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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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<黒>

  黒のコモンクリーチャーは、青よりも多くて10体。そして、そのうち8体がタフネス1という素晴らしい脆さを誇る。まぁ、うち2体はレベルアッパーだからなんぼか救われるが、それでも赤の「産卵の息」や「炎の覆い」に食い物にされるのは確定である。

 さて、そんなタフネス不足の黒なので、白や青で見てきたようなダルさはほとんど無い。何とかダルカラーを突破してライフを削りきるのが第1のプランで、コモンに2枚ある落とし子スペルからの大技を狙うというジャンド戦術が第2のプランとなる。

 どちらのプランでも使用に耐える優良コモンには「戦慄の徒食者」がいる。4/1という頭でっかちのステータスに落とし子が2体。何は無くとも無駄になる能力ではないだろう。すぐに死んでしまうので寂しくなる時もあるが、「死者のインプ」を使えば能力を何度でも使い回せるぞ。また、壁を壊して進軍するプランで貴重なのは、パワー1までなら問答無用で破壊できる「バーラ・ゲドの蠍」。これで壁を処分出来れば、「虚身の勇者」あたりでも出番はあるか。黒のレベルアッパーはもう1体、3/3になる「ズーラポートの処罰者」がいるし、案外普通の肉は数をキープしやすい。このあたりを基盤にして、除去でたたみかけるのが黒の勝ち筋になる。

 そして、黒をやるからには無視できないのは除去。今回コモンに用意された除去の中で使いやすいのは、帰還を果たした「血の復讐」と、デカブツパワーで特大修正が狙える「絶望の誘導」。前者は言わずもがなのカードで、多少のライフロスはテンポの良さを考えれば仕方ない出費。後者は使用に制限こそあるものの、マイナス修正で除去するので天敵である族霊鎧を無視できるのが大きい。あとは2点ダメージの「最後の口づけ」と、−1をばらまく「減縮」というラインナップ。後者は落とし子戦術を壊滅させるカードだが、一番効くのが黒自身というのが悩みの種。

 あとは押さえておくべきは3マナ手札破壊の「思考の消滅」くらいだろうか。デカブツ相手ならエルドラージ1枚でも落とせればかなりプランを崩せる。飛び抜けて優れたカードとは言えないが、万全を期すなら避けて通れない予防策だ。残念ながら黒にはその他チラチラとハズレ気味のコモンが多い。貴重なリソースを見誤らないためにも、「急ぐか、どっしり構えるか」というプランは早めに決めておいた方が良いだろう。

 アンコ以上で必須なのは、除去った上に落とし子の「死骸孵化」。また、総じてコストが軽いカードが多い環境なので「コジレックの審問」の破壊力はかなりのもの。黒で最優秀の「除去」だ。その他、攻めのデッキなら純粋に優秀なアタッカーである「ニルカーナの殺し屋」は一歩抜きんでているし、小粋なトリック「悪性の強打」は1マナインスタントとは思えない使い勝手の良さ。前のめりデッキならば2枚3枚集めてしまいたい。決め技はX火力である「過去の受難」だ。待ちの戦術を押すなら「ウラモグの手先」はおかしなスペックだし、「逃亡した虚身」は見た目以上にやりおる奴。

 レアは今回割と地味なカードが多いが、やはり「弱者の消耗」は無視できないカードだろう。今後の環境で、これがどのようにシーンに影響を与えるかが楽しみだ。エルドラージ環境を促進させるならば、びっくりどっきり「地獄彫りの悪魔」は気になるカードだし、個人的には「有害な前兆」も何かやってくれそうな空気は感じる。地道に行くなら「カラストリアの血の長、ドラーナ」もなかなか渋い。まぁ、1番強いのは「コジレックの審問」だと思うけどね。



