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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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Act of Treason 反逆の行動 (2)(R) C (いろんなとこから再録)

ソーサリー

対象のクリーチャーをアンタップし、ターン終了時までそのコントロールを得る。それはターン終了時まで速攻を得る。

 ど定番。一点豪華主義のテーロス世界ではこの手のパクり呪文は決戦兵器になり得たが、今度の世界はどうかなぁ。一応、変異クリーチャーをパクると正体を見ることは出来るので、そういう呪文として運用することも不可能ではない。今回、相手の変異の中身を見る手段はこれを含めて3枚(「煙の語り部」と「鮮明のレンズ」)なので、一応意味はある……か? 今回はスゥルタイにクリーチャーサクりエンジンも点在するので、そのあたりの小技が前提かなぁ。

 

Ainok Tracker アイノクの足跡追い (5)(R) C

クリーチャー・猟犬、スカウト

3/3 先制攻撃 変異(4)(R)

 使いやすそうな中堅変異クリーチャー。5マナで解除はこの世界のルール通りだが、先制持ちなのでその後の戦闘を優位に運びやすい。相手の接死、再生、パワー増強などを潰せるからだ。ただ、6マナ素出しの選択肢は流石にキツいので、変異クリーチャーとしての柔軟性はあまり無いかもしれない。多少使いにくいと思っても、そのもふもふっぷりを見て我慢してあげるのが無難な付き合い方。

 

Arc Lightning 弧状の稲妻 (2)(R) U (ウルザズサーガより再録)

ソーサリー

〜は、対象の、1つか2つか3つのクリーチャーとプレイヤーの組み合わせに、3点のダメージを割り振って与える。

 なんと、ウルザズサーガ以来16年ぶりの再録となるベテラン火力である。まぁ、同型再版の「炬火の炎(M14)」があったので全く懐かしさはないのだけども。利便性は歴史が証明した通りであり、3マナ火力としての柔軟性はトップレベル。リミテッドでは何を差し置いても出番のある火力だ。今回ボロスカラーに用意されたトークン量産系呪文にもよく刺さるし、今回はサイズの大きなクリーチャーの登場が(レアを除けば)割りと遅いので、これ1枚で足りる期間がそこそこ長いのである。変異を焼く時に、2点で足りると思うか、3点与えておいた方がいいかは悩むところやな。

 

Arrow Storm 矢の嵐 (3)(R)(R) C

ソーサリー

〜は対象のクリーチャーかプレイヤーに4点のダメージを与える。

強襲 - 〜は代わりに5点のダメージを与える。このダメージは軽減出来ない。

 硫黄の流弾(ISD)」の陰鬱部分を強襲にリメイクしたような火力だが、当然この世界全体の強さを加味してかなりデチューンされている。ソーサリーになったのがまず難点だし、5マナ4点ってのもそこまで褒められた値ではない。まー、リミテッドなら文句は無いし、プレイヤーにも飛ぶので最後の一押しとしてカウント出来るのだから引く価値は充分にあるのだけども。更に強襲ボーナスがつくと1点上昇した上で軽減もされなくなる。ただ、今回軽減スペルはレアの「跳ね返す掌」以外に存在していないのであんまり意味は無い(呪禁やプロテクションをつけられるとそもそもフィズる)。

 

Ashcloud Phoenix 灰雲のフェニックス (2)(R)(R) M

クリーチャー・フェニックス

4/1 飛行 変異(4)(R)(R)

〜が死亡した時、それを裏向きで戦場に戻す。

〜が表向きになった時、〜は各対戦相手に2点のダメージを与える。

 なかなか面白い効果で変異を有効利用したこの世界のフェニックス。4/1飛行という頭でっかちのステータスは「とりあえず死んでみよう!」という気楽なお誘いであろうが、うっかり相手が空中への防御を怠っている場合にはそのままゲームが終わるパワーでもある。まぁ、「火翼のフェニックス(M13)」が活躍したって話は聞かないので、この脆さはあまり構築向きではないのだろうけども。そして、一度死んだならそこからがフェニックス魂の真骨頂。なんと全自動で墓地から戻ってくるという未だかつてないレベルの帰還能力を持つが、そこから帰ってくる姿は単なる2/2。そして、変異解除は6マナとやたら重いので、正体を現す前に殺されてしまうとそこから復帰することはない。1回だけ蘇生する分には無料だが、2回目以降の復活コストは結局6マナかかるっちゅうことである。そうしてみると、これって割と普通のクリーチャーな気もする。一応表向きになったら2点とかいうボーナスはあるが……どっちかっていうとマナに融通が利くコントロール向けのカード? 流石に悠長過ぎるよなぁ。

