すでに興味を失ってしまっているので、発表されるまで存在をすっかり忘れてしまっていた声優アワード。今更何を言うでもないが、これまで毎年何らかの形で記事を書いてきたので、一応今年もメモ程度に残しておく。まぁ、単なる愚痴というか、誰しも思っていることを改めて書くだけになる気がするけども。本当に軽くなでるだけなので、多分これまでで最も中身がない感想になりそう。
○主演男優・女優賞
豊永利行 黒沢ともよ
昨年ブーブー文句を言った主演賞だが、今年はいわゆる「職業声優」2人が無事に選ばれ、穏当な結果となった。とはいえ、「受賞理由の不明確さ」という部分は相変わらずであり、誰がどういう判断でこの2人を選出したのかが分からないのはどうしようも無い部分か。
豊永の場合、受賞理由はほぼ「ユーリ」であることは明白(2016年の作品だが、投票期間の関係上、今年のアワードも対象となるのは2016年12月からである)。そういう意味では昨年度の「君の名は。」受賞で担ぎ出された状態と同様の「作品ありきの選出」ということになる。実は彼はそこまで圧倒的「主演」っていうイメージでもないんだよね。「もっと主演やってるやつおるやん」という不平に対しては、「数じゃなくて質」ということで説明できるということか。現在放送中の「バジリスク」でもいい感じにキモい役を好演しているので、豊永ファンはそちらもよろしく。
対して、ともよちゃんの方は確かに「主演」イメージが強いのだが、逆に「じゃぁどの主演が受賞理由なんだろう?」と言われると分かりにくいところがある。直近だと「宝石の国」だが、それが理由だと言われるとこれまでのアワードの流れからすると疑問符がつく。一応「ユーフォ」の劇場版は対象範囲内だが……。
とまれ、無難な選出になったことは一安心といっておこう。それにしても、女性陣の歴代受賞者を並べると本当に若いよな……。
○助演男優・女優賞
諏訪部順一 大西沙織・佐倉綾音
「どうとでもなるのに何故そうなる」でお馴染みの助演賞。今年も、ベーさんの再受賞(2012年以来)ということで、「だからなんで同じ顔を使い回す必要があるんだ」というツッコミ待ちは確実である。まぁ、彼の場合は舞台、ナレーション業などなど、本当に多方面に「声の力」の強さを示し続けるという業界の中でも顕著な功績が多いので、どこでどう讃えられても問題ない気はするが。そんなら主演賞で選べよ、って思うけどね。
そして、そんなどでかい看板のベーさんと並べられるとちょっと荷が重い気もするけど、「佐倉としたい大西」コンビ。まぁ、この2人は出演作品の数で言えば圧倒的で、今ノリに乗ってる若手(と中堅の間ぐらい)なので、過去の受賞者と並べてみても違和感はない。特に大西君はいかにも「助演賞」っぽい立ち位置が多い渋い活躍が多いので、むしろ座りがいいとも言える。改めて確認して佐倉さんがアワードに絡んだのが初めてと気づいてちょっと意外だった。あと、大西君は新人部門でもいいんじゃないか、って思ったんだけど、デビュー年を考えるとギリギリで範囲外か。
○新人男優・女優賞
西山宏太朗・堀江瞬・八代拓
七瀬彩夏・福緒唯
今年一番いじりがいがある部門はおそらくここだろう。男性部門は至極真っ当だ。ひときわ目を引くキャラで役も本人もいい味出している宏ちゃんこと西山宏太朗。ここ最近とみに印象に残る主演を重ねて一気に名前が売れてきた堀江瞬、そしてどこってこともないんだけどやたらキャストロールで名前を見るようになった八代拓。確実に「今後メジャー路線を支えていくであろう期待の若手」である。宏ちゃんはデビュー年が2012とあるので大西君と同じやんけ、っていうのは気になる部分だが、その辺は昔から適当な賞なので気にしないでおこう。
しかし、問題は女性側である。一人目はまさかの彩サマー。「サクラクエスト」での活躍が印象深いが、それ以外の部分ではかなり渋いチョイス。私も「間観光作報」がなかったらなかなか認識しにくい名前だったはず。でもまぁ、ちょいちょい名前は見かけるし、「ここたま」のライチなんかを聞いていると色々と器用で面白い存在。今後もあの極まった立ち振る舞いで精一杯頑張ってくれるかと思えば、期待票込みでの選出である。
そしてもう一人が……誰だ。いや、名前は見たことがある。調べたらレギュラー出演は「異世界スマホ」のみだ。よりによってそこか。一応「名前を見ればなんとなく『そういえばそんなキャストを見たことがある』と判断できる」程度のレベルの知名度で、偉そうな書き方になるが、私の認識がその程度ってことは、世間的な認知度はさらに低いと考えざるを得ない。この賞に選出されたということは、「1、ファンからの人気がある」「2、業界人の覚えめでたい」のどっちかということになるが、これだけ仕事が少なくて印象に残っていないのだから①の可能性はあまり考える必要がない。とすると……。エェー。
これまでなんだかんだと歴史を重ねてきたこのアワードだが、さすがに「私がよく知らない名前が(少なくともメイン部門で)登場する」なんてことはなかった。何故今年になって、こういうよくわからない事態が起こったのだろう。それとも、実は私が知らないだけで(Wikiなどにも一切情報がないだけで)、彼女は声優として何か目覚ましい活躍をしていたのだろうか。並み居る尋常ならざる数の若手女性声優たちを押しのけてここに名前があがるほどに、素晴らしい何かを成し遂げたのだろうか。浅学にして私はそれを知らない。もし何かあるなら情報求む。そして、何もないなら……やっぱりどうしてこうなっているのか、情報求む。
○歌唱賞
どうぶつビスケッツ×PPP
これも作品賞といえば作品賞だが、この部門は毎年そんな感じだから問題ないだろう。昨年のけもフレビッグバンはちょうど前回のアワードの選出時期だったために、丸々一年遅れでの登壇ということになった。そして、この時期にけもフレ自体が色々と問題を抱えて行き詰まってしまっているあたり、アワードが持っている負のエネルギーみたいなものを感じてしまうのである。ちなみに、メンバーの中でどれくらいが声優として生き残れるのかは不明。今のところ(みころんを除くと)アライさんが一番強そう。
○パーソナリティ賞
大西沙織・佐倉綾音
「どうとでもなるのに何故そうなる」枠。僕は残念ながら「佐倉としたい」は聞いてないのですが……せめて分けろよ。二年前の鈴村も同じだったけど、どう考えても「授賞式当日に登壇するキャストが少なくて済むようにしている」としか思えない選出である。いや、もしかしたら素晴らしいパーソナリティなのかもしれんけども。嫌いじゃないけども。なお、最近のラジオ回しのスキルだと僕はカッターが大好きです(来年頑張れ)。
以下はその他の賞。「だから該当者無しってなんやねん」とか「リカちゃんが声優アワードにどう関係すんねん」とか色々あるが、そんなモヤモヤを「チョー」っていうカタカナ三文字でどうでもよくしてくれるチョーさん格好いい。
○功労賞 ・ 片岡富枝・増岡弘
○シナジー賞 ・ 怪盗グルーのミニオン大脱走
○富山敬賞 ・ チョー
○高橋和枝賞 ・ 富永みーな
○キッズファミリー賞 ・ 該当者無し
○特別賞 ・ リカちゃん誕生50周年(松谷孝征)
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