Arrogant Bloodlord
 尊大な血王 (1)(B)(B) U

クリーチャー・吸血鬼、騎士

4/4 

〜がパワー1以下のクリーチャーをブロックするか、ブロックされた状態になるたび、戦闘終了時に〜を破壊する。

 日本語はふりがなを見る限りでは「けつおう」と読むらしいが、そんな日本語は当然のことながら無い。普通に「血の王」でいいような気がするのだが……3マナアンコモンのくせに王を名乗るのもおこがましいな。で、そんな微妙な王様は、3マナ4/4と抜群のステータスを誇るが、なんと落とし子トークンとも相打ちに果てるという心優しきお方。百歩譲ってトークンと相打ちならば許せる部分もあるが、なんと0/5壁とかに止められると一方的に死んでしまうという訳の分からない能力である。流石に生まれてきた環境が悪すぎるなぁ。一応黒には−1/−1を飛ばす「減縮」があるので、そういった細かい除去で苦手とする弱者を潰しつつ進軍するのがいいかもしれない。ブロッカーとしては優秀だし、書かれていない防衛を勝手に書き加えておくという手もあるな。ちなみに、なんでこんな能力になっているのかは、フレーバーテキストを見ると分かるようになっている。「馬鹿共に邪魔されるぐらいなら、自分の頭を刈るわい。」……自害するにももう少し考えようよ。

 

Bala Ged Scorpion バーラ・ゲドの蠍 (3)(B) C

クリーチャー・蠍

2/3

〜が戦場に出たとき、対象のパワー1以下のクリーチャー1体を破壊しても良い。

 現在場に出たときに一仕事を終える黒クリーチャーといえば、なんと言っても「心臓刺しの蚊」だろう。7マナと重たいが、それでも制限無しの一発黒除去はリミテッドでは必須で、「不気味な発見」や「上天の貿易風」とのコンビネーションがエグい。で、そんな蚊に続こうというのがこいつ。キッカーがないので流石に制限は付いているが、多くの壁を対象に取れるほか、最悪でも相手の落とし子を1体潰すことが出来るので決して無駄にはならない。4マナ2/3というやっつけ臭いステータスも黒ならばそこそこだろうし、手軽にアドバンテージを狙える中堅どころとして重宝するのではなかろうか。青と組んだ場合にはパワーを1下げる「一瞬の散漫」とは小さな小さなシナジーを構成するので、覚えておくとプチラッキー。

 

Baneful Omen 有害な前兆 (4)(B)(B)(B) R

エンチャント

あなたの終了ステップの開始時に、あなたはライブラリのトップを公開しても良い。

そうした場合、各対戦相手はそのカードの点数で見たマナ・コストに等しい値のライフを失う。

 置いておくだけで勝手に相手が死んでくれるという夢のようなエンチャント。ご丁寧にエンドステップに起動するので、置いたターンから早速仕事をしてくれるのも気が利いている。勿論そのままでは確実なエンドオブライフを演出するには時間がかかるので、例のごとく「思案」「ハリマーの深み」「ジェイス」といった連中でトップをいじり、速やかに「エムラクール」で15点ぶち込めばいい。いや、「コジレック」2回でも終わるけどさ。ただし、これでめくれたカードは確実に次のターン引くカードになるわけで、あまりクソ重いカードばかり引き続けても色々と大変なので注意は必要。ま、このカード自体が7マナだからあまり心配する必要も無いとは思うが。これだけで勝つデッキも一応作ろうと思えば作れるが、結局勝ち手段が7マナのエンチャントって言う時点で現実味はないんだよね。

 

Bloodrite Invoker 血儀式の発動者 (2)(B) C

クリーチャー・吸血鬼、シャーマン

3/1

(8):対象のプレイヤー1人は3点のライフを失い、あなたは3点のライフを得る。

 発動者サイクルの黒。先代発動者である「煙吐く発動者(LGN)」と同じ3/1というのは黒らしいところだが、種族がゾンビから吸血鬼に変わっている。時代だねぇ。そして、発動能力も先代の「最後の喘ぎ(RAV)」から3点ドレインに変更。「最後の喘ぎ」は2マナインスタントだが、3点ドレインは普通に考えると4マナ以上の効果なので、額面上はお得感が増したことになる。ただ、盤面を完全に制圧出来た先代と異なり、こいつはパーマネントに影響を与えないため、インパクトという意味ではちょっと小さくなってしまったかもしれない。まぁ、これだけ馬鹿みたいにマナが出そうな環境で恒久除去装置はまずいからね。放っておくとこれ1体だけで勝てるという部分は相変わらずなので、序盤の捨て身アタッカー兼最終奥義として、やっぱりそれなりのニーズだろう。

 

