12月23日 ドラフト模様(ISD×3)
ピック順 【Sangriter】→【Serra】→【Thraxi】→【Alessi】→【Mei】→【Metallica】
クリスマスって、緑+赤がベースで時たま白が混ざる感じだからナヤビートなんだよね。ひょっとしたらZooなのかもしれないけど、Magicはトナカイとかあんまりいないからなぁ。サンタさんからナヤへの贈り物は、「野生のナカティル」の禁止だよ! 「壌土のライオン」を使えばいいじゃない!
さておき、そんな日でもドラフトは行われるのです。すったもんだの末にパックはようやくキープ、後はしばらく保つと思われ。いや、年末年始はしばらくドラフトは発生しないと思うけど。次にありそうな日程は……1月6日? ハードスケジュールだなぁ。
AL SE TH SA ME MT
AL ー ○ × × ○ × 2ー3 4
SE × ー × × × ◎ 1ー4 5
TH ○ ◎ ー × ◎ ◎ 4ー1 2
SA ○ ◎ ◎ ー × ○ 4ー1 1
ME × ◎ × ◎ ー ○ 3ー2 3
MT ○ × × × × ー 1ー4 6
1位 【Sangriter】 青緑 <閉所恐怖症
嵐霊 戦場の霊>
ピック中に、「俺の欲しいカードが全部流れてくるんだけど、ひょっとしてみんなして俺のことを釣っているのか?」とよく分からないテンションの上げ方をしていたデッキ。何をそんなに盛り上がっているんだろう、と思ってたけど、気づいたら優勝してた。宜なるかな。デッキのカラーリングは青緑。世間的なアーキタイプ区分では青緑というと「発掘」と呼ばれるスタイルが一般的だが、このデッキがフィーチャーしたのは、意外にも青のゾンビ側ではなくて緑の陰鬱サイド。早いターンに召喚した「縫い合わせのドレイク」などの無体なステータスを利用して5ターン目の「捕食」で相手を処分し、そのまま5/5の「ただれ皮の猪」に繋いだり、「縫い師の見習い」を使って「ソンバーワルドの蜘蛛」を4/6に仕立て、さらにそれが「幽体の飛行」で6/8飛行になって殴りかかってきたり。「捕食」による除去に加えて青からは「静かな旅立ち」「幻影の掌握」「閉所恐怖症」×2と対応力も高く、緑のサイズとの組み合わせが別の角度からも最強クラスであることを見せ付けた。楽しそうだったなこん畜生。
2位 【Thraxi】 白緑 <修道院の若者 アヴァシンの巡礼者
ケッシグの狼の地>
公式サイトでくどいくらいに力説されているのは、「とにかくこの環境は速い」ということ。1マナでも軽いことが正義であって、どれだけ強くとも5マナ以上に価値は無いと、毎週のように繰り返している。そこで、「本当なんだろうか」と確認するために挑んだのがこのデッキ。区分としては「旅の準備」デッキにしたかったところなのだが、今回1枚も登場しなかったので、アーキタイプとしては「白緑人間」と言ったところだろうか。「宿命の旅人」や「無私の聖戦士」からスタートし、マナカーブの膨れあがった2マナ域は「アヴァシン教の信者」×3か「修道院の若者」「ガツタフの羊飼い」を切り出し、3ターン目に至れば「上座の聖戦士」か「深夜の出没」。後は3枚集まった「戦慄の感覚」で強引に防衛線を切り崩して、本当に最速でゲームを決めに行く狙いだ。ピックを終えた時点で思ったよりクリーチャーが集まっていなかったのはショックだったが、結果は伴ったので、適当に軽いカードをかき集めるだけでもそれなりに勝てるんだな、というのは実感出来た。マナカーブ最後尾に置いた「排水路の汚濁」が、今回やたら出てきたラスゴ系スペルに睨みを利かせてくれたのがナチュラルシナジー。ようやくあのカードが使い切れたのは嬉しい限りだ。
3位 【Mei】 青白 <カラスの群れ 不可視の忍び寄り 縫い合わせのドレイク>
