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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「瑠璃の宝石」 7→8

 かくも美しき有様を、宝石となむいひける。

 やはり別格だったという評価になりますね。映像制作のスタジオバインドの仕事ぶりがあまりに完璧すぎて、本当に「宝石」のような美しさがここまでアニメの画面に乗るものかと惚れ惚れしてしまった。毎回引き込まれるような風景描写と丁寧な「石」の見せ方は、本作に関わった誰しもが望んだ最上級のものであった。

 そして、実はこの評価はバインド作品の中でも最上級のものである。過去作だと「おにまい」に7点をつけていて、藤井慎吾氏というこだわりのクリエイターの影響が共通しているものの、さらにそこから突き抜けたのはやはり今作ならではのテーマ設定が刺さってしまったから。いやぁ、マジで「鉱物採掘」なんてこのアニメを観る前は1ミリも興味は無かったし、な〜んも知らん状態だったけど、そんなまっさらな状態だったことが逆に奏功したんでしょうね。入ってくる情報がいちいち新鮮だし、丁寧な豆知識の出し方もちょうど面白いと思えるところで出してくれる。これは原作のこだわりがそのままアニメにも反映された部分が大きいのだとは思うが、一見して「地味だな」と分かる題材なのに、それを臆することなく、まっすぐな表現で提出したアニメスタッフの判断も評価するべきだろう。

 振り返ってみれば別にドラマとしては大したことしてないんですよ。それこそガワだけ見たら「おっさんの趣味を女子高生にやらせる」やつだし、なんならWikiを見たら「女の子をメインにした方がたくさんの人に楽しんでもらえると思って」というストレートな作者コメントもある。女子高生ホビーものであるという事実は何も否定する必要はない。要は誰が主人公であろうとも、いかに本質的に興味が持てそうな情報を提供できるか。主人公・瑠璃の存在は、むしろJK要素なんかよりも「何も知らん素人」要素の方が大きく、おっちゃんは瑠璃と一緒にいちから鉱石について学ぶことが出来たのがとても嬉しかったし、おかげで今後は少し世界の見え方が変わった気がしたのです。ここまでの求心力を発揮するために、やはり映像美の力というのは大きかった。

 また、各話感想でも再三触れていたが、今作は「鉱石への興味」を刺激するだけでなく、「学術的研究の価値」というものを訴える作品でもある。何とも地味な分野であり、その有用性を世人が感じ取るのは難しい世界だったが、おそらく世の中の学問なんて素人から見たら大半が似たようなもんである。今作を通じて「学びとは人類が行える最大の娯楽であり、進歩のための方策なのだ」ということが伝われば、今後どこか全く関係ない分野にだって刺激を与えられるかもしれない。

 ぜひとも、小中学校とかで理科の時間には今作を視聴する時間をとっていただきたい。え? 思春期男子に今作はまずいんじゃないかって? …………保健体育と合同授業ということで。

 
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