忘れてるかと思ってたけど妹ちゃん意外に存在感あるのか? 第5話。原作では最終的にどうなったんだろう。ドラゴンの胃の中での消化ってそんなに遅くない気がするんだが……。
Aパート、「コイン虫」などというよく分からない存在。モンスターとしての分類はちょいむずいが、多分古典的ファンタジーの分類だと「なんらかの形態に擬態し、欲にかまけた冒険者を襲う」っていう生態を持つモンスターの総称は「ミミック」だろうか。フリーレン様も大の仲良しの宝箱フォーマットが有名だが、元々の「mimic」の意味を考えれば宝石や金貨に化けているものも立派にミミックと言えるだろう。ちなみに確認してみたところ、「ドラクエ」シリーズでのミミック(ひとくいばこ)の初登場は「Ⅲ」の時。そしてこの「Ⅲ」では同時に今回の「コイン虫」たちにより概念的に近そうな「おどるほうせき」も登場している。
「おどるほうせき」については、確かゲーム中では所持しているゴールドが多いボーナスモンスターだったはずで、そのことを考えると、まさに「宝石が動き出した」という憑依型の付喪神みたいな概念だったんじゃないかと想像している。となると今回出てきた「コイン虫」「ネックレス百足」などとは概念がやや異なっている。こちらのモンスターたちはあくまでも「そういう外見に擬態した」というだけなので、モンスター自体に金銭的な価値はない。ただ、代わりに同じ箱に本物の宝石類も入っていたことを考えると、もしかしたら「おどるほうせき」もそうした副次的な戦利品と同居していたことからゴールドが増えたという可能性もあるのだけど。
興味深いのは「何故本物の財宝類と同じ場所にいたのか」だが、普通に考えて、いかにモンスターといえどもそんなにピンポイントで価値のある物品に擬態して生まれてこられるわけがない(長年の進化の歴史だと考えるには、流石に貨幣の歴史の長さと辻褄が合わないだろう)。だとすると、彼らはもっと別な形で生まれてきながら、手近にあった「本物」を模倣して形態を変化させたと見る方が自然だろう。そうすれば柔軟な種類の多様性も理解できるし、進化の方向性としても納得がいく。もしかしたら作者は「何故おどるほうせきには金銭的価値が伴うのか」という部分から発想を膨らませてこうした結論に辿り着いたのかもしれない。まぁ、たとえそうだとして「王冠型の虫の宝石部分は卵」みたいなグロい発想が出てくるのはすごいと思うが。
Bパートはゴースト族。この世界はプリーストが1つの役職として確立していることから、「霊」の存在は常識として認識されている様子。「ファリンが化けて出たんじゃない」と突っ込まれたことから、「死者の魂が霊として彷徨い出る」という認識も一緒だろう。割とあっさり死人が生き返ることから考えると、死後しばらくは善霊として彷徨っているが、帰るべき肉体が失われたり、理不尽な扱いを受けることで悪霊となって冒険者を襲うことになるってところだろうか。そう考えるとやはりこのダンジョンで帰らぬ人となった冒険者も数は多いのだろうが、今回言われていたように「一時的には霧散させられるが、最終的にはまた形を取り戻して復活する」というのが事実であるなら、霊の総数は増えこそすれ絶対に減ることがないということに。そりゃまぁ、ダンジョンが霊で溢れかえるのも当然のことか。でもプリーストの能力なら成仏させられる気もするんだが……そのあたりはどういう認識なんでしょうね。
今回面白かったのはマルシルが「簡単なお祈りくらいはできる」と言っていたこと。どうやらソーサラーレベルが一番高いはずのマルシルも、一応プリースト技能が使えるようである(ホーリーワードだけの可能性もあるが)。ソーサラーレベルが3〜4くらいで、プリーストはかじってレベル1だけ取ってる感じかな。キュアウーンズが使えればそれだけでも役割の幅が広がるからね。いや、マルシルが治癒魔法使ってるのはみたことないけど。ちなみに聖水をインスタントに作ることができるセンシももしかしたらかじった程度のプリースト技能は持っているのかもしれない。ドワーフ神官はむしろ自然すぎるくらいなもんで、これだけ地産地消を意識したり、環境保全に配慮しているセンシのこと、マーファ・プリーストだと言われたら納得だ。いや、知らんけど。
そういえば冒頭で出てきた可哀想パーティーの面々、無駄にキャストがしっかりしてたんですが今後の再登場はあるんでしょうかね。犬系冒険者、ちょっと可愛い。
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