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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「戦国妖狐 千魔混沌編」 ―→5

 まず何より、長期の放送お疲れ様でした。まぁ、3クールで「長期」ってのも変な話だが……最近は分割が主流なので、一応2部構成とはいえ1年で3クール分放送しきったというだけでも最近じゃ貴重な存在だ。

 評価としてはそこまで高いものではない。アニメとしてのクオリティは決して低くはなかったが高くもなく、とにかく走り抜けることを最優先に何とか繋ぎきったくらいの印象。お話にしても、非常に散逸的な内容でどんどん話が大きくなり、最終的によく見る「世界系」な展開に落とし込んだことでどこか陳腐さも漂う結末にはなった。取り立てて今作を引っ張り上げるほどのものではない。

 ただ、そうしてトータルでは「まぁ、そこまで」という印象のお話ではあったが、嫌いってわけじゃない。むしろとっ散らかった内容で色んなところに個々のドラマが広がっており、ここからスピンオフさせてみるとか、個性豊かなキャラクターたちのその後の人生を想像してみる楽しさもありそう。そういう意味では、1つの端正なドラマをまとめ上げるというより、何かしらの魅力を持った作品世界そのものを作り、そこに息づくたくさんのキャラクターを「生かす」のが目的の作品だったんじゃないかという気がしている。

 一応主人公は迅火ということになってはいるが、2期目は「世直し姉弟」はむしろ脇に回ったり敵に回ったり、世界の構造そのものを示す存在となった。その分中心に置かれた千夜は真っ当な主人公ポジションではあるが、生まれ育ちのややこしさから正統派の主人公とも言い難い。となるとやはり「主人公」っぽいのは真介ってことになりそうだが、1期2期を跨いだ彼の存在感も、やっぱり主人公というよりは「サブ」の立ち位置。結局、みんな主人公の権利を有しながらも舞台装置の立ち位置に残り、「世界」そのものを組み上げていった印象なのだ。それはもちろん月湖にしろムドにしろ同じである。そうして1人1人のウェイトをそこまで重くしきらないことで、たとえば灼の待望の復活シーンとか、もっと大々的に扱っていいファクターがさらりと流されたりするところが好みの分かれる部分ではなかろうか。もっと御涙頂戴を強調してどこかにスコープを絞り込んだドラマ作りもできたとは思うのだが、やはりそれが主目的ではなく、「皆が生きるこの世界」を描きたかったということだ。こういう世界の大きさって、意外とシリーズアニメだと描くのが難しいんだよね。どうしても時間的な幅があるので印象に残しづらいから。本作はその辺りの手つきも無難なものだったんじゃないかとは思ってる。

 多分、この作者さんはそうした「世界」をしっかり持てる人なんだろう。そう考えると、かえすがえすも「惑星のさみだれ」はちゃんとしたアニメで見たかったよなぁ……。今作が弔いとなれば良いのだが。

 
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