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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 過疎月間だった10月に続き、実は11月もそこまでエントリーは多くなかったのだが、そんな中でも誕生日被りってのは出てくるものでして。11月最後のメンバーが今日という日付に2人登場する。その先陣を切るのはかな恵ちゃんだが、当然この後にかな恵ちゃん以上のボスキャラが控えていることを意味する。

 ちなみにかな恵ちゃんはだいぶ早い段階からかな恵ちゃんであり、業界的にもあんまりあだ名呼びは聞かない気がする。「伊藤」が普通すぎて苗字呼びができないこと、そして「かなえ」という名前のライバルがあんまり思いつかないこと(ぱっと思いついたのは沖佳苗くらい)、そして何より表記に特徴があって見やすいことなどから、ブログ内でも率先して「かな恵ちゃん」という表記を用いている。そして、ブログ内での言及傾向が、実は今回の記事の1つの焦点になっておりまして……。

 




・馴れ初め

 本筋の前にまずは馴れ初めから。例によってWiki情報から探っていくと、かな恵ちゃんは「しゅごキャラ!」の主役で大々的にデビューを果たしたとのことで、世間的にもその印象が強そうであるが、残念ながら私はこの時期はまだニチアサ作品などのリアタイ視聴しづらい時間帯はチェックが甘く、「しゅごキャラ」に関しては観測していた記録は残っているのだが、視聴が続かずフェードアウトしてしまったためにヒロインの中の人の記憶は残っていない。ちなみに超余談だが、その後私がプリキュアを観始めるのは2010年の「ハートキャッチ」からなので、プリキュアもまだノータッチだった時代。ニチアサについては「ふしぎ星のふたご姫」が好きすぎたせいで、それがわずか2年で終わってしまったことでアレルギーを発症していた節がある。

 閑話休題、それではその後はっきりとかな恵ちゃんの存在を認識の中心に据えられたのは「大正野球娘。」でメインヒロインの小梅を演じたあたりから。この時点で「しゅごキャラでメインやってた子なんか。いつの間にやらずいぶん安定して」と感心したし、同時期には「とある科学の超電磁砲」もスタート、佐天さんが世に放たれたことでかな恵ムーブメントは決定的なものとなる。

 ここまでがデビューして2年の経緯。そこからはもう、確実に伊藤かな恵の時代は一度訪れており、翌年には主役級だけでも片手で余るほどに担当し、その流れが数年続く。当時の印象としてはもはや伊藤かな恵のポジションは不動のものであり、認識としては「花澤香菜か、伊藤かな恵か」くらいの感覚で主役のパイを奪い合うレベル、いわば「若手女性声優の頂点」の1人であった。歴史に刻まれたその名が、次に打ち立てる伝説が心待ちにされた……。のだが。

 ここからが今回の本題だ。伊藤かな恵のムーブメントは、ある時を堺に何故かフッと消える。いわゆる中堅のジレンマだったのだろうか、仕事量はストンと落ち込み、メインキャストとしての露出は大きく減る。私の中の感覚では06年デビューのかな恵ちゃんの躍進が09年頃からで、だいたい1213年くらいまではその流れが維持されていたのだが……何故かかな恵ちゃんは一線から退いた。ここがいまだによく分からぬミステリーなのだ。「結婚を機に」とか「事務所の移籍や独立があって」みたいな話で仕事量が変動する声優は割と見かけるのだが、かな恵ちゃんの場合はそうした外的要因が(少なくともファン目線では)見受けられず、立ち位置は変わらないはずなのにスッと仕事だけを減らし、一線から離れている。じゃぁ仕事を辞めたのかというとそんなこともなく、現在でもちょこちょこ名前を見かけることはあり、「渋い中堅」くらいの立ち位置で変わらぬ声を聞かせてくれている。

 この急激な「かな恵カーブ」の要因がいまだによくわかっておらず、私としては首を捻っているのである。何かしら個人的な理由があったのだろうか(ちなみに昨年時点で結婚報告があったが)。もし家庭の事情や心身の問題などで仕事量を減らしていたのだとしたら、それはそれで残念だが納得はいく。何も発表はされていないが、別に公開義務があるわけじゃないのでファンとしては「なんかあったんやろなぁ」と思うだけで終わりだ。ただ、もし外的要因が何もなかったとしたら……このサンプルはかなりのレアケース。あれほどの実力を持ち、あれほどの人気を博した「主役」がフッと業界から存在感を消すその過程。もしかしたら私が気づいていないだけでこういう事例は他にも存在しているのだろうか。いや、でも流石にここまでの一枚看板では他に思い当たる節がないのだが……。

