最終回なんかい! 最終話! いきなり終わるんかい、言うて終わらんのかい。終わるんかおもたら終わらんのかい。……まぁ、漏れ聞こえてくる噂からして2クールで完結するとも思ってなかったけども……。
というわけでさっぱり幕切れ感無しに終わってしまったのは拍子抜けだが、思い切り尺を詰めまくって2クールにまとめるような暴挙に出なかったことは一安心だったんじゃなかろうか。今、原作だと何割くらいのところまで来てるんでしょうね。残りが1クールなのか2クールなのか……次の放送時期も分からないっぽいのでのんびり待つしかないが、こんだけ色々と要素がある作品でブランク空いちゃうと忘れることが多くてキツそうだなぁ……あと、完結したら原作買おうと思ってたんだけどそれが全部お預けということにも……もう大人しく諦めて2期始まる前に予習する方向に切り替えた方がいいのかしら?
とまぁ、私の個人的な事情はさておき、一応「キリのよさ」を無理やり捻り出すとしたら、全く拠り所もないと思われていたファリン救出作戦に一筋の光明が見えたところでの幕引きというのは中休みを取るタイミングとしてはありかもしれない。そして、その唯一(?)の解決方法というのが「食べること」だという無茶苦茶な理論が今作の根幹を支えているのは潔くて良い。どこまで行ってもこの作品は「ダンジョン」であり「飯」でなければならない。普通は途中でギブアップしてしまいそうなそんな設定に、意地でも寄り添い続けようとするストーリーテリングは圧巻。よくもまぁ、こんな途方も無い話を思いつくもんである。
常に視聴者の想定を超えてくる男・ライオス。今回はマルシルのひらめきに助けられた部分もあるが、難敵・ガーゴイルの討伐にモンスターをそのまま転用し、さらにそこからマルシル投擲で強引にねじ伏せるあたり、絶対にこのパーティでなければ実現しえなかった討伐スタイルでピンチを乗り越えた。前回も触れた通りにチェンジリングの設定がいささか便利すぎてついていけない部分はあるのだが、無理やりで「まぁ、これがチェンジリングという1つの種の生き残り戦略なんだね」みたいな説明を付与されるだけで「まぁ、ほんならしょうがないか……」という気になる(かもしれない)。「単に表面に胞子がついているだけ」という認識と、後で調理したダンプリングの「中身まで変わってらあ」はどう考えても両立しない気もするのだが……仮に「本来小さかったのにデカく変化したもの」(チルチャックみたいな事例)を食べた場合、当然胃の中で消化されたら胞子の影響はなくなるはずだが、その時に腹の中で突然ものが膨らんだりしないもんだろうか。謎である。
まぁ、調理にチェンジリングを使うことを思いついたのはセンシの方だし、他のメンバーも納得づくでそれを食べているのだからこのくらいはもう理解の範疇だと思うしかないが……さらに飛び出た最強トンデモ理論が、「竜の部分を食えばファリンは助かるかもしれない」という「食えば全部解決する」理論。一応「魂の捕食」というこのダンジョンの摂理をもって説明としていたのでその部分に疑問を挟む余地はないのだが(文句言ってもしょうがないのだが)、やべぇのはそれをあっさり受け入れてしまった実兄のメンタリティ。以前私はファリンがモンスター化してしまった時に「ファリンを今までのモンスター同様に食物として見ることができますか? できねぇよなぁ!」みたいなことを書いたんだが、なんとまぁ、ライオスはそんなラインは秒で飛び越えられるやつだった……とんでもねぇ話だよ。ほんで「食べていいか否か」は問題にもせず、「誰にどんだけ食べてもらえるか」に発想が飛んでるあたりがやべぇ。カブルーは話の流れでライオスに合わせてモンスター食を肯定したことが今後一生の傷として残りそう……。
まぁ、とにかく食うか食われるかの兄妹愛でもって先行きの見通しは立った。残念ながらそんな「先行き」が何年後になるかは分からないが、今日も原作漫画をポチるかどうか悩みながら次の展開を待たせてもらおう。
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