Bloodthrone Vampire 血の座の吸血鬼 (1)(B) C

クリーチャー・吸血鬼

1/1

クリーチャーを1体生け贄に捧げる:〜はターン終了時まで+2/+2の修正を受ける。

 1マナ軽くなった代わりに、ステータスが下がってしまった「吸血鬼の貴族」。2マナ1/1と3マナ2/2のどちらがいいとは一概に言えないが、このクリーチャーはその性質上、あまり早いターンに出ても意味がない(回りに仲間がいないから)。となると、別に1マナくらい重くてもいいから除去耐性を少しでもあげてくれ、というのが正直なところで、「吸血鬼の貴族」と比べても弱いカードと見ていいのではなかろうか。一応この世界にこれが存在している理由としては、落とし子のおかげで容易に増強できそう、という要因が挙げられる。まぁ、そういうデッキは普通にマナ加速してデカブツに繋げればいい気もするが、毎回毎回デッキにデカブツがいるとは限らないし、さらに手札に来ない確率はもっと高い。そうした時のトークン活用術としては、そこそこのものではなかろうか。

 

Cadaver Imp 死者のインプ (1)(B)(B) C

クリーチャー・インプ

1/1 飛行

〜が戦場に出たとき、対象の、あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を手札に戻す。

 「グレイブディガー」が空を飛ぶとこうなるという参考例。「グレイブディガー」は強いので、このカードも強い。以上。

 

Consume the Meek 弱者の消耗 (3)(B)(B) R

インスタント

点数で見たマナコストが3以下の全てのクリーチャーを破壊する。それらは再生できない。

 「選別の太陽(GPT)」が、劇的なパワーアップを経て帰ってきた。単色になり、色拘束が緩くなり、再生を禁止するようになったうえに、なんとこの手の全体除去には珍しいインスタントになったのだ。まぁ、このスタイルだと、「選別の太陽」というよりは全体版の「燻し」だけど。5マナというコストはややネックではあるが、全体除去が弱いはずがない。特にトークンに効果が高い部分は現在の環境でも充分評価に値するので、「猛り狂うベイロス」や「包囲攻撃の司令官」、「トリナクス」「征圧者の誓約」などを相手にすればそれなりの活躍を見せる。「エルズペス」「ガラク」とプレインズウォーカーに一矢報いることが出来るのもポイントが高い。ただまぁ、現在の黒デッキは吸血鬼が主なので、どうしても3マナ以上だけのデッキを組むのは難しい。今後の新しいデッキタイプの軸として期待だ。

 

Consuming Vapors 消耗の蒸気 (3)(B) R

ソーサリー

対象のプレイヤー1人は、クリーチャーを1体生け贄に捧げる。あなたは、そのクリーチャーのタフネスに等しい値のライフを得る。

反復

 反復つきカードは軒並み良カードに見えるのだが、やはりこのカードも強い。効果を見れば単なる「悪魔の布告(10ED)」。ライフが得られるとはいえ、おまけとしては大したものではないので、4マナというコストを考えるとちょっと割に合わないくらい。しかし、対象に不自由せずに、アドバンテージに直結する効果が2回目も発動するとなると訳が違う。黒には案外「2体を除去出来るカード」というのが少なくて、過去には「魂の捕縛(GPT)」が同様の効率で実績を残している。現環境は「悪斬の天使」「ジュワー島のスフィンクス」に代表されるように1点豪華主義のクリーチャーも多いので、サクり強制除去が覿面に刺さる場合も少なくない。黒にとってはガンである「大貂皮鹿」や「白騎士」を処分出来るのも大きい。まぁ、トークン戦術に対しては無力だったり、ミシュランに刺さらなかったりするんだけど……

 

Contaminated Ground 汚染された地 (1)(B) C

エンチャント・オーラ

エンチャント(土地)

エンチャントされた土地は沼である。

エンチャントされた土地がタップ状態になるたび、そのコントローラーは2点のライフを失う。

 土地を沼に染めてしまう効果の方は、前例は無いが最も近いのは「汚染(USG)」。現在「広がりゆく海」が大活躍中であることを考えればこのカードも……ま、カードが引けないのは厳しいけど。そして、後半のダメージ効果の方は、元々青の「地の毒(6ED)」の効果だったが、「溜まる毒(FUT)」で正式に黒に譲渡されたもの。考えてみりゃ、土地を汚染する能力なんてのはいかにも黒っぽいからね。土地を自分色に染める能力も青の得意技だったわけだが、土地絡みの能力は全部黒に移譲されることになるのだろうか。さておき、「地の毒」は最初に見たビギナーが「これだけで勝ってみたいなぁ」と思うけどなかなか勝てないというカードの代表。いくら能力が増えても、流石にこれ単体ではちょっと寂しい。リミテッドレベルでは、今回沼渡りが1枚も無いこともあって、なかなか使われるカードにはなるまい。もちろん構築だって厳しいわけだが、今私の頭の中に「『広がりゆく海』と『見紛う蜃気楼』とこれを全部ぶち込んだ疑似ランデス」っていうアイディアが出てきたんだけど、駄目かな。誰か、レッツチャレンジ。

