7月22日 ドラフト模様(HOU×2 AKH)
ピック順 【Alessi】→【Sea-chicken】→【Serra】→【Sangriter】→【Thraxi】→【Chrolony】→【Mei】→
祝! ドラフト通信300号!!
……いや、前も書いた通りに以前の媒体からの通しナンバーじゃないから実際は節目でも何でもないんだけども……まぁ、ブログに移行してからも正直こんなに続くことになるとは思ってませんでしたけどね。なんで人数増えてんだよ(営業努力の結果です)。
というわけで、今日も今日とて炎天下の灼熱ドラフト。したたる汗でカードが歪み、火力を使えば怒られる。もう氷雪地形のみを許可しようとかいう訳の分からない案がではじめる始末。なんでこんだけ長年やってて環境改善されないんでしょうかね。長年同じとこでやってるせいなんですけどね。これからもよろしくお願いします。
一応「破滅の刻」環境2回戦。折りしもGP京都はリミテッドフォーマットで行われており、これが終わればドラフトの戦術論もある程度は出揃ってくることでしょう。ちなみに僕はGP初戦のサイドイベントで1度だけドラフトに参加し、そこそこの青赤果敢を組んだつもりが、相手デッキから「オケチラ」→「王神の贈り物」→「敵意ある砂漠」→「ドレイクの休息地」とか出されてGGでした。終盤にドレイクの大軍に殴られながらライフを詰められ、最後のアタックに「2点増強があれば終わりですよ、どうせあるんでしょ?」って言ったら「まぁ、あります」って言われて撃たれたのが「枕戈待旦」。レアリティ!!! あ、ちなみにもう1人、即興で突然モダンのデッキを組んで日曜のイベントに乗り込んだ奴もいて、こちらは4回戦やって3−1で抜けて賞品のパックももらったそうです。ウラヤマシス。
なお、来週はすでに欠席報告が1名出ております。まぁ、今更1人休んだところでビクともしないが、2人、3人と出てくると中止もあり得るので、万一参加出来なくなった方は早めの連絡をお願いします。
AL SE TH SA ME SC CH
AL ー ◎ ◎ × ○ ◎ ○ 5ー1 1 ○
SE × ー × ○ × ○ × 2ー4 6
TH × ◎ ー ◎ ○ ◎ × 4ー2 2
SA ○ × × ー ○ ◎ ○ 4ー2 3 ○
ME × ○ × × ー ○ ○ 3ー3 4
SC × × × × × ー × 0ー6 7
CH × ○ ○ × × ○ ー 3ー3 5
1位 【Alessi】 赤白 <啓示の刻 蜃気楼の鏡 断固たる修練者>
前回に引き続き白メインのデッキが優勝。どうやら我々の中では今のところ白が優勢。これは赤がどうしても割れやすくなってしまうのに対し、白はガメやすいという理由がありそうだ。そしてまた、前回に引き続きおっさん連中の優勝。どうやら我々の中では、環境序盤はその経験値を活かしておっさんどもの戦績が上を行くが、理解が進むにつれて勉強熱心な若者にジワジワ負けていくという展開が多そうだ。我が世の春がどれだけ続くか。さておき、今回は分かりやすくボロス。前の環境の督励ビートほどのスピードが出なくなったのでビートのバランス調整もまだまだ手探りの部分はあろうが、このデッキも3マナ以下のクリーチャーは10枚とそこそこ。特に優良アンコモンの「燃え拳のミノタウルス」が2体おり、序盤のラッシュから最後の詰めまで、時間帯を選ばずに活躍を続けてくれる。また、このデッキの密かなチャームポイントにライフゲインがあり、「聖なる猫」でチクチク稼ぎ、更に「陽光鞭の勇者」「尽きぬ希望のエイヴン」など、案外この貯金が馬鹿にならないのである。そして、当然低マナ域のビートは「詰まる」事態が予想されるわけだが、そんなときのためのラスゴである。1引きの「啓示の時」は、この環境では超貴重なエンチャント・アーティファクト(あとプレインズウォーカー!)対策も兼ねるために、ラスゴなんてレベルじゃない安心感。勝者コメントでも「ラスゴで勝った」とのことだったので、やはりこの世界は除去の質が大きく物をいう世界になりそうである。なお、個人的にはラスゴも効いたけどとにかく「砂爆破」に悩まされた。立て続けに2体のファッティを「砂爆破」で処理され、その後ぐだった試合で「ハゾレトの終わりなき怒り」が炸裂、ここで「もう砂爆破がめくれる心配は無いねん」と発言し、その後の展開で「よし、もう砂爆破は無いって言ってた!」って思ってアタックを仕掛けたら「そりゃ、手札にあったからな」とか言われる。3枚目って! もう、この人のこと名前で呼ばない。砂爆破って呼ぶ。手札全部砂爆破の人って呼ぶ。
