キャリさん! すげぇ偏見なんだけど、なんかこぅ、夏生まれの声優は「夏生まれ!」って感じがしますよね。いや、単に名前の印象だけなのかもしれないけども。こっから1ヶ月は夏っぽい声優が続くぜ!(そうでもねぇよ)
キャリさんは割と初期からキャリさん。ブログ内検索したらカタカナ表記の「キャリさん」とひらがな表記の「きゃりさん」でやや表記ブレはあり。最初に使ってたのがカタカナなので、今回はそっち表記で統一しましょう。
・馴れ初め
キャリさんについても、おそらく世間一般のオタクと大きな違いはないだろう。Wikiとブログ内の記録で確認したところ一応最初に名前を認識したのは「緋弾のアリア」だったらしいのだが、正直今思い出そうとしても一切記憶が残っていないので、やっぱり正規の第一印象となっているのは「輪廻のラグランジェ」であろう。今となっては「ご当地アニメの変な失敗例」みたいな取り上げられ方が多くなってしまった残念な作品だったが、ありがたいことにヒロイン勢3人の描写は割と魅力的で、堂々たる主役を務めたキャリさんは今作でもいい印象を残した。
さらにいうと、私の中での決定打は「ラグラン」と同時期に放送していた「あの夏で待ってる」の方。一気に2作品でメインクラスの役をもぎ取った若手ということで注目も浴びたし、その中で新人とは思えない安定した仕事ぶりを見せたことで私としては俄然興味が湧き、そのままゆるやかにキャリさん応援ルートに入っている。第一声を聞いて「あれ、いいんじゃない?」と思える新人声優ってのは実に貴重である。
馴れ初めに関して、ここで余計なことに1つ触れておくと、最初期の記録で私はキャリさんのことを「小倉唯の相方」として認識している。2人してデビューして出てきたタイミングに大きな差はないはずだが、おそらくこの時点では声のインパクトの強さ故か、小倉唯の方が知名度が高かったということなのだろう。しかし、先にお断りしておくと、今回の100人企画で小倉唯は選出されていない。1週間後に相方は出てこないのだ。別に忌み嫌ってるとかそういうことは全然ないのだが、明確に「100人」という線引きを設けた結果、私がキャリさん贔屓であることが浮き彫りになった形だ。……なんでなんでしょうね。ゆいかおりを巡る諸々も、私の拗らせた部分の一端が表れる事象のような気もするのだが……上手い触れ方が思いつかないので、あんまり触れんとこ。
・良きところ
ファーストインプレッションで大きなプラスを感じ取っていたキャリさんの仕事ぶり。つまりこれはもう、新人の頃から役者としてはだいぶ完成しており、スキルが高かったことの表れであろう。その時点で「上手い人だから好きなんだよ、それでいいじゃねぇか」というだけの話なってしまうわけだが……キャリさんボイスの特徴ってどうやって切り取ったらいいんだろう……。
褒め言葉に直接繋げにくいけど言及した方が手っ取り早いのは、やはり「キャリさんミズハス問題」だろう。そう、デビュー直後からキャリさんにずっと感じていることといえば、やはり「声が水橋かおりに激似」という部分である。今でこそ2人の声のベースを認識できたのでおよそ識別できるようにはなっているのだが、デビュー直後とかはほんとに大変で、「これはキャリさん? ミズハス?!」というのがマジで分からんくらいに似てると思っていた。「誰と誰の声が似てる」ってのは声優ファンの間ではよく出てくる話題だし、いろんなサンプルがあると思うのだが、キャリさんとミズハスの場合は本当にベースの音質が似てるせいなのか、声を上げても下げても、どのラインでも似る。地声はキャリさんの方がやや高めなので高音に伸ばすと差が割と出やすいのだが、地声ラインから下に行かれるとマジで同じ波長なんじゃないかと思ってしまうくらい。後にも先にもこんなに区別がつかない例は出てこないんじゃなかろうか。
「○○に似てる」は別に褒め言葉でも貶し言葉でもないのだが、こうなってくると、一番手っ取り早いのはミズハスとキャリさんを一括りで誉めてしまうことである。残念ながらギリで年齢制限に引っかかってしまったので当企画にミズハスは登場しないのだが(登場してたらこちらも夏声優だったのだが)、ミズハスの魅力はなんといってもその独特の鼻にかかったような音調。本人の豪放磊落なキャラともあいまって、そのクセ強ボイスは四方八方に癖(ヘキ)をばら撒く感染源となっていた。最近は仕事量が減ってしまっててちょっと残念ではあるが、来年は久しぶりにティロフィナーレが聞けそうである。
