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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ゆみりである。2日前に前振りしておいたが、この人も「天才」の枠に片足突っ込んでるくらいのとんでもない才をお持ちで。何がやべぇって、こんだけ暴れ散らかしておいて今回の選出者の中ではまだまだ若手枠なんですよ。おかげで(?)なんて呼んだらいいか全然定まってないのですが(以前は「はなべえ」と呼んでみたログがあるのだが、なんか今は恥ずかしい)……今回は「花守」だと味気ないので「ゆみり」と呼びたい気分。ちょっとだけややこしいのは、声優業界には近い世代に「美由利/みゆり」がいるという……まぁ、ひらがな表記だったらゆみりです。間違えないでください。

 




 

・馴れ初め

 若手だから馴れ初めは容易く遡れるだろうと思っていたのだが、ゆみりの場合はもっとずっと若い頃から活躍しているおかげで芸歴は思いの外長く、Wiki情報によればデビューは2013年とある。そうだ、まだ高校生だったんだわ。

 私の中でインパクト抜群、ファーストインプレッションといえるのは翌2014年の「えとたま」での活躍である。ゆみり演じるウリたんはごりっごりの萌えキャラ設定で、妹的ロリポジションに変な語尾までを駆使して声だってそりゃもう萌え萌えよ。可愛いのは間違いなかったのだが……作品自体がそれどころじゃないトンチキアニメでな……にゃ〜たんがりえしょんだったのでそっちに全部持ってかれるんじゃないかと思われたわけだが、うりたん、負けなかった。なんと、3話目で死んだ。マミった。……まぁ、そういうアニメだったこともあってウリたんのインパクトが抜群で、そっちがゆみり入門だったのかと思ってたら……どうやら正確にはその前に「ローリング☆ガール」があったようだ。ロリガのことはそれなりに覚えてるし、そこにゆみりがいたことも覚えてたはずなんだけど、えとたまと前後逆の認識だったな。ロリガはねぇ、メインの4人のカロリーが高くて、しかもちょうど小澤亜季快進撃の時代だったもんでそっちの方に目がいってたんだろうなぁ。

 まぁ、その辺の時系列は誤差程度のもので、とにかくゆみりはデビュー直後からがっつりレギュラーキャラを獲得していたし、なんなら主演だってもぎ取るパワーがあった。このことは業界もすぐにかぎ取ったのだろう、別に私が「目をつけてました!」なんて言い張る以前からゆみりタイフーンはすでに渦巻いており、さらに翌年、2016年になると一気に主役が3本。特にその中でも幼児向けアニメ「リルリルフェアリル」では正統派の「可愛いキャラ」を任されてしっかりと長期シリーズを支えることでゆみりの中でも大きなステップアップになったんじゃなかろうか。

 そして大きなポイントとして、これら、デビュー直後に回ってきたキャラクターは総じて「可愛い」キャラだったんですよね。「JK時代にデビューして、可愛い声を売りにしていきなり脚光を浴びた新人声優」なんて、なんとなくイメージ固まるじゃないですか。「新しいアイドルの登場か。過当競争が激しくなるぜ」と。……ゆみりはね、そこから飛び出したんですよ。

 

 

・良きところ

 まぁ、実はあこの辺の話はかつてグランプリに選出した際にあらかた触れてしまっている内容なのだが、今回は企画の趣旨も踏まえて改めて「花守ゆみりの強みとは」を考えていこう。

 上述の通り、デビュー直後には「可愛い」ボイスで一気に業界を席巻したゆみり。そりゃもうロリっこ専科でも充分やっていけるってんでさ、上述の「ロリガ」でそこまで重要視してなかったのも、よりによって共演者が小澤亜季・日高里菜というロリのプロフェッショナルと肩を並べていたせいもあるかもしれない。「このプールの中で生き残り競争かよ……」と思っていた……かどうかは覚えてないけど、少なくとも同じ箱に入れて見ていたのは事実。