 

Barrage of Boulders 石弾の弾幕 (2)(R) C

ソーサリー

〜はあなたのコントロールしていない各クリーチャーに1点のダメージを与える。

獰猛 - このターン、クリーチャーはブロック出来ない。

 今回の「微震(8ED)」枠にして、今回のブロック禁止呪文枠でもある。「洗い流す砂」先輩が割と活躍したおかげで忘れがちだが、この2つの枠はそこまでメインで入れたいカードではなかった。相手次第でサイドインされるか、「弱くはないんだろうけど……」と悩んだ上で結局スロットが空かなくて入らないことも多かった。それならいっそ、1枚のカードで両方出来るようにしてしまえばどうか。序盤にタイミングがあえば相手陣営をお掃除するのに使えるし、序盤にタイミングが無くて持てあましても、最後にフィニッシュブローとして使えるようになる。獰猛ボーナスという制限はあるが、「パワーの高いクリーチャーが出た上でブロックもされない」なら理にかなっているのである。ポイントは、どちらの効果もコモンにしては性能が良いこと。火力部分は「洗い流す砂」と同じで相手だけ、フライヤーにも届く。ブロック禁止部分も余計な制限無しで全ての相手を潰すことが出来る。これだけやれるなら、メインでも1枚くらいスロットをあけておく価値はあるのじゃなかろうか。

 

Bloodfire Expert 沸血の熟練者 (2)(R) C

クリーチャー・イフリート、モンク

3/1 果敢

 「沸血/Bloodfire」というのは、アポカリプスで登場した赤のコモン、アンコモン、レアのサイクル。自身をサクるとパワー分のダメージを回りにばらまくのが共通仕様で、レアの「沸血の巨像(10ED)」は基本セットへの収録実績もある。ただ、残念ながらこの世界の沸血は全然関係無く、どうやらジェスカイに参戦しているイフリート軍団についている看板のようである。で、そんな紛らわしいクリーチャーの1体目は、シンプルな前のめり果敢。ステータスとしては白の「ジェスカイの学徒」の裏返しになっているが、当然のごとく1マナ重たい。パワーの高いクリーチャーだから強いよね! と言いたいところだが、果敢クリーチャーなんだから大事なのはきっちり殴れる安定感。こいつは仮に1回果敢してもタフネス2どまりで、変異を越えられないのはいかがなものか。回避能力を与える手段があればいいのだが、このセットには「飛行術の探求(RTR)」みたいなしっくり来るパートナーはいないんだよね。……変異で、いいかな……。

 

Bloodfire Mentor 沸血の導師 (2)(R) C

クリーチャー・イフリート、シャーマン

0/5

(2)(U)(T):カードを1枚引き、その後手札を1枚捨てる。

 続けて沸血。ただ、上の沸血との共通点は種族以外特に無い。区分としては「他の色の起動マナ」シリーズの1体である。起動するのはルーター能力。3マナと無駄に重いが、最近のコモンじゃこのくらいが相場のようである。これでも「研究助手」よりは安いのだが……ルーターもお高い能力になってしまったなぁ。それ以外の部分は0/5という一切殴る気のない壁ステータスなので、本当に「どうしてもルーターしたいか否か」で判断するしかない。イゼットカラーを含む氏族(ジェスカイ・ティムール)でこの能力が積極的に欲しい理由ってあるかな……。探査狙いのグリクシスコンとか?

 

Bring Low 打ち倒し (3)(R) C

インスタント

〜は対象のクリーチャーに3点のダメージを与える。そのクリーチャーに+1/+1カウンターが置かれていた場合、代わりに5点のダメージを与える。

 おそらくこれが一番使いやすいコモン火力だろう。4マナで3点インスタントは普通だし、殺しにくそうなアブザン軍団には高効率なダメージをはじき出す。今回は驚くべき事に、赤単色だと1マナ、2マナの「軽い火力」が一切存在していない。本当に、「出したばかりの変異を簡単に殺す方法」が極限まで削られているのである。おかげで普段の環境とは除去の揃え方の感覚が全然違うものになると思われるので、この火力は普段の「4マナ火力」とは異なった存在感を持つはずだ。この不思議なセットデザイン、慣れるまでは暫くかかりそうだなぁ。

 

Burn Away 焼き払い (4)(R) 

