最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
<多色> 巧みな叩き伏せ Artful Takedown (2)(U)(B) C インスタント 次のうちから1つか両方を選ぶ。 「対象のクリーチャーをタップする」 「対象のクリーチャーはターン終了時までー2/ー4の修正を受ける」 青と黒が協力してできること。黒の方はいいだろう。ー2/ー4ってなんだか変な修正ではあるが、まぁ、タフネス4減らすというだけでも「束縛の胞子」より安定感があるわけで、これだけでも呪文として成立している。しかし青の方は……これ、上の効果だけで解決することってあるんだろうか? そりゃま、敵がギガントサウルスとかだったら上を使うしかないけどさぁ。とにかくほとんどの場合には下のモードがマスト。そして、相手が2体以上のクリーチャーをコントロールしているなら、ついでに上のモードも使って行動に制限をかけておく。ついでにできる仕事としては、1体タップは悪くないおまけだ。ちなみに、相手が攻撃してこない場合は大体こういう呪文を相手ターンエンドに使いがちだが、今回は召集があるので、相手のアップキープに頭数を減らし、タップしておいたほうがいい場合もある。柔軟に危機に対処できるようにしよう。 暗殺者の戦利品 Assassin’s Trophy (B)(G) R インスタント 対象の、対戦相手のコントロールするパーマネントを破壊する。そのコントローラーは、自分のライブラリから基本土地・カードを1枚探し、それを戦場に出し、その後ライブラリを切り直しても良い。 相変わらず見境なくパーマネントを壊すことに余念がないゴルガリギルドの最新作。ゴルガリは緑(忍び寄るカビ)と黒(英雄の破滅)を組み合わせた色なので、これを組み合わせると全てのカードタイプに触れるようになるのである。旧作では不朽の名作「突然の衰微」を生み出したが、今回は同じコストでさらに対象枠を拡大。めでたくあらゆるパーマネントを壊せるようになった。もちろん、さすがにそれだけではやばすぎるのでこれまたお馴染みの「流刑への道」と同じデメリットがデザインされており、既存のカードとほぼ同じ感覚で使えるのでその強さをイメージしやすい。「何で白いカードのギミックがゴルガリに?」と思うかもしれないが、そもそも「相手に土地を与える」という効果には全く白らしさがなく、マローも「流刑への道」はカラーパイの「曲げ」をはみ出した「折れ」に当たるかもしれないと反省点を認めている。この度、そんな「流刑への道」の拡大版が新たに色を変えて収録されることで、正しい色の関係性に落ち着くことになるのである。土地をサーチする効果は緑であり、相手に土地を与える効果も過去の緑には多く存在しているのだ(「未踏の開拓地」など)。さぁ、このカードがどの環境で、どの程度暴れまわることになるのか。過去の功績を考えれば、モダンレベルまでなら余裕で射程圏内。 正義の模範、オレリア Aurelia, Exemplar of Justice (2)(R)(W) M 伝説のクリーチャー・天使 2/5 飛行 教導 あなたのターンの各戦闘の開始時に、最大1体までのあなたのコントロールするクリーチャーを対象として選ぶ。ターン終了時まで、そのクリーチャーは+2/+0の修正を受けるとともに、それが赤であるならトランプルを得て、白であるなら警戒を得る。 引き続きボロスの指導に当たるギルドリーダーはオレリアさん。先代指導者ラジアさん亡き後を引き継いだ2代目(正確には間にもう1人はいるので3代目)リーダーは、もともと現場の叩き上げタイプなので天使とはいえ積極的に戦場を駆る優秀な戦士でもある。前回はリーダーらしい威厳を出すために6マナという高嶺の花だったが、今回は一気に親しみやすい4マナ設定で現場主義を表明。その手に持つのはもちろん新たなキーワード・教導である。ぱっと見で「えっ、2/5?!」と思ってしまうが心配無用。戦闘時能力を自身に使えば4/5飛行警戒トランプル教導というおばけに。まぁ、普通はこのモードを使ってガンガン殴っていくことになるだろう。相手陣容次第では殴りづらいこともあるかもしれないので、そういう場合には下々の者に指示を出して殴りに行かせても良い。というか、どうせタフネス5のフライヤーなんて戦闘ではそうそう死なないので、地上での乱戦に+2修正やトランプルを付与してかき回してやる方が影響はでかいかもしれない。+2するクリーチャーが教導を持っていれば言うことなしだ。実力は文句なし。あとはこれを使いやすいデッキが出てくるかどうか。天使なのでなんとなく「黎明をもたらす者、ライラ」さんと手を組ませたくなる。ライラさんが警戒と+2を得ると絆魂も相まってとんでもないライフ差が生まれたりする。まぁ、オーバーキルだろうが。 標の稲妻 Beacon Bolt (1)(U)(R) U ソーサリー 〜は対象のクリーチャーに、あなたの墓地と追放領域にある、あなたがオーナーであるインスタントかソーサリー・カードの総数に等しい値のダメージを与える。 