最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
だからさぁ……第7話。マジでナニ獄少女なのさ。倫理観がどうこういうレベルじゃねぇぞ。 ただ、これまでのダイナミックモラルハザードなインパクト勝負と違い、今回はだいぶ演出も強めに異質さを押し出してきている。理不尽なのは相変わらずだし、このはがやってることには何一つ正義などありはしないことは変わらないはずなのに、どこか寂寥感が滲む演出方向。止め絵の細かいカット割りとガジェットの配置でアイコニックな画面構築を見せる演出方向は、ちらほらシャフト的なフレグランスが漂っていた今作の中でも、一番シャフトらしさが強めに押し出された回と言えるかもしれない。 最後のこのはの依頼遂行からのエンディングパートなんてのは、むしろテンプレ的な悲哀感の演出だからそこまで珍しいもんでもないんですよ。個人的にやたら気になってしまったのは、このはが問題のクラスメイト(吉田さん)のお宅を訪問し、その友達の佐藤さんと交流とも言えないような交流を深めるシーン。この一連のシーンはことさらに止め絵のつなぎが多いパートになっており、部屋の様子などはほぼ1枚絵の連続で繋ぐことで両親がいなくなってがらんとした空間が広がることを示し、吉田さんの生活の異質さを伝えている。 特に印象的なのは玄関の描写で、2人が帰宅した時点では似たような靴が2足並べて置いてあり、後から佐藤さんのちょい汚いスニーカーが2人に割って入るようなポジションに追加される。スニーカーは後になって佐藤さんの登校シーンでも大写しになることで彼女の存在感を強めに押し出すのと同時に、そのボロボロの様子から彼女の生活が決して楽ではなく、苦学生が必死に勉強して結果を出そうとしている背景を匂わせる。軽めのクラスメイトに絡まれてタジタジする佐藤さんの描写も挟まり、彼女の人生が決して順風満帆ではなかったが、それでもヒネずに精一杯生きてきたことが伝わってくる。また、ついでに吉田さんと佐藤さんが特別に強い友情を結んでいることも匂わされており、このはは持ち前のメンタリティのおかげでそんなイチャイチャを見せられても特になんとも思ってはいなかったが、普通に考えたら「なんで私呼ばれたんだろ」と思ってしまうくらいに2人の世界は特別だ。白のスニーカーが玄関の中心に割って入った構図も、決して吉田さんとこのはを近づけまいとする佐藤さんの心理の表れとも取れるだろう。 そうして短い時間で描かれた佐藤さんという1人のキャラクターが、今作では「いつも通りに」ふいと消えてしまうという。もちろん、依頼を見た時にこのはも一瞬動揺した可能性はあるが、それでも次の瞬間にはスンと冷静に戻り、特に葛藤した様子もなくすんなりと任務を果たすことに。それがこのはというキャラクターのブレないアイデンティティ。奇しくも「趣味とか、好きなことはないの?」と尋ねてきた佐藤さんに対し、「好きでもない」殺しの稼業でその口を封じてしまった形。 今回はそんな「このはとクラスメイト」のいびつな関係性の裏でさとことこのはの対話が逐一挟まれ、その中で「趣味と生きがい」についていちいちこのはが正論を吐いているのがあまりにも虚しく響く。彼女がいう「楽しくないならやらなければいいのに」「今のさとこちゃんは苦しんでるように見える」といった助言はいちいち的を射ており、ソシャゲの課金に四苦八苦している哀れな現代人には平等に刺さる一言だ。さとこは、お金の使い方にも、人生の歩み方にもある程度正しい自己認識ができている。さとこと2人でのショッピングはそれなりに楽しそうだし、カメラのレンズに向かっていい表情だってできる。ご飯を食べている時の笑顔なんて値千金だ。彼女は、本来なら「有意義な人生」を歩む才能を持っているのだろう。 しかし、そんな彼女はたった1つ「殺し屋」というステータスのおかげで全てを無に帰す。楽しくもない、ただ業務として粛々とこなす暗殺業の結果として、彼女の日常生活には不必要で暗い暗い影が落ちている。それでもこのはは殺しをやめない。それが彼女の日常になってしまっているから。 このお話は殺しの是非を問うようなものではないことはこれまでのお話から自明であるが、それでは何を語るべき作品なのだろう。今回のお話では、それを考える1つの手がかりとして、「殺すこと」ではなく「生きること」の方に焦点を当てているのかもしれない。もちろん、あまりにも不遜で、ピント外れな焦点ではあるが。ざわりとするこの視聴後の感覚、7話目でもまだ慣れません。
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