 そうしてしばらくは「可愛い声優花守ゆみり」を見続けていたのだが、様子が変わってくるのが2017年から。この年は、「結城友奈は勇者である」の劇場編集版が公開された年なのだ。そう、三ノ輪銀の登場だ。銀ちゃんといえばたくさんの勇者が大挙する「ゆゆゆ」ワールドの中でもナンバーワンの元気っこ。そのちゃきちゃきと気風のいい話し方、そして作品世界を大きく揺るがすその生き様があまりにも「格好いい」に振れすぎて、「花守ボイスって、こっち方向が正着だったのか!」と非常に驚いたのである。何がすごいって、銀ちゃんは確かに格好いいのだが、そのまま「可愛い」も維持されているんだよ。「なんとか、この声の使い方のベストを定めなければ……」と思っていた私は大いに慌てたものである。

 そこからは明らかに流れが変わる。2018年、「ハッピーシュガーライフ」ではある意味で主人公とも言えるショタのあさひ君を担当。同時期にEテレでは冒険活劇「ラディアン」もスタートして少年主人公が堂々とその地に降り立っている。「ゆみりボイスは高いところが主戦場だったのでは?」というのが単なる視野狭窄で、音域が下がった方がむしろ個性が出てくるという新境地を各方面から浴びせかけられる。それをサポートするように今度は「低音クール系女子なゆみり」もどしどし現れるし、ラスボス・英雄・ロリババアに二重人格・ギャグメイカーとなんでもござれ。「どこにベストポジションがあるんだ!?」と混乱していた俺の前に提出された解答は、「あらゆる役がベストオブベスト」という無情なものだったのだ。

 「声優なんだからあらゆる役ができるのは当然だろ」と思われるかもしれないが、ゆみりボイスのチューニングの正確さは常人でははかり知れない次元である。「合わせられる」んじゃないのよ。多分ゆみりはどっちかというと「役に入る」方じゃなくて「引き込む」側の役者だと勝手に思っているのだが、「引き込み」タイプの声優って、基本的に声の路線は1つなのさ。代表格を挙げると日笠とかファイちゃんとか、あとは「変な声」属に含まれる亜季ちゃんや声質の良さが頭抜けている羊ちゃんあたりも、声の芯が強いからこそ「キャラを作る」基盤が強固だ。逆に役に入るタイプだとそれこそ種さんあたりは声質の変化の度合いがイカレてるのでバケモン扱いされている。

 ゆみりの凄まじいところは、「引き込み」側なのでその声がゆみりだという認識ははっきりと得られるのだが、そのベース音がどこにあるのか、いまだに掴ませてくれていないところ。そりゃま、地声に近いところがベースといえばそれまでなのだが、それにしたって初期のウリたんボイスがあまりに自然すぎて、我々視聴者は「そういう声の新人」だと思わされていたのだ。おそらく2016年頃の私のところに今の私が「いいよなゆみり」とか言いながら「ガチアクタ」とか「マジルミエ」のゆみりを見せてもそれがゆみりだとは信じてもらえないだろう。まるで2軸3軸ものマルチトラックで音響再生しているような、「複層の引き込み先」があるのがゆみりの異常性なのである。

 正直、ここまで広い音域の全てに主戦場を用意している人間は今回用意した100人の中にもそうそう存在しない(やはり戦えるとしたら種さんくらいかもしれない)。そのせいで、ゆみりを評するときに「天才」という言葉を使うかどうかを悩んでいるわけだ。……どうなんだろうなぁ。まだギリギリ「業師」という表現でも説明できる範疇なのかもしれないが……。

 そして我々は、そんなゆみりの引き出しがいくつあるのか、その上限をまだ知らない。もしかしたらここから先で、まだ見たことがないゆみりキャラがしれっと生み出される可能性も大いにあるわけだ。次なる衝撃が訪れた際には、改めて「天才」花守ゆみりを解体して見たいところである。

 

 

