6月7日 ドラフト模様(DGM,GTC,RTR)
ピック順 【Sangriter】→【Alessi】→【Serra】→【Mei】→【Metallica】→【Thraxi】→
ドラフト、寒かったです。屋外でドラフトする時に限って夜間冷え込むのは日頃の行いが悪いせいだろうと思いました(記憶が曖昧なので適当な前振り)。そういえば、さっき気がついたんだけど、「誘導稲妻」ってアフターサービスとして開発された「4マナからでも間に合う」ネズミ対策カードっていうコンセプトだったのかもしれないな。
(●は累積パック数)
AL SE TH SA ME MT
AL ー × ○ × × ○ 2ー3 6 ●
SE ◎ ー × × × ◎ 2ー3 4 ●●
TH × ○ ー × ○ × 2ー3 3
SA ○ ◎ ○ ー × ○ 4ー1 1 ●
ME ○ ◎ × ◎ ー × 3ー2 2 ●●
MT × × ○ × ◎ ー 1ー4 5
1位 【Sangriter】 黒青赤 <夜帳の憑依者 雲ヒレの猛禽 穴開け三昧>
これこそが、この環境を体現するようなデッキといえるのかもしれない。デッキを組んだ当人も、戦う前にはどうやって勝ったらいいか分からなかったという、完全コントロールである。これがなんやかんやと勝ち上がったという事実が、この環境の圧倒的な低速化の証拠といえるのではなかろうか。そもそもの方向性が「今回いっぱいあった『盗まれた計画』の有効利用」っていうんだからそりゃ遅くなるに決まっているわけだが、実はおまけでライブラリを削りながらのアドバンテージは、既に評価されている向きがあるカードだったりする。そして、ライブラリを触りながら動くデッキスタイルは「安くカードが集まる」というのが売りの前環境のディミーアそのもの。今回も「死の接近」が12引きという事実があるし、「欄干のスパイ」も7引き。そして2/3フライヤー1体でも勝ちに繋がる貴重なフィニッシャーである。それ以外のスロットにはとにかく除去、そしてカウンター、ドローである。羅列すると「天才の煽り」「走者止め」「精神静電」「閉所恐怖症」「死の接近」×2「闘技」「穴開け三昧」「麻痺の掌握」。そりゃ、これだけあればネズミだって止まろうというもの。ヒッターとなるクリーチャーもたとえば「聖堂の金切り声上げ」であったり「夜帳の憑依者」×2であったり、パンチ要員というよりは存命要員なのである。確かに、これは死なないデッキだが、勝てるかどうかは回さないとなかなか分からない。今回はやたらと緑に人気が集中してイゼット・ディミーアが完全に穴だったからなぁ。
2位 【Mei】 緑青黒 <育殻組のヴォレル シュラバザメ 屑肉の刻み獣>
パックを開けた時に夢や希望を与えてくれるのが迷路走者の役目。そして好きなギルドからの援軍ならなおさらである。「ヴォレル」は扱いの難しいレジェンドであり、今回のデッキでもコイツが(1/4の壁役以外で)役に立ったという記録は一切残されていないが、シミックの不人気を使って上手いこと緑が喧嘩している流れを逃げ切った形だろうか。3パック目が「屑肉の刻み獣」→「屑肉の刻み獣」という引きもかなり恵まれており、普通ならどうしても速度で他に劣るゴルガリ絡みのデッキながらも、このロケットスタートのおかげでわからん殺しに繋げることも可能になっている。今回は似たようなカラーリングがずらっと3人並ぶ(上から緑白黒→緑青黒→緑黒赤)卓だったのだが、こうしてみると各々のカード選択にもやはり性格が出て面白い。
3位 【Thraxi】 緑赤白 <肉体/血流 キヅタ小径の住人 蠢く甲虫>
ここから先は2勝3敗の4すくみなので成績はほとんど一緒である。「4すくみ」てのも変な言葉だが、得失点差で3人並び、その中で更に3すくみが発生した面倒な状況であった。一応後々のために書いておくと、得失点差で下に行った人間をとりあえず最下位に置いてしまい、残り3人は「勝ち点が多い人間」から上に置いている。まぁ、今度似たような状況になったときはまた違う裁定基準を当てはめる可能性もあるが……覚えてたらコレに準じよう。なんか、この環境に入ってから接戦が多くてスコアリングが面倒である。
