最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
さぁ、白石晴香に引き続き若き俊英の登場。その中でも一際輝く妖星と言ってしまってもいいかもしれない。黒沢ともよ先生である。この子はあんまり愛称で呼んだりしたことがないのは、拭い難い畏敬があるせいなのかも。一応ユーフォベースだと「ともにゃ」になるんですが、今更そんな呼び方してる奴あんまおらんし。元々「ともよ+ユーフォニアム」で「ともにゃ」だったはずなんですけどね。「萌絵+コントラバス→もえばす」もあんまり言わんくなったので残ったのが「彩加+チューバ→あやちゅ」と「知佳+トランペット→ちかぺっと→ちかぺ」の2種だけである。まぁ、だいたい「ともよちゃん」と呼ぶ。なんと出会ったのは彼女が中学生だった頃。
・馴れ初め 若手なので当然出会った頃の記録はブログ上に残ってる……のは残ってるんですが、これがギリギリでしてね。子役上がりのともよ先生の場合、ファーストコンタクトは彼女が声優としてデビューした作品、劇場アニメ「宇宙ショーへようこそ」の時である。そして、流石にそのタイミングでいきなり彼女の名前に言及するほど先見の明があったわけではなく、普通だったらリアルロリ子役のキャスティングなんてスルーしてしまうところだが……当時の記録に、かろうじて残滓が残っていた。分かりにくいと思うので、その部分だけ改めて転載しておこう。 ----------------- (前略)当然、キャストに触れるのも忘れちゃいけない。まぁ、メイン5人がほとんど素人なので、そのあたりはあまり触れるべきではないのだろうが、覚悟していた「子役だらけの学芸会」よりは幾分マシ。特に夏紀役の子はなかなか頑張っていて、挫折から立ち直った夜の誓いのシーンや、クライマックスの一番大切な台詞あたりの熱演は好感が持てた。どこの誰かは知らないが、今後も頑張って欲しいものである。(後略) ----------------- お分かりいただけるだろうか? この時に私が「どこの誰かは知らないが頑張って欲しい」と書いているのが、誰あろう、若かりし黒沢ともよだったわけだ。周りもガチ子役で固められたキャスティングだったためにどうしても「子供声だなー」という印象は付き纏っていたと思うのだが、その中でも「主演の子」にはなんらかの可能性を感じていた私。一応は先見の明があったと言えるのではなかろうか(何のマウントをとろうとしているんだろう?)。 ただまぁ、こうして1度は聞いていたわけだが、実際には子役仕事を終えてともよちゃんは一旦埋伏する。正確にはこの間も「アイカツ!」で活躍していたらしいが私はノータッチなので語るべき言葉を持たない。そして、高校卒業あたりのタイミングで再びアニメ声優として浮上、一発目の仕事は「ゆゆゆ」の樹ちゃん。まぁ、途中で声を失ってしまったりとなかなか「声の仕事」としては微妙な役柄だったのだが、インパクト抜群だったのはなんといってもゆゆゆのラジオである。共演者大量虐殺兵器ぱるにゃすが先陣を切り、天下の名調教師と名高いゆーみんが必死に手綱を握る。みもりんは他の仕事のせいでそこまでラジオに出演できないこともあり、残された椅子にはゆーみん演じる風先輩の妹役、当時まだ女子高生の制服姿だった黒沢ともよが座っている。 この女子高生がまぁ、自由だったね。奔放な黒沢ムーブはぱるにゃすのトップランナーぶりとはまた違った方向に速度があり、時にボケ倒し、時に煽り、時に突っ込む縦横無尽の活躍。アニラジなんてほぼ初めてみたいなもんだろうに、全く臆さずにやりたい放題やる「声優」黒沢ともよはここですでに存在感を確立していた。そして時をおかず、人類は黄前久美子に出会うのである。なんかね、忍者が気づいたら背後に回ってクナイで首を掻っ切っているような、そんな早業、そんな致命傷。アイエエエ トモヨ ナンデ?!
