「仮面ライダーエグゼイド」 ー
ライダーについての感想書くのって初めてなんですよね。一応、なんで初めての感想になるのかを確認するために(どうでもいいとは思うが)私のライダー履歴を簡単に書いておくと、シーズンをリアルタイムで視聴したのは昨年の「ゴースト」が初である。プリキュアを「ハートキャッチ」から、スーパー戦隊を「ゴーカイジャー」から見始めた私は、いつでもライダーを見るチャンスはあったと思うのだが、他のジャンル同様、「今まで見てこなかかったから素養がないし、日曜の朝にそんだけの番組を抱えるのはしんどい」というのでパスしてきた。実際はライダーにもチャレンジしようと思って「ウィザード」「フォーゼ」「鎧武」「ドライブ」と1話目は全部観ていたのだが、1話目時点で「やっぱライダーってピンと来ないなぁ」ってんで視聴を継続しなかったのだ。まぁ、「レコーダーの容量がきつい」っていうすごく切実な理由もあったんだけどさ。
ただ、私の周りに致命的な(そりゃもう命に関わるレベル)ライダーファンが現れ、熱っぽくその魅力を訴えていたのが変調の兆し。実は戦隊の時と同じように東映チャンネルでの放送でいくつかはフォローするようになり、面白いと評判だった「電王」に始まり、ヘンテコライダー「ディケイド」、今をときめくフィリップが大活躍する「W」と、リアルタイムではないながらも3本の平成ライダーは通して見ることができた。「こういうライダーだったら割と面白い」と思える勘所も自分なりにある程度は把握することができた。そこで昨年は頑張って「ゴースト」を通年視聴したわけだが……あんまり面白くなかった。「やっぱりリアルタイムで観るほどではないのかなぁ」と思っていたところに今年の「エグゼイド」である。ぶっちゃけ、序盤はあんまり真剣に観てなかったんだ。「どうせゴーストの時と同じようにダラダラするんじゃない?」って思ってたから。だからグラファイト全盛期なんかはあんまり印象に残っていないのだが……。
様子が変わってきたのは、デンジャラスゾンビが暴れ出したあたりである(割と早いな)。終わってみれば完全無欠の「神」となった檀黎斗神の大暴れあたりから、なんかもう、加速度的に面白くなっていった気がする。元々、初期メンバーの中では監察医のキャラがお気に入りで、変身の時の粗野なキックなんかが「格好いいなぁ」と単純に思えるキャラだったのだが、その貴利矢が「殺され」、社長が社長として尖ったあたりで「結構ドラマがハードやんけ」というので毎週きちんと観るようになった。あとはもう、そんな檀黎斗神も新たな強敵の犠牲になり、ケロリと復活して完全なネタキャラとして昇華され、さらに好きだった貴利矢も帰還して濃いキャラの展覧会が毎週楽しめる展開。ドラマ部分ではパラドの立ち位置が見事で、天才ゲーマーエムの成立に一役買いながら、他にも分身設定の伏線、バグスターと人間の関係性の問題など、パラド1人が存在するだけでありとあらゆる今作のテーマが一気にまとめて転がせるのが非常に秀逸。バグスターという設定がいわゆる単純な「怪人枠」で終わらず、ポッピーと黎斗の絡みなんかも含めて物語に複層性を与えながらとっ散らからない見事な舵取りになっていた。本当に「ゲーム」と「医療」っていうテーマで物語をここまでまとめられるとは思ってもみなかったよ。巷でよく言われている「最初はダサいと思っていたライダーがシーズン終わりには格好良く見える」っていう現象も肌で体験できて、クロノスなんて登場直後から文句なしで格好良かったからね。まぁ、何が出てこようと俺の中のトップはデンジャラスゾンビだけども。
とりあえず、個人的に視聴モチベーションとなったキャラ萌えランキングを上げておくと、1位は多分動かしようがない「神」。2位が監察医、3位はパラドになると思います。実写ドラマで男性キャラに「あら、この子可愛い」って思ったのはパラドが人生初かもしれない(別にホモホモしい意味ではなくてね)。あとはやっぱりポッピーが可愛い。まぁ、今のところ面白いと思ったライダーのヒロイン勢は全員可愛いと思えたので(特にWの所長は好き)、ちゃんと観られるライダーなら1年追いかけたヒロインはみんな可愛く見える気がするけども。ポッピーの中の人は声の演技も実に良いので、声優業界にもっと深く潜り込んできてくれないものかと期待するのである(ゴーカイイエローの成功によって割と味を占めている)。
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