<ラスゴは今日も強かったけど砂爆破>
山×9 平地×7
<クリーチャー類> 15
聖なる猫 扇持ち
ミイラの大王 道拓きの修練者
燃え拳のミノタウルス×2 火付け射手
ミノタウルスの名射手 献身的な門友
陽光鞭の勇者 不動の歩哨
ケンラの潰し屋 不動の歩哨
前線の壊滅者 尽きぬ希望のエイヴン
<その他> 9
激情のカルトーシュ 凶暴な力
砂爆破×3 蜃気楼の鏡
発射 ハゾレトの終わりなき怒り
啓示の刻
2位 【Thraxi】 緑白赤黒 <約束の刻 削剥 焼けつく双陽>
まぁ、ぶーたれてますけど今回私は2位だった。おっさんの強みや。上のデッキの1引きは「啓示の刻」だったが私の1引きは「約束の刻」。ぶっちゃけリミテッドで1引きするカードかと言われたら違う気はするのだが、まぁ、面白そうだったし、砂漠シナジーやってみたかったし、緑多色には手を伸ばしたかったし。後は少しずつ砂漠を待ちながら、4引き「オケチラの報復者」で白が空いていると判断して緑白をちょいちょいつまみ、「緑白でつまらないビートにして赤の火力タッチくらいかなぁ」という状況。しかし、2パック目で状況は大きく動く。なんと下から流れてきたのは3引き「バントゥ最後の算段」。突然黒のダブルシンボル。まぁ、わざわざ色を広げる準備して待ってたのは「パワーカードを拾えるようにするため」なんだから引きますよね。「約束の刻」からのランプっぽい構成を狙うなら3マナラスゴは願ってもないパーツ。ここからは、序盤をごまかして何となくデカブツに繋げるデッキを狙いたいという方向。あげく、3パック目ではなんと「焼けつく双陽」まで登場(赤のダブルシンボル)。もう、そりゃ引きますよね。最終的にベーシックランドが森6平地2山2沼2とかいう地獄のようなデッキになった。まぁ、色々とマナサポートは引いているのでほとんど不自由しなかったけども。3ライフを得られなくなった「楽園の贈り物」みたいなもんだけど、マナリス先生だって充分仕事はしてくれる。色さえ揃えば、あとは2枚の全体除去や有り余る火力、そして虎の子の「待ち伏せ」×2で相手を捌ききり、「選別ワーム」や「王神の天使」に繋ぐだけだ。ハイライトは「選別のワーム」でめくったカードが「王神の天使」で6ライフゲインした時。そこそこペラッカの領域。あ、ちなみに結局「約束の刻」からゾンビが出るチャンスはありませんでした。砂漠は5枚入ってたんだけど、それでもなかなか難しい。
3位 【Sangriter】 黒赤緑 <削剥 霰炎の責め苦 ホネツツキ>
こちらもやっぱり赤が入っているわけだが、いわゆるビートの赤というよりは、随分ボードコントロールに寄った内容の赤。本人曰く「速いデッキにどうしようもないデッキ」とのことだったが、「俺のデッキ遅いから安心しぃ」と言ったら「いや、本気で遅いデッキにも負けんねん」と不安な様子。実際にデッキの中身を見てみると、なるほどとにかく除去が賑やかで「大災厄」×2や「穿刺の一撃」、「致死の一刺し」に「削剥」「発射」と質・量ともに充分。この環境の除去の強さをたっぷり堪能出来るデッキだ。さてそうなると問題は「誰が殴るか」であり、その辺が不安だったので上記のようなコメントが漏れたのだろう。確かに、赤のビートパーツはほぼ周りから抜かれており、「ネフ一門の鉄球使い」も1枚だけでは流石に心許ない。その分を何故か「荷降ろし」×2などのサイクリング呪文で埋めており、クリーチャーの少なさはデッキを回転させてごまかしていく。