最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
猿知恵全開、第12話。今回は全編秀吉メインで回り続けるお話なので、ノリが軽くて、あざとくて、いつもと雰囲気が違います。
駆け付けた左介を涙ながらの歓待で迎える秀吉。口を開けば現状への不安や自身のやるせなさがこぼれ出るが、これがまぁ、何とも壮絶な猿芝居だ。「信長が討たれたと聞いて」って、お前やがな。お前が斬ったあげくに火事場泥棒まで試みたんだろうが。しかし、そんなこたぁ誰も知らないので、諸将は着実に秀吉の膝元へと集まってきている。既に親交が深かった高山・池田に加え、左介を通じて揺さぶりをかけられた中川清秀もその立ち位置を(なし崩しで)固め、明智包囲網は万全の状態。どれだけ書状を送りつけてもなしのつぶてが続く光秀の惨状とは対照的な様子である。 こうして着実に力を付けていく羽柴軍を見るにつけ、「大大名」という餌をちらつかせられた左介も気が気ではない。義兄を餌にして秀吉の頼みを聞き届け、秀吉の落ち着かない振る舞いに振り回されつつも、なんとか自分の狙いを完遂させようと走り回る。それでも、「外様ならではの不安感」に肩身を狭くしていた織田軍の頃とは違い、「まもなく出世が待っている」と期待感溢れる羽柴軍ではのモチベーションは雲泥の差。路傍の花に心奪われようとも、「今は数寄より武だ」というので走り出せるくらいの理性は保てている様子。加えて、旗印にもはっちゃけデザインを施すなどの暴走っぷりもお見事で、ハートマークがずらりと並んだ信長仇討ち軍団は、決死の覚悟の光秀とは対照的に、ちょっとしたお祭り集団のような勢いが醸し出されそう。まぁ、個人的にはハート3つの旗印は、「ゼルダの伝説」の初期リンクのステータスみたいでおちつかねぇけどな。 猿芝居熱演中の秀吉も、とんとん拍子で進んでいくシナリオにほくほく顔。情けなく涙を見せたり、弱そうに見せて無茶な人質要求をしてみたり、かと思えば突然頭を丸めて覚悟を表してみたり。どこか人間的な胡散臭さと弱さを漂わせることが、彼にとっての処世術。「明智は正しく、立派である。しかし、立派であるからこそ、誰一人明智を信用しない」というのは、流石の洞察である。清廉であり、高尚であるからこそ、明智の狙いは誰にも届いていない。逆をいえば、見え透いた狙いがあり、そこに弱さが垣間見えれば、人々は安心してついていくことが出来る。羽柴の軍勢は、今まさにその条件を完璧に満たしつつあるのだ。その中には、かつて信長と対峙した荒木村重もいる。生き残ればこその数寄の人生。実利をとり続けるしたたかさは、武人よりも圧倒的に数寄者に分があるのだろう。 そんな数寄者の中で、一人明智の膝元に潜伏していたのは千利休である。明智から笑みを受けたところを見ると、誰一人彼が文字通り「黒幕」であることに気づいていない。数々の名品を本能寺で失ったことを考えれば茶人たる利休が裏で糸を引いていたとは考えにくいだろうが、1つ1つの「物」にこだわらずに理想型を追究する彼の思惑は、他人の理解の及ぶところではない。既に安土城がどうなるかという未来は見えている。秀吉の人を喰った猿芝居とは対比的に、利休の怪しげな目は、何も語らずに粛々と謀略を進めていく。 ただ、そんな仮面を被った利休も、真っ白に塗り替えられた安土城を見たときだけは、うっかり表情が表に出てしまっていたのが面白い。黒一色を愛する利休に反旗を翻すかのような「ホワイトキャッスル」。利休からしてみれば文字通りに「白黒付ける」必要がある最大の敵として立ちはだかったことが明示的になるわけだが、それでも、あまりのストイックさに一瞬だけ心を奪われそうになったことを後悔するあたりがやっぱり変。数寄者ってのは、本当に自分に正直で、イカした奴らばかりである。 PR |
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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