再活 「モーギスの悪意」の亜種。追放領域を見ることを除けば効果自体は同じだが、再活が導入されたことでコストはだいぶ重くなった。ただ、これはこのスペルが劣化版ということではなく、おそらくこの環境がイゼット的にインスタントやソーサリーに偏重したデッキ構築を肯定しやすく、当時のサポートが少ない環境よりも強い呪文になりやすいことの表れなのではなかろうか。同時に墓地を肥やすギミックも存在しているのでそれなりにダメージを調整しやすい世界なのは間違いないはずだ。コストを考えると2点でギリ、3点なら合格ライン。再活して2体除去できれば万々歳。早めに確保してイゼットにまっしぐらなら、手頃な(質的)アドバンテージソースとして活躍しそうだ。ちなみに、この呪文自体は解決中はスタックにあるので初回も再活時もカウントできないことには注意が必要だ。 光線分割の魔道士 Beamsplitter Mage (U)(R) U クリーチャー・ヴィダルケン、ウィザード 2/2 あなたが〜のみを対象とするソーサリーやインスタント・呪文を唱えるたび、あなたがその呪文が対象に取ることができるクリーチャーを1体以上コントロールしているなら、それらのうち1つを選ぶ。その呪文をコピーし、それは選ばれたクリーチャーを対象とする。 なんか書式がややこしいことになっているが、とにかくこいつを対象に呪文を打つと、味方の誰かにもそれが波及する。増強呪文を使ったときに効果が倍加するということである。ただ、それ以外の呪文には基本的にノータッチ。相手が撃ってきた除去を跳ね返すなんてこともできないし、ドロー呪文なんかもどこ吹く風。本当に増強呪文以外で出番がない。となると、わざわざこいつを対象に増強したいかって話で、2マナ2/2って大した戦力じゃない。まぁ、誰か本命がいる場合に、脇でこっそりこいつがおこぼれに与る可能性があるのは悪いことではないが……。狙うとしたらキャントリップの増強呪文。これならカードアドバンテージにつながるので、「攻撃的衝動」みたいな呪文がたくさんあるなら評価も上がる。……あるといいね。 ボロスの挑戦者 Boros Challenger (R)(W) U クリーチャー・人間、兵士 2/3 教導 (2)(R)(W):〜はターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。 2マナ2/3にブレス付きという時点でアンコレベルでも破格の性能。さすが前のめりギルドのボロス様であるが、このブレスと教導がかみ合うことで、中盤以降にも幅広いクリーチャーを支援することが可能になる。さすがにクッソ重いのでパワー4以上にするのは難しそうだが、4ターン目に2/3なんかと一緒に殴りつつブレスを使ってカウンターを乗せればパワー3が2体。なかなかのプレッシャー。そもそもブレス能力ってのは「ブロックされたら使うかもしれないぞ」と脅しをかけるだけでも意味があるので、実際に起動するかどうかはまた別問題だ。 仲間意識 Camaraderie (4)(G)(W) R ソーサリー あなたはX点のライフを得て、カードをX枚引く。Xはあなたのコントロールするクリーチャーの数である。あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。 雑に色々起こるレア。全部呪文を分解していくと、まずクリーチャー分カードが引けるのが「集団潜在意識」(6マナ・緑・レア)、クリーチャー分のライフを得るのが、ちょっと違うけどだいたい「民間療法」(3マナ・緑・コモン)、そして全軍+1はインスタントで「突撃」(1マナ・白・コモン)。なるほど、これらが全部パッケージで6マナはお得なサービス。っていうかカード引けるだけで6マナ分じゃんね。何がしたいのかよく分からないぐちゃっとした呪文だが、クリーチャー5体以上並べた状態でこれを撃てば、多分相手もなんとなく投了してくれるんじゃないかな。だって、もう戦いたくないよ。こんなもん。 ケンタウルスの仲裁者 Centaur Peacemaker (1)(G)(W) C クリーチャー・ケンタウルス、クレリック 3/3 〜が戦場に出た時、各プレイヤーは4点のライフを得る。 みんなに優しいというセレズニア魂溢れるケンタウルス。この設計は斬新だよな……ちなみに、かつてのセレズニアには自分だけ3ライフ得られる「ケンタウルスの癒し手」ってのがおりました。普通に考えたらそっちの方がいいと思うのだが……このデザインはよりフレーバーが濃密にはなってるかな。確かにお互いがライフを得てしまっては旨味が薄いように見えるが、相手が超速攻デッキだったりすれば、とにかく序盤を凌がなければ話にならないわけで、その過程で相手に4ライフ与えたからといってあまり問題はない。じわじわ押し返して、中盤以降にひっくり返してやればいいだけなのだから。そう考えると、やはり3マナ3/3に4ライフってのは破格の性能ではある。問題は、相手がそこまで尖ったデッキなのかどうか。……使い手のセンスが試されそうな1枚。 