インスタント

〜は対象のクリーチャーに6点のダメージを与える。そのクリーチャーがこのターンに死亡した時、そのコントローラーの墓地のカードをすべて追放する。

 更に火力。そしてこちらは5マナのインスタントである。4マナの「打ち倒し」との差別化はあまり図られていないが、こちらはアンコモンなので、1マナ重い代わりに6点も飛ぶのでほぼ確定除去として運用出来る。並べて見ると今回の火力は「弧状の稲妻(3マナ)」「矢の雨(5マナ)」「打ち倒し(4マナ)」そしてこれ(5マナ)の4枚である。すげぇな。おまけモードはスゥルタイ殺し。必死に墓地を肥やしたところで、これでボーン。ニッチな対策カードではあるが、はまるとマジで死活問題になるから侮れない。スゥルタイ狙いの人は、このカードが出ていないことを祈ろう。

 

Canyon Lurkers 峡谷に潜むもの (4)(R) C

クリーチャー・人間、ならず者

5/2 変異(3)(R)

 バニラ変異サイクルの赤。サイクル中最軽量の4マナで解除出来るのだが、なんと、サイクル中唯一のタフネス2。つまり、解除しようがすまいが結局変異相手に相打ちになるという……。でもまぁ、これは求めているものが違うのだから仕方ないだろう。この手の「死んでもそんなに悔しくない」変異は、3ターン目に出して先攻ならとりあえずアタック、後攻なら相手アタッカーを止めるかどうか考える(この世界には「乱打する岩角獣(ONS)」のように4ターン目に一方的に屠ってくるクリーチャーは存在しないので、相打ち、もしくはどちらも死なない展開には持ち込める)。普通は「変異解除すればもうちょっと活躍出来るし、どうせ相手も4ターン目に変異解除はしないよな……」というのでスルーされることの方が多く、防御側の変異がほんとにどうでも良い場合にだけブロックされる。つまり「4ターン目に変異は案外通る」のである。そして、通った時こそこいつの真骨頂。唯一与えられた4マナというコストを活かし、相手に5点をたたき込むのである。なるほど、理にかなっているではないか。 *なお、「4ターン目変異は」云々はたった今私が適当に妄想しただけの個人の感想です。この環境の性格を保証するものではありません。

 

Crater’s Claws 火口の爪 (X)(R) R

ソーサリー

〜は対象のクリーチャーかプレイヤーにX点のダメージを与える。

獰猛 - 代わりに、〜は対象のクリーチャーかプレイヤーに、Xに2を加えた点数のダメージを与える。

 このセットのX火力。クリーチャースペックの向上のせいでどんどん立場が弱くなっているこの業界、「猛火(10ED)」に何らかのおまけを付けることでレアとして売り込みをかけてくるのが基本的なスタイルだが、確実性を上げたり再利用を可能にしたり、色々やっても「リミテッドでありがたい」止まりであり、構築に食い込むには嘘みたいな無茶苦茶をする必要があった。そんな業界に風穴を開けるX火力がまた1枚!…………開くかな、風穴。まぁ、条件さえ満たせば1マナで撃ってもソーサリー2点火力になるのって悪くない。むしろ2マナ3点とか3マナ4点みたいな低マナ域で意味が出そうなので、X火力としての矜恃はどうやねん、という気もする。

 

Dragon Grip 龍の握撃 (2)(R) U

エンチャント・オーラ

エンチャント(クリーチャー)

エンチャントされたクリーチャーは、+2/+0の修正を受けるとともに先制攻撃を持つ。

獰猛 - あなたは〜を瞬速を持つかのように唱えても良い。

 暴力団花山組二代目組長、花山薫。彼の生まれながらの身体能力は凶器であり、中でも抜群の握力を使った独自の技は「握撃」と呼ばれ、相手の筋肉を破裂させる恐ろしい技である。そんな花山リスペクトなのかどうかは定かじゃないが(?)、龍の爪をシンボルマークに持つティムールも、充分にその握撃魂をその身に宿している。パワー増強と先制攻撃の組み合わせは「稲妻の鉤爪(M14)」などでお馴染みの赤の必殺オーラの系譜。「鉤爪」に比べるとパワー修正が1少ないが、その分獰猛ボーナスでインスタントトリックとして使用可能となる。他の獰猛とちょっと違うのは、この能力は唱えるタイミングを変更するものなので、一度キャストしてしまえばパワー4以上のクリーチャーがどうなっても効果に影響が無くてちょっと安心である。別に瞬速ボーナスを享受せずとも、4ターン目に変異にはって突っ込ませるだけでも充分な影響力があるし、それでパワーが上がれば次の獰猛にも繋げやすくなる。攻めるにも守るにも、積極的に取っていきたい良いカード。

