリットが4人も登場するってことなんだろうか。次週はラミレスの変身まであるらしいのだが、これが実現すればキョウリュウジャーは10人戦隊というかつて無い大所帯になることに。今後「スーパー戦隊大集合」みたいなのをやるときの処理が大変である。

 そして、そんな大ネタをやっているはずなのにきっちり戦隊内部の人間関係も彫り込んでいるあたり、脚本にそつがない。今回は遅れて仲間入りしたイアンとソウジの2人の喧嘩。あの展開で一方的にイアンが正しいみたいな結論になっていたのはどうかと思うけど、5話目にしてかなり深い友情を結んだ状態になっており、なおかつそれにあまり違和感が無いのは良いことである。多分キングのキャラがキツめでもきちんと立っているのが上手く働いているおかげなんだろうな。ノっさんもあっさり立ち位置が決まったし、紅一点のアミィも次週お当番が回ってくるし、やっぱり見てて楽しい5人組はそれだけで良い。一番すかしたポジションのイアンが、今回虫歯の餌食になって平気で三枚目っぽい仕事が出来るのも、この空気のなせる技だろう。やっぱり虫歯ってのは子供も大人も恐れる最大級の恐怖だよね。一番怖い妖怪は歯痛殿下なんだな。

 で、そんなドラマ自体にも割と満足しているのだが、今回はとにかくキャンデリラちゃん! 正直言うと、これまで4話もの間ずっと後ろに控えてるポジションだったのでまだかまだかと待っていたのさ。(戦える)幹部が3人しかいないんだから4話目までで担当が回ってくるだろと思ってたら、まさかのアイガロン2回目に出番を奪われ、前回膝をついたのである。しかし、待った甲斐あっての初めてのお当番回。「そもそも喜びの戦騎が喜の感情を集めても、人類は困らないやんけ」と思っていたが、なんと、本当に単に人類を喜ばせにきただけだったという。今回はたまたま怪人に妙なのが取り付いちゃったおかげでキャンデリラの望むような感情が集められずトラブルになっていたけど、今後のお当番の時には素直に喜びを集めて回る「良い奴」になってしまうことに……いや、絶対そんなことないんだろうけども。未だかつて無い「人間を喜ばせる敵幹部」という立ち位置で、今後どういう風にキャラが引き立つことになるのか、楽しみで仕方ない。当然最終回間際には直接対決から敗北に至る流れがあるはずなのだが、あのテンションの高いキャンデリラがどういう風に散っていくことになるのか、今からすごく気になります。

 そして、そんなキャンデリラが来週は「歌う」のですよ。おい、そのライブなら金払ってでも行くよ。戸松のワンマンだろ、そりゃ金払う価値あるだろ。うわぁ、やばいよ、こんなとこでも戸松旋風だよ。こんだけテンションの高い無茶苦茶なキャラなのに、中の人のテンションと大して変わらないのが凄いよ。もういっそデーボス軍でスフィアクラブやろうぜ。多分ラッキューロが豊崎になるから、残り2役の配分がポイント。……怒りの戦騎が美菜子かな。

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 わぁい! 新しい戦隊だよ! ゴーバスとのお別れは寂しいけど、また新しい戦隊と1年間のお付き合い。仲良くいきましょう。

 1話目は本当に予想通りのところが飛び出してきて、全体の印象をまとめると最終的に「千葉繁うるせぇwwww」になる気がするんだけど、楽しそうなのでとにかく良し。ゴーバスは色々とスーパー戦隊らしからぬところもあり、日曜朝にお子さんが見る作品としてどうなのか、という部分に賛否両論があったとは思うが(もちろん、個人的には大好きだけど)、このキョウリュウジャーに関しては、そんな心配も一切不要。説明も不要。直感で分かる勧善懲悪、理屈よりも勢いでまかり通るヒーロー譚。この勢いもやっぱり大事な部分。モチーフとなる恐竜も10年以上の時を経て戻ってきた鉄板素材であるし、しばらくは何も考えずに楽しむことが出来るだろう。これはこれで良いものだ。

 過去の戦隊と比較してみると、もちろん恐竜ものなので「アバレンジャー」と比べられることが多いんだろうけど、流石に、モチーフ被りをしているのだからそのままアバレンジャーに寄せるってことはない。しいてあげるならば雑魚兵士のデザインがアメーバなのでバーミア兵に近いかな、というくらい。全体的な雰囲気で近いのは、どっちかというと「ガオレンジャー」の方じゃないかという気がする。レッドが戦隊加入ラストであり、そのままリーダー格に就任する流れもそうだし、サポートメカである獣電竜が人語を話さずにコミュニケーションを取るのも、どちらかというと爆竜よりもパワーアニマルに近いイメージ。戦隊基地も恐竜やじゃなくてファンタジー空間になっており、アルバイトなんかを含めてエラく庶民的な日常生活を送っているヒーロー像もガオレンジャーのお気楽な面々に近い。今回は大きな原点回帰となりそうな戦隊なので、スーパー戦隊史上でも大きなヒット作となったガオレンジャーに寄せてる気がするのは割と納得出来る部分である。