栄光の好機 Chance for Glory (1)(R)(W) M インスタント あなたのコントロールするクリーチャーは破壊不能を得る。このターンの後、あなたは追加の1ターンを得る。そのターンの終了ステップの開始時に、あなたはゲームに敗北する。 何度読んでも「ターン終了時まで」という文言が書かれていないのだが、まぁ、効果を見ればそりゃそうか、という不思議な呪文。赤の「最後の賭け」の系譜を継ぐ新種で、直近のカードなら「栄光の幕切れ」の後輩。追加ターンを得て、そのターンのうちにゲームが決まらなかったら負けという大博打呪文だが、そこに白の手が介在したおかげで、「後はずっと破壊不能」という訳のわからないボーナスが入った。これで、都合2回の無敵アタックをぶちかますチャンスが得られ、その2回の戦闘で押し切れたら勝ち。ダメなら負けだ。クリーチャーが維持できるので2度の戦闘の累計ダメージが計算しやすくなるのは良いところ。狙うべきは当然1つ目のターンの戦闘中、相手がブロッカーを指定した後にぶちかまして戦闘結果をひっくり返しつつのおかわりであろう。コンバットトリックとしての機能も果たせるので、過去の類例よりも「勝ち逃げ」の可能性は高いと言える。そして当然、敗北の誘発効果を打ち消してしまえばいい、という発想が出てくる訳だが、その場合には破壊不能がずっと残ることになるので色々愉快なゲームにはなりそう。ただ、そのためにわざわざカードを2枚以上使う価値があるのかどうかは微妙。現在話題になっているテクニックとして「試練に挑むギデオン」の紋章があれば簡単に敗北を乗り越えられる、っていうのがあるらしいが、どうせギデオンは環境を去ってしまうのでスタンでは実現し得ないプランだ。 納骨堂のトロール Charnel Troll (1)(B)(G) R クリーチャー・トロール 4/4 トランプル あなたのアップキープの開始時に、あなたの墓地にあるクリーチャー・カードを1枚追放する。そうしたなら、〜の上に+1/+1カウンターを1つ置く。そうしないなら、〜を生贄に捧げる。 (B)(G)、クリーチャー・カードを1枚捨てる:〜の上に+1/+1カウンターを1つ置く。 クセのあるゴルガリ風味満載の新手のトロール。クセのあるトロールといえば初代「ゴルガリの墓トロール」、2代目「ロッテスのトロール」と、ヒット作が多いジャンルだが、今回もなかなかの出来栄えだ。3マナ4/4トランプラーという桁違いのサイズに、さらにクリーチャーを捨てて増強、食べて増強。とにかく日増しにサイズが膨れ上がる。墓地にクリーチャーがいないと死んでしまうという回遊魚みたいな性格の持ち主だが、アップキープに手札から捨てても間に合うのだからそこまで大きなデメリットではない。もし3ターン目に出して4ターン目にディスカードからの維持に成功すれば、なんとアタック時は6/6。……え? マジで? 6/6? いや、これやばいんじゃないのか……神話でもよくない? 手軽に人の命を奪いすぎる気がするんだが……。まぁ、除去された時にアドバンテージロスになるかもしれないし、他のゴルガリカードとアンシナジーになる可能性もあるので使いどころが難しいのかもしれないが……でも、やばくない? トロールの時代来ちゃう? 議事会の騎兵 Conclave Cavalry (G)(G)(W)(W) U クリーチャー・ケンタウルス、騎士 4/4 警戒 〜が死亡した時、2/2で警戒を持つ、緑白のエルフ・騎士・クリーチャー・トークンを2体生成する。 クアドラブルシンボルサイクルのセレズニアは質実剛健、4マナ4/4警戒という充分ボディのみで当面は攻め立てる。当然相手もそんなもんを放っておくわけにもいかず、あの手この手で対処はしてくる。そうして何らかのカードと1対1交換以上になればしめたもの。こちらは続けて有能なトークンを2体追加し、時間差攻撃で攻め続けるのである。まぁ、ぶっちゃけ他のサイクルに比べると「1枚で圧倒する」デザインではないのでやや地味だが、とにかくクリーチャーの数を維持したいというセレズニアのニーズにはがっちり噛み合っている。警戒持ちの時点で召集のタネとして優秀であり、その後の展開も完全にセレズニアムーブだ。どんな状況で出ても望まれた仕事ができることを考えると、下手したら一番無難に活躍できるキャラなのかもしれない。 議事会のギルド魔道士 Conclave Guildmage (G)(W) U クリーチャー・エルフ、クレリック 2/2 (G)(T):あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時までトランプルを得る。 (5)(W)(T):2/2で警戒を持つ、緑白のエルフ・騎士・クリーチャー・トークンを1体生成する。 やっぱりいましたギルドメイジ。ラヴニカといったらこいつらがいないと始まらない。とはいえ、すでに2回も10体サイクルを作っているのでぼちぼちネタ切れも懸念される。2マナ2/2という設定が必須なので、いかにそれらしい能力をつけるかという勝負になる。