「冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになっていた」 5→5
無事にゴールまで辿り着けたなろう作品の1つ。まぁ、あんま真面目には観てなかったけども。実にフラットに好感も嫌悪感も持たず、「まぁ、これくらいなら」という感情のみで視聴を続けていた感があるが、多分最大のモチベはるみるみ成分の補充だった希ガス。
「嫌悪感を抱かなかった」理由としては、クソみたいななろうタイトルに出てきている「娘」要素が、いうほど鼻につくチート要素になっていなかったこと。ふつーに娘さんは「才能もあるだろうけど、頑張って訓練して、強くなった」というお利口さんなだけ。そんな娘について、主人公(?)のおっさんは「自分には勿体無いくらいの娘になっちゃったなぁ」とは思いつつ、常に家族愛を持って娘が幸せになれることを考えており、優秀な娘をチートツールのように鼻にかけるでなく、保護者として節度ある距離感で見守っている。問題があるとすればどちらかというと娘の方で、ファザコンが強すぎていわゆるなろうにおける「主人公格好いいbot」に成り下がることもあったが、まーこれも「過度な家族愛」の範疇ではあるし、生い立ちをつぶさに見ていけば娘目線で父親に憧れる理由も分からないわけではない。普通のホームドラマのレベルでの関係性は最低限成立はしているので、テンプレにおんぶにだっこの産廃作品とは一線を画す「物語」にはなっている。
「好感を抱かなかった」理由としては、「文句をいうとちょっと可哀想だけどやっぱり誰が見てもヘタってしまった作画」が最大の要因。「魔剣使い」同様、このクオリティに文句を言い始めると贅沢病かも、というギリギリのラインだが……いや、でもバトル描写のショボさは割と深刻だった気もするな。一応「そこまでバトル要素を中心に据えていなかったから容赦しよう」くらいの評価点でいいか。もうちょい頑張れば、それこそ娘がいるくらいのおっさん世代(でも娘はいない)に刺さった可能性もあるだけに惜しいところだ。
今作を見て「妹萌えの時代が終わり娘萌えの時代がきたとしたら、純粋にアニメユーザーの高齢化が深刻なのではないか」みたいな言説が出てきそうな気配がどっかに感じられた気がするんだが、「うさぎドロップ」が10年以上前の作品ですので、これは人類の普遍の性質の1つです。うちの娘のためならば(略)。
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