こちらは青白のビート。これも一般的なアーキタイプであり、「深夜の出没」「戦慄の感覚」といったパーツは上記の私のデッキと同じような効果を持つ。そして、普通は青白ビートといえば「声無き霊魂」や「礼拝堂の霊」などがベースになるところだが、今回はそうした白フライヤーが枯渇しており、かわりに主線を担ったのが、お家芸である「不可視の忍び寄り」だ。なんとかの一つ覚えとも揶揄されていた「好奇心」コンボで手数を稼ぎ、使った装備品は「穿孔の刃」。うん、まぁ、やっぱ「肉屋の包丁」の安心感には到底及ぶものじゃなかったみたいだけどね……それでもやっぱり怖いんだから、装備品さえ張れれば何だっていいんだよな、あいつ。
4位 【Alessi】 黒赤 <
冒涜の行動 礼儀正しい識者 グリセルブランドの信奉者>
こちらのアーキタイプは「赤黒吸血鬼」と呼ばれる部類のもの。まぁ、普通のタイプ分けだと、「パーツが安く集められるのが売り」っていう点だけが褒められて、強さでは上位に行きにくいデッキだけどね。今回はそこまで強く吸血鬼に寄っているわけでもないし、メインになるのは5マナに到達した後の「モークラットのバンシー」や「燃え投げの小悪魔」だから、どっちかというと「赤黒コントロール」という方が正しいのかもしれない。主な戦術は「裏切りの血」が「グリセルブランドの信奉者」「スカースダグの信者」「祭壇の刈り取り」などでハッスルすること。序盤に押されても「冒涜の行動」があるので何とかなるのはありがたいところか。でもまぁ、限界はあるんだよね。今回もまた、「夜の犠牲」の頼りなさを再確認したみたいです。
5位 【Serra】 赤白 <幽体の乗り手
神聖なる報い 轟く激震>
こちらのアーキタイプは……あんまり無いな。強いていうならボロスビート。我々のコミュニティ言語でいうなら「ボロスフレイル」と言ったところだろうか。ここまでフレイルの動向に注目する集団はそうそうおるまいな。このデッキの場合も「軽さ」に焦点を当てており、代表するカードは「貫かれた心臓の呪い」×3だろう。これに「幽体の乗り手」「交差路の吸血鬼」「村の鉄鍛冶」といったウィニーの友が頑張ることで、線が細くても殴り切れればいいじゃない、を地でいく構成。セオリー通りならば勝てるタイプのはずなのだが、難点としては、クリーチャーに寄っているために「戦慄の感覚」のような「通す」カードが不足していた部分だろう。「夜鳥の手中」とか「農民の結集」あたりがあれば引き締まったと思うのだが、除去に分類されるカードが「轟く激震」「叱責」、そして「神聖なる報い」と、何だかデッキとかみ合わないものになってしまっていた。今日の一言は、「あんなのラスゴじゃねぇ」。
6位 【Metallica】 黒赤 <
クルーインの無法者 血の贈与の悪魔 スカースダグの高僧>
アーキタイプで言うと……強いて分類するなら「貧乏黒」。1引き全てがレアで、唯一レアゲーが展開出来るだけのコマが揃ったのに「貧乏」ってのも妙な話だが、「スカースダグの高僧」以外はそこまで活躍した姿が見られなかったので、どうしても貧乏要素の方が目に着く。具体的には「マルコフの上流階級」や「朽ちた沼蛇」などに「陰惨な醜さ」を貼り付けてのビートや、「荘園の骸骨」「脳ゾウムシ」などで堪えるはかなさ。よく「黒は爆弾レアが出たときに仕方なく行く色」という文句を目にするが、こういう展開を見ていると、確かに「爆弾レアがあっても行きにくいわ」とすら思えてしまうのが悩ましい。やっぱりオーラに頼ろうとするとろくなことにならないな。あ、そうだ、試合後に言おうとして忘れてたことを今書いておくね。「その脳ゾウムシ、突っ立ってるだけなら殴った方が良いよ」。
【Sangriter】(青緑)→【Serra】(赤白)→【Thraxi】(白緑)
↑ ↓
【Metallica】(黒赤)←【Mei】(青白)←【Alessi】(黒赤)
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