・良きところ そうしてあっという間にトップステージに上り詰めてしまったともよ先生。果たして彼女の武器とはなんなのか。 これまた言語化するのが非常に難しいのだが、ここまで何名かで触れてきた「子役上がりの強さ」は間違いなく根幹にある。芝居勘というか、キャラへの重心の置き方は間違いなく役者としてのエリート街道を突っ走ってきたキャリアのなせるものなのだろう。演じることに疑問も何も持たずに息つくようにキャラに入る。そのアドは間違いなくある。しかし、黒沢ともよの声優道は、同じく若くして花開いた悠木碧・花澤香菜などとはやはり一線を画したものである。その違いをなんとか言語化したいと常々思っていたのだが……結局これを書いている今日に至るまで上手い方法を思いついていない。 誤解を恐れず仮定と空想を積み重ねて書いてしまうなら、黒沢ともよの最大の魅力は「小さな違和感」である。どれだけ「アニメ声優」としてのキャリアを重ねても、どこかで「アニメ声優の発声」になりきらない、他の「純粋培養声優」とは異なる発声。それがともよオリジナルになっている。うまく言葉に出来ないがこの感覚に共感してくれる人はいてくれると信じていて、ともよキャラの発声って、なんか「アニメっぽくない」ことが多々あるんですよ。多分久美子も間違いなくそのテイストは残していて、それが久美子の持つ「性格の悪さ」と密接に繋がっている。アニメの次元から半歩ずらしたような独特の発声法が、絶対に「黒沢ともよでしかなしえないキャラ作り」に貢献している。 不思議なもので、私のような純正アニメ声優オタクってのは、「アニメ声優の発声」に慣れ親しんでいてそれ以外に拒否感を示しやすいんですよ。古くは宮崎駿から「娼婦の声」などと謂れの無い誹謗を受けたことがあるとされる「声優としての発声ライン」は、私は全く悪いものだとは思っておらず、あくまで「メディアの違い」に由来する、堂々と発揮し、守り抜くべき伝統芸だと思っている。そこに独自性がある「異質なもの」であるのは間違いなく、おそらく現代の声優養成所などを通れば間違いなく「アニメ声優風の」発声術を学ぶことになる。 子役上がりの人たちというのはその部分が異質で、舞台という媒体が多いと思うが、それ以外にも「テレビタレントとしての役者」の発声などを学んでから声優の道に入る。おそらくアフレコスタジオでのあれこれを経て、アニメ音響に求められる発声へと、個々の努力でチューンしていくことになるのだろう。その最たる例が花澤香菜で、当初は本当にマイク前での発声の肝が分からず「棒だ」と断じられていたわけだが、基礎を身につけ、トレーニングで「アニメ声優」に寄せたことにより、天性の武器をものにすることができた。 どちらかというと黒沢ともよに近いのは悠木碧の方かもしれない。彼女の場合は花澤ボイスよりもアニメに「乗せやすかった」こともあり、デビュー直後から「何か光るものを感じる」という程度にはアニメに調律できていた(その調律には沢城みゆきが大きく貢献していると勝手に思っているが)。そして、おいちゃんの場合は持ち前のセンスできっちりと「アニメ声優」のど真ん中に合わせることに成功したのである。 転じて黒沢ともよの場合はどうか。「宇宙ショーへようこそ」の感想にある通り、彼女は正式なデビュー以前から「マイク前で演技を乗せる」才があった。ずっと板の上で生き続けた幼少期は、そのまま声にも演技を乗せることにつながった。しかし、そこから「じゃぁアニメ声優の王道に乗りましょうね」とはならなかったのではないか。何しろそのチューニングをする前にマイク前で合格をもらってしまったのだ。舞台の肌感をアニメの世界に持ち込むことで、一定の水準を超えてしまったのだ。であれば、わざわざこれまで培ってきたものを捨てる意味はない。むしろ「子役から培ったキャリア」を活かすのであれば、そのまま「舞台の流儀」を持ち込んだ方が強みになる。そうして、黄前久美子が生まれる。この「アニメ声優の王道を歩まぬ」という我の強さが、黒沢ともよを黒沢ともよたらしめている最大の武器なのではないかと、勝手に思っているのだ。 うまいこと伝わるだろうか? そもそも間違ってる話かもしれないので本当に単なる戯言だとスルーしてもらえれば助かるが、業界の同輩やクリエイター側が、「ともよ流」の独自性をどのように捉えているのかは、どっかで聞いてみたいところである。
