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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
さてこれまた難しい声優がエントリーしてきたぞ。何がむずいって、まずなんて呼べばいいのかわからないのがむずい。千本木彩花については、まだ若いこともあってブログ内での言及量が今回の100人の中ではトップレベルに少ない人物である。一応トップはおそらく田中美海だったとは思うのだが、実はそのみにゃみとは同い年だったりする千本木。この辺りのキャリアの人たちが一番「ここ最近注目できてググッと上がってきた」という認識に当てはまりやすい年代ってことかもしれない。おかげでどんな呼称がいいかが定かじゃないのだが、世間一般での呼び方もよくわからないのでとりあえず「千本木」で統一するしかなさそうだ。なんとも無骨なことだが字面もわかりやすくていいよね。
・馴れ初め 注目に値すると思い始めたのは割と最近ではあるが、認識自体はデビュー後の早い段階ではあったはず。……いや、ごめん、嘘だ。確認したらデビューは2013年の「帰宅部活動記録」らしいのだが、そこでの認識は全く無いわ。一応アニメは観てた記録は残っているのだが……(作品自体の記憶も全く無い)。 デビューでメインキャストというのは快挙ではあるが残念ながらその時点での認識は拾えず。そこから2年ほどは下積みの時代があり、世間的にも認識が広まるのは旦那との馴れ初め作品ともなっている「甲鉄城のカバネリ」である。俺さ、なんでか分からんけど「カバネリ」は劇場での先行上映会に観に行ってるんだよね……。まぁ、Witの作画は良かったし、荒木哲郎作品ってことで多少注目はしてたんだと思うけど。ちなみにそこでも千本木への印象は無いのだが、一応「ムメイが可愛い」という記述はあるので、中の人のお仕事にも大きな不満はなかったと思われる。 ただ、だからと言ってこの時点で早くも覚えめでたくなったかと言われるとそんなこともなく、カバネリでの仕事ぶりは「可もなく不可もなく」である。作品自体がぐだってしまったせいでなかなか若手ヒロイン声優の評価にまで気が回らなかった部分もあるかもしれないが、少なくとも最終評価では「ムメイは可愛かったけど中の人はそこまで貢献してない」と書いている。実際、なんとなくの印象で「カバネリ時代の千本木はそこまで……」という記憶はある。まぁ、同時に出てきた現旦那の方が色々と悩ましかったので、そちらに耳が向いてたのかもしれない。 しかし、この年にすでに千本木に注目する要素の萌芽は芽生えていた。同年放送の作品、「ガーリッシュナンバー」である。だいぶ無茶苦茶やらかしてくれた「声優ヒロイン」の烏丸千歳。この子はキャラが濃かったこともあり、「中の声優」に注目するには十分な素材。「カバネリの無名役の子、こっちの方が気楽にやれてそうやな」というので「そこそこの新人」よりもやや上に置く感じにはなり、いつも通りに「苗字が珍しい」という理由もあり、一応は私の心に辞書登録されることになるわけだ(ちなみに同年には「声優アワード」で新人賞を受賞している)。
・良きところ 実際、この2016年を皮切りに千本木の仕事量は一気に増えて充分に「一線級」の活躍を繰り広げ始める。ただ、それでもなお、私がブログ内で彼女に触れる機会はそこまであまり無くて、私の中の「一線級」にはなりおおせていない。数年は「名前はなんとなく見かけるけど、まぁ、別に」くらいの立ち位置。私の中で明確な転換点は2021年。「かげきしょうじょ」だったようだ。 「かげきしょうじょ」で千本木が担当したのはメインヒロインである渡辺さらさ。天然爆発のKYなメンタリティとでけぇ身体を武器にナチュラルにクラスを引っ掻き回す問題児だが、この「KY感」がなんか知らんけどバチンとハマった。なんというか、彼女の声はいい意味で「流されない」ものがあるのだ。だからこそ使いこなせていなかったデビュー直後はどこか浮ついた要素を感じてしまっていたわけだが、(後考えではあるが)KYの化身ともいえる「ガーリッシュナンバー」の千歳がやたら印象深かったのも、このKY力による不遜なキャラクター性がプラスに働いた部分もあるし、さらに「浮ついた」印象が「声優を演じる声優」という無視し難いメタ視点を逆転させて「そういう味わい」に丸め込んでしまったのかもしれない。 浮ついてるとかKYとか、どうにも悪口にしか聞こえない文言になってしまっているが、決してバカにしているのではなく、むしろ最大限に評価しているということはご理解いただきたい。ともすると「合わせること」「不自然にならないこと」をひたすらに教え込まれる現在の声優教育において、この「うわつき加減」は狙って出せるものではない。それこそ声優としてのキャリアの前に子役をやっていたベテラン選手なんかが偶然持ってることが多い技能なのだが、養成所通いからスタートした千本木は、なんとナチュラルにこれを保持したままで業界に殴り込みをかけたわけだ。千歳役あたりからグッと仕事が増え出したのも、このニュアンスを求める制作現場が多かったことの表れだろう。 周りに流されずに我を通す声というと過度に変な声だったり、癖つよ演技だったりをイメージすると思うのだが、別に千本木の仕事ぶりは目に見えてクドいような部分は無い。確かにキャラは濃かろうか、それはあくまで与えられたものであり、声質や演技プランに明確な「異質さ」を出そうと思って仕事をしているわけではないだろう。その上でちょっとだけ、ほんとにちょっとだけ、隠し味程度に滲み出す「抵抗」みたいな感覚。このバランスが本当に絶妙で、すげぇうがった見方をすれば「萌え専科のアイドル声優なんかやってやらねぇぞ」みたいなロックな精神が発揮されている気がするのだ。 まぁ、こんなこと書いてるけど、実際に聞いてみると声質も素直な部分が多いし、「何いってんだこいつ?」ってなるかもしれません。いいんです、きっと僕らは声じゃなく、魂を聴いているのです(いよいよもってヤバいこと言い始めた)。
