そう、これこれ、第5話。正直、ここまでの4話は悪くないとは言え特に突っ込みどころも見あたらず順当な進行だったのだけど、今回のお話みたいなのが出てくると俄然世界観に新鮮味が出てきます。こういうネタが良いのよ。
そして今回は、あの劇場版で活躍(?)した落ちこぼれ3人娘の活躍回でもある。コンスタンツェ、アマンダ、そしてヤスミンカ。この3人のキャラ、下手したらアッコたちメイン3人よりも濃いので、ただ画面に出てなんかしてるだけでも楽しい。というか、ぶっちゃけヤスミンカなんてほとんど菓子を貪り食ってるだけなのだが、それでも画面の上で動いているとどうしても気になってしまう存在感があるのだ。チェイスシーンでヤスミンカがコンスタンツェを抱えて移動砲台みたいに振り回すシーンは笑った。アッコたちとこの3人組、劇場版の時点でそこまで親しそうにも見えなかった気がするのだが、最終的にどのくらいの親密度で移行するんだろう。まぁ、パイロット版や劇場版とのすり合わせの難しさは、ダイアナのデレ度の部分が一番大きいと思うんだけども。2話なんかの騒動を見てると、聡明なダイアナは割と早い時点でアッコたちのことを認めてる部分があるはずなんだけど、そうなるとパイロット版でのツン度がちょっと強い気がするのよね。まぁ、そのあたりは別物と割り切った方がいいのかしら。
さて、パイロット版ではあれだけ必死になって守り通した魔導石。それがこうもあっさりと学院から持ち出されてしまうという大騒動。アカデミーからは魔法の力が全て奪い去られ、いわば存亡の危機に瀕したというのに、何故かパイロット版の時のような緊張感は無いという。その理由は後になって明かされるわけだが……ひでぇな、魔法学校。そうかぁ、魔女の世界も少子化や後継者難の問題を抱えているのね……。いや、未だにこの世界における「魔女」と「人間」の関係性ってよく分かってないんだけどね。アッコは「人間だけど魔女の憧れる」女の子で、他の面々は一応魔女としての生を受けている存在。ということは生まれながらに「魔女」「人間」ってのは差がある存在のはずなのだが……単に魔力のキャパの大小で呼び変えてるだけなのかなぁ。おそらく魔力の有無ってのが遺伝によって先天的に決まっているので、そうした素質を持った家系の人間が引き継いでいるのが魔女という「職業」なのかもしれない。
ただ、そうした伝統芸能に翳りが見えるのはどんな世界でも同じ展開。今回登場した邪竜(?)ファフニールさんも、そんな黴の生えた考え方に何の意味があるのか、と苦言を呈して魔法学校の売却計画まで立ててしまっている。実業家としてのファフニールさんのセンスはどうやら確かなもののようなので、おそらく伝統にしがみつくだけではこの先魔法学校が危ういのは事実なのだろう。ただ、それでもアッコのように「魔女への憧れ」を持つ人間もいるし、スーシィのように魔女ならではの文化に強い関心を持ち、そこに新しい意味を産みだそうとしている者もいる。そしてもちろん、シャイニィシャリオのように人間に夢を与えてくれる魔女もいるわけだ。どんな側面に価値を見いだして伝統を繋いでいくか。ひょっとしたら今後のお話はそんなテーマにも関わってくるのかもしれません。
それにしてもダイアナさんは優秀だよな……「もう全部ダイアナに任せればいいんじゃないかな」。
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