 もちろん、そんな過去作品の踏襲だけでなく、色々と現代風の要素が組み込まれているからこそ楽しみなことも多いわけで、今作の一番の特徴は、なんと言ってもその賑やかさ。とにかく踊るし、叫ぶし、訳の分からん言い回しも多い。「ガブリンチョ」に始まって「バモラ」「ブレイブ」「荒れるぜ!」とキャッチーなんだかどうなんだかよく分からないが、とにかく一発でこの作品を特徴付けられるフレーズに溢れている。やたらとラテンのノリで賑やかなのは、目覚めの景気づけとしては面白いんじゃなかろうか(変身のたびに踊るのはどうかと思うが)。レッドの性格も単純明快、気障ったらしいブラックのテンプレ感、杓子定規で絶対問題起こすに決まってるグリーンのテンプレ感もなかなか。異彩を放つのは、戦隊史上でも最年長じゃねぇかと思えるブルーである。電気屋のおっさん、ひげもじゃテンパという、およそヒーローとは思えず、どっちかっていうと同じ日曜朝なら兄弟で宇宙飛行士目指してそうな人物。頼りないキャラのくせにバトルスタイルはパワーファイター。パワー型ブルーはゴーバスからの継続だが、ここまで情けないデザインのブルーはレアである。しかも一応電気技師だし、最初のバトルもメカを一番率先して使っていたので、ひょっとして開発ポジションもコイツなんだろうか。おっさん目線からはこのおっさんをメインで応援したい。そして、今回紅一点となったピンク。…………うん、可愛い。華がある。しかもピンクのくせに足技メインで戦うっていう設定がセクシーでよい。名乗りの時のシュッとしたポージングも良いわ。ゴーバスの変身があっさりだったからね、やっぱり名乗りポーズが決まるとワクワクするじゃない。

 そして、そんなキョウリュウジャーに対抗する敵対勢力。こちらも原点回帰の謎軍団、しかも分かりやすい中間管理ボスと、その配下の喜怒哀楽4人衆。見ていて楽しいデザインなのは第一だが、今回もガッチガチに固めたキャスト陣が光る。大ボスに菅生さんを配し、この時点で私としては毎週楽しみなのだが、その下にはあのキャスター役で一世を風靡した鶴岡さん、随分久しぶりに声を聞いた気がする水島裕、安定のショタボイス折笠愛と並ぶ。この安定感の中に、若手の輝き戸松遥が乱入。もう、毎朝戸松ボイスとか、想像するだけでテンションがあがる。どこまでもラテンのノリであろう。声オタにも文句を言わせない、それが戦隊シリーズのジャスティス。音響ついででテーマソングにも触れておくと、オープニングは若手からの抜擢らしい。でもまぁ、いつも通りのノリなので心配無用。エンディングは高取さんによるもので、前作に続いてのダンサブルナンバーとなっている。なかなかふざけた歌であるが、敵幹部も一緒に踊ってるのは愉快でいいよね。

 ま、純正子供向けなので途中で飽きることもあるやもしれないが、戦隊としての方向性には間違いなさそう。1年間、ゆるゆると付き合っていきましょう。

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 プリキュアに続いてこちらも無事に終了しました。私にとっては人生で2本目のリアルタイム視聴戦隊エンド。まだまだ若輩ではあるが、終わってみるとやはり感慨深いものがある。

 今作を思い切り私情のみでまとめるなら、序盤から5段階に分かれており、「エンターさん可愛い」→「エンターさん恰好いい!」→「エスケイプさんエロい!」→「エスケイプさん……」→「エンターさぁぁぁん!!」となる。もちろん味方サイドだって色々と語るべき点は多いのだが、それでも一番楽しかったのはどこかといえば、敵側、特にエンターさんの活躍が見どころだった。1年間の長丁場である戦隊シリーズでは敵側も当然印象的なキャラクターが多くなるわけだが、今作の場合は(当初の世界観としては)ラスボスのヴァグラス・メサイアがほとんど存在感の無いキャラクターであり、事実上エンターさんのワントップと言ってしまってもいい構成。途中加入のエスケイプさんも実に良いキャラだったが、多く見積もってもこの2人しか敵キャラがいない。昨今の戦隊シリーズを考えても、この敵キャラの少なさは尋常じゃないだろう。そんな状態にも関わらず、一切退屈させずに圧倒的存在感でゴーバスターズを苦しめたエンターさんこそが、この作品の主人公だったんじゃないかとさえ思えるのである。実を言うと最終回では「エンターさん負けるな!」と応援していたりする。