今回はこれまでと違ってタップ能力2つという設定で過去のギルドメイジとの差別化を図ったようだ。さておき、そんなギルドメイジのセレズニアが担当するのは、毎度のことながら集団を鼓舞する力。白い方のトークン生成能力はいつも通り。先輩カードと比較すると、初代「セレズニアのギルド魔道士」は4マナで1/1の苗木、2代目「ヴィトゥ=ガジーのギルド魔道士」が6マナで3/3のケンタウルス。今回は同じく6マナで、しかもタップが必要だけど2/2。一応警戒が付いているのがボーナスだが、やっぱりちょいと目減りしてる感はある。そして緑の能力は全軍にトランプル付与。……どうなんだろ。セレズニアって兵士みたいな小粒のカードで押すイメージが強いからトランプルはあんまり……。まぁ、全体増強呪文との合わせ技を狙えってことなのかしら。でも、それならこいつも一緒に殴りに行けた方がいい気がする……うーん、正直6マナが自由に使えるようになるまでは微妙。 弾けるドレイク Crackling Drake (U)(U)(R)(R) U クリーチャー・ドレイク */4 飛行 〜のパワーはあなたの墓地と追放領域にある、あなたがオーナーであるインスタントとソーサリー・カードの合計数に等しい。 〜が戦場に出た時、カードを1枚引く。 クアドラブルシンボルサイクルのイゼット。誰がどう見ても「奇怪なドレイク」のリメイクである。1マナ重くなり、これだけ激烈なヘヴィーシンボルになったおかげで得られたのは……1ドロー。うーむ、まぁ、もともと「奇怪なドレイク」も狙いすましたデッキではフィニッシャークラスの性能を発揮できるカードだから……そして普通の呪文ならキャントリップにするのに2マナの追加が必要ってのがセオリーなので、トータルコストで見れば相場からはそう離れていない。でもなぁ、なんだろ、他のサイクル連中が派手なことやってる中で、なんか既視感が強いというか……。まぁ、ここからスタートする純正イゼットは楽しそうではあるな。ちゃんと再活呪文のことを考えて呪文を追放しても大丈夫な仕様になっているので、もうデッキのクリーチャーをこれ1枚にしてインスタントとソーサリーで染め上げてしまえ。 闇刃の工作員 Darkblade Agent (1)(U)(B) C クリーチャー・人間、暗殺者 2/3 あなたがこのターンに諜報を行なっているなら、〜は接死と「このクリーチャーがプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、あなたはカードを1枚引いても良い」を持つ。 引き続き諜報応援団。こちらはコモンからディミーアの基盤戦力となりそうなアサシンの登場だ。3マナ2/3は普通すぎるが、そこに接死があるならリミテッドなら合格。さらにカササギ能力まで付いていたら、かつて同じラヴニカで鍵を握った「秘密を盗む者」を完全に凌駕してしまう。絶対に殴られたくないので、相手としては防備を固めるしかないが、最低でも接死で道連れは作っていくので相手も思うように防衛できないときている。もちろん、そうした動きをするためには諜報用の追加カードが必要ではあるのだが、相手からしたら手札にそうしたインスタントがあるかどうかなんて分からない。1、2マナ立てておくだけでも相手は接死が怖いしドローが怖い。最悪を想定しつつの打ち回しがどれくらい窮屈かは誰もが想像できることだろう。ディミーア的諜報アタック、なんとなくわかってきましたな。 轟音のクラリオン Deafening Clarion (1)(R)(W) R ソーサリー 次のうちから1つか両方を選ぶ。 「〜は各クリーチャーに3点のダメージを与える」 「あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで絆魂を得る」 なんかよく分からんデザインのカードである。いや、わかるよ、上の効果が赤で、下の効果が白だ。どちらの効果も3マナのソーサリーとしては充分なものだし、同時に選べるモードもあるのでレアなのもわかる。でもさ、これ、A、B、A&Bっていう3つのモードにはならないよね。だって下のモードを選ばない理由ってほとんどないじゃない。つまり「B」「A&B」の2つのモードしかないのと同じなのだ。それならメインの効果をBにして、Aの効果をmayの形にすればよかったんじゃないかっていう(「絆魂を得る。ダメージを与えても良い」の形)。まぁ、一応2つの効果に分けることで白と赤の共闘が見やすくはなるんだけど。それぞれの効果に相乗効果もないから単発呪文を貼り付けたみたいにも見えるなぁ。一応、相手クリーチャーを全滅させられて、自軍クリーチャーがいくらか生き残るような状況だと絆魂アタックで結構なライフが稼げそう。これ専用にチューンするのは難しそうだが、とりあえず全体除去なのでリミテッドで見たら引いとけばいいと思うよ。 ディミーアの偵察虫 Dimir Spybug (U)(B) U クリーチャー・昆虫 1/1 飛行 威迫 あなたが諜報を行うたび、〜の上に+1/+1カウンターを1つ置く。 