最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「あだなはざーさん な〜んだ?」(ATのア段クイズより)。高らかな……。 さぁ、2月は引き続きカロリーが高いぞ。一枚看板という意味では今や彼女よりでかい看板もあまり無い、日本の声優界を背負って立つまでに成り上がった怪物ボイス。さて、この人をどのように評したらよいものか……。
・馴れ初め そらもう、「ゼーガペイン」よ。当時を知っている人はご理解いただけるだろうが、ここまで名鑑の企画でそこまで多くなく、能登麻美子に続く「初登場の時の棒っぷりに度肝を抜かれた」タイプの役者である。能登・花澤と2世代続けてこの手の「大器晩成」(?)声優を平然と送り込んでくるあたり、大沢事務所はほんとに度量がでけぇというか、先見の明があるというか……。今やたくさんの看板を抱える大沢だが、本当に私が認識した段階では川澄綾子の1人事務所みたいな状態だったんだよ。そこから続々と怪物を生み出し、今ではモンスターファームみたいになってるわけだが、そんな中でも一際レベルが高いダンジョンボスみたいな存在が花澤。そこそこネットも進化した時代のこと、掘り起こせばいくらでも手軽にネットで黒歴史が出てくるので気になる若者は調べてみてもいいが、まー、子役を経たとはいえ高校生でデビューし、声優としてのスキルは何も持たない状態での武者修行。よくも挫けずにここまで生き残ってきたもんである。 別に時代を問わずに「出てきた直後に拙い声優」はいるもんだが、こと花澤に関しては、私はかなり嫌悪感をむき出しにしていた時期があった。だって下手だったんだもん。そのくせなんか起用されてたんだもん。「ゼーガペイン」のカミナギだけだったら「何かの間違いで記念キャストとかに選ばれたのかな」で済んだかもしれないが、翌年には主演も何本か担当しており、よりによって私が大好きな漫画だった「スケッチブック」では主人公の空を担当。まぁ、ほとんどしゃべらない役なんだけども……。さらに同年は「ぽてまよ」にて人外(?)の難しい音まで任され、その声を聞くたびにいちいち「もっとまともな役者連れてこいや!」とイライラしていたものである。 ただ、そうした文句は少しずつなりを潜めていく。このブログ上にも残滓は残っていて、ブログ上の記事で花澤に触れている最も古いものはまだ「嫌悪」時代のもの(「なでこスネイク」の感想だ!)。しかし、ほぼ同時期の「こばと。」の感想時点で「まぁ、最近は悪くもない」で手のひらが30度くらい裏返りかけており、翌年「セキレイ」の2期時点ではすでにプラス評価へ転じた。こうして膨大なデータの蓄積があると自分の感情も後から追えるのはちょっと楽しい。 まぁ、こうして成長を続けた黎明期に彼女に何があったかは分かりませんが、我々消費者はただ出来上がった完成品を美味しくいただくだけの身の上ですので。近年はもう、ほんとに美味しい美味しいと中毒性のある花澤ボイスを貪り食うだけの卑しい豚です。最終結論:子役上がりはほんとに地が強い。
・良きところ 久野ちゃんより後にトピックを立てたおかげで比較してるみたいになっちゃうかもしれないけど(久野ちゃんも大沢事務所なんだよなぁ……)、花澤ボイスも考えようによっては久野ちゃん級の「唯一無二」なのかも。他の役者と違って、花澤ボイスを聴き間違えるってことはほとんどないですからね。声質でいえば「高音」「柔らかめ」で「萌えボイス」の類型に入るのは間違い無いんですが、ほぼ音域を下げずに「強弱」でもってぐるりと全方位を狙えてしまうのが花澤Magic。そして花澤ボイスの最大の特徴といえば、どこかしら嗜虐心をそそる絶妙な「受け」加減。弱く出せば「いじめたくなっちゃう」ような奥に引き込む声音が響くし、強く出したら今度は「無茶振りしてやりたい」みたいな跳ねっ返り加減が絶妙に神経を逆撫でして情緒を揺さぶってくれる。早い時期にこの声を「千石撫子の声」として囲い込んだシャフト製作陣はやっぱり観る目があったんでしょうね。「どう転んでも面倒臭い」ことをいかにして声に落とし込むかなんて絶対に解決策は無いはずなのに、「花澤ボイスなら1人分の声で全部やれますよ」とか、普通に考えたら人類の可能な領域ではない。 花澤ボイスの歴史は、声優という職業を志した人間の、成長の歴史の貴重なサンプルの1つだ。「玉磨かざれば光なし」とはよく言ったもので、ここまで「使いでのある」声質なんてものは本当に希少な天然素材であるが、その辺の道端にカミナギボイスが落ちてたとしてもそこに光は見出せない。研ぎ澄ませ、1音で人を殺せるまでに至ったこの境地は、ある意味では声優を目指す若者の希望の星なのかもしれない…… が、こんな怪物がいる業界を目指したいかどうかは、また別のお話。
