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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「神様のいない日曜日」 5→3

 一言で片付けるなら、「何とでもなる」作品である。ラノベ原作を評する時に「どうせラノベだし」という言葉を免罪符(というか諦観符?)として用いるのは私の悪い癖だが、この作品の場合、そうした諦観すら飛び越えた、一段レベルがズレた「支離滅裂さ」があった。これは、多少ならば「気にしても仕方ない」と思う事にしている身にも、おののかずにはいられない。

 既に3話感想でこの困った作品については一度触れているのだが、結局第1部「死の谷」でぽかーんとした状況は、最終話に至るまで解消されることなく終わってしまった。勝手な想像であるが、この作品の作者は「物語の設定を作ること」で満足し、「物語を作ること」を放棄してしまっているのではないか。一度舞台設定を整え、その舞台に何となく似つかわしいようなキャラクターを配置するだけで1つの作品を作ったような気になってしまい、実際に「ストーリーを語る」ことに対してびっくりするほどこだわりがない。「死の谷」の場合、「人が生まれなくなり、死ねなくなった世界」という設定を作ったところで満足し、そこに似つかわしい存在として「墓守り」というキャラクターをつくって満足した。主人公を「墓守り」の少女にしてしまえば後はその世界を少女が歩くのを黙って見ているだけで、主人公の父親が誰だろうと気にしないし、父親の生死も、世界設定に関連づけたり、少女の生い立ちに絡めたりもしない。ただ、人が旅をしている場面を書き、面倒になったら「死ぬ」という決着を付けて退場させるだけである。

 その後も「死者の街」という設定を作ったりするが、そこで何が描きたいという目的意識はないため、気付けばシステムとして導入したはずの墓守りが子を成したりするし、問題山積みの「死者の街」を通過しても主人公の少女には特に蓄積する要素がない。「時間がループする学園」に至っては、設定そのものもどこか借り物臭いし、もちろん、そこで描かれる独創的な物語なんかあるわけがない。突如現れる「能力者」なんて設定も、いかにも「思いついた舞台設定」である。とにかくキャラが思いつきで現れ、その思いつきには物語を支えるほどの説得力がないため、特に得るものもなく、自然消滅のように事切れていく。実に不可解な、お話に見えないお話なのである。この「支離滅裂さ」は、目的意識と技術次第で本当に「何とでもなる」大きさはあるが、統率者がいなければまとまるはずもない。駆け足でいくつもの世界を走り抜けた後に、視聴者に残されたのは「一体何のために歩き続けてきたんだ」という至極当然の疑問のみである。今まで散々「しょうもない話」「へたくそな話」「拙い話」はアニメ作品で見てきたつもりだが、「話にならない話」を見たのはすごく久しぶりな気がする。こういう虚無感、何か他の作品でも感じた気はするのだが、あんまり覚えてないもんだね(「神様のメモ帳」が一番近いか?)。

 とにかく、見ていると本当に「期待したい部分はあるのに」とすがりつきたくなる、非常に残酷な作品。なまじっか雰囲気を作っているだけに勿体ない部分が多い。製作がマッドハウスだったので、画面の作り方は悪くなかったと思うし、「織田信奈」の時と同じように、キャラはちゃんと可愛らしく描けていたのだが。あ、そうそう、エンディングテーマが凄く好きだったのは数少ないプラス要素か。みかこしは本当に良い曲をもらうよね。

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