閑話休題、そんなミズハスと同じ特性を持ったキャリさんの武器も、単純に「いい声」では終わらない癖(ヘキ)の強さであろう。多分どっちかというと「変な声」声優の方にカテゴライズされる傾向だと思うのだが、例えば井澤詩織ほどのアヒル声でもないし、森永千才のようなもののけボイスでもない。本当にちょっとだけ「籠り」を含んでどこか気にさせるような、したったらずな音の出し方がダイレクトに「可愛さ」に直結するのである。普通「したったらず」ってのはあまり褒め言葉には使われないものだが、どこかたどたどしいような、必死に話してくれているような女の子の「したったらず」は魅力に繋がることも多い。キャリさんは、そんな「したったらず感」を実際にはクリアな発声・調音であるにもかかわらず演出することができる。これがキャリさん(とミズハス)の強みなのだろう。
あとはまぁ、中の人ご本人のパフォーマンス・スペックについても言及しておく必要はあるわね。歌って踊れるという事実はゆいかおり時代から見せつけられている部分なので、結局その当時からの印象を引っ張り続けてる感はあるわね。StylipSとかね、嫌いじゃなかったんだけどね。事務所が色々とね……。
・お勧めキャラ3選(ここは意外と絞れそうですね)
・「あの夏で待ってる」より「谷川柑菜」
「ラグラン」のまどかはちょっと触れたのでこちらのキャラに言及。私はこのキャラで初めて「滑り台ヒロイン」という言葉を知った気がしますが……いわゆる負けヒロインに属するキャラで、「青髪の幼馴染」というそれ特化のデザインにされてしまっている不憫キャラなのだが……まー可愛いんだわ。「夏待ち」は良いアニメだったのだけど、唯一の不満は柑菜ちゃんがあまり報われなかったことくらい。いや、でもちゃんと納得いく決着にはなってますけどね。気になる人はどっかで頑張ってチェックしてみてくれ。ただ、これをみる前には「おねがいティーチャー」も見ておいた方がよくて、そうなると「おねがいツインズ」も見なければいけないので……(3クール分くらい大したことないやろ。頑張れ)
・「マギ」より「アラジン」
ミズハスボイスとの共通点の1つに「ショタも良い」ってのがありますね。キャリさんボイスの方がやや高いため、ショタにした際はミズハスがやや生意気なショタ、キャリさんはあざと可愛さを付与されたショタになりやすいです。アラジンの場合は作画の良さもあってかなりキラキラしたショタになってましたね。
・「凪のあすから」より「久沼さゆ」
こちらは不憫ヒロインなのか? どうなんだ? 「凪あす」は名作中の名作で、特に登場するヒロイン全員にがっつり役割があり、それぞれのドラマがあまりにも根深く劇的だというのがある。さゆちゃんも登場時はもう少し軽いキャラかと思っていたのに、「よりによってそっちのドラマを背負わされるんかー」と胸がキリキリ。たまらんです。
・「小林さんちのメイドラゴン」シリーズより「真ヶ土翔太」
名が体を表す名誉ショタ。エロもラブも乗り越えて、ただひたすらにショタの魅力を発信し続ける終末兵器の如き存在。ここからなら何かに目覚めても致し方ない。
・「色づく世界の明日から」より「月白瞳美」
「凪あす」での活躍が評価されたのか、続くP.A.WORKS作品ではいよいよメインヒロインに。こちらも実に鮮烈な映像美が際立つ作品で、普段よりも穏やかめなキャリさんヒロインの細やかな感情描写がいい具合にマッチしていた。キャリさんボイスの最大の特徴、もしかしたら「優しくなれる」なのかもしれない。
・「お兄ちゃんはおしまい!」より「緒山みはり」
革命的キャリさん。こちらはショタではなくロリでもなく……なんだこれ。とにかく色々と倒錯した中にも確固たる愛を感じさせてくれる全方位型万能兵器である。最終的に、この作品は兄妹の爛れた愛情を描く作品……だったのかどうかはもはや誰にも分からない。
キャリさんのキレッキレのダンスからしか得られない養分があるのである。
・関連リンク集
新番チェック・あの夏で待ってる
新番チェック・輪廻のラグランジェ
新番チェック・マギ
新番チェック・色づく世界の明日から
新番チェック・お兄ちゃんはおしまい!
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