最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
画伯です。声優業界には「画伯」と呼ばれる才能もたくさんあり、個展を開いたり、自作ブランドでポップアップストアを開いたりとその活動も多岐にわたるが、私が「画伯」と呼んだ場合はただこの人1人だけ、小林ゆうを指すのです。神に与えられた才をGiftと称しますが、神はこの方に祝福を授けたのでしょうか。それとも呪いをかけたのでしょうか。
・馴れ初め 厳密に彼女との出会いを考えるなら、多分主役として抜擢された「DAN DOH!!」ということになるだろう。いきなりのショタ役で飛び出した謎の新人。彼女の仕事ぶりは多分そつのないものだったと記憶しているが、確か「DAN DOH」自体が朝アニメだったこともあり、最後まで視聴できずにフェードアウトしちゃったからあんまり印象は残っていないのだ(当時はリアタイ視聴を良しとするスタイルだったので、朝アニメはきつかったのよ)。 しかし、次なる出会いもまもなく訪れる。声優を30人というとんでもない単位で一気に採用した謎プロジェクト「魔法先生ネギま!」での桜崎刹那への抜擢である。世間的にもこの刹那役で画伯のことを初めて目にした、認識したという人は多いのではなかろうか。刹那はがっつりメインに食い込むキャラだったし、アニメでの出番も多かった。そして何より……ラジオやイベントなど、中の人の露出が一気に増えた。当時「ネギま」を喧伝するプロジェクトはメインキャスト4人、ネギ役の佐藤理奈、明日菜役の神田朱未、木乃香役の野中藍、そして刹那役の画伯が起用されることが多かったのだ。元々モデルとしてデビューしたらしい画伯であったが、物言わぬ人形ではなく、一人の動く人間としてカメラの前に躍り出た時点で……世界の何かが狂い始めた。 そこからはもう、小林ゆうという看板が微動だにすることなく。ほどなくして「銀魂」のさっちゃん役に起用されてしまったり、新房監督に捕まって「絶望先生」の木村カエレを任されたり、とんとん拍子で地獄の道行き。当時の画伯がどう見えていたのか、私が2006年時点でグランプリの声優部門に選出した際のテキストを掲載しておこう。2006年時点ですでに「評価が遅い」って反省してるのなんなんだろ。デビューから2、3年しか経ってないぞ。 -------------- この人の評価が今年になってしまうのはちょっと遅い気もするのだが、私の中でのムーブメントが到来したのが今年なので、ここで選ばせてもらう。今年見ていて面白かった声優第3位は、「画伯」こと小林ゆうだ。 彼女の場合、他人と違うところが3つある。1つ目は勿論(?)画力。彼女の生み出す妖怪変化の数々が人の命を奪った事件は数しれない。これだけネタにされても物怖じせずに描き続けるのは、事務所に推されているからか、それとも物怖じしないだけなのか、はたまた単に頭の弱い子なのか。何にせよ、彼女の持つオリジナリティの一端が垣間みられるのは、キャンバスの上でのことである。 2つ目はその馬鹿がつく程に丁寧な物腰。どんな相手に対しても常に慇懃に接し、一歩どころか十歩下がって相手を立てる姿勢は、既にこの国には失われてしまったと思われていたやまとなでしこの風格が漂っている。親御さんの教育の賜物なのだろうか、これほどまでの人格者は未だお会いしたことがない。会話を聞いていても実に気持ちがいい。 そして3つ目は、やはり声質だろう。この「きしり」というか「障り」というか……奇妙な音質は一体なんなのだろうか。彼女の中で完成された発声法なのだったらかまわないのだが、意識せずに発している正真正銘の生声だとすると、これはかなり希少である。問題は、ニーズがあるかどうかだ。現状はそうしたおかしな発声を求められるわけではなく、順当に「準アイドル声優」くらいのポジションに落ちついたが、今後の役次第では、まだまだこの「きしり」が楽しめる場面もありそうだ。願わくは、競争の激しいこの業界で汚れてしまわないことを。 --------------
・良きところ 2006年時点ですでに彼女の評価は固まっているようだが……今にして振り返ってみると、この時の私はなんと楽天的なのだろう。せいぜい「面白いキャラが出てきたなぁ」と思ってるくらいだったのだろう。まさか、ほんとに「業界で汚れる」ことなく、ただありのままの画伯であり続けるという状況が20年も続くなんて思ってもいなかったんじゃなかろうか。 突然だが、声優ファンの皆さんは、「声優に騙されたい」という願望はないだろうか。いや、いきなり変な話で恐縮なのだが、声優という役者業を追い続け、少なからず「中の人」に迫りたいと思っている人間からすると、「演じている」彼女たちを見ているのが幸せなわけで、キャラを離れた本人についても、「さて、どれほどファンの存在を意識して演じているのかな?」という意識は少なからずあるはずだ。心無いアンチどもはそれを「作ったキャラ」だと宣い、それが変質すると「裏切りだ」などと訳の分からない被害妄想を訴え始めたりもするが、芸能人の「外面」に何を騒ぎ立てる必要があるだろう。表舞台で輝くスターたちは、我々の夢を守るため、実に虚を織り交ぜ、いついかなる時でも夢を与えんと演技を続けてくれている。その努力に感謝こそすれ、不実と謗ることなどありはしない。 