 今作のメインライターは小林靖子。あのタイムレンジャーと同じ御仁であるが、なるほど、確かに子ども向けと考えると色々と問題のあるシナリオラインである。亜空間設定や一筋縄ではいかない「正義の振る舞い」の現れ方など、子どもさんには難しすぎたり、大人が見ても「ちょっと無茶やろ」と思えるような絡め方もあり、戦隊のあり方として賛否が分かれる部分もあるのだろう。しかし、そうした癖の強さも含めて、1年間のシリーズとしては非常に良くまとまっていたのじゃないかと思う。何しろあのゴーカイジャーの後番組として挑まねばならないというとんでもないハードルがあるわけで、生半可な覚悟ではクリア出来るものではない。様々な側面から「戦隊の新機軸」に挑戦し、成功有り、消化不良ありと色々混ぜ込まれた上で、きちんと最後の形を作り出しただけでも、十分評価されるべきものだろう。エンターさんの存在が単なる「悪」ではなくて「もうひとつの正義・人間像」として機能していたのが非常に印象的で、「人間くささを求めて戦うダーティヒーロー」という存在感が、タイムレンジャーの滝沢とどこか被って見えたのが面白かった。ホントに好きだったんですよ、滝沢。

 その他のポイントとしては、最初はどうなんだろうと思っていた「人間戦闘とロボ戦の差別化、並列化」といった試みも、中盤以降はきちんと独自の意味を持つようになっていたし、最終回の行程を見る限り、「ロボ戦に重きを置く」という見せ方も成功していたのじゃないかと思う。ま、正直言うとタテガミライオーの投入タイミングとか存在意義がどうなんだろう、と思ってはいたのだが、ラストバトルではゴーバスターライオーとゴーバスターエースが別行動を取り、エースが最後の最後まで存在感を見せたことで、相補的にライオーの存在意義も確認出来た。最後の最後まで初代マシンが活躍するっていうのは本当に良いものです。

 最終回で物議を醸す要素としては、やはりどうにもならなかった陣さんの最期は無視出来ない。最後の最後まで「何とかご都合主義的に助かる道はないのか!?」と願っていたのだが、流石にあの状態から助かる道は無く、久方ぶりの戦隊メインメンバーからの殉職者が出てしまった。扱いは微妙だが、タイムファイヤー、ドラゴンレンジャー、アバレキラーといった「敵対したことがある」追加戦士ではなく、最初から最後まで「味方」として扱われたメンバーの殉職はすごく久しぶりな気がする(ひょっとしたらイエローフォー以来か?)。もちろん、その死に様はお仕着せ的な無駄死になどではなく、これまで蓄積されてきた大きな大きな覚悟と使命を持った死に様であった。こうしてみると、陣さんとJの強烈なコンビも、作品を支える大きな役割を果たしていたと思う。ラストのJはなんか泣けるのに、やっぱり笑っちゃうのが悔しい。

 本人変身からメット割れ、素顔対決、素顔名乗りの鉄板ネタを片付け、最後はメインテーマである「バスターズ レディーゴー!」をバックに締め。エピローグ部分がちょっとあっさりしすぎていた気もするが、陣さんの死を必要以上に悲しませず、次の世代へと引き継ぐ良いエンディングだった。ここまでの1年間に本当にありがとうと言いたい。

 さぁ、来週からは雰囲気がガラッと変わってお調子者集団キョウリュウジャーがやってくる。恒例の提クレバックでのバトンタッチは、レッドバスターが大変そうでしたわ。そういや、レッドバスターって1年前のバトンタッチでもゴーカイレッドにパンチされてるんだよな。先輩にも後輩にも殴りかかられるって、可哀想な役回りである。あんなに堅物っぽかったレッドバスターがキョウリュウレッドと仲良さそうにじゃれ合っているのを見ると、なんだか感無量。戦隊の歴史の1ページとして、しかと見届けさせてもらいました。

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 本当は週末あたりに観に行くつもりだったのだが、なんだか辛抱たまらなくなって観に行ってしまった。ほら、早く観に行かないとさ、来週の「ラジレンジャー」にマベちゃんがゲストで来るみたいだから。私を特撮の道(というか戦隊の道)に導いたゴーカイジャーのメイン作品としてはおそらくこれが最後だろうし、きっちり見納めねば。

