最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
今年もまた、1つの戦隊が幕を閉じた。重ねる年齢、過ぎゆく時代。またため息が漏れる。いや、戦隊の最終回見て時間の流れを実感してる時点で「重ねる年齢」には欠片も説得力が無いのだが。毎年のことながら、1年間お疲れ様でした。 これでリアルタイム視聴終了を経験した戦隊はゴーカイジャーから数えて4作目となった(なお、現時点で視聴終了した戦隊は29作目になる。あと10本残ってる分は東映チャンネルでの配信待ち)。誤解を恐れずに先に結論から書いてしまうと、過去4作の中では一番「はまらなかった」戦隊である。いや、毎週楽しみに観ていたんだけどね。「うおー、おもしれー」っていう感情や「終わっちゃうの嫌だあぁ!」っていう思いが一番薄いのがこのトッキュウジャー。その理由については劇場版の感想の時にも少しだけ触れていたんだけど、おそらく設定の小利口さと、コンセプトの馬鹿らしさのバランスの取り方が難しかったせいだと思う。 設定の妙については、本当に「流石の小林靖子」というしかない。史上初のリアル子供戦隊というとんでもないプロットを、一切の破綻無く書ききったのは見事な手腕であるし、「子供を戦わせる」という制約があったおかげで色々とデリケートな部分があったはずなのに、そのあたりのビハインドをほとんど感じさせずにシナリオをまとめたのは、文句無しで今作の見どころである。分かりやすいところでいうなら、シャドウラインの設定なんかがよく出ている部分で、中盤にゼットが登場して以来、彼らは「悪役」であったが、どこか憎めない部分はずっと維持したままだったし、(怪人の所業はいつも通りだが)敵幹部としてはそこまであくどいことをやるシーンがない。これは何故かというと、トッキュウジャーという戦隊は「シャドウラインの悪事を抑止する組織」ではなく、あくまで「ライトたちの過去を探り、イマジネーションを高めて故郷に帰り着く」ための戦隊だからである。シャドウラインは、そしてゼットは、実際には「敵」ではなく、ライトたちと併走しつつ、一緒に「キラキラ」を探す単なる「別組織」である。これは、「悪を滅ぼす」というコンセプトがトッキュウジャーという存在にあってはならないものであり、最終的にゼットやネロ、グリッタ嬢たちは「旅の仲間」であるべき存在だったのだ。「敵のいない戦隊もの」なんて出来るはずがないところであるが、それを自然な流れでひとつの物語として戦隊フォーマットに乗せられるのがすごいところだ。 ただ、いかんせんこうした設定は考えれば考えるほどに丁寧過ぎて、なかなか直感的な「戦隊フィーバー」に結びつきにくいという難点も抱えている。巨悪がいなければ熱く燃えるバトルを作りにくく、戦隊が子供であれば、男前な格好良さは演出しにくい。そのために導入されたもう1つの軸が「コンセプトの馬鹿らしさ」であろう。登場時に話題を呼んだヘンテコ戦隊としての側面は「イマジネーション」という言葉に代表される「子供らしさ」の体現であり、自由な発想から「戦う戦隊」ではなく、「遊ぶ戦隊」としてデザインされている。普段の戦隊とは違って、「今週は何が飛び出すんだろう」「僕たちも夢を大きく持てばトッキュウジャーみたいなはちゃめちゃな戦いが出来るんじゃないか」と子供に思わせるような、そんな身近で等身大の戦隊像が新しく造り出されたわけである。散々ダサいダサいと言われ続けていたトッキュウオーのデザインだって、子供の想像力で作られた「僕の考えた最強ロボ」だとすれば自然なデザインだったわけだ。 こうして見れば、やはりエポックメイキングであり、そのくせきちんと地に足がついた見事な構成だったのだが、やっぱり大きなお友達向けの呼び込みとしてはビハインドは隠しきれてない、というのが個人的な感想。やっぱりダサいんだもん、ロボが……。あとシャドウラインについては、結局「ゼットがキラキラを探したいだけのチーム」であり、その背後に大望がないからいまいち説得力に欠けるんだ。結局、シャドウラインの構成員ってどれくらいいるんだよ、っていう。ゼット、グリッタ、ノア、ネロ、シュバルツ、ババアの6人だけで、残りがクローズの集団なのだとすると、「グリッタさんは皇帝の許嫁」っていうか、他に結婚できる相手が1人もいねぇだけじゃねーか、と。グリッタ嬢を巡る恋愛劇として、非常に狭いスコープで見れば話は成立するんだけど、少しでも視野を広げちゃうと「結局この世界ってなんなん?」となってしまう。いや、そりゃバイラムだろうがエヴォリアンだろうが似たような疑問は残るんだけどさ。トッキュウ側についても、終盤はライトの物語として一本芯が通っていたが、個人的にあんまりライトって好きな主人公じゃなかったんだよね。いわゆるリーダーのカリスマじゃなくて「ちょっと人気のあるクラスの男子」だからな。最後の最後まで「姿は大人だけどやってることは子供なんだよ」っていう設定が、頭では理解できても感情の面でついていけなかったのだよなぁ。まー、これは完全に受け取るこちら側の責任なんだけどさ。 とまぁ、色々と難癖をつけてはいるのだが、はじめに書いたように、なんやかんや言いながらも毎週楽しかったんですよ。無茶な設定が終盤に入ってどんどん回収されていき、「あれ? なんでこれで成立してしまうんだ?」って驚くような部分が多くていちいち感心していた。「ダサい」とは言ってしまったが、自由な発想から出てくるヘンテコメカやバトル様式はいちいち笑える部分も多くて、特にアキラが絡むネタは個人的にツボることが多かった。最終回のレインボーフォームを見れば分かる通り、レインボーとシャドーを接続する虹野明というキャラクターは、今作の全てを象徴する伏線の塊みたいな人間なんだよな。虹って七色だからどう考えても一色足りないやん、って思ったら、ちゃんと1号がブラックになってるから「7色」が成立してるっていうね。よく考えるよなー。ちなみに1番好きなのがアキラだとするなら、2番は文句無しでトカッチなんだけどね。東映作品で出てくる「なんかちょっとオタクっぽい男の子」キャラって、基本的に全然そんなことと縁のない役者が演じてるはずなのに、なんでこんなにハマるんだろう(つまりアキバレッドのことを言っている)。 他にもグリッタ嬢可愛い、ネロさんもっと可愛い、ゼットも最後までイケメンだったし、シュバルツさんも男前だった。シャドウ側もきっちりキャラが立ち、基盤となるドラマ部分で充分楽しめていたんだな、っていうのは最後の綺麗な締めで再認識出来ました。むー、やっぱりこうして書いてると楽しかったんだよ。文句言ってるのはなんでなんだろう。まぁ、愛着ゆえに、ってことでご容赦願いたい。 さて、来週からはトラブルの結果何故か2月22日(ニンニンニンの日)に放送をスタートさせることになったという不思議な力を持つニンニンジャーである。40年ぶりにキャラクター名が日本語(アカアオキ)になった、なんてどうでもいい事実もある原点回帰(?)の忍者戦隊。忍者も恐竜同様にハズレの無いモチーフだからねぇ。一体どうなりますことか。 PR |
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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