・お勧めキャラ3選(好きゆみりが多すぎて、誰をトリにするか死ぬほど悩む)

 

・「えとたま」より「ウリたん」

 というわけで、改めてスタートラインはウリたんである。デビューしたての女子高生声優にこんだけ重要な役割を任せてあそこまでふざけ抜いたのはほんとすげぇよ。どんな心臓してんだよ。序盤から主軸を担ったのがりえしょん・カッター・ゆみりの3名。……そりゃ面白いに決まってんじゃん。

 

・「リルリルフェアリル」シリーズより「りっぷ」

 本当に王道の「女児向けアニメキャラ」をこれ以上ないスペックで捉えている。キティちゃんとかマイメロを思い出してもらえれば、こうしたキャラの声って「そういう作り方かぁ」ってなんとなくわかるじゃないですか。りっぷの時はさぁ、「地声がこういう子なんだな」ってマジで思ってましたもん。

 

・「あんハピ♪」より「花小泉杏」

 まだ可愛い。この時点できららアニメのメインはれてるんだよな。こんだけずっとぽわぽわオーラを出し続けて、違和感が仕事しなかったのなんだったんだよ。

 

・「結城友奈は勇者である」シリーズより「三ノ輪銀」

 ということで、このあたりのタイミングで銀ちゃんがくるわけですよ。マジで流れが変わったんだって。この衝撃はリアタイで感じてないと伝わらないことだと思うんだが、1人の声優の転換でここまで印象に残ってるのは銀ちゃんくらいな気がする。まぁ、純粋に作品が良かったってのもあるんですよね。銀ちゃんの格好良さはぜひ「鷲尾須美の章」で確認してくれ。

 

・「ゆるキャン△」シリーズより「各務原なでしこ」

 ほんでなでしこに戻ってくるわけでしょ? 温度差どうなってんねん。いや、湿度か? 密度か? 何の差だ? もうわかんねぇよ。 なでしこの存在だけで、あのあfろワールドが成立したと言っても過言ではない(いや、流石に4人は必要か)。

 

・「転生したらスライムだった件」シリーズより「シズ」

 転スラはもはやフォローしてないとすら言えるシリーズではあるが、流石にこの初期の重要シーンであるシズさん絡みの話は覚えている。世界を左右する存在としては、やっぱりゆみりボイスは必須でしたね。なんならゆみりが世界ですね。

 

・「かぐや様は告らせたい」シリーズより「早坂愛」

 この辺りで「ロリ」「ショタ」「元気っこ」につぐ第4のゆみりが出てきますね。低音域をそのまま活かしたトンチキ風味。側近のポジションにゆみりをおいとくとその音域のせいで安心しそうだけど、腹に何か変えてるかわからなすぎてやっぱり気が休まらない気はする。

 

・「戦翼のシグルドリーヴァ」より「オーディン」

 ついにラスボスになっちゃったショタゆみり。最初からとんでもねぇポジションだな、と思ってたらほんとにそのまま突き抜けちゃって「まぁ、ゆみりならしょうがないかぁ」となった事案である。

 

・「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」より「燐・ヴィスポーズ」

 ジェネリックはーさかみたいなメイドさん。この子のトンチキっぷりで作品のギャグ的側面の4割を賄っている(残り6割はアリスさん本人が担っている)。燐さんのとっちらかった恋愛観、良き。

 

・「トロピカル〜ジュ!プリキュア」より「涼村さんご/キュアコーラル」

 ばってんかわいいシールド系プリキュア筆頭。やっぱ女児向けアニメのキャリアが違うよ。改めて、キャストの布陣だけ見ると私の中ではトロプリ最強説が濃厚である。

 

・「かげきしょうじょ!!」より「奈良田愛」

 クール系ポンコツゆみりに百合をやらせてみるのはいかがでしょうか。とんでもないご褒美ですよ。やっぱ「演じること」を主題とした作品のキャストを任される声優ってのはそれなりに理由があるもんでね。滲み出る「じわじわかわいい」がたまりません。