 

 

<以下、割とネタバレを含みます。劇場でちゃんと驚いたり笑ったりしたい人は注意してください>

 

 

 いやぁ、まず最初に言っとかなきゃいけないことは、「劇場のスクリーンで特撮を見ると大体楽しい」ということである。どっかんどっかんするしね、普段自宅のちっちゃいテレビでみてるものが大きくなるから相対的にでかさが増すしね。とにかく、それだけでも充分楽しくなってしまうのですよ。おかげで、一切の文句はありません。本作もとてもとても面白かったです。2回目余裕で見に行けます。……行こうかな。

 「VS」シリーズも2本目ってことで割と慣れてきた感はあるのだが、当然、この時期に公開されるお祭り作品ってことで、筋立てなんかは2の次3の次だ。だってゴーバス次元にゴーカイジャーが乗り込んできて豪快チェンジ出来る時点で色々おかしいわけだし。「幻のレンジャーキー」の存在とか、あんだけ強かったゴーカイジャーがザンギャックの残党ごときに負けてんじゃねーよとか、そんなに簡単にタイムスリップ出来たら作品世界にも色々問題あるだろとか、エンターさんはどこでザンギャックと手を組んだんだとか、そもそもあの亜空間云々は解決したのかとか、もう、分からないコトだらけ。イレギュラー過ぎる存在であるゴーカイジャーと絡んだ時点で色々破綻することは避けられないとはいえ、文字通りキーとなるはずの「幻のレンジャーキー」を巡るメインプロットはおかしすぎる。結局エンターさんは亜空間発生装置を起動させたら満足しちゃってその後ガレオンにほったらかしだったもんな。あんなにあっさり奪還してしまって良かったのか(あとゴーカイガレオンもな)。マベちゃんたちがザンギャック支配下に入って殴り込んできた理由だって、こないだライダーと戦った時とほとんど一緒で、どれだけワンパターンなんだよ、というのもあるな。「全ての力を奪われてしまって」って、あんたら平気でゴーカイチェンジしてましたやん。多分、もうちょっと本気出してればバッカス・ギルくらい叩けたんちゃいますの。

 でもね、そんなことはどうでもいいんですよ。とにかくバカ騒ぎしてるのを見るだけで楽しいから無問題なのですよ。ゴーバスは単体だとゴーカイジャーのアクの強さに負けてしまう危険性があったけれど、バディロイドを含めれば合計で8人パーティーになるっていう独自性が押し出されていたのは良かったと思う。バディロイドたちを巡るお涙頂戴展開は、ニックたちがダウンしたくだりが唐突過ぎる気もしたが、やっぱり問答無用のアツさでグッと来てしまうんだよなぁ。ゴーバスターオー再起動からの「バスターズ・レディゴー」がアツ過ぎてぶるぶるします。あのシーンは良いわ。そして、「ゴーバスターズの大いなる力」がそうしたロボットとの絡みで発揮されるという見事なクライマックス。ロボット大集合は既に199大戦で実現していたわけだが、あちらはゆーても流れで一気にやった通過点だからね。今回みたいにがっつりと見せる部分として作り上げてくれると、本当に無茶苦茶なのでテンション上がりまくり。そりゃ陣さんも「なんか落ち着く……」っていうわ。あの一言で声出して笑ってしまった。ゴーバスはロボ戦に重点を置いた戦隊である、っていう部分を見事に活かした、最高のクライマックスだったと思います。あのパートを見るためだけでも行く価値あり。文句なし。

 さて、ここからは個々のキャラ・要素についてチェックしていこう。ゴーバス面子については、バディロイドとの友情タッグが最大の見せ場だったので、割と似たり寄ったりの印象なのだが、上述の陣さんの独り言とかも含めてちょいちょいネタは挟んでいる。ヒロムはチキンカレーって言われるだけでもアカンのかいな。あと、ヨーコは確かお馬鹿気味だったはずなのに、よく江戸時代からの手紙を送れたよな。まぁ、鎧のおかげだったけども。そしてゴーバス側でも一際異彩を放っていたのがまいどお馴染み、Jの野郎である。あの樹液、劇場版だってのにどこまでもマイペース過ぎるだろ。一番決めなきゃいけない11人全員名乗りでまでぶっ込んでくるとは思わなかったわ。あぁ、あの名乗りシーンも最高だったなぁ。ゴーバスは変身シーンが非常に淡泊なので本放送だとなかなか見どころにはならないんだけど、今回はきっちり背景まで入れて5人全員での名乗り。ひょっとして初めてじゃないか? ヨーコのランドセルぴんってやるのが可愛いことに初めて気付いたよ。