ただ、時として不安になる時もある。虚実が織り交ぜられているならそれでいい。あざとい態度を見て「どこまで作ってるキャラなんだ?」と「虚」を疑うならそれもまだいい。しかし、ふとした瞬間に、「えっ、これ、もしかして、マジのやつでは?」と思ってしまった時が怖い。そう、私が小林ゆうという人間に対して抱いている感情は、尊敬とか敬愛とか、畏敬ですらない。純粋な「恐怖」であるかもしれない。「こんな人間がこの世に実在するものだろうか」という疑念。しかし、どこまでいっても現実にあり続けるその姿は、もしかして、本当に、「本物」なのでは。 いやいや、そんな人間がいるわけがない。ペンを握らせて自在に怨念を具現化するイラストレーターなどいるはずがない、Twitterに訳の分からない接写写真をあげ続けて平然としている人間などいるはずがない。どこまでも腰が低く、誰に対しても慇懃に、歳を重ねても撫子然とした態度を崩さぬ淑女など、いるはずがない。 ……ないよね? 作ってるキャラだよね? 大丈夫だよね? ……怖い。本当に怖い。声優の「中の人」としての振る舞いに「嘘でもいい」と思っているのはいいが、「嘘であってほしい」と思っているのは多分世界でただ画伯1人だけである。 あかん、単なるホラー体験談になってしまう。画伯の「声優として」良いところはそうして虚実をも丸め込んでしまうような本人のキャラに起因する、100%しか出せないえげつない真面目さ。どんなキャラでもとにかく100。もう演じるとかじゃねぇんだよな。比喩でもなんでもない「憑依」だからな。もしかしたらアフレコブース出た後に画伯は記憶を失ってるんじゃないかと、そんな気すらしてくるよ(御本人はちゃんとキャラのことを考え、しっかりプランを立てて理知的に望んでいるのだと思いますよ)。 声質は明確に「低音」で当企画では2人めの「ハスキー」側。おかげで回ってくる役の何割かはショタになるが、画伯のショタは本当に「邪気がない」おかげで生真面目少年だろうがやんちゃクソガキだろうがとにかくしがらみがない。油断したら「画伯も幼少期はこんな少年だったんだろ?」と思ってしまいそうなくらい。中の人があんなスタイル抜群のモデルさんだってことは忘れてしまいそうだ。 また、ドスの効いた声を活かした「強い女性」のポジションも不動のもので、落ち着いたトーンで獲物を引き寄せ、狂ったテンション芸で一気に捕食するミミックみたいな手管で何万もの命が奪われている。アニメ声優として「中の人本人の方が非実在っぽすぎる」というのは武器と言ってしまっていいのかどうか……。20年後とかに超ベテランになった画伯がアフレコ現場でどういう扱いになってるのか、是非彼女の命懸けの役者人生を見届けたい。
・お勧めキャラ3選(ぐらい)
・「魔法先生ネギま!」シリーズより「桜崎刹那」 第一印象もそのままに、ほんとに刹那というキャラは画伯の色んな部分を写しとった ようなナイスキャラだったと思う。バカがつくほどの生真面目さに、和のテイストを強く残した古風で凛とした佇まい。そのくせちょっと揺さぶるとありえないようなものがポロポロとこぼれ出してくる様子はまさに「人外」ではある。多分、世間の人たちは突然小林ゆうの背中に真っ白な羽が生えて大空に飛び立ったとしても「まぁ、そらそうだ」って納得してしまうんじゃなかろうか。キャリアの最初にこの役からスタートできたのは彼女にとってもよいことだったんじゃなかろうか。まぁ、周りのキャストたちはほんとに大変そうだったけども……。
・「進撃の巨人」シリーズより「サシャ・ブラウス」 好き放題イカレていいですよ、と言われた時の画伯がこちら。役者を例える時によく「自分の世界がある」みたいな言い方をするわけですが、最初から作品の枠からはみ出てるキャラなら何したって「自分の世界」ですよね。超シリアスでとんでもないサスペンスでもある今作において、1人だけ明らかにレイヤーが違って、もはや別作品から来てるんじゃないかとすら思えてしまう不条理の体現、サシャ。立体機動装置とかなくても超速で彼方に飛んでいく。
・「生徒会役員共」シリーズより「横島ナルコ」 画伯の名誉を守るため、イカレ役ばかりじゃなくてちゃんと責任と思慮がある格好いい大人の女性役もピックアップしておこう。……ん? 違う? そうじゃない? まぁ、キャスティングしてる側が単に遊びたかっただけなんやろな……。さっちゃん役で加速してしまったせいで、「小林ゆうはこういう使い方するとおもろい」という事実が明るみに出てしまい、まさかのポジショニングになってしまっている。こういう役の時の本人のテンションってどうなんでしょうね。
最近は年相応に母親役とかをやる機会もちょこちょこ増えてきました。画伯の声にちゃんと「包容力」があると気付かされると、今更ながら一面的な見方しかしてなかったことに驚かされたりも。いつか恐怖を乗り越えて、画伯ともっと正面から向き合いたいです。
・関連リンク集 ぷにるはかわいいスライム#05「GO!GO!華麗に応援です!」 PR ![]() ![]() |
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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