最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
ムズい、第12話。正直、現段階ではお手上げの状態。いくらでも勝手な「意図」を付与していくことは出来るエピソードなんだろうが、さて、何が正解と言えるのか……ラス前でこれをぶっ込んでくるのはすごい英断だなぁ。 これまでとは何もかもが「逆」になった不可思議な町の景色。あらゆる要素がこれまで描かれてきた物語の中にあるものばかりなのだが、何かが少しずつずれていく。アナザーストーリーとしては短いほんの十数分ほどの「異世界」であったが、何も分からずに見ている身にはものすごく長く、ハラハラする時間だった。一体何がどうなっている? この世界は何を語るべくして生まれている? このタイミングで入ってきた訳は?? 本当に1秒でも目を離したらそのままおいて行かれそうな、とんでもない緊張感。多分、その中には「このままだと全てを放り投げてこのアニメがぷつりと切れてしまうのではないか」というイヤに現実的な不安もあったのだと思う。幸か不幸か、今回もちゃんと幕引きはいつも通りの町の風景に戻ってきてくれたわけだが、わずかな期間の旅路の意味は、いまだ謎のままである。1つだけ確かなことは、あの世界は、「欠片」だったということだ。 何もかもがちぐはぐだった不思議な世界、敢えて「異世界」と呼ばせてもらうが、この異世界の中では全て少しだけが違う。ずっと夏だったはずの景色は冬になり、花火が打ち上がるのは何故か雪の中。町を訪れる異邦人は駆ではなく透子だ。駆は、透子をこの異世界へ迎え入れるホスト役を果たすためか、現実の駆よりもいくらか話しやすく、笑顔も見せるようになっている。他の面々ともきちんと話が通じているし、そのポジションはまるで、現実世界の透子のようでもある。この異世界の「冬」がどのくらいの時期を想定したものなのかは定かではないが、たとえば祐と幸の関係性をみると、これは現実世界の「後の時間」のように見える。祐から幸へのアプローチはいつも通りと言えるが、幸の反応や、2人の割とストレートな距離感からは、既に完成した2人の人間関係が見て取れるのだ。これはやなぎと雪哉の関係にも似たような空気がある。これが「現実の続き」の「冬」であるとしたら、透子と駆の存在を除いてしまえば、まさに「未来」の欠片である。 しかし、そうなると不可思議な部分もある。例えば雪哉の膝のこと。ぼんやりとした表現にしていたのでどちらとも取れるが、「怪我をしたら元も子もないからな」と走り出したということは、この雪哉は「怪我をしていない」ように見えるのである。つまり、「怪我をせず、陸上でドロップアウトもしない、あの夏の松葉杖の無かった雪哉」ということになる。祐と2人で山登りを達成したはずの幸も、今回は部屋で体調を崩して花火を見に行くことが出来ない状態にあり、「夏の一幕」が削られているようである。つまり、この世界は「人間関係こそ完結しているものの、あの夏の何かが足りない」という世界。それなのに、唯一透子の中で決定的に「足りていなかった」はずの駆との関係性だけは、不思議とこちらの世界の方がスムースであり、駆だけが「町」と「透子」を繋いでいたというのも不思議なところだ。 一体何故このような異世界、「未来の欠片」が創造されたのか。その答えは、結局「未来の欠片」が一体何なのかが分からないと解答は出ないのであるが、やはり駆が独りごちていたように「心象風景」というのが一番近いニュアンスということになるんじゃないだろうか。自分が感じている漠然とした「印象」が実体を伴って現れるもの、それが「欠片」。もう、こうなってくると全てイメージだけの読み解きになってしまうので唯一解など出るわけもないのだが、「何となく感じていることじゃないの?」という程度で収めておくと、一応これまでの「欠片」にも何となく説明はつく。一番の問題となっていた「カラスの群れ」については、騒がしくなってきた身辺に対する不安や、自分の周りで次々に進展していく人間関係への焦燥感のようなものが透子をかき立てたものであると理解出来るし、「だまし絵に落下する駆」も、メンバーの中で風当たりが強くなっていく駆への不安感、自分も阻害しているのではないかという疑念の具象化と受け取れる。そしてなんといっても「雪」である。前回は透子のいないところでも具現化していた「雪」だが、やはり、これは「不安」の象徴であり、駆の言葉を借りるならば「孤独」の1つの具現化であろうか。前回の読み解きでは「雪は決して冷たいだけではない」という真逆のことを書いた気もするのだが、今回の「冬の花火」の情景を見ていると、やはりどうしてもネガティブな要素は無視出来ない。透子にとっての「孤独」は、回りの仲間達が自分の与り知らぬところで新たな人間関係を作り出していくことへの焦りや疎外感が主な原因であると考えられるので、そうした面々の回りに「雪」が生まれたことは、彼女の「当たり前の孤独」の表れであると理解出来る。 そしてなんといっても「駆とのキス」である。これまで垣間見てきた欠片の中でも一際異彩を放っていたあの「欠片」が透子の心象であるとするなら(そしてそれを至極単純に理解するなら)、それは自身にすら認識出来なかった恋心の表れということになるのだろう。キスシーンはやはり「孤独な」雪の中、雪哉のせいで「恋愛感情」を強く意識させられた美術準備室でのことであった。「何故あんな危ない駆に心を寄せることがあるのか」と言われれば、やはり「同病相憐れむ」というのが納得の行く説明で、2人とも、「自分の内面を外部刺激として無意識に受信してしまう」という奇特な悩みの持ち主ということになる。積極的にその「欠片」の問題に挑み、これまで自分では読み解けなかった「孤独」へのアプローチが一歩先んじている駆にあこがれを抱くことは、そこまで理解出来ない心の動きではあるまい。彼女の心はいまやすっかり「雪」に覆われ、町1つまるごと創造するに至った。そんな中で唯一「見えて」くれるのが駆であるという今回のエピソードが、最も分かりやすい透子の「中身」といえるのではなかろうか。 今回こうも壮大な「欠片」の旅に出た理由は、どうやら「深水の工房で作られたガラス」と「沖倉の家系を形作った音楽」という2つの外部刺激の重なり合いに原因があるようだ。駆が影響を受けた様子がないのは、彼が最近「欠片」を聞かなくなったためか。しかし、彼も前回は花火が「見えて」いたんだよなぁ。2人の「欠片」は、最終的に共有出来る感覚にいたるのだろうか。今回は本当にこの2人についてしか描かれなかったので、最終話も後はこの2人の問題を片付けるだけ、ということなのだろう。 期待半分、不安半分でドキドキしながら一週間待つべし。 PR |
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