 

Dragon-Style Twins 龍流派の双子 (3)(R)(R) R

クリーチャー・人間、モンク

3/3 二段攻撃 果敢

 大胆かつストレートに果敢能力を売りにする謎の双子武芸家。3/3二段攻撃は同じレアの「グリセルブランドの猟犬(AVR)」で考えると大体4〜5マナくらいのコスト域であるから、更なる可能性を与えられてこの設定なら、レアとしては標準値くらいだろうか。出来ることならトランプルとパワーが上がる呪文で果敢を誘発させてウハウハしたいところ。ベストマッチは緑に収録された「熊の覚醒」で、3マナで7/7二段攻撃果敢が突っ込むことになる。飛行を与えてもゲームが終わるので、アブザン、マルドゥ系で白と組み、なんらかの方法でカウンターをのせられれば「アブザンの鷹匠」で4/4二段攻撃フライヤー。色々尽くしてあげたくなるレアですね。

 

Goblinslide ゴブリンすべり (2)(R) U

エンチャント

あなたがクリーチャーでない呪文を唱えるたび、あなたは(1)を支払っても良い。そうしたなら、1/1で速攻を持つ、赤のゴブリン・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。

 ノンクリーチャー応援エンチャントの赤は、「ノンクリーチャー呪文ばかりだと殴る人員が確保出来ないよー」という問題を根本から解決しに行く意欲作。どんな呪文も気付けばゴブリン。ご丁寧に速攻も持っているので、戦闘前に使えばまるで「ブリマーズ」のようにアタッカーが突然増えるイメージになる。1マナの追加で出てくるトークンなので恩恵は最低限。こいつ自体が果敢を持っているわけではないので、「ノンクリーチャー呪文だらけのデッキ」がこれ1枚で完結するというわけではなく、基本的には地上のチャンプブロッカーなどを増やす補助的な役割となる。このコストと手間を考えるとトークン3体は出さないと元が取れないので、それが安定して実現出来るかどうかが損得分岐点だろうか。また、ジェスカイには「内向きの目の賢者」や「真珠の達人」といった全軍に影響するカードもいくらか用意されているので、そうした人海戦術を狙うならば先んじて押さえておけば戦略に一貫性が出る。「飛鶴の技」や「戦場での猛進」のように対象を取らないパワーアップ呪文なら、唱えて解決前にトークンが出てくるので、ちゃんとその呪文の恩恵に与れるようになっているのだ。

 

Horde Ambusher 軍団の伏兵 (1)(R) U

クリーチャー・人間、狂戦士

2/2 変異(手札から赤のカードを1枚公開する)

〜がブロックするたび、〜はあなたに1点のダメージを与える。

〜が表向きになった時、対象のクリーチャーはこのターンブロック出来ない。

 手札公開変異サイクルの赤は、2マナ2/2にデメリットがついた、いわゆる「赤熊」の一種。「ゴブリンの略奪者(9ED)」と違ってブロックに参加しようと思えば問題無く出来るのだが、その際にちょっとだけ痛いらしい。まぁ、この程度のデメリットならそこまで大きな悩みでもないし、攻撃している分には何の問題も無いので、普通に熊として2ターン目に出すマルドゥらしい迅速モードはアリだろう。多少低マナ域に余裕があるなら、完全にデメリットを消し去った変異モードで1ターン遅れて出す選択肢もある。こちらの場合、迅速さは落ちるがデメリットが無くなるのでブロッカーとしての運用がより安全になり、更に変異解除からの押し込み能力がきっちり噛み合っていてナイス。2ターン目以外ならやっぱり変異で出すことになるね。




Hordeling Outburst 軍族童の突発 (1)(R)(R) U

ソーサリー

1/1で赤のゴブリン・クリーチャー・トークンを3体戦場に出す。

 シンプルなようで割と破格のトークン生産スペル。トークンで数を増すのは白と赤の得意技だが、よりクリーチャーの質に優れるはずの白でも、ベースとなるのは「隊長の号令(M13)」の4マナ3体ラインである。赤単体で見れば、ゴブリン4体の「ゴブリンの結集(RTR)」が5マナだったのだから、3マナ3体はこれだけで充分戦線が構築出来る量といえる。数を増やした後にどのように攻められるかはまだはっきりと見えないところだが、やっぱり手っ取り早いのは基本セットっぽく「ラッパの一吹き」で押し込む戦術ってことになるだろうか。最悪殴れずとも、消耗品と割り切って「3回強襲が誘発出来る装置」と見ることも出来る。色々とデッキのいじり甲斐がある楽しいカードだ。