 以上、私が前から気になっていた「かな恵ミステリー」のお話でした。なんか知ってる人がいたら教えてください。

 

 

・良きところ

 というわけで、他の人たちの記事とはちょっと方向性がズレてしまっているが……とにかく「主役級」だと認識できる程度に、かつてのかな恵ちゃんは猛威を振るっていた。天性の萌えボイスは実にまっとうな「アイドル声優」たり得る権利を持ち、安定した歌唱スキルもあって時代が求める声優像にも適っていたと思う。どこか底抜けの明るさを孕んだかな恵ボイスは聞くだけで元気をもらうことができて、今の時代で比較するなら本渡ちゃんあたりが比較的近いタイプと言えるだろうか。本渡ボイスはややもすると打撃特化で破壊力を増す傾向があるが、対するかな恵ボイスは柔らかみも持っており、適度な癒し成分を提供することもできる。まだまだツンデレ全盛だった当時には多くのツンデレヒロインを務め上げてオタクを魅了しつつ、そのまっすぐなヒロインボイスで必要に応じて喜怒に哀楽にと心を揺さぶる。ほんとのほんとに、「真っ当なヒロインボイスを持つ声優」である。

 どんだけかな恵ちゃんの声がお気に入りだったかということを分かりやすく示す手がかりとして、ブログ内でかな恵ちゃんの名前に言及した記事は(検索した結果)およそ100件にも及んだ。当時はかな恵ちゃんの声が聞こえてきただけでも嬉しかったものである。ただ、残念ながらこの100件ほどの記事は、そのほとんどが2017年以前に書かれたものだ。ここ510年での言及はかなり少なく、これこそが上で解説したかな恵ミステリーの端的な現れである。

 現状は佐天さんあたりのレギュラーキャラの引き継ぎ以外の仕事はかなり少ない。まぁ、ご結婚も発表されてしまったわけで、もはや声優として当時のようにバリバリやる意志は無いのかもしれないが、それでもあの数年間の「かな恵エイジ」についてはきちんと文献に残しておくべき功績だったのは間違いない。以前私は川澄綾子のことを「間隙の英雄」であると評したが、かな恵ちゃんについてはそれよりもさらに短く鮮烈な輝きがあったことを忘れないでいただきたい。

 そして今、何かのきっかけで王政復古の雄叫びが上がることを、いつまでも待ち望んでいる。

 

 

・お勧めキャラ3選(古いキャラにはなりますが)

 

・「大正野球娘。」より「鈴川小梅」

 まずはなんといっても小梅であろう。かな恵ちゃんのキュートな声質をフル活用したちまっこい見た目と、大正乙女という心くすぐるナイスセッティング。そのくせやってることは野球だし、正捕手として泥臭くマスクを被り続けたタフネスも相当なもの。やってることは「ドカベン」と同じだからね。間違いなく、今見ても面白いし可愛い、良き主人公であった。

 

・「とある科学の超電磁砲」より「佐天涙子」

 言わずと知れたサテンサン。彼女のまっすぐな友情物語は本当に涙なしでは見られない素晴らしいものだし、普段の飄々とした態度と初春に見せる屈託のないおふざけは殺伐とした学園都市において一番の癒しである。この子のいざという時の肝の太さと発想の柔軟さ、これはもはや無能力者とは呼べないですよ。誘拐された初春奪還作戦の時の佐天さんはほんと大好き。

 

・「あそびにいくヨ!」より「エリス」

 テーマソングをSphereが歌ってたもんだからメインヒロインが戸松だったじゃ無いかと思われがちだが、実際はこの時期に天下を取っていたのはかな恵ちゃんである。こちらも真っ当な「おちもの」系天然ヒロインで、オタクが求める真っ当な「ネコミミっ子」を実現。ちなみに当時「かな恵ボイスのくせに巨乳なのはちょっと……」と思ったかどうかは秘密。(秘密)

 

・「神のみぞ知るセカイ」より「エルシィ」

 これも理想的なおちもの(?)ヒロイン。天然ぽやぽや、ほんとは悪魔だけど悪魔的な可愛さしかない真っ当な「萌え主人公」である。この辺りの時点で「とりあえずメインヒロインは全部かな恵ちゃんでいいんじゃないかな」みたいな認識が定着しつつあった。