 

Corpsehatch 死骸孵化 (3)(B)(B) U

ソーサリー

対象の黒でないクリーチャー1対を破壊する。【落とし子トークン】を2体戦場に出す。

 「破滅の刃」に落とし子2体。確かに安定した除去能力で落とし子が2体も出てくるのは悪い取引ではないのだが、他の落とし子カードと比べると、3マナ増というのは些か効率が悪い。まぁ、この世界のリミテッドはどうしたってクリーチャー1体にかかるカロリーが高くなるので、問答無用で除去れる黒除去はどんな形でも貴重かもしれない。エルドラージとまではいかずとも、「血の座の吸血鬼」のようなトークンが利用出来るパーツを用意して、何とか(CHK)ブロッカー以外の仕事も与えてやりたいものである。

 

Curse of Wizardry 魔術の呪い (2)(B)(B) U

エンチャント

〜が戦場に出るに際し、色を1つ選ぶ。

いずれかのプレイヤーが選ばれた色の呪文を唱えるたび、そのプレイヤーは1点のライフを失う。

 「逆ラッキーチャーム」とでも言うべきエンチャントだが、ラッキーチャームは2マナのアーティファクトだから成立しているわけで、流石にこのコストで、しかも感知するのがキャストした当人だけでは、流石に使い道が無い。それこそこちらがラッキーチャームでもおいてライフゲインしていた方が価値はありそうだ。この効果で4マナって、一体何を目の仇にしているやら……一応、「時の篩」みたいな無限ターンデッキ対策とかになる可能性はなくもないけど、「時の篩」は無色アーティファクトがメインだしなぁ。このカードで特筆すべき点といえば、イラストのおっぱいがでかいことくらいである。

 

Death Cultist 死の信者 (B) C

クリーチャー・人間、ウィザード

1/1

〜を生け贄に捧げる:対象のプレイヤー1人は1点のライフを失い、あなたは1点のライフを得る。

 儚い命に儚い効果を搭載した、死ぬためだけに生まれてきた不幸な奴。ちょっと前ならばタフネス1のクリーチャーと相打ちしながら1点吸うことくらいは出来たのに、今のルールではそれすら出来ない。可哀想で仕方ないが、これでも実は「胆汁小僧(BOK)」よりも能力は高かったりする。まぁ、あの当時は転生があったから何倍も活躍出来たけどね……

 

Demonic Appetite 悪魔の食欲 (B) C

エンチャント・オーラ

エンチャント(あなたのコントロールするクリーチャー)

エンチャントされたクリーチャーは+3/+3の修正を受ける。

あなたのアップキープの開始時に、クリーチャーを1体生け贄に捧げる。

 鬼の憑依(BOK)」からトランプルが無くなり、コストが2マナも軽くなった。同じような性質のカードに青の「不安定性突然変異(TSB)」があるが、黒の場合はデメリットもより強烈になるわけだ。一応この世界なりのセールスポイントは、「落とし子がいっぱいでるので維持はしやすいですよね」という部分。本来落とし子はエルドラージに素早くたどり着くためのアイテムであるが、それを利用して、相手のエルドラージよりも早く殴り殺してしまおう、というプランを描くことが出来たり出来なかったり。ただ、相手も落とし子はプレイしているはずなので、これをプレイしても落とし子と落とし子が相打ちになるだけという不毛な結果に終わることもしばしば。せめて飛行や畏怖持ちに付けたい。余談だが、「鬼の憑依」はかつて神河リミテッドで突如相手がこちらのクリーチャーにエンチャントしてきたことがある。「さぁ! クリーチャーをサクりやがれ!」と言われたので「いや、サクるのはエンチャントのコントローラーだが……」と言ったら、そそくさと手札に戻っていった。あの日の思い出。

 

