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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 「遠坂さんちの家庭事情」っていうと一気にエロ同人っぽくなるな、第10話。遠坂家の素晴らしいところは以下の3点だ。
1,娘さんが父親思いで可愛い
2,魔法が使える
3,父親の声が速水奨

 なかなか異色のエピソードとなった今回。毎回壮絶なドラマが展開されて30分が短いことで有名な本作だが、今回はメインストーリーはほぼ進行せず、外縁から世界観を補完する役割を果たすこととなった。そして、そんな「他者視点」として抜擢されたのが、まだまだ幼い遠坂凛だったというわけだ。凛ならば「stay night」を知っていれば立ち位置は理解出来るし、ある程度魔法についての素養もあり、完全に何も分からずに見るわけではないので、実に良い塩梅で冬木の町を見ることが出来るのである。

 幼い凛の目から見た要素は、大きく3つある。1つは、父親である時臣。普段のエピソードならば綺礼には軽んじられ、アーチャーには馬鹿にされ、なんだか似非貴族みたいなイメージしかない残念な奴なのだが、それでも娘さんから見たら立派なお父さん。魔法に精通してるし、娘が無茶しても懇切丁寧に問題点を指摘し、褒めることで伸ばしてくれる優しさを持っている。今回凛が助かったのは間違い無く時臣のおかげだし、凛とのコミュニケーションが柔らかかったおかげで、時臣自身の株も上がっただろう。ケイネス先生もそうだけど、この世界は「なんだかショボそうww」とか思われてる人の方が世間的には優秀だったりするんです。全部切嗣と綺礼がぶっ壊れてるのが悪いんだわ。

 2つ目の要素は、禍々しいオーラで街を混沌にたたき込んだキャスター陣営、雨生龍之介。キャスター謹製の魔法の腕輪で好き放題に幼児を誘拐し、パーティーを開催しようとしていた明るく朗らかな殺人鬼だ。今回の聖杯戦争参加者の中ではイレギュラー中のイレギュラーである龍之介だが、やはりその素体は化け物である。激烈バトルばかりが見せ場と思われがちなこの作品で、今回は彼の醸し出すドロドロしたホラー風味が素敵。最終的に幼女1人に負けてるわけなんだから本当に大したことは無いのだが、得体の知れない暗闇に飛び込んでいく凛に与えたあの緊張感は、龍之介の持つ独特の不気味さがもたらしたものだろう。

 そして、最後の1つはこれら要素の総括であるが、幼い凛が伝えたかった今回の最大のテーマは、冬木市、聖杯戦争というステージそのものの異質さである。化け物達が跳梁跋扈する聖杯戦争は、対戦者どうしには単なる「戦場」であるが、外部の人間から見れば「呪われた魔都」である。あらゆるところに魔法の痕跡が残り、一般人がどうなるかなど考えずに張り巡らされた謀略が渦巻く町。普段は見えにくいそんな異質さが、今回は凛の視点を取ることで存分に描かれた。メインシナリオを考えれば「別に要らない話」だったかもしれないが、こうして一度外からの補強が施されたことで、今後作中で描かれる要素が、更に凄絶さを増すことは確実だろう。こうしたメリハリを、きちんとシリーズ構成の中に盛り込むことが出来るのはお見事である。

 考えてみりゃさ、凛って立派な「魔法少女」なんだよね。「stay night」までを通じて、彼女は苦労こそしてるけど、あまり悲劇っぽいことには直面してないし、案外作中では一番真っ直ぐに幸せな人間なのかもしれない。これで間桐との関係性がスムースだったら本当に幸せなんだけどねぇ。

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