忍者ブログ
最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
[11066] [11065] [11064] [11063] [11062] [11061] [11060] [11059] [11058] [11057]

 ふわっと出てくる遠藤綾。考えてみりゃ、この人もあんまり中心的に評したことなかったなぁ。さりとて無視するわけにはいかない立派な1枚看板。この不思議な立ち位置も彼女を評する一要素なのかもしれない。ちなみに呼び方は全然意識したことがなく、響きから多分「遠藤綾」ってフルネームで呼ぶのがいいかもしれない。

 




 

・馴れ初め

 まー、普通に考えたら「らきすた」でしょうね。せっかくの機会なのでWikiを確認してみたらアニメデビューはらきすたより5年も前のことらしいのだが、そこからのモブ役などで特に名前が引っかかったことはなく、世間の大半の人と同様、話題作となった「らきすた」の「4人のうち1人」というのが第一印象。その上「4人」の中でもみゆきさんはあんまり押し出しが強くない方だったし、横に並んだ福原香織もメジャーな立ち位置ではなかったため、「4人中2人は新人かしら」くらいの印象だった。みゆきさんの発声って割と「嘘くさい」音だし、あんまりこの1役で何かを感じるってこともなかったと思う。

 しかし、転機はすぐに訪れる。翌2007年、彼女の代表役となるシェリルの登場である。もう、この一発で全部が塗り替わるくらいの衝撃よね。これが単に「シェリルでデビュー」だったら理解できる範疇なのだが、「みゆきさんからシェリルへ」という想定外のジャンプがいい具合に声優オタクの意表をついた。あのふわふわ巨乳枠だった声が、突如跳ねっ返りでカリスマばりばりの銀河の歌姫へ(そういえば当企画は奇しくも一昨日から銀河の歌姫リレーになってますね)。この最大級の喧伝により、遠藤綾は一気にスターダムへとのし上がった。そんでまた、この人は何故かキャラを引く運気がやたらと強い。同年代の煌びやかな表舞台で生き抜いてきた「アイドル寄り」の声優たちが必死に細かいアニメでメインだのサブだのを繋いでいく中、彼女はシェリルという大看板を手にし、そこから数年後に「妖怪ウォッチ」でコマさんを引いてくる。もう、これだけでも食っていけるんじゃないかというくらいに強烈なインパクトを残すこの立ち位置。どういう星の下に生まれたものだろうか。

 またこの「みゆきさん→シェリル→コマさん」のリレー、全くもって共通点がなくクルクルとイメージが変わって中の人の本質を掴ませないところもすごく興味深い。「遠藤綾って知ってる? どんな声優?」と聞かれた時、1つ目の質問にYESと答える人間は多かろうが、2つ目の質問にすらっと答えが出せる人間は少ないんじゃなかろうか。かくいう私もその1人で、今回彼女を取り上げることはノータイムで決まったのに、「さて、何を書くべきなのか……」と、実は現段階でも途方に暮れていることは白状しておく。この人……いったい何者なんだ!?

 

 

・良きところ

 我々は遠藤綾について何も知らない。何も考えてこなかった。これは決して「変幻自在の声優の真骨頂でしょ」とかそういう話ではない。これまで取り上げた面々で比較するなら、カメレオン声優のM・A・Oと違って、遠藤綾が声を当てたキャラは(まぁ、コマさんみたいにぶっ飛んじゃうとその限りではないが)普通は「あっ、遠藤綾だ」と気づくことになる。そこまで声音の変化で勝負するタイプではなく、せいぜい「優しい遠藤綾」と「激しい遠藤綾」とか、「明るい遠藤綾」と「暗い遠藤綾」くらいの差分である。そう、ちゃんと声が認識できるし、「今回もきちっと仕事してくれてんな」という満足感もある。しかし、そこから「彼女オリジナル」の要素を抜き出そうとすると案外難しいのである。

 またややこしい切り口を模索していくが、彼女の最大の持ち味は、この何とも浮ついた「実在感の薄さ」みたいなところにあるのかもしれない。私がしょっちゅう持ち出す彼女の要素として「あまりにそっけなさすぎる結婚報告」というのがあり、とにかく色んなところで煙に巻かれている感覚がある。彼女が出演して喋っているラジオなんかでも同じ感覚を持つことが多く、他の役者連中が「仕事に頑張らなきゃ!」とか「何か爪痕残さなきゃ!」ってんで前に前に出ようとする中、彼女ばかりはどこ吹く風。もちろん振られたら話はするし、トークスキルが無いなんてこともないので変な話もポンポン出てくるのだが、それはどこか「ラジオ向けのトークをしている」というより、「ただありのままに生きた遠藤綾から何となく出てきた言葉」のように聞こえる。次の瞬間にはふいと背を向けて帰ってしまいそうな、そんな執着のなさが、かえって我々の心を掴んでしまうのだ。