Drana,Kalastria Bloodchief カラストリアの血の長、ドラーナ (3)(B)(B) R

伝説のクリーチャー・吸血鬼、シャーマン

4/4 飛行

(X)(B)(B):対象のクリーチャー1体は、ターン終了時まで−0/−Xの修正を受け、〜はターン終了時まで+X/+0の修正を受ける。

 ゲドの「血の長」をしていたのが「カリタス」、そして、「カラストリアの貴人」で一躍トップ集団となったカラストリアを統べているのがこの人。5マナ4/4飛行というステータスは「マラキールの血魔女」と全く同じなので吸血鬼デッキでのポジション争いも易しいものではないが、一応レジェンドにふさわしい能力があるのでデッキのマナカーブの締めとしてはそれなりの候補といえる。出てしまえば細々としたクリーチャーをプチプチ潰しながらガンガン殴れる素敵な暴君。ブロッカーを優先的に除去出来ればダメージ効率はかなりのものだし、恒久的な除去装置はどれだけマナがかかろうと価値あるものだろう。1体だけで完結してくれているので、どんなデッキでも「その機能」だけを見込んで採用しやすい。難点としては、やはりマナ食い虫であるという点と、レジェンドなので複数枚の投入が躊躇われる点、そして、出た瞬間に仕事をしてくれない点。悪斬倒すのに7マナもかかる点。でも、「7マナ払えば悪斬殺して9/4で殴れる吸血鬼」と考えると強い……のか?

 

Essence Feed 本質の給餌 (5)(B) C

ソーサリー

対象のプレイヤー1人は、3点のライフを失う。あなたは3点のライフを得て、【落とし子トークン】を3体戦場に出す。

 組み合わせりゃいいってもんじゃない気がするカード。「吸魂(ONS)」が2点ドレインで3マナのソーサリーなので、3点ドレインなら4マナくらい? それに落とし子3体をセットにして、合計6マナ。まぁ、コスト的には問題ないんだろうし、マナのステップアップスペルならば問題になるのは単純なコストではなく、ゴールで何マナ必要かという結果。となると、次のターンに10マナにたどり着けるこのカードはそれなりのニーズがあってもおかしくはない。でも……やっぱり相手が6マナ倒してプレイしたのが「3点ドレイン」だとホッとするよね。使わなきゃいけないデッキが登場するものかねぇ。

 

Gloomhunter 薄暗狩り (2)(B) C

クリーチャー・コウモリ

2/1 飛行

 日本語名は座布団1枚もの。現在M10に収録されている「ケリノアのコウモリ」の同型再版カードだ。さらに「ケリノアのコウモリ」は「薄暮のインプ(10ED)」の種族変更再版であり、さらにそのインプも「残忍な影(6ED)」の種族変更再版。すげぇな、と思ったら、なんとさらに「嘆きのスピリット(PO2)」なる同型クリーチャーまで存在している。時代とともに名前を変え続け、黒の3マナ2/1フライヤーヒストリーは、誰も望まない発展を遂げるのである。なんだか、これでエルドラージと戦う姿をイメージすると、単身悪魔将軍に突っ込んだジェロニモを思い出して不憫になる。

 

Guul Draz Assassin グール・ドラズの暗殺者 (B) R

クリーチャー・吸血鬼、暗殺者

1/1 Lvアップ・(1)(B)

LV 2-3> 2/2 (B)(T):対象のクリーチャー1体は、ターン終了時まで−2/−2の修正を受ける。

LV 4+> 4/4 (B)(T):対象のクリーチャー1体は、ターン終了時まで−4/−4の修正を受ける。

 レベルが上がることで殺戮マシーンと化す脅威のレア吸血鬼。キャスティングコストが1マナと軽く、キッカー感覚で最初のレベルアップ2回をクリアすれば、いきなり−2修正を飛ばし放題のあり得ないクリーチャーとなる。そして、更に4マナを費やすことでサイズも倍、あげく修正値も倍。ちょっとおかしなクリーチャーだ。どこかで見たことがあるデザインだと思ったら、どことなく「陰謀団の拷問者(TOR)」に似てるんだな。とにかく、リミテッドならばゲームエンド確実の極悪人。構築でも吸血鬼が強いのでこいつも活躍……は厳しいかな。流石に5マナつぎ込んでからスタートというなら、流石に「アノワン」が使われるはず。あいつの市場価格現在100円なので、結果は推して知るべし。

 