 そして、我等がゴーカイジャーの皆さん。マベちゃんは本当に日本のカレーがお気に入りですね。スナックサファリだけでは飽きたらず、恐竜やのカレーもガツガツ食ってました(ヤツデンワニの存在には誰も疑問は無いんだな)。相変わらず説明が足りないせいで周囲に迷惑かけっぱなしだが、いつの間にか戦隊としても先輩になっており、偉そうに36番目認定してる時の顔とかがマジで楽しそうでしたよ。今になって気付いたけど、私はマベちゃんのことがかなり好きだったみたいだ。今回他のゴーカイ面子はちょっと出番が少なめだったが(まぁ、仕方ないけどね)、登場時の悪役コスチュームが際だっていてそこだけでも見応えがあったわ(すぐ変身したから脱いじゃったけどさ)。アイムの悪ぶった衣装とかなかなか見られなかったから貴重ですよ。実にセクシーで良かったんじゃないでしょうか。鎧だけは悪役コスが着られなかったけど、代わりに江戸時代で一人はっちゃけてたのが愉快でしたね。そうなんだよなぁ、鎧も憧れてた側からいつの間にか先輩だからなぁ……って、お前さんマーベラスと一緒に宇宙を旅してたはずなのに、放送中の戦隊のチェックは怠らなかったのな。テレビ朝日ってザンギャックの母星でも放送されてるんですかね。

 次に敵方の陣容も確認しましょう。今回のメインボスはアクドス・ギルの親戚(「アクドスのおじき」っていってたから甥っ子なんだろうか)、バッカス・ギルと、その部下ワレドナイヤー。最初に「馬鹿すぎる」って聞いた時にはひでぇ名前だと思ったけど、一応ずっと酒を手にしていることでギリギリ名前の意味付けはしてた(無理矢理だけど)。最終的にあの酒を飲んで巨大化したことを考えると、多分バルバンエキスが入ってたんじゃないかな。ちなみに「おじきを超える」って言ってましたが、ゴーカイガレオンバスターの直撃を喰らった上でまだ立ち上がって戦えたので、確かにアクドス・ギルと同等かそれ以上のタフネスはあったと思われます。どこぞのバカ息子以外は優秀な家系である。サブボスのワレドナイヤーも名前の一発ネタみたいなところはあるが、まぁ、テンション高めの新戦隊の相手には丁度良かったくらいですかね。何で中の人がJと一緒だったんだろう。楽しそうだから良かったけど。

 そして、悪役といえば我等がエンターさん。今回は久しぶりにちょっとお茶目なエンターさんが見られたので、ファンとしては嬉しい限り。最近はテレビではシリアスエンターさんばっかりだからね(またそれもたまらんのだが)。エンターさんが登場するっていうだけの理由でメガゾードはイプシロンが一番好きかもしれません。そして、ついでにエンターさんが召喚したのがアバター版のバスコ・ダマラス・エスケイプさん。まぁ、完全にゴーカイチェンジ用の噛ませポジションでしかなく、バスコファンとしてはちょっと残念だったけど、出てきただけでも感謝しないと駄目かな。ダマラスさんに至っては台詞すら無かったしな。あの2人と並び立てたと考えると、エスケイプさんもなかなかやりよるわ。この劇場版時点でのエスケイプさんの扱いがいまいちわからんかったのが気がかりではあったが。

 最後に残したのが、2月からスタートする新戦隊、キョウリュウジャーの面々。もう現時点で「キョウリュウジャー」っていう無茶苦茶なネーミングも既に慣れてきているのが恐ろしいが、戦隊の中身もなかなか恐ろしい。ゴーバスとは一転してギャグメインになりそうだ、という話はちらほら聞いていたが、想像以上にユルい連中。そして、千葉繁うるさい。なにゆーてるか分からんくらいにうるさい。いや、だからこそ千葉さんなんだけども。もっとうるさくてもOKだぜ! こいつぁ春から楽しみが増えたってなもんですよ。なんかピンクの胸がでかい気がした(スーツだけど)。今パンフみたらピンク(の中の人)が15歳でブルー(の中の人)が29歳だと。おいおい、おっさん扱いされてたリュウさんよりも年上じゃねーか。すげぇ戦隊になりそうだな。

 あぁもう、なんかまだ全然書いてないことがありそうな気がする。とにかく60分ってのが信じられない密度だったのは間違いないので、ゴーカイジャーファンとしては強くお勧めしたい一本である。ダイボウケンが好きだから嬉しかったとかいう非常に個人的な事情もあるので、後は楽しむべき部分を各自見つけ出して下さいな。あ、そういやジェラシットさんに触れてないな……まぁいいか! みんなも劇場の大画面で手汗を拭うハカセを観に行こう! ドントコイヤー!