 こうしてまたスピリチュアルな話を書いていると「またお得意の神だの何だのと言い出すのか?」と思われるかもしれないが、彼女の場合はそこに神性を覚えるというよりかは、もっと卑近で、ずっと俗っぽい、人の営みがあるように感じる。「ほんとに興味ないから黙ってるんだろうな」とか、「ほんとに気が向いたからしゃべってるんだろうな」とか、別に親友ではないけど一緒に話してて苦にならない知り合いくらいの距離感。近所にいる挨拶くらい交わす関係のおねーさん。たまたまその人が、キャラクターに声をあてている。そんな感覚。

 だからこそ、上に振れても下に振れても、遠藤綾は遠藤綾であり続けるし、全く繋がりが見えないキャラクターの間にも「遠藤ライン」が作られる。常に舞台に立つことを要求される役者業において、ここまで「押さない」スタイルって、どうやって確立されるものなんでしょうね。今後とも、アニメのどこかにふわりと遠藤綾が座ってることでしょう。

 

 

・お勧めキャラ3選(ギリ)

 

・「マクロスF」より「シェリル・ノーム」

 というわけで今回は真っ当に看板役を引っ張り出して彼女の掴みにくい姿の端々を断片的に捉えていくことになるが、やはり世間的に求められているのはこうした「ちょっと年上風味の、包容力のあるおねーさん」キャラになるだろう。多分みゆきさんとのラインも、実は本質的にはそこまでずれていないのかもしれない。この遠藤綾の存在感を歌唱担当のMay’nと分け合ってより実存を曖昧にしたのがシェリルを「妖精」たらしめている大きな要因なのかもしれない。

 

・「妖怪ウォッチ」シリーズより「コマさん」

 単に看板キャラをあげつうだけの結果になってしまうが、やはりコマさんは外せない。一応彼女の生まれ故郷は山形なので方言キャラを使いこなせるっていう点は取り上げてもいいかもしれない(まぁ、コマさんたちの方言は厳密には東北弁ではなさそうだが)。妖怪ウォッチを観てるとコマさんとコマじろうだけじゃなくて吹雪姫を代表とするありえん数の兼ね役を楽しめるので、やっぱりファンはマストで押さえないといけないんだよな。

 

・「おそ松さん」より「トト子」

 これもある意味で遠藤綾の「実存性の薄さ」が際立つ役な気がするんだよな。冷静に考えたら最低の女である作中ヒロインのトト子。作品の性質を加味したとてヘイトを集めそうなこのクソ女が、何故か大したバッシングも受けずにのうのうと生きているというその事実、これも遠藤綾が全ての責任をキャラと世界に押し付けてけろっとしてるせいなんじゃなかろうか。ひどい言い草だが。

 

・「しろくまカフェ」シリーズより「笹子さん」

 今回一押しはこの人ですね。笹子さんはね、一見いい女なんですよ。常に笑顔を絶やさない、心優しく気配りもできる優しいカフェ店員のおねーさん。それだけ見れば不条理な動物ワールドに癒しを与えてくれる貴重な人間キャラなのだが……ちょっとずつキャラが掘り下げられていくと「実はこの世界で一番ヤバいのはこの女なのでは?」という疑念が過ぎる。これがね、疑念の段階で終わるんですよ。結論は出ないんです。怖いんです。

 

・「デート・ア・ライブ」シリーズより「村雨令音・崇宮澪」

 ちゃんと結論が出てるキャラの方が安心できますよね。10年前に作品が始まった時に「まぁ、その位置に遠藤綾がいるのはふつーだよなー」って思ってた単なるちょっとダウナーなオペレーターのお姉さん。まさかそれが……。やはり、この「紛れ」こそが真骨頂だよなぁ。遠藤 or ALIVE

 

 

 ちょい休憩を挟みますが、2月はカロリーが高いのでまだまだ終わりませんよ。

 

 

・関連リンク集

新番チェック・セキレイ pure engagement

○劇場アニメ「装甲騎兵ボトムズ Case;IRVINE —ケース;アービン—」

新番チェック・だから僕は、Hができない。

おそ松さん 第11話 「クリスマスおそ松さん」

おそ松さん 第24話 「トト子大あわて/手紙」

新番チェック・魔法使いの嫁 SEASON2

 
Amazonアフィリンク

拍手

PR

コメント


コメントフォーム
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字


忍者ブログ [PR]
カレンダー
01 2025/02 03
S M T W T F S
20 21 22
23 24 25 26 27 28
ブログ内検索
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
↑越えられない壁
沢城みゆき 斎藤千和 
中原麻衣  田中理恵  
渡辺明乃 能登麻美子
佐藤利奈  佐藤聡美
高垣彩陽   悠木碧
最新CM
[02/18 な]
[02/17 とみしの]
[02/16 NONAME]
[02/11 NONAME]
[02/06 NONAME]
バーコード