 

Howl of the Horde 軍族の雄叫び (2)(R) R

ソーサリー

あなたがこのターンに次にインスタントかソーサリー呪文を唱えるとき、それをコピーする。あなたは、その対象を新たに選んでも良い。

強襲 - あなたがこのターンに次にインスタントかソーサリー呪文を唱えたとき、それを追加でコピーする。あなたはその対象を新たに選んでも良い。

 炬火のチャンドラ(M13)」の能力に、強襲でおまけを付けて単品出荷。赤は呪文のコピー能力が青と並んで多い色で、微妙に設定は違うがインスタントの「高まる復讐心(DKA)」や「余韻(M13)」は似たような効果である。今回「スタックにある呪文をコピーするインスタント」ではなく「次の呪文を倍加するソーサリー」の形で与えられたのは何故かよく分からないが、強襲をつける手前、どうせ自分のターンで使うんだろ、みたいな印象の調整があったのかもしれない。相変わらずこの手の呪文は「コストが必要だからコピー元の呪文唱えるのが大変」という共通の悩みを抱えており、先輩たちより1マナ重いこの呪文はその制限がいっそう厳しくなっている。そもそも同じ呪文の効果を増やしたいならコピー呪文でなくて元のカードを増やせばいいのであって、わざわざこれを使う積極的な動機はあまり見出せない。一応このカードは強襲で2倍になることでアドバンテージ要素を盛り込んではいるが、そこまでしてもあまり魅力があるとは言えないだろう。可能性があるとしたら、「コストを1回だけ払えるが2回目以降が困難な呪文」を唱える場合が考えられる。それってどんな状況やねん、と普通の環境なら一蹴されるが、この世界には代替コストの探査がある。探査持ちのヘヴィーコスト呪文がコピー出来るなら、この設定にも意味はあるかもしれないってわけだ。墓地を8枚削って、合計5マナで「死の投下」3回分。クリーチャー6体サクって下さい。

 

Jeering Instigator 嘲る扇動者 (1)(R) R

クリーチャー・ゴブリン、ならず者

2/1 変異(2)(R)

〜が表向きになった時、それがあなたのターンであるなら、対象のクリーチャーをアンタップし、あなたはターン終了時までそのクリーチャーのコントロールを得る。そのクリーチャーは、ターン終了時まで速攻を得る。

 「反逆の行動」内蔵変異。与えられた能力は完全に基本形であり、それ以外の素体も2マナ2/1ゴブリンとすこぶる普通なのであんまりレアっぽくないのだが、その分余計な追加料金がかからない設定になっているので、普通の「反逆の行動」よりも汎用性は高そうだ。一応自分のターン限定とはいえインスタントで使えるというちょっとした強みもあり、例えば予想外の相手のトリックで戦闘に負けそうなところを救ったりは出来る。逆に難点は、この手のスペルにありがちな「これさえ引けば勝てる!」というシチュエーションで今引きしちゃうと、無駄に6マナもかかってしまうこと。何にせよ、元のスペルがコモンで収録されてるわけで、あんまりレアっぽくはないな。

 

Leaping Master 跳躍の達人 (1)(R) C

クリーチャー・人間、モンク

2/1

(2)(W):〜はターン終了時まで飛行を得る。

 「他の色の起動型能力」シリーズ。ご多分に漏れず、割と弱い。白マナで飛行を得るのはちょっと珍しい設定だが、赤→青は既に「沸血の導師」のルーター能力で埋まっているので、残った枠は白で空を飛ぶしかないのである。2マナパワー2の価値は他の環境よりも低いし、空を飛ぶためのマナも決して軽いとはいえない。ちょっと前の世界だったら同じコモンで(1)(W)(R)の速攻フライヤーがいたわけでねぇ……。デッキに入らないに越したことはないだろうよ。

 

