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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「つうかあ」 5→4

 色々とちぐはぐな作品だったなぁ、というのが雑感です。でもまぁ、毎週継続して感想は書き続けられたので、嫌いではなかったと思う。

 1話目視聴時点で既に危惧していたわけだが、色々とハードルの高い作品だったのは間違いない。オリジナルアニメという時点で既にハードルを1つ設置されるような世の中ではあるが、それに加えて本作は「テーマとなっているジャンルがおっそろしく知名度の低いもの」という最大のハードルがあった。似たような難題に挑んだ作品としては例えば「プリンス・オブ・ストライド」なんかがあったし、方向性は違えど「昭和元禄落語心中」だって「カブキブ!」だって同じ課題は抱えていた。演芸方面と違い、スポーツ競技の場合は「動きで魅せる」というアニメーション媒体そのものを武器とすることができる(もしくは容易になる)のだが、残念ながら本作ではそうした部分での求心力はそこまで強くない。別に作画が悪いってほどでもないのだが、キャラもメカもアクションも、「そこそこ」というまとまり方でとどまっており、新たな客層を惹きつけるほどの魅力ではない。

 そうなるとあとはいかにもアニメ的なキャラクター要素で惹きつけるとか、エキサイティングなドラマで盛り上げるとかいう方向になるわけだが、キャラの売り出しもそこそこレベルだろうか。徹底してクソ野郎だった棚橋コーチが一番キャラ立ちしていたってのも皮肉な話ではあるが、実際にレースをする女子学生たちは、1話で一気に登場して、その後お当番回を与えられたもの、完全スルーされたもの、どちらにしても「このキャラが好き!」というファンがつくにはまだ足りない。「レースを通してキャラを掘り下げる」という手法が使えずに、「キャラの設定を理解してもらった上で、なんとなくレースの展開がわかる」という程度の接続なので、やはりキャラ方面からも「サイドカーレースもの」という押しは万全ではなかっただろう。ドラマにしても、非常に分かりやすい昼ドラ的なやつをたっぷり1クールかけてやるというのは、ちょっと安易すぎる発想だった。もうちょっと競技自体に緊張感を設けて、1話1話で「負けたら後がない」みたいな意識があれば見え方も変わってきたのだろうが……。

 とまぁ、基本的にはあまりいいところが見出せない作品ではあったのだが、その人を食ったような構成の大胆さは嫌いではない。中でも10話で使われた「1話のレースをそのまんまもう1回やる」という手法は無茶苦茶だとは思うが案外効果的に機能しており、「「多分、こうして同じシーンを見せることでキャラを掘り下げた前後の印象を比べて欲しいんやろなぁ」という意図は推し量れた。もうちょっと、特徴的な設定を前面に押し出して「1話=10話なんですよ」という部分が先に分かっていれば、視聴者ももうちょっと見方が工夫できたと思うので惜しいところだ。あとはまぁ、テーマ設定はシビアだとは言ったものの、それでも「ツーマンセルでお互いに命を預け合うペア」というゲーム性がそのまんま「百合」という要素に直結しているのはわかりやすいセールスポイント。色々な百合の博覧会として、いっそエロを強めとかにしてれば食いつくファンもいたんじゃなかろうか。いや、それが制作側の本位かどうかはわからんが……。

 結局、何がどうなってこれがSILVER LINKの記念作品として成立するのかは分からずじまいではあるのだが、割と評価できる点と難点がはっきりわかりやすい作品だったとは思うので、今後のオリジナルアニメづくりのための参考資料としては割と有益なのではなかろうか。次のオリジナルに期待しよう。

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