 

・「侵略!イカ娘」より「長月早苗」

 こちらはメインヒロインではないが、きゃーきゃーと嬌声をあげて主人公のイカちゃんに突っ込んでいく面倒臭い役どころで、いい具合に愛嬌とクレイジーさを混ぜ合わせてくれていた。

 

・「To LOVEる」シリーズより「ナナ・アスタ・デビルーク」

 矢吹作品としては先に「迷い猫オーバーラン!」でもメインヒロインを演じてたりもするのだが、そっちはアニメ自体が大したことないのでこっちをピックアップ。ヒロインが大挙するハーレム作品で、かな恵ボイスがよりによってナナなのかよ、っていうのがちょっと面白い。それこそ今の時代だったら富田美憂とかの芸風に通じそうなお仕事。

 

・「そふてにっ」より「春風明日菜」

 こちらもメインヒロインだが、救いのないギャグアニメの真ん中でドタバタするタイプのメイン。この能天気さがかな恵節の真骨頂。ちなみにコーラスではあるけどオープニング歌唱にも参加してて、これも私は大好きな電波ソングでしたね。

 

・「僕は友達が少ない」より「柏崎星奈(肉)」

 「(肉)」って書いた方がいいのか書かない方がいいのか……。作品の最終的な評価は置いといて、今作における夜空と肉のダブルヒロインってすげぇいい配置だったと思うんですよね。どんどん不憫な扱いになっていく肉の情けなくも無視できない可愛らしさと、その名の通りの(?)肉感。おいしかったよ。

 

・「47都道府犬」より「長野犬」

 かな恵ちゃんは長野出身です。長野犬は単体エピソードだとそこまで印象がないんだけど、後で富山のエピソードで再登場するのがちょっとズルい。

 

・「シャイニング・ハーツ〜幸せのパン〜」より「アミル」

 いやごめん、これは作品については何一つ覚えてないんだけど……そういえば今の若い人はこれのエンディングとかも知らんよなぁ、と思って。当時は脳をやられてしまい、なんか分からないけどふわっふわになってました。これもかな恵ちゃん歌唱の魔力の1つではある。

 

・「はたらく魔王さま!」より「鎌月鈴乃」

 少し前にリバイバルしましたが、こちらも10年以上前の作品のサブヒロイン。月乃さんは苦労人なところもありつつ、どっかずれちゃってる感性がいい具合にギャグにスパイスを与えるポジションでした。生真面目な声の張り方も好きよ。

 

・「花咲くいろは」より「松前緒花」

 個人的にはかな恵ちゃんが打ち立てたヒロインの歴史の中で最強なのはやっぱり緒花だと思ってます。ほんとにただまっすぐな「主人公」気質なんだけど、どこかに現代っ子っぽいちょっと斜に構えたところもあったりして。周りに変な友達が増えていったのも、放っておけない緒花の迸るエネルギーのおかげ。こういうヒロインが、もっともっとかな恵ちゃんのパワーで生み出されたらいいのに。

 ちなみに劇場版を筆頭に、「若かりし頃の皐月さん(緒花のママン)」もかな恵ちゃんが担当しており、親子二代のかな恵劇場になっているのも注目すべき部分。繰り返しのアナウンスになるが、劇場版はほんとに傑作なので全人類(TVシリーズを履修した上で)味わうこと。

 

 こういう記事を書いてると、やっぱりどこかで「声優全史」みたいなさまざまな歴史的事実をまとめたライブラリが欲しくなるなぁ。

 

 

・関連リンク集

番組感想・大正野球娘。

侵略!イカ娘 第2話 「仲間じゃなイカ? 他」

新番チェック・そふてにっ

花咲くいろは 第二話 「復讐するは、まかないにあり」

番組感想・神のみぞ知るセカイⅡ

番組感想・花咲くいろは

番組感想・僕は友達が少ない

新番チェック・織田信奈の野望

○「伊藤かな恵トークショー〜一葉落ちてかな恵の秋を知る〜」

とある科学の超電磁砲T #16

 

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コメント
無題
伊藤かな恵さんが演じているアニメキャラの中で私は「プリティーシリーズ」の総支配人・めがねぇさん(赤井めが姉ぇ)が一番好きです。
【2025/11/26 19:11】 NAME[NONAME] WEBLINK[] EDIT[]


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