 

・「ブルーピリオド」より「鮎川龍二」

 マルチトラック花守ゆみりの真骨頂。普段から平気でアイデンティティを越境しているからこそ作れるキャラクターってのもあるんだよ。

 

・「よふかしのうた」より「朝井アキラ」

 アキラちゃん、ガタイが良くて声も安定しててかわいい。よりによって「朝」を体現したキャラクターにゆみりボイスを持ってくるとかいう命懸けの采配。コウくんも色々と大変だろうが、幼馴染2人だけで役満級の幸福度合いだろ。

 

・「カワイスギクライシス」より「リザ・ルーナ」

 今世紀最大のおまかわ案件。猫はかわいいから愛でる。その愛でる方も可愛いからこそのクライシスである。制作サイドはさぁ、メインに花守・上田と並べて俺をどうしたいの? 

 

・「ブルーアーカイブ The Animation」より「ホシノ」

 アニメ自体はさっぱり響いてないがおじさんだけは可愛かった。おじさんのことしか覚えてない。

 

・「ぷにるはかわいいスライム」より「御金賀アリス」

 おまかわ案件2件目。アリスちゃんの色々終わってる人間性と周辺環境、ギャグアニメだから許されてた感はあるが、冷静に考えるとだいぶギルティである。だからこそ罪深い声しか当てられないのだ。

 

・「ウィッチウォッチ」より「来夢来人」

 直近のネタより、流石にワロてしまったので。おじさん構文音読をゆみりの萌え振りボイスでやらせるというネタの回し方はアニメの強みを活かしきった快挙であった。もしかしてゆみりって「おじさん」声なのか?!

 

・「怪物事変」より「紺」

 というわけで、最後まで悩み抜きましたが私の中での「ゆみり可愛いメーター」が限界突破した優勝者は紺ちゃんでした。本当にすごいのは、紺ちゃんは歴代ゆみりヒロインの中ではむしろ声が低い方なんですよ。萌え極振りの高音域じゃなく、やや下げてやんちゃさとか、無垢さを強めたこの紺ちゃんボイスの波長こそが、最大級の「ゆみりエフェクト」なのかもしれません。2期まだぁ?

 

 9月はゆみりで終わり〜〜〜

 そしてお知らせです。以前少し匂わせていた「名鑑声優全然いない月」というのが、実は10月なのです。というわけで、ここからほぼ1ヶ月ほど、当企画はお休みとなります。余裕のある人は、残り14人がどんなエントリーになるか、考えてみるのも一興でしょう(ゴールだけは決まってるが)。

 

 

 

・関連リンク集

えとたま 第参話 「亥突猛心」

新番チェック・灼熱の卓球娘

○「結城友奈は勇者である -鷲尾須美の章-」<第2章>「たましい」

番組感想・リルリルフェアリル〜魔法の鏡〜

番組感想・戦翼のシグルドリーヴァ

怪物事変 第五話 「潜入」

新番チェック・かげきしょうじょ!!

よふかしのうた 第3夜 「いっぱい出たね」

新番チェック・カワイスギクライシス

雨と君と 第6話 「猫と南瓜」

 
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コメント
無題
燐をジェネリック早坂と表現するのは言いえて妙ですね。
(個人的に燐となでしこを演じ分けられる声域の広さは尊敬しますね)
【2025/09/29 14:53】 NAME[とみしの] WEBLINK[] EDIT[]
Re:無題
(作品のファンには怒られそうなのでここだけの秘密でお願いします)
いや、可愛い子なんですよ。
【2025/09/29 17:10】
無題
吹き替えとかにも出てほしいです。
【2025/09/30 06:40】 NAME[NONAME] WEBLINK[] EDIT[]
Re:無題
外画関係の仕事は事務所の割り振りが色濃いイメージがあるので、事実上個人事務所だとなかなかつながりがなさそうなのがもどかしいッスね。
【2025/09/30 17:39】


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