・お勧めキャラ3選(流石に今回は少なめですね)
・「ガーリッシュナンバー」より「烏丸千歳」 というわけで無名ちゃんじゃなくてこちらをピックアップさせてもらいます。ほんと、単なるクズ人間なんだけどどうしても憎めないという絶妙なキャラクター性は千本木ボイスで完成を見たし、ここで千歳に出会えていなかったら、もしかしたら千本木ヒストリーはもうちょっと地味なものになっていたかもしれない。今にして思えばこの時点で割と演技プランは安定してたんだよな。
・「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風」より「トリッシュ・ウナ」 つまり千本木ボイスにも黄金の魂が宿っているという話。トリッシュ登場直後のむかつくお嬢様仕草からしてはまっていたし、特筆すべきは最終局面でのミスタとの人格入れ替わり。事実上トリッシュとミスタの2役やってたようなもんで、この演じ分けがお見事だった。
・「まちカドまぞく」より「佐田杏里」 まぞく溢れるご町内でも、実は人外のものよりよっぽどイレギュラーな存在だと思われるシャミ子フレンズの1人。杏里ちゃんもその生態には謎が多く、未だ正体が掴めていないその不気味さはいい具合の「うわつき」感である。
・「BEASTARS」より「ハル」 「なんだかよく分からないもの」にはよく分からない声を当ててやればよい。本作はあくまでレゴシ目線で描かれるため、草食動物であり「捕食対象かつ恋人」というハルの存在は最後まで見定められない、霧の中にいるような存在。やっぱりねじれの位置に立たされているような理不尽さが滲み出ています。
・「かげきしょうじょ!!」より「渡辺さらさ」 上述の通り、私の中の千本木観ががらりと変わるきっかけとなったキャラ。「この異物感なのか」と思えば絶妙な距離感が全てあつらえたかのようにハマっていく。異物なのにハマっていくというのも妙な話だが、世界を変える主人公なんてえてしてそんなもんである。
・「天才王女と天才令嬢の魔法革命」より「アニスフィア・ウィン・バレッティア」 「異物感」が際立つなら、そりゃ転生主人公ですよ。アニスのなろう主人公らしい太々しさはいかにもな千本木キャラだし、その奥に眠るドス黒い情念みたいなものを滲ませ、さらに周到な百合まで展開させる爆発力。どんだけ起爆スイッチがあるやら。
・「天国大魔境」より「キルコ」 異物も何も「魔境」ならベースが分からないんだから何をしてもよい。ここにきて性別までもを軽々と飛び越える仕事ぶり。私、結局アニメ以降の筋立てを追ってないから、あれからどういう展開になってるのか知らないんですよね。現時点でまだ未完のようだが、キルコたちはどうなってるんだろう。
・「ダンジョン飯」より「マルシル」 おそらく最も有名な千本木キャラといえばここだろう。どれだけの理不尽にもめげずに必死に奮い立つマルシルの勇姿にはどれだけ力付けられたことか……なんて立派なキャラでもないのだが、被虐仕草の影に潜む絶妙にダメ臭い人間性(エルフ性)とか、それでもなお頑張っちゃう主人公気質なところとか、ほんとにいろんなものをないまぜにして飲み込めるだけの器のでかさがたまらないですわ。
・「ダンジョンの中のひと」より「クレイ」 こちらも「ハズし」が絶妙なキャラ。作中最大の壊れキャラはベルなんだからクレイなんて被害者ポジションのはずなのだが、気づけばどんどんベルさえも巻き込んでワールドを爆誕させているクレイの「ひとでなし」っぷりは目を見張るものがある。放送開始直後は「千本木がベルの方がよくない?」とか思ってたのに、話が進むにつれて「あっ(察し)」ってなる感じが気持ちよかった。
・「ヴィジランテ 僕のヒーローアカデミア ILLEGALS」より「蜂須賀九印」 これも太々しさが実にいい味を出してくれてた役で、今回取り上げる中では貴重な「悪役」サイドのキャラ。もちろん、そこにあるのは単純な「悪」じゃないあたりがいかにもな配役だし、どこまでも本気になれないようなスカした態度がどうにもこうにも千本木。
・「ぼっち・ざ・ろっく!」より「廣井きくり」 すまんが、現時点で私の中のナンバーワン千本木がきくりになってしまっている。いや、さらさとかマルシルを選ぶ手もあったのだが、なんかこう、千本木ボイスはもっとダイレクトに社会規範をぶっ壊してほしい気持ちがあって。その上で、別にきくりは悪い奴じゃないわけですよ(いや、見方によっては相当な極悪人だが)。ロックな精神で常識をぶっ壊し、好き放題やって周りに散々迷惑をかけるKY魂を根底にすえながら、どこかに隠しきれない人情味も併せ持っているという……最終的に、やっぱりクソ女に迷惑かけてほしいというドMマインドが勝ったというオチ。
千本木ボイスのキャラを楽しむ→一時的に欲求は満たされる→千本木のことしか考えられなくなります→早く千本木を! クソ女を! しあわせスパイラル!!!
・関連リンク集 番組感想・ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミアILLEGALS-
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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