タイトルが無駄に恐ろしい第11話。確かにジョーイたちにはとんでもない災難が降りかかっているが……タイトルと「横暴な姉」というファクターから、何故か「PSYREN」を思い出しました。アゲハとジョーイは流石に被りません。
前回流れでリナからデートのお誘いを受けたジョーイ。朴念仁のようにも見えていたのだが、いざ誘われたらそわそわするのはきちんと男の子。普段のようにリナに振り回されっぱなしではまずかろうと、プランを練ってみたり、財政状況を危惧してみたり。しかし、男をあげようと苦心しているジョーイに降りかかった「メナス」は、5年前に別れた放蕩娘、姉のホリーとの再会だった。
……いやぁ、いいキャラですよ、ホリー姉さん。例によって「ものすごくテンプレ臭いアメリカ人像の1つ」ではあるのだが、言動が一貫していて、しかもジョーイの回りにはあまりいなかったタイプの豪放磊落、明快な意志が表出してくれるネジのはずれた性格。パンクなファッションも素敵で、ライトパープルを基調とした衣装は、常に半ケツはみだした腰履きパンツが実にセクシー。ジョーイ君、いい兄弟をお持ちで。
そして、そんなホリーに振り回される展開がメインなので、今回はやたらめったらカットの繋ぎが気持ちいい。エージェントヒューズの朝の様子とクロスオーバーして緊迫感を煽る登場シーンもそうだし、玄関、風呂、私室と暴れ回る様子もポンポンと小気味良く、ジョーイの苦労が伝わってくる。そして何故か、本来なら新キャラの見せ場になるはずのシーンなのに、白濁液を浴びたりシャワーシーンを披露したりと視聴者サービスに余念がないジョーイきゅんがどうにもやるせない。いやいや、女性の新キャラが出てますから!
そんなジョーイのご家庭のドタバタと関係ないところで確実にストーリーを進めてくるのが、虎視眈々と地位向上を狙うDr.ミナミと、そのドクターにあっさりと接触を果たしたエージェント、ヒューズ。このあたりの展開の速さは流石としか言いようがないが、ヒューズは「Mr.ゴースト」ことヒーローマンとの初顔合わせまで果たし、そしてDr.ミナミがセントラルシティーで復興作業に従事していることに何か裏があるという。曲者2人のあいだの密約は、ヒーローマンたちにどのような影響をもたらすのだろうか。余談だが、2人が笑顔でわかれる際にお互いに「タヌキめ!」と毒づいているのだが、英語だとこの場合タヌキじゃなくてキツネなんだよね。いや、どうでもいいですけど。
そして、今回よく分からないクライマックスとして用意されていたのが、なんとホリーの演奏シーンである。「昨今のアニメならばギター少女くらい描かなくてどうする!」という妙な気概でもあったのだろうか。普段の破天荒な言動からはちょっと想像出来ないようなメロウナンバーでしっとり聞かせてくれるホリー姉さんにはホレてしまいそうですよ。演奏シーン自体も実によくかけていて、弦の揺れからチョーキングの手の動きまで、他の並み居る「音楽もの」に負けないくらいの説得力に仕上がっていました。質素な感じではるのだが、個人的にはどこぞのデッドモンスターの演奏シーンよりもこちらの方が好きですね。
次回、いよいよリナとのデートに出発! 今週登場できなかった分、リナが大活躍する! ……予定。水着姿を披露するリナ、思ってたほど胸がでかくなかった!
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