最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
和氣ちゃんである。彼女もあんまり呼び方が定まってないが、一発で個人を特定できるという意味ではやっぱ「和氣ちゃん」の記号が一番便利でいいよな。どっちかというとブログ内での言及は少ない方の彼女だが、例によって、その少なさにも理由がありそうだ、という部分で相変わらずの妄言を書き散らしていこう。
・馴れ初め あんまり覚えてなかったのでWikiの情報から入っていくと、公式に和氣ちゃんのデビューは2015年となっている。どうやら「あにトレ」というアニメシリーズでメインキャラの1人を務めているらしいのだが、これって確か視聴方法が無かったから観てないんだよな。まぁ、そもそも5分枠だったらしいし、そこは流石におさえてなくても許しておくれよ。それ以外にもちょこちょことモブをやったり、「デレマス」でキャラをもらったりといったあたりが彼女のとっかかりだが、残念ながら私のチェック網にはかからずスルー。名前を認識するのは翌年の「おしえて!ギャル子ちゃん」である。このアニメも割とヘンテコな作品ではあったが、原作時点で馴染みがあったこと、「オタ子/富田美憂」「お嬢/高橋未奈美」という脇を固めるキャストの強さもあり、この時初めて見た主演のギャル子役の声優のことは割と印象に残っている。何が残ってるって、そりゃ名前がね。……やっぱ特徴的な名前の子は印象に残るし覚えやすいよ。面白い芸名だなぁ、って思ってたけど実は本名だったっていうね(苗字由来ネットで調べたら全国に数百人しかいないレア苗字だった)。 ギャル子役については特段悪い印象もなかったが、「ギャルとして面白いなぁ」とかいうインパクトがあったわけでもなく無難にこなし、おそらくここからもう一歩踏み出したのはさらに翌年、「ブレンド・S」でもメインヒロインに起用されたことだろう。こちらは「S」がテーマになっているということでかなり強烈なインパクトを残すキャラだったし、やはり天下のきららアニメ、注目度も高く、そのヒロインボイスに名を刻むことで和氣ちゃんもいよいよ最前線へ。ちなみにこの作品でレギュラーメンバーだったのが同世代の鬼頭明里・春野杏らである。今にして思えばなかなかに重要な作品だったといえるかもしれない。 「ブレンド・S」でもきららアニメ恒例のチーム歌唱でオープニングを飾るなどのマルチな活躍を見せ、その後はなし崩し的に「メイン級声優」の仲間入りだ。「いやいや、なし崩しとかいう言葉使うのはおかしいやろがい、もうちょい言い方あるやろ」と思われるかもしれないが、私の中で彼女のこの「ステップアップ」は「なし崩し」という言葉が一番しっくりくるんですよ。ちなみに誤用されることが多いとされる「なし崩し」ですが、正確な意味は「借金などを少しずつ返していくこと」を指すそうです。……彼女に借金は無いねん。じゃぁ、何があったんだ?
・良きところ これが分からんのですよ……。もういい加減飽きてきたが、さて、和氣ちゃんの良さとはなんだったのか。何をもって一線級の強豪声優と認識されるに至ったのか。それはやはり、ちょっとずつちょっとずつ、我々の脳に染み込んで「なし崩しで」そのイメージを固着させていった彼女の声の魔力があるように思う。 これまた誤解を恐れずに私の感覚を言語化すると、和氣ちゃんの最大の特徴は「特徴がないこと」だと思っている。多分熱心なファンにはブチギレられる案件だが、これは決して貶し言葉として使っているのではなく、ほんとにあらゆる部分において、丸く丸く角を削ぎ落とすことで作られていった彼女独自の最強武器だと思っている。 声優の仕事を、「キャラクター」という型が用意されているところに声を入れ込んでいく仕事だと想像してみよう。もちろん声優は変幻自在の声を操るお仕事なので、上手な人はうまいこと自分の声をこねくり回して、その型に合わせていく。たまに型からボコボコはみ出す人もいるが、この「はみ出し」が味として認識される場合もあるだろう。しかし、和氣ちゃんは絶対に「はみ出さない」。まるでスライムであるかのようにどろっとその型に入り込んで隙間なくぴっちりとキャラを満たす。この「純然たる埋没」こそが彼女の持ち味だと思っている。 これまで紹介してきた声優だと、例えば顔文字ネキことM・A・Oなんかは似たような文脈で語った気がするのだが、和氣ちゃんの仕事はM・A・Oとも違う。あちらは「今の声誰だ?」→「うわっ、またM・A・Oネキかよ」みたいな超性能ステルスを発揮することがあるが、和氣ちゃんヒロインは別にそうした驚きはない。声の幅がそこまで広いわけでもなかろうし、スタッフロールを見たら「……あぁそうそう、和氣ちゃんだったわ」くらいになる。微妙な違いだが、これって結構おっきな差だとは思うんですよ。なんで「声質をそこまで大きくいじるでもなく、キャラに納得を生み出せるのか」という。 さらにまた誤解を招きそうな書き方をすると、和氣ちゃんボイスって、「現代女性声優」のイデアみたいなポジションにある気がするんですよ。