Mardu Blazebringer マルドゥの炎起こし (2)(R) U

クリーチャー・オーガ、戦士

4/4

〜が攻撃かブロックを行った時、戦闘終了時に〜を生け贄に捧げる。

 自分の身体に火をつけて相手に飛び込んでいくという、悲しい特攻隊員。「火をつけて戦場に飛び込む」って、相手に与えるダメージが大したことない割に致命的な気が……。この世界のオーガは基本的に「獣なみの知性しか持たない」ので、マルドゥの中でも「普段は鎖に繋いでおく」レベルの扱い。戦場でもこんな扱いの使い捨て兵器にされているのでちょっと可哀想である。似たイメージの種族であるオークなんか氏族のカンにまで登り詰めたというのになぁ。とにかく何をしても死ぬので、ちょっとした火力扱いのクリーチャー。青にはこれの飛行バージョンだった「濃霧の精霊(10ED)」なんてのが存在していたので、ただの地上クリーチャーだと損した気になるが、これはこれで悪いことはない。わざわざブロックするのも馬鹿らしい、ってんでスルーされれば3マナ4点火力だし、ブロックされたらされたで、一応除去として機能したことになる。そしてその副産物として「1回殴った」という既成事実が得られるため、強引に強襲を発動させることが出来るようになるのだ。どう考えてもリソースでの損は避けられないので刹那的な存在ではあるが、上手く使いこなせればちょっと嬉しいタイプのカード。しかし、このレベルでアンコなのか……。

 

Mardu Heart-Piercer マルドゥの心臓貫き (3)(R) U

クリーチャー・人間、射手

2/3 

強襲 - 〜が戦場に出た時、〜は対象のクリーチャーかプレイヤーに2点のダメージを与える。

 強襲のお目見えとなったカード。赤いカードの基本理念としての、「とりあえず新しいシステムがあったらショックにしろ」というやつだ。場に出たら2点は「ギトゥの投石戦士(ULG)」から「残忍なレッドキャップ(SHM)」まで、いつだって人気商品に違いない。条件はあるが、マルドゥならば先行してナンボ、こいつがいれば不自然にアタックも不自然じゃないかもしれないし、とりあえず変異で殴っておけば相手もきっと困るはず。かつての「スカークの猛士(ONS)」のように、基本戦術としてカウントしていきたい。

 

Mardu Warshrieker マルドゥの戦叫び (3)(R) C

クリーチャー・オーク、シャーマン

3/3

強襲 - 〜が戦場に出た時、あなたのマナ・プールに(R)(W)(B)を加える。

 攻めのマルドゥの割に知性派な、ちょっと不思議な効果を持つクリーチャー。4マナで出して3マナ生む3/3といえば、「時のらせん」環境でストーム稼ぎに貢献してくれた名脇役「石炭焚き(TSP)」と同じ設定で、こちらは強襲制限がついた代わりに色マナサポートの役割も果たしてくれる。役割として単にマナの数が増えりゃいいのか、色が安定することを重要視するのかで使い方は変わってくるが、例えば山しか引けてない状態で、手札に特に白や黒のカードが無い場合にコイツをさっさと展開してしまうかどうかは難しいところ。リミテッドだと4ターン目に追加の3マナを上手く使うのも案外難しいが、とりあえず変異しておけばいいのか。おまけについては深く考えず、とりあえず「峡谷のミノタウルス」として押さえておいて、マナは使えればラッキー程度か。

 

Monastery Swiftspear 僧院の速槍 (R) U

クリーチャー・人間、モンク

1/2 速攻 果敢

 1マナクリーチャーとは思えない破格の設定を受けた数少ない期待枠。1マナ1/1で速攻というのが赤の「優れた人材」であったはずなのに、このクリーチャーはタフネスがあがり、更に能力も1つおまけしてもらった。イメージとしては、発動条件が変わった「鋳造所通りの住人(M15)」みたいなもので、あちらは後続のクリーチャーを繋げることによって1マナ以上の働きをし、こちらはクリーチャー以外のカードを使い倒すことで爆発力を増す。つまり、クリーチャー依存度の低いバーンデッキでフル回転させられるということである。赤は定番クリーチャーである「ラクドスの哄笑者(RTR)」がいよいよ退場するので、その後釜の1人として期待がかかる。

 

Sarkhan, the Dragonspeaker 龍語りのサルカン (3)(R)(R) M

プレインズウォーカー・サルカン

<+1>:ターン終了時まで、〜は4/4で飛行と破壊不能と速攻を持つ、赤の伝説のドラゴン・クリーチャーとなる。(プレインズウォーカーで無い間、忠誠カウンターは失われない)