・お勧めキャラ3選(いちいちその声を想像しながら書いていくと混乱してくる)
・「響け!ユーフォニアム」シリーズより「黄前久美子」 というわけで改めて久美子について考える。彼女の声の造りって、ほんと不思議なところなんですよね。憑依型代表の高坂麗奈役・安済知佳やキャラ自体が化け物である田中あすか役・寿美菜子、そして鎧塚みぞれ役・種﨑敦美などと並べるとやっぱり異質。久美子の「本気になれない感じ」からの「上手くなりたい」への転化など、あらゆる「本音と建前」の構築が、ともよ流と切っても切れない関係にある。この黄前久美子は黒沢ともよにしか作れない。そんな感覚がある。だとしたら、偶然現代に黒沢ともよが存在したおかげでユーフォが成立したということになるわけで……。
・「アイドルマスター シンデレラガールズ」より「赤城みりあ」 並いるともよキャラの中では比較的「アニメ的」チューンが穏当なのはみりあちゃんな気がしている。まぁ、ガチ幼女ということで「作る」成分がどうしても多めになるからこそという部分はあるかも。こういう「舞台では作りにくいキャラクター像」の場合って、ともよちゃんは何を考えて演じてるんでしょうね。
・「BanG Dream!」シリーズより「奥沢美咲/ミッシェル」 美咲の人物像も、久美子とは違うレベルでとても「ともよ的」であると思っている。ミッシェルというあまりに具体的すぎる「仮面」があるってのもそうだけど、「一歩引いてる」ように見えてその実一番切実に世界に入れ込んじゃってる様子とか、「小さな違和感」を逆説的に最大級の融和要素として取り込んでいるみたいな。
・「荒ぶる季節の乙女どもよ。」より「本郷ひと葉」 この子もそうだ。やっぱり「薄皮一枚隔てた客観」みたいな要素がつながる。そして何故か余計なまでな熱量を内包するのだ。「熱」というワードもともよ流を解体するのに何か使えそうだなぁ。
・「アクダマドライブ」より「一般人」 状況がアニメ的……というか現実味が薄いバーチャルなものになればなるほど、生の舞台観の中に息づくともよボイスは浮き上がることになる。そしてその「浮わつき」というか「異物感」みたいなものが、そもそもキャラの根底をなすなら、これほど便利なこともないわけだ。
・「スキップとローファー」より「岩倉美津未」 「違和感」の動機はなんだっていい。本音と建前でも、人間と着ぐるみでも、対面とチャットでも、そして都会と田舎でも。純朴田舎ガールの等身大の青春、それをともよボイスで請け負った時にはこういうキャラが出てくる。刺激的すぎますね。
・「アンデッドガール・マーダーファルス」より「輪堂鴉夜」 「次元が違う」声なのだから、それは化け物にも適合するし、何よりも第三者視点から世界を解体する探偵役に向いている。あまりに無慈悲になりすぎるというのは良し悪しだが。
・「宝石の国」より「フォスフォフィライト」 現時点で、ともよボイスの「縛りのなさ」を最も端的に表しているのがフォスなのかな、と今でも思っている。命を持った鉱石、次々とその構造を変えて自己言及すら許されぬ幽鬼。そんなものが声を発してしゃべるものですかね? ちょっとやってもらえます?
やっぱり難所でしたね、黒沢ともよ論。どなたか、まとまった言論などあれば紹介してもらえると助かります。
・関連リンク集 ○第2回京アニ&Doファン感謝イベント「私たちは、いま!!」 ひそねとまそたん 第2話「ドラゴンの名前はまそたんにします」 PR ![]() ![]() |
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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