・お勧めキャラ3選(でまとめろと?) あまりにも担当キャラ数が多すぎて、何をどうピックアップしたらいいのかもまとめきれない……。
・「かんなぎ」より「ざんげちゃん」 多分この辺が「あれ、この花澤は案外悪くはない?」と思い始めた起点かな。デビュー時期がほぼ同じくらいというので戸松との連携はこの時期から完璧である。
・「化物語」シリーズより「千石撫子」 やはり花澤ヒストリーを語る上で撫子は避けて通れないんじゃなかろうか。「歌わせちゃいけない」とすら言われていた大沢声優にキャラソンを任せ、そこから恋愛サーキュレーションを捻り出したってんだから、黄熱病を発見した野口英世並の業績だぞ。野口は実際は見つけてなかったらしいけど、「せーのっ」は歴史に刻まれてるんや。
・「世紀末オカルト学院」より「成瀬こずえ」 知らない人はぜひ味わっていただきたい、「クレイジー花澤ボイス」の嚆矢とも言える隠れ名作キャラである。オカ学、ふつーに面白いんよ。この時点で花澤流の本質が見抜けてるキャスティングはお見事。
・「デュラララ!」シリーズより「園原杏里」 やっぱり声優が光るのはクレイジーな時よ。杏里はメインキャラとして登場し、しばらくは「フツーに花澤っぽいキャラ」としてそこそこのヒロインポジを維持しつつ、話が膨らむとどんどんヤバくなっていくのでとてもとても味がする。
・「STEINS;GATE」シリーズより「椎名まゆり」 まー、まゆしぃもはずせないでしょうね。「甘々」系花澤ボイスがすでにこの時点で完成しきっている。シュタゲはオカリンの切実さ、必死さが売りのメロドラマだが、そこには「守るべき存在」としての助手とまゆしぃがいないと成立しない。
・「僕は友達が少ない」より「羽瀬川小鳩」 花澤をあの手この手で辱めようぜ! の一側面。メスガキ文化にはまだ遠いが、何らかの片鱗を感じさせる小憎らしい味わい。
・「妖狐×僕SS」より「髏々宮カルタ」 上述の「スケッチブック」空役に端を発し、「無口系花澤キャラ」というのも間違いなく1つの大きな流れがありまして。そんな中でもいい具合の壊れ要素が混ざるのがこのカルタ。こちらもキャラソンで存在感を発揮してくれてるのがまた。
・「PSYCHO-PASS」シリーズより「常森朱」 ある方向性においては1つの完成形と言える「越境する花澤ボイス」のマスターピース。声のテンションや使われ方では似たところもある佐倉さん(霜月)との対比は興味深い。
・「凪のあすから」より「向井戸まなか」 世界を作るとか、壊すとかじゃないんです。世界を押さえ込むのです。
・「結城友奈は勇者である」シリーズより「乃木園子」 ゆゆゆは1キャラ1キャラの存在感がでかいのでインパクトに残りやすいのだが、園子のポジションもまた絶妙。「ただ床にふせっているだけの花澤ボイスなんだけど、その裏に命のドラマ・友情の物語が全部ねじ込まれてるよ」って、そんな雰囲気出せます?
・「ダンガンロンパ2」より「七海千秋」 七海のポジションもどこか園子に似た部分があるような無いような……今にして思うとさ、1作目の霧切さんが霧切さんであり続けられたのってほんとにラッキーだよな。
・「宇宙よりも遠い場所」より「小渕沢報瀬」 説明不要。あの南極の涙を、僕は一生忘れない。
・「ハッピーシュガーライフ」より「松坂さとう」 やっぱり声優が光るのはクレイジー(略)。
・「ポプテピピック」より「ポプ子」 いやまぁ、ほら、あれだ。やっぱざーさんは愉快だなぁ……。
・「怪物事変」より「飯生妖子」 このへんから、「次世代の花澤」のイメージも少しずつ。エロい方向にだって振り切れるかもしれません。
・「贄姫と獣の王」より「サリフィ」 まだまだ純正ヒロインだってお手のものですし。この手の仕事を若手に回さないあたりは日笠と同じ暴虐である。
・「ダークギャザリング」より「寶月詠子」 やっぱり声優が光るの(略)
・「てーきゅう」より「坂東まりも」 みんなで「Qunka!」を聞くのです。あの日の拙い女子高生声優も、こんな仕事をしている自分を想像できたでしょうか。
あたしゃ常々「仮に『声優学』っていう分野で学位を取ろうと思ったら、多分博論は大沢事務所で書きます」(修論は川澄綾子で書きます)と言っているので、多分能登・久野チャプターと花澤チャプターで1章分くらいは書けましたね。
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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