続々やってくる諜報応援団。「思考繋ぎの幻」と同様に諜報で大きくなる生き物だが、フライヤーなのでカウンター1つ1つの重要度が桁違い。2マナでおまけに威迫までついているので、2/2でも普通に使えるレベル。3/3ならミラクルですよ。同じようなコンセプト推しの先輩、例えば「影嵐の侍臣」とか「嵐追いの魔道士」ならトリガーでそのターンだけ+1止まりだったのに、なんでこいつはカウンター乗っちゃうんだろう……。まぁ、それだけ狙わないと諜報はできないってことなんだろうけど……怖いなぁ。 虚報活動 Disinformation Campaign (1)(U)(B) U エンチャント 〜が戦場に出た時、あなたはカードを1枚引き、各対戦相手は手札を1枚捨てる。 あなたが諜報を行うたび、〜をそのオーナーの手札に戻す。 諜報大好きキャンペーン。エンチャントの形をとったアドバンテージのタネであり、1回目に使うと「蝶番はずし」と同じ。これだけでも一応アド1枚なので3マナの呪文としては悪くない性能。その後、諜報活動で相手の実情をしれば、さらなる虚偽情報を流すための準備が整う。あとはひたすら出したり戻したり。着実に相手の体力はすり減っていくはずだ。非常に遠回しなので効果を実感するまでには時間がかかるが、使われる側に回るとかなり鬱陶しいのは間違いない。安定運用のためには、まず時間稼ぎの防御要員をしっかりと揃えよう。エンチャント破壊に対応できるよう、軽めのインスタント諜報を持っていると吉。 協約の魂、イマーラ Emmara, Soul of the Accord (G)(W) R 伝説のクリーチャー・エルフ、クレリック 2/2 〜がタップ状態になるたび、1/1で絆魂を持つ、白の兵士・クリーチャー・トークンを1体生成する。 「ドラゴンの迷路」で各ギルドを代表して謎の障害物競走に参加した「ランナー」の一人、イマーラさん。実は初めてラヴニカにたどり着いたジェイスの面倒を見てくれたり、ジェイスにとっては命の恩人ともいうべき大切な友人なので重要なキャラクターなのだが、どっちかっていうと先代カードの「どう見てもエルフじゃねぇ」っていう圧倒的サイズ感の方が印象的で、別にイラストは普通なのに「クソデブエルフおばさん」みたいなイメージばかりが先行していた。そんな屈辱の時代を経て、彼女は見事にダイエットに成功。2マナ2/2というエルフらしいほっそりとした体躯を手に入れ、能力の方もシンプルにセレズニアらしさをアピール。普通に使えばアタック時に絆魂トークン1体と「レオニンの戦導者」の半分くらいのクリーチャーでしかないが、今回セレズニアには召集ギミックが採用されているので、コストの支払いと同時に新たな働き手が得られるという無限の人材雇用が可能である(召集コストとして彼女をタップして出てきたトークンは、同じコストの支払いには使えません)。リミテッドで使いこなせるかどうかは召集の枚数次第だが、下の環境ならタップを絡めた無限ギミックなんかも楽しめる。「侵入警報」となんらかのタップ機構で無限トークン、その機構が「霊力」や「呪術師のワンド」のようなダメージソースならそれだけで無限ダメージである。この秋、イマーラが寝て起きて寝る!(また太りそう) 往時軍の強兵 Eternal Troops (1)(B)(G) C クリーチャー・ゾンビ、兵士 2/2 クリーチャー・カードを1枚捨てる:〜はターン終了時まで+2/+2の修正を受けるとともにトランプルを得る。この能力は1ターンに1回だけ起動できる。 いかにもコモンらしいクリーチャー。元になっているのは「吸血犬」で、1ターンに1回制限が課せられた代わりにトランプルがついた。3マナのコモンで4/4トランプラーが殴りに行けるのは割と事件。もちろんアドバンテージはどんどん失っていくことになるが、クリーチャーを捨てることを逆利用するのがゴルガリ的生き様。というか、むしろ共鳴者として墓地を肥やすプラス要素と解釈することもできるかもしれない。こうしてみると、ゴルガリデッキはかなりクリーチャー密度をあげた構成にしないと機能不全を起こしそうだな。20体が目標。 静める者、エトラータ Etrata, the Silencer (2)(U)(B) R 伝説のクリーチャー・吸血鬼、暗殺者 3/5 〜はブロックされない。 〜がプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、対象の、そのプレイヤーのコントロールするクリーチャーを追放し、そのカードの上にヒットカウンターを1つ置く。いずれかのプレイヤーがヒットカウンターの置かれた状態で追放されたカード3枚以上のオーナーであるなら、そのプレイヤーはゲームに敗北する。〜のオーナーは、これをライブラリに加えて切り直す。 ディミーアのナンバー2を表す「ギルド勇者」サイクルのディミーア版は、ディミーア的な「慎ましく、潜んで」を一切顧みないアホスペックの吸血鬼。4マナ3/5アンブロッカブル、そしてダメージを通せば相手クリーチャー1体がマストダイ。