では回転させた先に何があるかというと、1つは何と言っても「霰炎の責め苦」だろう。火力・除去の中でも規格外のこの呪文、一度は隣のテーブルから「X=10です」とか訳の分からない台詞も聞こえてきてどんだけ破滅やねんと感心したものだ。また、デッキの潤滑油も兼ねた「業火の噴流」×2も大事なパーツで、やろうと思えばこの2枚だけでも12点。相手のライフなんて無いも同然である。まぁ、当然グルグルサイクリングされることの方が多いのだが、「もしかしたら終わるかも」というプレッシャーがあるだけでも戦闘は随分様子が違ってくるだろう。なるほど、異次元からとどめを刺し来るデッキなので、なかなか他のデッキとの軸線は合わないはずだ。除去が優秀な環境なのだから、赤黒ってのはこの環境では鉄板のコントロールな組み合わせなのかもしれない。なお、サムトさんが緑タッチで入っているが、どれくらい活躍したかは不明。僕の試合で出た時は「あのおばちゃん……無視していいのでは?」っていうタイミングしか無かった。
4位 【Mei】 白青 <砂漠の拘留 空からの導き手 主張>
今回2人に分かれた白のもう片方。ただ、残念ながら優勝を下家に奪われ
戦績は惜しくもここ。どうやら2人しかいなかったことで何を引いても別に下家にダメージがいかなかったようだ。こちらのデッキは相方に青を据え、ビートを狙いつつも不朽・永遠ギミックで長期戦のボーナスも獲得するという隙を生じぬ二段構え。本当に永遠能力ってのは回るとやべぇということがよく分かるデザインであり、「しなやかな打撃者」や「選定の侍臣」などのギミックで結構な数の4/4が産み出されてた。不朽で戻ってくるのは「ター一門の散兵」×2程度ではあるが、カルトーシュの減少ですっかり価値を落とした「結束の試練」も、2度目の生を受けた連中の後押しにはしっかり活躍してくれる。大丈夫、いざとなったら「試練に望むギデオン」だって守ってくれるし。まぁ、結果的にはそこまで勝ちきれなかったわけだが、負けた相手を見てみると細かいアドバンテージ稼ぎを鼻息で吹き飛ばすラスゴ持ち2名、あとは追放除去なんかで細かく潰してくるデッキなので仕方ない部分はあるか。個人的には「空からの導き手」と手を組んだ時の「レト一門の槍の達人」なんかがかなり元気なのが本当にげんなりしたので、充分ビートでも行ける色だとは思うんだけどね。
5位 【Chrolony】 赤青 <破滅の刻 発射 血に飢えた振起者>
前回「赤青以外に行く理由が思い浮かばない」と言っていたのがこちら。そして実際今回もこのカラーリングである。ブレない。まぁ、今回は上家(私)が「イインダヨ、青にいくんだよ、赤もイイヨ」とガンガンパスをしていたのでごく自然に流れに従った結果ではあるのだが。ただ、前回狙ったビートに比べると、今回はスペル多めのテクニカルでいかにもなイゼットデッキ。「謎変化」が活躍したといえばそのあたりは分かりやすいだろう。その理由としては、コモンの偏りが毎回激しく、今回は「呪文織りの永遠衆」が0枚で、代わりに大量の「相殺の風」や「悲劇的教訓」が出ていたので、どうしたってそっちに寄せた構築にはなるだろう。あとはまぁ、何と言っても1引き「破滅の刻」でしょう。これを持っててわざわざビートに寄せる必要も無いしな。結果的には「発射」×2に「かすむ刀剣」などで場をならしつつ、「血水の化身」「空からの導き手」といったフライヤーで堅実に削っていくタイプのデッキ。このデッキなら「エイヴンの葦原忍び」もフル活用出来るし、「謎めいた海蛇」あたりも良い後詰め。全体的にコンセプトが統制されており対戦した相手からの評価は高かったのだが、後半失速して残念ながらこの位置。まぁ、本人も悔やんでいたけどやっぱり「差し迫る破滅」あたりはやり過ぎだったのかもしれん。いや、俺はアレに負けたから最強カードに見えましたけどね。
6位 【Serra】 黒緑 <栄光の刻 待ち伏せ 最後の褒賞>