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アニメ以外の感想あげるのは2回目(当然1つ目は「ゴーカイジャー」。ついでに、私と戦隊ヒーローの関係性もこちらの感想にあります)。本当なら別に「新番組」でもない作品なんだから感想書く必要も無いし、これまで見てきたものもほとんど書いてないんだけど、ボウケンジャーだけは書いておこうかな、という気にさせてくれたので、珍しく。あ、東映公式Tubeでの視聴を続けているからこの時期なんだよ。ちなみに、これまでシリーズ通して視聴した戦隊は、「ゴーカイジャー」に始まり、「バイオマン」「ジェットマン」「オーレンジャー」「ギンガマン」「タイムレンジャー」の5本(アキバレンジャーは非公認だから……)。年末にかけて、これに加えて「ジュウレンジャー」「ゴーゴーファイブ」「ガオレンジャー」「アバレンジャー」が終わる見込み。「ゴーバスターズ」も加えると、この2年弱で11本の戦隊を見たことになる。結構な量であるが、まだ全シリーズの1/3も終わっていないという。

 で、そんな中での「ボウケンジャー」だったのだが、今週頭に最終話を含む3本がアップされた(普通は2本ずつの更新なのだが、全体で奇数話のシリーズは最終回分はまとめてあげられる)。そして、月曜日からまとめて片付けるつもりもなかったのだが、一気に3本ぶっ続けで見てしまった。戦隊シリーズのクライマックスってのは1年の蓄積があるから独特の高揚感を伴うものだが、ボウケンジャーの盛り上がり方はそんな中でも一際見事なものだった。本当に王道展開でしかないはずなのだが、なんだかいちいち良いところを突いてくる。思わず泣きそうになってしまった。現時点においては、「ゴーカイジャー」と「ジェットマン」を別枠扱いするとして、個人的には1番お気に入りかもしれない。タイムレンジャーとどっちを選ぶか難しいレベルで、収束性の良さでみれば軍配はこっち。

 もちろん、クライマックスだけでなく、シリーズ全体を通じて、ボウケンジャーは毎回楽しみに観ていた作品だった。コンセプトが分かりやすいし、他のシリーズと比べて何が突出していたかと言われるとなかなか難しいのだが、おそらく個々のキャラクターの掘りさげ方が良かったんじゃないかと思う。戦隊シリーズを見ていて一番残念なことは、視聴を続けていても最後まで5人のパーソナリティがはっきりしないことだ。まぁ、作業の片手間とかで視聴しているのでなかなか頭に入ってこないってのはこちらの責任でもあるのだが、全50話の中で、何度か与えられるお当番回だけで個性を発揮されても、今ひとつ「こいつならではの面白さ」っていうのが感じられないことが多い。個人的な例を挙げると、たとえばオーレンジャーはブルーとグリーンが最後まで印象に残らなかった。バイオマンのグリーンも微妙なとこ。ジュウレンジャーのボーイとダンもキツイか(大体、レッドは流石にキャラが立つし、女性戦士はそれだけで個性になるので、残るのは緑とか黄色の場合が多い)。

 その点、ボウケンジャーは5人(シルバー加入後は6人)の役割分担が見事で、ぶつ切りのお当番回じゃなく、全体的なシナリオの流れに個人の主義主張を絡めたドラマ作りが見やすかった。ラストはブラックのストーリーだったわけだが、中盤ではイエローやシルバーのドラマが印象深いし、最終的に全てが「友情」と「冒険」というテーマに帰ってくるのが良い。ネガティブシンジケートが4つに別れているという独特な設定も、視点が散ってしまうというデメリットを感じさせず、上手く乱戦模様のドタバタした感じがシナリオの厚みに繋がっていた。レッドがジャリュウ、ブルーとブラックがダークシャドウ、そしてシルバーとアシュという個々の因縁が、敵味方を相互に引き立たせるセッティングとしてきちんと機能していたのも上手い。ひょこひょこ出てきてコメディリリーフとしてかき回してたくせに、最終的に堂々のラスボスにまでなってしまえる大神官ガジャ様もステキ過ぎる。