これだけでとんでもなくヤバい。さらに屍を3つ積み重ねるとその時点で勝ちが確定。なんでか分からないけど勝ちが確定。なんなんだお前は。しかし、そんな超絶勝ちパターンを阻害するのが一番最後の能力で、ダメージを与えて暗殺稼業に成功すると、足がついちゃならねぇってんで一度ライブラリに帰る。うーむ、神出鬼没。後に残るのは死の宣告のスリーカウントと、相手クリーチャー1体の亡骸だけ。さて、強いのか弱いのか。……迂遠な除去カードとして見れば微妙だが、トータルでクリーチャーとして見ると、多分強い。4マナでタフネス5の時点で最悪でも壁業務がこなせるのだし、生きているならほぼ確実にクリーチャーを道連れ(自分はライブラリに)。あとついでに3点のダメージも。どうせだったらヒットマン能力での勝利を目指したいところだが、残念ながらレジェンドなのでコピーして3体で殴る、という作戦は取れない。そこで、レジェンドでもコピーできるギルドリーダーのラザーヴさんとの共闘が視野に入る。まぁ、その場合はこいつが墓地にいないと駄目なんだけどさ。こいつ4枚、ラザーヴ4枚のハイパー闇稼業デッキ、誰かチャレンジしてみては? 火想者の研究 Firemind’s Research (U)(R) R エンチャント あなたがインスタントかソーサリー・呪文を唱えるたび、〜の上に蓄積カウンターを1つ置く。 (1)(U)、〜の上から蓄積カウンターを2つ取り除く:カードを1枚引く。 (1)(R)、〜の上から蓄積カウンターを5つ取り除く:〜は任意の対象に5点のダメージを与える。 ニヴ様の御心に触れる、イゼット風味溢れるエンチャント。当然インスタントとソーサリーの応援に全振りしており、ご褒美はドロー&ダメージと単純明快。いっぱい呪文を唱えれば勝てるカードだ。ただ、残念ながらキャッシュバックの効率はそこまでよろしくない。2枚で1ドローは悪くないが、火力の方だけで勝とうと思ったら該当する呪文が20枚必要。試しに直近の環境での代表的なコントロールデッキの該当呪文数を数えてみたら(エスパーや白青)、大体22〜24枚くらいである。ヘヴィーコントロールでこの数なので、このカードで火力を打つのがどれだけ大変かはわかるだろう。そこでサポートになるのが今回イゼットがお送りする再活呪文。これならカード1枚でカウントは2回分なのでデッキの呪文数を水増しできる。これを中心に据えたデッキができるかどうかは微妙なところだが、開き直って2枚3枚と連打すれば一気に効率も増すので、意外と足りてしまうのかもしれない。リミテだと……2枚ドローできればいい方か? 駐屯地の兵長 Garrison Sergeant (3)(R)(W) C クリーチャー・ヴィーアシーノ、兵士 3/3 〜はあなたが門をコントロールしている限り二段攻撃を持つ。 5マナ3/3はただの役立たずだが、5マナ3/3二段攻撃なら地雷級。パワー3の二段攻撃はちょっとでも隙ができたら増強呪文などで一気に二桁得点を叩き出す可能性もあり、守る側も気が気じゃない。そして、そんな劇物を作り上げる条件が門1枚ってんだからお買い得。5マナのクリーチャーなら、これが出るまでに門を引ける確率はそこそこだろう。デッキに3〜4枚もあれば安心してこのクリーチャーを投入できるはず。また、素のパワーは常識の範囲内なので教導能力で引き上げやすいというメリットもある。1つでもカウンターが乗ってしまえば誰にも止められない重戦車である。多分、そういうデッキを作れってことなんだろうなぁ。 光胞子のシャーマン Glowspore Shaman (B)(G) U クリーチャー・エルフ、シャーマン 3/1 〜が戦場に出た時、あなたのライブラリを上から3枚墓地に置く。あなたは、あなたの墓地にある土地カードを1枚、ライブラリの上においても良い。 ゴルガリ的程良いサポートをいろいろ提供してくれるエルフ。アンコモンである部分は2マナパワー3にも現れていて、デッキインされる主目的はサポート能力の方だが、戦力としてもがっちり頭数に数えられるのはありがたい。その上で、現在大活躍中の「縫い師への供給者」と肩を並べる3枚という掘削能力。これだけでもゴルガリなら大満足だろう。「供給者」はさらにここから3枚追加で削るブレない能力が強みだが、こちらのクリーチャーは、ちょいと迂遠なマナコントロールの役割も果たす。初手に土地2枚ならキープするかどうか悩むところだが、一緒にこいつがいれば問題なくスタートできる。しかも3枚めくって好きな土地が選べるので色事故の緩和にも繋がる。中盤以降にはすでに墓地にある土地も好きにカウントできるので、門デッキなどで欲しいカードが決まっている場合、選択肢が多いのはありがたい。派手さは無いが、ジワリとありがたみを感じることが多いクリーチャーだ。 「ゴブリンの電術師/Goblin Electromancer(RTR)」 C 同じ次元に帰ってきたなら、そのまんまのカードが再録されてもなんら問題ない。今回は余計な小細工なしに、イラストもそのままでの再録である(フレーバーテキストは変更されている)。