<-3>:〜は対象のクリーチャーに4点のダメージを与える。

<-6>:あなたは「あなたのドローステップの開始時に、追加で2枚のカードを引く」と「あなたの終了ステップの開始時に手札を捨てる」という紋章を得る。

【4】

 さぁ、いよいよ登場、このセットの主人公となるサルカンさんだ。彼が最後に登場したのはエルドラージ。敬愛していたボーラス様に「ウギンの目を見張っててよ、なんかあるかもしれんし」とそそのかされ、うっかり者のジェイスたちとすったもんだした結果1つの次元を滅ぼすきっかけになっちゃった悲劇の人だ。あれ以来、サルカンは「ボーラスさんは私のことを都合のいい駒として利用しただけだったのね……」と、捨てられた愛人みたいにやさぐれてしまい、「世界にはもっといいドラゴンがいるに違いない」と彷徨っていたら、精霊龍ウギンの声が聞こえたとか聞こえないとか、そんな漠然とした脳内メッセージを頼りに故郷であるタルキールに帰ってきたところである。

 さて、そんな新サルカンであるが、相変わらず癖のある仕上がり。5マナのプレインズウォーカーなのだから、世間的には緑アジャニやら新ニッサのようにガチでヤバいレベルが期待されるわけだが、サルカンはオンリー我が道なのでなかなか丸く収まってくれない。1つ目の能力は全く自分を守る気が無い前のめり能力で「俺がドラゴンだ」と気を吐く。5マナで4/4速攻を持つ破壊不能のドラゴンが出せるのだから大体「大翼のドラゴン(AVR)」くらいのイメージ。次のターンも続けて殴れたら純粋に「刃の翼ロリックス(ONS)」クラスだが、自分を守る気はさらさらないので、返す相手のターンでお亡くなりになる可能性は割と高い。他方、小マイナスは純粋な除去なので自分を守る能力と言えるが、こちらはマイナス3とコストが大きく、「ラルさんだったら初期忠誠値で2回起動出来たのに……」とどうしても他のカードと比較してしまう。次のターン以降に生き残れれば空飛ぶ「火炎舌のカヴー(PLS)」みたいなものなので悪くない動きではあるが、5マナだから最低限だ。最終奥義に関しては……何故捨てる。この捨て鉢感はいかにも赤いプレインズウォーカーであるが、まさかの「生態融合帽(7ED)」。まー、赤い攻め気のデッキで毎ターン3枚引けりゃターンエンドに捨てても問題無いだろうが……そんなデッキが悠長に忠誠溜まるまで待てるかな。

 どうも、今までのプレインズウォーカーと同じだと考えるとあかん気がするので、これはもう「色々おまけがついた5マナのドラゴンクリーチャー」だと思った方がいい。出したターンは破壊不能が確定するので4ダメージは固いし、次のターンは忠誠5の状態で相手に対処を迫るので、殴りながら相手の手を拘束出来る。さらに劣勢の場合にはソーサリー火力になるモードもあるわけで、きちんとプレインズウォーカーとしての柔軟性は生きている。今までに無いタイプなので一瞬戸惑うかもしれないが、使えるデッキがちゃんと選んであげればサルカンは羽ばたける。とりあえず「嵐の息吹のドラゴン」とのスタメン争いからどうぞ。

 

Shatter 粉砕 (1)(R) (いろんなとこから再録)

インスタント

対象のアーティファクトを破壊する。

 実は「ミラディンの傷跡」以来なので案外久しぶりなんだぜ(つまり、現スタンでは使えなかったってことなんやな)。この世界は流石にサイドボードスタートでいいよな。ひょっとしたら相手の「軍旗」破壊してイラッとさせられるかもしれないけど。

 

Summit Prowler 山頂をうろつくもの (2)(R)(R) C

クリーチャー・イエティ

4/3

 ザ・バニラ。クリーチャータイプは1体孤立のイエティである。ま、こんだけ野生の王国ならイエティくらいいてもおかしくないかな。どう見ても牛っぽいステータスであるが、このステータスが案外馬鹿に出来ないことは、現在のリミテッドでもちょいちょい味わうことである。うまくいけば変異2体をなぎ倒せるかもしれないわけで、ひょっとしたら牛以上の活躍を見せるかもしれない。普通のバニラを見て「期待出来る」って言えちゃうのもどうかと思うけど。

 

Swift Kick 素早い蹴り (3)(R) C

インスタント

対象の、あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+1/+0の修正を受ける。それは、対象の、あなたのコントロールしていないクリーチャーと格闘する。