 こうしてみると桜姉さんは他との繋がりが薄い人のような気もするのだが、実は一番お気に入りなのは桜姉さんとチーフの絡みだったりする。ボウケンピンクは、現時点でタイムピンクと並んで女性戦士ランクでトップですね。基本的に気の強いおねーさんタイプが好みの模様。やたらいいキャラだな、と思ったら、中の人が割とキャリアのある役者さんだったらしく、シリーズ序盤はどうしてもキャストの拙さが気になることが多い最近の戦隊シリーズの中で、この人だけはいきなりキャラが安定していて随分印象が良かった。「ガラスの靴」の時の姉さんがやたら可愛かったし、最終話のデレっぷりも破壊力が高い。そして、後々「ゴーカイジャー」などでも活躍の機会が多かった明石チーフ。やっぱりボウケンジャーはチーフの存在感あってこその戦隊だ。基本的には独善的でかなりあたりの強いリーダーなのだが、その分ちょいちょい見せるギャグ部分のインパクトがでかい。あんだけ恰好いいこと言ってるのに、ホントに色んな所で抜けてるのが素敵。冒険者試験に落第してずっと膝抱えてたのがやたら印象深かった。そりゃ桜姉さんでなくても惚れると思う。最近だとこういうリーダータイプのレッドも珍しいよねぇ(ちなみに、わがままレッドっぷりでは「ゴーゴーファイブ」のマトイ兄ちゃんも負けてはいない。割とイラッとくることも多いマトイにぃだが、こちらも割と好きなキャラである)。

 なんだか書き始めるときりがないが、とにかく個々のキャラが非常に明確で、ドラマが観やすかったのでどっぷりはまれました。戦闘についても、ボウケンジャースーツは恰好いいし、ジャベリンのアクションとかも綺麗だった。30周年作品ってことで気合いも入っていたのか、「冒険」がキーワードだったおかげで色々と珍しいシチュエーションでの戦闘も多くて、バラエティに富んだ画面構成が魅力。合体ロボットも、シンプルで分かりやすくて良かったと思うんだけどね。まぁ、最近の戦隊にしちゃ発想は安易だった気もするけど。

 下手したら今週中に最終回前からもう1回くらい見るかも。出来たらソフトも欲しい。それくらい思える戦隊だったよ。余談だが、最終話前(48話)でもかかった挿入歌「start up! 〜絆〜」がめちゃくちゃ恰好いいの。随分前に知ってヘビロテしてたんだけど、この曲はどこのカラオケにも入ってないのよねぇ。リクエストした方がいいのかなぁ。

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見てきました。本当は経済状態が苦しいので、これについてはスルーしようかとも思っていたのだが、回りの人間の評判が無闇に良くて(まぁ、そういう連中が集まってるから)、やはり見ておかないと寂しいってんで、休日に、雨が降ってるのにも関わらず頑張って行ってきました。出不精の私としてはかなりの努力。せめてこの努力の報いとしてパンフくらい下さいよ。最近必ず完売してるじゃないですかー!
 
 さておき、ギャバンである。毎週戦隊シリーズはYoutubeで欠かさず視聴しているのだが、残念ながらメタルヒーローには一切触れたことが無い。触れてみたい気もするのだが、これ以上カバー範囲を増やすとフォローしきれないので手を出さないようにしている。おかげで、ギャバンについての予備知識は、昨年度のゴーカイジャー映画、そして今年のゴーバスコラボでほぼ全て。そんな状態でも、まぁ特に視聴に問題が無いのは特撮作品の良いところですね。だって、恰好よけりゃいいんだから。
 
 先にちょっと大変だったところをあげておくと、普段慣れ親しんでいる戦隊ものとは時間配分が違うので、なんだかリズムが合わせられなかった、ということを挙げておく。何しろ戦隊ものといえばバトルの時間配分が完全に定式化されているわけで、残り時間から何が起こるかが全て予測出来て、それに備えて見られるのである。その点、ギャバンはどこでどういうバトルになるのかが読みにくく、盛り上がるためのクライマックスがちょっと合わなかった。具体的に言えば、たとえばロボ戦が無いのでどこが最終幕になるのかが想像しにくい。結局、遠矢を「ギャバン・ハイパーダイナミック」で切って捨てるところがラストなわけだが、そこまでの繋ぎがやたらあっさりしていて、ドン・ホラーの復活もなかったので肩透かしを喰らってしまった。それと絡めて、結局今作では、十文字撃という主人公の活躍パートがほとんどなかった、というのも悩みどころ。もちろん、アクションの主人公なのだから時間的には一番動いているし、恰好いいところも見せてくれているのだが、最終戦も含めて、その時間の8割を悩みに悩み抜いているのがちょっと重たい。何かに吹っ切れて根性でぶち抜くパートがもう少し長めに見られるとすっきりしたのだが。まぁ、元々元祖「ギャバン」だって重たい物語ではあるし、そういう方向性がメタルヒーローの根底にあるものなのかもしれないけど。知らなかっただけに、ちょっと物足りなさは感じてしまった。
 