さておき私のデッキ、ここまで2戦連続で意図的に5色デッキをやっていたので、今回のテーマは「2色ギルドデッキ」。1引きで強カードの「肉体/血流」が引けたので、これを中心にとにかく殴り殴りながらも単体パワーの増加を狙うデッキにしてみた。緑が5人で競合するとんでもない流れではあったが引くカードにはそこまで不自由せず、このデッキのポイントである増強系も割と集めることが出来た。4マナ域が重くなりすぎたのが難点だが、それでもこれだけコンバットトリックがあれば、この手のグルールやセレズニアにありがちな「1/4とかでぴたり止まっちゃう」という残念なシチュエーションにはなりにくいだろう。最低でも勝ち越しくらいは狙えると思っていたのだが……駄目だった。5色デッキに慣れすぎたせいか、土地が言うことを聞かない。色を広げていった方が分相応ですよ、という神様からのメッセージなのだろうか。門を1枚も引かなかったから「はじける境界線」の神様の逆鱗に触れたのだろうか。釈然としないのであった。でも「生存/存命」や「植生噴出」の強さを存分にアピール出来たので、そこだけは良しとしよう。
4位 【Serra】 緑白黒 <反逆の混成体 天使の散兵 死橋の大巨虫>
毎回毎回ネガティブなことばかり書いてきたこの欄であるが、今回のデッキはようやく光明が見えてきたところだろうか。相変わらず結果的にはそこまでふるってはいないわけだが、それでもデッキを回す時の爽快感はある程度得られるデザインになっていたように見える。その正体は当然「下品なまでのレア」。1引きが全部レアで、これに「屍体屋の脅威」で4枚の(それなりに)色が噛み合ったラインナップ。これに初登場の「青銅嘴の恐鳥」2枚なので、対戦してる側からすると、「次に何が起こるか全く想像出来ない」デッキだったのである。まぁ、改めてピック表を見れば「フツーのセレズニア・ゴルガリ連合の肉デッキ」というだけの話なのだが、その中にたくさんの「酷い」が詰め込まれていた。「反逆の混成体」→「屍体屋出します、カウンター2つ乗って5/4パンチ」→「ブロッカーとか司法官で留置ですし」。おう、死ねよ!
5位 【Metallica】 緑黒赤 <薪荒れのシャーマン 強盗 群れネズミ>
ついにこの環境で初めて、ネズミの犠牲者が出た。いや、正確には犠牲になったのは対戦した方なのだが、やはりたった1枚でデッキをどうでもよくさせてしまうあのゴミカードは、ひいてはいけないのである。「薪荒れのシャーマン」という激シブいレアからスタートしたデッキだったが、そこから「コロズダのゴルゴン」→「ひるまぬ勇気」ですぐさま4色へ。のちに下家が緑をガツガツ引いてたと聞いて「そりゃ被りますよね」とのことだが、被るもなにも、このピックに被らない引きってどうしたらいいんだよ、っていう。更にピックを進めると、1パック目のまとめは「赤→黒緑→緑白→緑→赤緑→黒→青黒→赤」と続く。まぁ、1パック目なんてこれくらい暴れても大丈夫なのかもしれないけどね。結局そこから白は外れたようで、少しずつ緑赤方面に寄せていくわけだが、下家がグルールがん決まりなので2パック目の逆流のうまみが薄く、せっかく黒を薄くしていったのにネズミが出ちゃったせいで3パック目から慌ててゴルガリ寄せである。そりゃ大変だわ。これでも何とかデッキになるのがこの世界の凄いところなんだから、ちゃんとセットを作ってくれたスタッフに感謝しよう。導き石って大事だろ(なお、主にカードを引く模様)。
6位 【Alessi】 白青赤緑 <上昇する法魔道士 炎まといの報復者 拘引>
すげぇ恣意的な順位付けの結果最下位になったのが、今回のヤケ多色デッキ。これで2戦続けて「多色決め撃ち」が沈んだことになりますな。初パックゲットおめでとうございます。ただ、このデッキは流石に序盤から門をかき集めるなんてアホなことをしていたわけではなく、マナサポートは後からでも何となく帳尻を合わせようとしている。上の奴と同じように1パック目の色だけを書いてみると、「白青→黒緑→緑青→緑→門→門→青→青→門→緑白→青……」となっており、そこまで無茶してないようにも見える。しかし、やはり無茶なのが「均等4色」。何がすごいって、このデッキには4体ものギルドメイジが突っ込まれているという事実である(惜しむらくは、「ザーメクのギルド魔道士」が回ってこなかったことだ)。グルール・ボロス・アゾリウス・セレズニアと黒を含まない6ギルド中4ギルドの魔道士が集い、1つのデッキを作った。……いや、多分作ってない。何となく集まった。その結果、何となく戦って土地が並ぶとなんとなく勝っていた。分からん、ちゃんとデッキを組んだ本人は緻密な計算があってやってるのかもしれないが、傍から見てる人間からしたら「適当に引いたカードぶっ込んでるだけ」にしかみえない。ひょっとして、先週までの私はこんな風に見えていたのだろうか。……この夏、多色系男子がモテるらしいよ!
今回のピック表
【Sangriter】(黒青赤)→【Alessi】(白青赤緑)→【Serra】(緑白黒)
↑ ↓
【Thraxi】(緑赤白)←【Metallica】(緑黒赤)←【Mei】(緑青黒)
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