下の環境でその姿を見せることもあるイゼット屈指の便利屋ゴブリン。今回も当然イゼット的エンジンの要として大車輪の活躍が期待される。このコスト、ステータス、効果、手堅くまとまった実に良いデザインだ。 ゴルガリの拾売人 Golgari Findbroker (B)(B)(G)(G) U クリーチャー・エルフ、シャーマン 3/4 〜が戦場に出たとき、対象の、あなたの墓地にあるパーマネント・カードを手札に戻す。 クアドラブルシンボルサイクルのゴルガリは、「自然のらせん」をその身に内蔵したエルフ。最近のリミテッドだとカラデシュにいた「機械修復職人」あたりがかなり近い立ち位置で、最大の脅威が復活する上に場にもそれなりサイズの肉が残るので、相手からした踏んだり蹴ったりである。ゴルガリはこうして墓地から回収する技にも優れているので、クリーチャーを回収するときにはまず墓地にあるこいつを回収してから後続に連携することであらゆるパーマネントを再利用可能になるのだ。あとは頑張ってマナを揃えよう。なるほど、このレベルの色拘束がアンコにまで大量にあるのだとしたら、そりゃギルド門の枚数も増えるわ。 槌落とし Hammer Dropper (2)(R)(W) C クリーチャー・巨人、兵士 5/2 教導 かつて巨人が活躍したローウィン環境には「針落とし」という呪文があり、当時ほとんど見向きもされなかったこの呪文が意外なことに下の環境で活躍しているというのだから世の中分からないものである。そして、このクリーチャーとの関係性も分からない。多分全然関係ない。パワー5の教導持ちということで、とにかく誰でも育てちゃうよ、という器の大きさが売り。さぞかし名伯楽なのだろうが、ボロスのクリーチャーの宿命なのだろうか、やっぱりタフネスは細いので大体は指導の場に出るだけで死ぬ。もう、こうして「相打ちしながら味方を増強」っていうのが教導クリーチャーに与えられた運命なのだろう。何度も繰り返し使われるとまずいことくらい、制作チームは分かっているのだ。それでも4マナパワー5はそれだけで結構な事件なので、エンチャントで飛ばすとか、装備品で先制攻撃をつけるとか、そうした末長い付き合い方を模索していきたいところ。コンバットトリックで戦闘を一回生き残るだけでかなりプレッシャーが違うはず。 家門のギルド魔道士 House Guildmage (U)(B) U クリーチャー・人間、ウィザード 2/2 (1)(U)(T):対象のクリーチャーは、そのコントローラーの次のアンタップ・ステップにアンタップしない。 (2)(B)(T):諜報2を行う。 ディミーアのギルドメイジが務めるのは、当然じんわり真綿で首を絞める役目。シンプルきわまる「ディミーアのギルド魔道士」、ライブラリを削りたくてしょうがない「ダスクマントルのギルド魔道士」と比較しても随分地味である。でもまぁ、どちらの役割も確かに使いたくなるようなものだ。相手がクリーチャーを1体でも使っているなら青い「後からタッパー」で一番強いクリーチャーを無効化できるし、特に戦場に脅威がなければターンエンドに黒の方を使ってじっくり墓地とライブラリを調整すればいい。特に諜報は数字が2になると一気に使いやすくなるので、恒常的に使う余裕ができれば勝ったも同然だろう。まぁ、そこまで行くのが大変っていう話ではあるのだが……青黒なら2マナ2/2っていうだけでそこそこの手駒なので、文句を言うもんではないな。 高熱仮説 Hypothesizzle (3)(U)(R) C インスタント カードを2枚引く。その後、あなたは土地でないカードを1枚捨てても良い。そうしたなら、〜は対象のクリーチャーに4点のダメージを与える。 ドローとダメージのパッケージというイゼット的伝統芸の1枚。これとよく似た印象のカードが過去に存在している。それが「予言の稲妻」で、コストは同じ、4点というダメージも同じだし、アドバンテージ量が1枚というのも同じだ。プレイヤーに飛ばないとか、掘り進める枚数が少ないとかいう差はあるものの、このカードは「対象のクリーチャーがいない場合単に2ドローできる」という選択肢があるので決して劣っているわけではない。そして何より「予言の稲妻」は当時「うわっ! 強いやん!」と思われたレアなのである。時代が流れ、似たようなデザインのカードがコモンで収録されるというのだから恐ろしいものである。このコストが許容できるようならば何枚あっても困らない性能である。土地2枚引いちゃった時は……御愁傷様。 イオン化 Ionize (1)(U)(R) R インスタント 対象の呪文を打ち消す。〜はその呪文のコントローラーに2点のダメージを与える。 なんともスマートな青赤カウンター。ようやく、本当にようやくこのジャンルの完成形が出てきたように思う。「多色のカウンターを全部の色で作ろう」と青が思い立ったのは今からもう20年近くも前、インベイジョンでのこと。白を足してライフを得た「吸収」、黒を足してライフを失わせた「蝕み」は堅実なライフの増減で人気を博した。