うんこにまみれた最終話。まぁ、この作品ならこのエンディングでいいんじゃないでしょうか。サブタイトルが「ベーやん」の時点でまともに終わるはずはないわけで。製品版と同じエンディングが、無駄に爽やかでひどさが際立つんですわ。
前回、モロク事件をフラッシュバックさせるかのような衝撃的な引きで涙を誘ったわけだが、この作品の最終回がお涙頂戴で終わるはずがない。アルピニストなエンジェルはグリモア奪取任務に成功したとばっかり思っていたのに、実際はそんなこたぁなかったというオチであった。佐隈さんたちからすればこれ以上ないハッピーエンドなんですが……ただ、任務に失敗したゼルエル視点からすると、こんな悲劇はないんですよ。「主」のひどいキャラクターのおかげでいかにもこの作品らしい最低のギャグにはなっているんだが、ラストシーンの家で待ってるおかんは、実は結構キツいシーンだった。「長年うだつが上がらなかった息子がようやく更正したと思っていた母親が帰らない息子を待ち続ける」っていうシチュエーションは……あ、やばい、案外心に来る。普段の生活態度でアニメ視聴時にもダメージを喰らうことがあるという、嫌な見本であった。
まぁ、そんな個人的な事情をさておくと、今回メインとなるギャグポイントは、本当に最低な連中の親玉らしい最低さを誇る「主」のキャラクター。これまで登場した天使は2人とも素敵にイラつく連中だったが、その親玉は更ムカつく最低な奴。「単に嫌な奴」の天界グループと、最低だけどなんか憎めない悪魔の対比が卑怯なぐらいに際立ってますよ。そして、「主」の中の人は無駄にいい声。誰なんだろうと思ったらあんまりアニメには縁が無い谷口節氏という役者さんなのだが、どこかで聞いたことがあると思ったら缶コーヒーボスのCMの宇宙人ジョーンズ役の人だったか。こんなベテランにうんこだのちんこだの言わせたらあきませんがな。
そして、最後に用意されたオチはベーやんうんこネタ。やってることは今まで通りなんだけど、どストレートな描写が本当に最低。ベーやんが駆け寄ってくるシーンに無駄に時間を割いているのがじわじわ来る。そして、改めて見て「うんこ」+「可愛らしいペンギン」+「神谷浩史ボイス」という奇跡の乗算キャラの破壊力を感じる。ベーやんもアザゼルも、本当に良いキャラクターでありました。
そしてやっぱり佐隈さん。いや、今回はあんまり活躍のシーンは無かったけどね。今更なんだけど、オープニングで一瞬だけ映るこの佐隈さんが圧倒的に可愛くて困る。
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