イデアって言葉は多分違うな。なんかこぅ、世に出ている有名声優の声を無限にサンプリングして、それらを全部足し合わせて平均値をとったら和氣ちゃんに着地するような、そんな究極のニュートラルを感じる。だから「キャラに合わない」ことがない。無理やり傾向に名前をつけるならいくらかは癒し系のグループには入ってくると思うのだが、だからとてそういう役が多いってこともないしねぇ。個人的妄想をさらに加速すると、和氣ちゃんボイスをちょっとだけ癒し傾向に寄せた時に出てくる声が安野希世乃だと思ってる。 だいぶ趣旨が迷子になってしまっているが、結論として何が言いたいかというと、世に溢れるアニメヒロインの声を想像する時に、とりあえず和氣ボイスから始めればとにかくハズれないということ。このことは歴史も証明しているはずで、あっちもこっちもメインキャラが和氣ちゃんボイス、というここ数年のトレンドはこの「ベース音」としてのニーズから生まれているものなのだ。 ……大丈夫かな、だいぶ失礼な言説になってないかな。ほんとに尊敬してるし褒めてるんですよ。そう読めなかったらほんとごめんなさいで五体投地。
・お勧めキャラ3選(このコーナーでどう差をつけるかが難しい)
・「ブレンド・S」より「桜ノ宮苺香」 まずはここから和氣ヒストリーを始めよう。きららヒロインだってぇのに見えちゃいけない顔がたくさん見える、その筋の人にとっては最大級のご褒美ヒロイン。いきなりこんな役でてっぺん取っちゃったら、その後の声優人生も色々と大変だったかもしれない。改めてありがとうございます。
・「みだらな青ちゃんは勉強ができない」より「堀江青」 こういうひでぇ作品でもメインヒロインにストンと落ちてくる和氣ちゃんボイス。別に裏仕事が豊富とかいうこともないんでしょうけどね。和氣ちゃんを積極的に辱めたいという、ある意味で「ブレンドS」への反動があったのかもしれん。
・「世話やきキツネの仙狐さん」より「仙狐さん」 個人的には最初に柵越えホームランを放った和氣キャラは仙狐さんだったかもしれない。ほんとにどうしようもないコンセプトの作品だったのに、とにかく仙狐さんが素晴らしいってんでTier1まで攻め上がりましたからね。こちらもオープンエンド担当。特にエンディングの破壊力は和氣耐性が無い人類を絶滅させられる。
・「ぬるぺた」より「ぬる」 一応主人公。ただ、その実態は……。問題作の問題主人公をコミカルに演じていたが、その後のお話はあなたの目で確かめてみてくれ。この年の和氣ちゃんばっか推してると「おっ、ロリコンだな!?」って思われそうだな。
・「カノジョも彼女」より「水瀬渚」 上述のぬるに負けず劣らずのぶっ飛び和氣ちゃん。本人は至って真面目なのにトップクラスのクレイジーというギャップの面白さは和氣ちゃんのニュートラルトーンでさらに際立つ。
・「Do It Yourself!! ―どぅー・いっと・ゆあせるふ-」より「日蔭匠」 こんだけメインヒロインを大量にやってるくせして、サブヒロインになった時にスッと後ろに引いてきちんとその分だけウェイトを落とすんですよ。これも和氣ちゃんの好きなところで、グイグイと押しが強いパワー系声優では難しい立ち回り。ほんとにオールマイティなのがよく分かる事例。
・「はめつのおうこく」より「ドロカ/ドロテーア」 和氣ちゃんがグランプリ企画で選出された最大の要因となったキャラ。詳細は下記のグランプリリンク参照。ニュートラルが行きすぎたもんで、善悪の垣根を作中で飛び越えてしまうというミラクルを引き起こしている。アニメが未完なので、結局それがどういうことだったのかは未だ分かってないんだけど、とにかく怖かったとだけ。
・「想星のアクエリオン」より「アマハ モモヒメ」 ここをメインヒロインと言っていいものかどうか……いわゆるマドンナ枠のはずだったのに、1つ歯車が狂うとどこにいくか分からなくなっちゃうという危うさの象徴。作品世界が不安定だったもんで、その歪みをそっと増幅させてくれる和氣ちゃんボイスの奇怪さもまた際立つってもんで。
・「ウマ娘」シリーズより「スペシャルウィーク」 現時点での和氣ちゃんの一番でかい道標ってやっぱりスペちゃんになるんじゃないかな。ここまでまっすぐ、真っ白なヒロインにほんとに「あつらえたように」声を吹き込むじゃない。現在のウマ娘ヒストリーはこの第1期の成功が全ての起点であり、いわば和氣ちゃんによって作られた一大コンテンツなのだと言っても過言ではない。そう、過言ではない。
この記事を書いているタイミングでは、残念ながら和氣ちゃんは活動制限報告が出てしまっている。事情が事情なので致し方ないし、なんとか幸せな結果になってほしい。そしてまた、この業界にミラクルを巻き起こしてほしいものである。
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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