 しかし、そうした不満点というのは「敢えて探すなら」というくらいのもので、やっぱり、あの銀色ヒーローが動き回っているだけで、もうそれでいい気がする。そう考えると、一番盛り上がったのはやはり2代ギャバンの同時変身シーンってことになるだろうか。感心したのは、最初の登場シーン(こちらもめちゃくちゃ恰好いい)が闇夜で、クライマックスの2人変身とは綺麗に対比しているというところ。最初の登場シーンは、薄暗い中でも嫌というほどに目立つメタリックボディの煌めきが暗い画面の中で容赦無く映えるし、2人変身シーンでは、陽光の下で堂々と着飾った2人のギャバンの並びが実に絢爛。あのデザインは、そりゃ強そうだわ。同様に、登場シーンはほとんど無くておまけ程度の存在だったシャリバン・シャイダーの2人も、出てきてそのボディを晒してくれただけで充分なご褒美である。「シャイダー赤いわ!」「シャリバン青いわ!」と突っ込みを入れるだけでも満足至極。
 
 戦隊との差異がシリアス目のドラマパートだったので、ひょっとしたら正しい客層のお子さん達は退屈なシーンも多かったかもしれないが、役者の年齢層がやや高かったおかげか、ドラマ自体の完成度は割と高い。中でも撃をやってくれたメインの人は実に良い「2代目ギャバン」像だったと思う。適度に濃い顔のおかげで、なんかそのまんま歳を重ねて宇宙刑事職が全うできそう。多分、キャスティングではその辺も意識して選ばれたんだろうなぁ。これで、イケメンでも薄い顔の人が選ばれたら「なんやねん」てなもんですよ。また、面白かったのはライバルの遠矢役をやった人。あんまりラスボスっぽい顔じゃないのでどこか抜けてる感もあったのだが、仮面を付ける関係もあって、声の演技が面白かった。単なるガリ勉タイプの人間バージョンのときと、仮面を被ったブライトンモードのときで、声の差がきちんとキャラに反映されていたのは良いと思う。2人の間に入ったメインヒロインの子も、なかなかエロくて良かったと思います。冒頭でイジリー岡田に襲撃されたときには、そのまんまギルガメるかと思って冷や冷やしましたよ。
 
 そして、なんと言ってもこの映画の主役(?)は、先代ギャバンですよ。烈さん、期待通りの、いや、期待以上の大活躍。渋くて恰好いいのにどこかお茶目。そこまで身体が大きくないはずなのに、実に動きの映えるアクション。もう、本当にステキ。いつもの廃工場で撃がやられそうになったときに颯爽と突っ込んできたのを見て、ちょっと泣きそうになりましたよ。久しぶりにお世話になったマクー空間で楽しそうに遊んでいるのも印象的で、なんかもう、この人が楽しんでくれれば他はどうでもいいや、ってな気になってしまった。「アクションスター」っていうカテゴリーって日本の芸能界だとあまり聞かないけど、きっと大葉健二のことを言うんだろうな、としみじみ感じた。あれ、でも去年の映画では連呼してた「よろしく勇気」って、今回は一回も使わなかったな。マーベラスにだけしか送らない言葉なんだろうか。
 
 そして盛り上がりを後押ししてくれたメインテーマ。今回はわざわざ串田アキラが録り直した別バージョンまで収録してくれている。エンドロールが、この手の作品にありがちな「総集編的な繋ぎカット集」ではなく、ただひたすら黒バックにメタルスーツのアップっていうのがまたしびれる。上映後の帰り際、私よりもずっと年上の2人組(多分リアルタイム世代なんだろうね)が「テーマソングが30年前と同じだった!」と興奮気味に盛り上がっていた。やっぱり、それくらいの破壊力があるんですよ、あれは。どこかで絶叫オフみたいな企画が無いもんでしょうかね。あー、カラオケ行きたい。
 
 やっぱり、メタルヒーローは恰好いい存在であるということがよく分かった。今回の劇場2作品で下地が出来たんだから、いっそ新ギャバンで新しいテレビシリーズを作ってくれないものだろうか。ギャバンだけで無理なら、いっそのことシャリバン・シャイダーも混ぜて「宇宙刑事3人組」で一年とかさ。せっかく新キャストが決まってるんだから、使わないのは勿体ないと思うんだけどねぇ。東映さん、お願いしますよ。

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