○「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?」 5
タイトルで中身が全部分かっちゃう系の親切ラノベ。いや、でもここまではっきりしてるのも珍しい気がするぞ。おかげで観やすくて大変結構である。……か?
タイトルの時点で色々駄目だろ、と思わせるのが最近のアニメのスタート地点。そこからどのように視聴者の期待に応えていくかが真の勝負なわけだが、このアニメ、直球しか投げてこない。タイトルに書いてある通りのことをやったら1話目が終わった。もう看板に偽り無しなのだからこの1話目でたたんじゃってもいいレベル。まぁ、流石にそれだと「……という夢を見たんじゃ」で終わってしまうわけで、ここからこの4人で何かをやっていく展開になるんだろうが……何するんだよ。イメージは「さえかの」に似てないこともないけど、ああいう作品って大抵何らかの目的意識を持った人間が集まった結果のハーレムなんだよ。今回はなんも無いからね。下手したらオフ会後にもう二度と会わない可能性だってあるからね。実際ツインテなんてもうご免だと思ってるだろうし。延々嫁とのいちゃいちゃが続くのだろうか。まぁ、「ネトゲからバーチャル夫婦生活を思い立ち、それを実践し続けるカップルのラブストーリー」ならひょっとしたら面白い要素はあるのかもしれない。
監督は「ロウきゅーぶ」の2期目の人だそうな。良かったな!(何が?)「モモキュンソード」も担当してたぞ。良かったな!(だから何が?)製作会社は「妹ちょ」を作ったとこだ、もう安心だな!(だから)
いや、でも実際メインヒロインの徹底した阿漕さは最近だと珍しいくらいだったから下手したら受け入れやすい可能性すらあるよね。ベタベタ系のヒロインって、実は案外絶滅危惧種? まぁ、今作の場合は病的な何かもついて回ってるけども。余計なツンもなく、主人公に惚れるのに理由も無く(これから明かされるのかもしれないけど)、とにかく「愛を叫ぶ機械」に徹しているのは潔くてよし。普通なら「なんで無条件に惚れてんだよ、あり得ないだろ。ご都合主義だろ」とか文句を言うところだが、このタイトルでこの設定なら「ま、そこはそうなってないと始まらないしな」というよく分からない諦観がある。その上でデレ要素をツインテの方で補っているので、メインヒロインは「病み要素」の方を突き詰めてもらえばそれでキャラとしては成立するだろう。主人公と二人してネットスラングを連発する様子は相変わらず痛々しいが、その痛々しさも二人で分け合えばイラッと感も半分ずつ。仲の良いご夫婦ですこと。定型句を特にドヤりながらいうわけでもなく、既に日常会話に馴染んでいるかのようにサラッと混ぜてくるので、いかにもオタクですよアピールをしているような主人公(今期だと「ゼロからはじめる」あたり)よりもヘイトが低いのはよいバランスだと思うよ。
後はひたすら、「この後何するんだよ」に尽きますかね。もう、このままTo LOVEるになってしまっても構わないが……。一応ネトゲ設定がこの作品のオリジナル要素なのだから、そこを何かのネタに絡めてくるのかねぇ。
結論:日高里菜の阿漕過ぎるキャラはいつだって正義。以上。
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