Hellcarver Demon 地獄彫りの悪魔 (3)(B)(B)(B) M

クリーチャー・デーモン

6/6 飛行

〜がいずれかのプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、あなたのコントロールする他のパーマネントを全て生け贄に捧げ、手札を捨てる。あなたのライブラリを上から6枚追放する。あなたは、この方法で取り除かれた土地以外のカードを、好きな数だけマナコストを支払わずに唱えても良い。

 悪魔的な才覚が存分に堪能できる、本当に悪魔な悪魔。何もそこまでストイックにならんでも……とはいえ、スタイルを見れば、このクリーチャーが一応この世界のために作られたことが分かる。他のパーマネントや手札がどうなろうとも、「どんな重たいカードでもキャスト出来る」という可能性は、この世界では魅力的だ。うまいことめくれた中に「エムラクール」「コジレック」「ウラモグ」と並んでいれば、こちらは追加の1ターンを得ながら4枚のカードを補充し、さらにパーマネントを1つ破壊してすぐに殴れてパワー43点分のアタックと滅殺によるパーマネント14個サクり強制が発動するわけだ。うわ、すげぇ。そこまでいかずとも、「エムラクール」が1枚めくれればもうワンパンチのチャンスは確実に得られるわけで、他のパーマネントなど無くても充分ゲームに勝つことが出来るだろう。あとは、その6枚にいかにして積むか、そしていかにしてワンパンチをいれるかという勝負である。まぁ、ブロックされたり除去られたりしている間はデメリットも無いので、ひょっとしたら何か面白い動きを見せてくれる可能性はある。「変身」「召喚の罠」デッキに仕込んでおき、素敵な連鎖反応を期待してみるのも乙なものだろう。全てはエルドラージのため。それが彼のジャスティス。

 

Induce Despair 絶望の誘導 (2)(B) C

インスタント

〜を唱えるための追加コストとして、あなたの手札からクリーチャー・カードを1枚公開する。

対象のクリーチャーは、−X/−Xの修正を受ける。Xは公開されたカードの点数で見たマナコストである。

 今回エルドラージ側に与している3色、つまりジャンド3色に与えられたのが、この「手札からチラ見せ」シリーズ。黒は単純に除去が与えられ、今まさに触手に絡め取られようとしている天使のイラストがなかなか想像をかき立てる。確か触手持ちのドローンはエムラクールの血族だったはず。エムラさんたらエロ同人向け! さておき、3マナインスタントならば−3でも充分な修正値。このセッティングならば割と簡単にそれくらいはクリア出来るだろうから、この環境ではトップクラスの除去と見て間違いないだろう。手札にクリーチャーがいないとプレイ出来ないという大きな欠点こそあるものの、引けなかったら運が悪かったと諦めるしかない。是非とも「不死の天使」あたりに撃ち込んで触手プレイを堪能していただきたい。

 

Inquisition of Kozilek コジレックの審問 (B) U

ソーサリー

対象のプレイヤー1人は、手札を公開する。あなたは、その中から土地でない、点数で見たマナコストが3以下のカードを1枚選ぶ。そのプレイヤーは、そのカードを捨てる。

 期待の1マナハンデス。現在のハンデス事情を確認しておくと、1マナ枠にはベテランの「脅迫」が鎮座している他には、あまり使われているという話を聞かない「ぬかるみの代価」がある。どちらも手札確認系のハンデスだが、やはり「脅迫」の持つ安定感の方が圧倒的に支持されているようだ。そして、そんな「脅迫」陣営に挑むのが、この手札版「燻し」とでもいうべきカード。3マナ以下なら何でも選べるというのはどんな環境においても抜群の汎用性を誇り、1マナという軽さも絶妙。「クリーチャーでも土地でもない呪文」が1枚も入ってないデッキというのはあるかもしれないが、流石に「3マナ以下のカード」が1枚もないデッキというのは無いだろうし、ゲーム開始の初手に「3マナ以下のカード」が1枚も無い状態でゴーサインを出すデッキというのはまず存在しないだろう。つまり、1ターン目に確実に刺さるのはこのスペルなのだ。ジャンドを例に挙げても「トリナクス」「荒廃稲妻」「稲妻」「大渦の脈動」「朽ちゆくヒル」と、落としたいカードはてんこ盛り。確実に使えるし、確実に使われることを覚悟する必要があるカードである。もちろん、これで手札を見てから「脅迫」という往復ビンタも充分使える戦略だ。

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