ここまで、攻めの白や青、除去の黒や赤についてはその強さを確認してきたが、今回のセットでどうにも立ち位置を決めかねるのがこちらの緑である。俺のデッキも緑メインだったが、「緑多色」の場合はマナ関連さえ押さえれば要のパーツは他の色から補ってしまうのであまり「緑のデッキ」という印象ではない。こちらのデッキは、そんな中でちゃんと緑と向き合ったものだ。何しろ、1パック目2引きで「横這ナーガ」である。一体何がどうなってそこまで緑に行きたかったのかはよく分からないのだが、その後の3引きで「待ち伏せ」が引けたのでこの緑へのルート取りは正解。その後一瞬赤に揺れるが、卓では赤が奪い合いの状態だったため、そのまま手を引いて大人しく緑中心、あとは1引き「栄光の刻」からの黒である。ちなみにここまで見てきてお気づきの方もいるかもしれないが、今回7人のプレイヤーのうち4人が1パック目1引きで「刻」シリーズを引いている(全部違う色)。残る青の「永遠の刻」を引くのは一体誰になるんでしょうね。さておき、結局この環境で一番何をしていいのかが分からないのがこの緑黒の組み合わせ。「アモンケット」環境で猛威を振るったカウンターギミックはほぼ壊滅状態であり、このデッキにも「毒物の侍臣、ハパチラ」が入っているのだが彼女も割とモブっぽい棒立ち状態である。見ればデッキにカウンター絡みのカードは「華麗な苦悶」くらいのもんである(あとラクダ)。うーむ、一体何を拠り所にすればいいのやら。まぁ、サイズは確かにでかいんだけどね。やっぱり他の色から除去やトリックをどれくらい確保出来るかっていう勝負になりそうだなぁ。今回は「待ち伏せ」の数が多かったのでこれでも恵まれてる方だとは思うのだが……。
7位 【Sea-chicken】 青 <スカラベの責め苦 イフニルの死界 野望のカルトーシュ>
はい、一名様をライブラリの底じゃなくて戦績のどん底へご案内。モー、ライブラリなんか削ろうとしたら最下位になるに決まってるでしょ!(経験談) いや、上手く行けば一応それなりのデッキが作れるらしいのだが……だがそれは今日ではないし、お前にでもない。ピック表を見る限りでは、おそらく「ライブラリを云々」と思い始めたのは1パック目12引きの「イプヌの細流」から。その後2パック目で「最後の明日の予見者」が2枚確保出来たことで、砂漠枚数×4枚、手札枚数×3枚のライブラリチャレンジが幕を開けた。まぁ、無理なんですけどね。全試合を通じて削りきったのは2セット。一応、バウンスやら何やらで堪える体勢はそこそこ出来ているので、上手いこと相手がもたつけばワンチャンスは残ってるくらいのレベルなのだが、本人も再三繰り返していたように、デッキの中身が「ライブラリ削りと飛行ビートの両天秤」なのである。「40枚もあるライブラリより20点のライフの方が削りやすくない?!」って当たり前のことを言ってる現場も目撃されているし、ターンが変わるごとに「ライブラリ? いややっぱりビート?」と手の平高速回転。「空からの導き手」やら「不吉なスフィンクス」やら、もうちょっと詰めておけば何とかなりそうな陣容だったのである。一応「ケフネトの碑」×2ってのもあるのでそれをビート方向に活かせれば面白かったのだが……。また次のチャレンジをお待ちしております。
今回のピック表
【Alessi】(赤白)→【Sea-chicken】(青)→【Serra】(緑黒)→【Sangriter】(黒赤)
↑ ↓
【Mei】(白青) ← 【Chrolony】(赤青) ← 【Thraxi】(緑白赤黒)
追加コーナー
【成長するカ(ァ)ド 第6回未遂・ミラディンの傷跡編】
カードは持参したんですが、ドラフト終了時にすでに6時間が経過しており、暑さと空腹でみんなグロッキー。今回は中止となりました。
っつうか夏場はずっとこの暑さが続くわけで、なかなかコーナー存続が難しいかもしれない。今後も持参はするつもりだけど、テンションが維持出来るタイミングがあるかどうか……。まぁ、のんびりやるか。
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