 この世界は「素早い蹴り」だの「凶暴な殴打」だの、いつも以上に肉体言語が捗る環境ですね。まぁ、実際どっちも格闘スペルになってるわけだが。4マナとやたら重たい格闘スペルの割に、独自のボーナスはそこまで大きくない。一応インスタントという利点はあるものの、「セテッサ式戦術」や「槌の一撃」と比べると目の前が真っ暗になるレベルである。まぁ、一応その名が示す通りにジェスカイ戦術とのかみ合わせは悪くないので、そのあたりのシナジーを上手く狙っていきたい。果敢持ちを対象にこれを使ってブロッカーを排除してから殴れば+2の修正だしね。

 

Tormenting Voice 苦しめる声 (1)(R) C

ソーサリー

〜を唱えるための追加コストとして、手札を1枚捨てる。

カードを2枚引く。

 野生の勘(M14)」の色拘束が緩くなった呪文。「野生の勘」自体は決して悪くなさそうに見えるのに結局リミテッドでも使われない呪文であるが、このカードはどうだろうか。墓地が2枚増えるのでスゥルタイ的においしいのだが、赤ってスゥルタイカラーじゃないんだよね……「ジャンドスゥルタイ」みたいな赤黒メインの墓地利用とか? この世界はあまり色そのものにこだわるのではなく、色んな組み合わせをためしてどんな3色が強いのか探してみるのが楽しいのかもしれない。色サポートは豊富なので、別に楔にこだわる必要も無いよな。ちなみに、カードに描かれたシチュエーションは、精霊龍ウギンのものとおぼしき声が「直接脳内にッ!」されてもがいているサルカンさんの図。まさに「力が欲しいか……」展開なのだろうか。この後無色の炎に目覚めたサルカンがウギンに成り代わってエルドラージ討伐に出向く展開になったら胸アツだなぁ。その場合、サルカン・ソリンに続く3人目のプレインズウォーカーは誰になるんだろう。やっぱニッサかなぁ。

 

Trampet Blast ラッパの一吹き (2)(R) C (M13などから再録)

インスタント

攻撃クリーチャーは、ターン終了時まで+2/+0の修正を受ける。

 M13では、リミテッドの有力アーキタイプの1つとしてコモンの再録のくせにめざましい活躍を見せた1枚。今回の環境はマルドゥというぴったりのクランもあることだし、今度は拡張セットで一旗揚げるチャンスを狙っている。そして、実際この押し込み戦略は案外通用しそうな気もする。ドラフトの際は枚数を気にしつつ、横に広げる戦術に走ってみるのも一興かと。ただ、フレーバーのズルゴさんの台詞は壊滅フラグっぽくてちょっと怖い。「かつて下っ端として一緒に頑張っていた友人が、久しぶりに帰郷したら組織のボスになってふんぞり返っていた」って、やっぱり死亡フラグだよな。

 

Valley Dasher 谷を駆ける者 (1)(R) C

クリーチャー・人間、狂戦士

2/2 速攻

〜は可能ならば毎ターン攻撃する。

 ゴブリンの盗賊(9ED)」に速攻がついた上位種。赤コモンで熊に速攻がついているというのは割と優秀な部類で、2マナなので先攻なら2回、後攻でも1回はダメージを通せそう。更に変異が出たとしてもこの世界の変異ではこれをブロックするとほぼ相打ちになるため、3ターン目以降でも地味にクロックを刻める可能性はある。そう考えると、実は割と馬鹿に出来ない手駒なのだ。まぁ「死呻きの略奪者」と比べちゃうと色々アレだけども。なんで微妙にクリーチャータイプがバーサーカーやねん。そこは戦士に揃えてくれよ。

 

War-Name Aspirant 戦名を望む者 (1)(R) U

クリーチャー・人間、戦士

2/1

強襲 - 〜は+1/+1カウンターが1つ置かれた状態で戦場に出る。

〜はパワー1以下のクリーチャーにはブロックされない。

 狂喜っぽい強襲クリーチャー。過去に2/1の狂喜はいないので比較しにくいが、2/2狂喜1の「軟骨背獣(GPT)」が3マナだったことを考えればコスパはそこそこ。無条件で強くなれた「流血の家の鎖歩き(RTR)」に比べるとちょっと窮屈、という感じだろうか。2マナ域なのでスムースに強襲誘発させるのはちょっと難しいが、その分赤の2マナクリーチャーとしては素のスペックが優秀。パワー2あるし、パワー1で止められないので損な取引をする可能性がグッと下がっている。おまけにカウンターが乗るのでアブザンのサポートにまで回れるのでなかなか引く手数多だ。

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