さらに、続くアポカリプスでは対抗色がテーマとなり、いよいよ緑と赤のカウンターが登場。クリーチャーの役割も兼ねる「神秘の蛇」の人気はご承知の通りだろう。しかし、赤は駄目だった。他の組み合わせと同じノリで作られた赤青のカウンターは「窒息の旋風」。カウンターと同時に3点火力まで打ち込める優れものなのだが……何しろこの呪文、焼くクリーチャーがいなければカウンターすら打てず、カウンターする呪文がなければクリーチャーを焼けないという、訳のわからない制限を背負った欠陥品だったのだ。当時は赤青という組み合わせが全くメジャーではなかったこともあり、「まぁ、慣れないことしたからな」ぐらいの冷ややかな目で見られて、そのまま歴史の闇に葬られていったのである。しかし、ついにここで赤青のカウンターの完成を見た。対象は呪文だけ。打ち消したら確実なダメージ! ……まぁ、「蝕み」の小型版みたいになっちゃったけども……とにかくこれで確実に相手を追い詰めながら行動を締め上げることができる。この2点のダメージが試合を左右するような優秀なクロックパーミッションタイプのデッキが現れるかどうかはまだわからないが、少なくともドミナリアだけでも赤青のウィザードデッキは作れたのだ。そちら方面から声がかかる可能性はあるんじゃなかろうか。 千の目、アイゾーニ Izoni, Thousand-Eyed (2)(B)(B)(G)(G) R 伝説のクリーチャー・エルフ、シャーマン 2/3 宿根- 〜が戦場に出た時、1/1で黒緑の、昆虫・クリーチャー・トークンをX体生成する。 (B)(G)、他のクリーチャーを1体生贄に捧げる:あなたは1点のライフを得てカードを1枚引く。 誰だお前。設定からしてゴルガリのリーダーキャラ……なのかな? かつてのリーダーはジャラドさんだったのだが、彼が死んだとかいう話も聞かないので(いや、ゾンビだけども)もしかしたらサブリーダーかもしれん。能力もあんまり派手じゃないしな。まず、出た時点で墓地にあるクリーチャー分だけ虫がわく。こいつ自身が6マナとクソ重いので、出てくる時点ではそれなりに墓地も肥えているだろう。コストを考えると4〜5体くらい出せればそこそこの性能だろうか。そして、湧いた昆虫は次なる糧として利用し、ザクザク食ってザクザクカードを引く。うーむ、なんだか迂遠な気もするのだが……まぁ、カード引けるって書いてあるから弱くはない……のかな? 自身が6マナ2/3能力なしというパンピーなのが気になるが……。環境をまたぐスライムフットさんとの友情タッグに期待が集まる。毎ターン6マナで2ライフゲイン、1ライフルーズ、1ドロー。うーん……。 盾連携 Join Shields (3)(G)(W) U インスタント あなたのコントロールするクリーチャーを全てアンタップする。それらはターン終了時まで破壊不能と呪禁を得る。 セレズニアカラーが手を組んで大量に並んだ自軍クリーチャー全てに圧倒的な庇護を与える。さすがに破壊不能と呪禁の合わせ技パッケージというのは過去に例がなく、ここまでやってクリーチャーが死んでしまったら、もうそれは運命だったと諦めるしかないだろう。相手が全体火力なんかで焼きに来た時に効果覿面だし、単体除去に対しても呪禁を絡めて圧倒的な安心感がある。ただ、そうはいってもパワーが上がるわけではないので攻めの手筋としては今ひとつ。攻撃時にトリックとして使って戦績を書き換えられるくらいの陣容が揃っていればいいのだが、そうでない場合、5マナの多色呪文としてはイマイチな結果に終わることも。派手そうに見えるが、実際は他の呪文で代用が効く場合が多いので、そこまで欲しい呪文ではないかもしれん。 裁きの一撃 Justice Strike (R)(W) U インスタント 対象のクリーチャーは、自身にそのパワーに等しい値のダメージを与える。 「自分のパワーに殴られる」という効果は、そこまで例が多くないジャンルであり、現在3つの色で揺れている効果である。皮切りとなったのは白の「悔恨」で、この時は3マナのソーサリー。これが「切苦の影」という黒の呪文にスイッチしたのが神河時代で、こちらは2マナダブルシンボルで少しコストが下がった。どうやら「罪を戒める」白の効果と、「内面から自傷を誘う」黒の効果のどちらかになるのかな、と思っていたら、今度は赤が「狂気の残骸」という名前で新作をリリースし、こちらは4マナである。その後も赤はこれをインスタントにした「内面の葛藤」を打ち出して自分のものであることを猛アピール。どうやら「狂気が内面から蝕む」というテイストが赤っぽいということらしい。そんな紆余曲折を経て、このたびめでたく2マナのインスタントとしてこの効果を獲得したのがボロスカラーである。確かに赤でもあり、白でもある効果だが……今後、黒がこれに対してどのような抗議文を出してくるかが注目される。しかし、今回の呪文はどう見ても「悔恨」や「自壊」のニュアンスはないよな。あ、呪文としては2マナインスタント除去なのでフツーに強いです。終わり。 秋の騎士 Knight of Autumn (1)(G)(W) R クリーチャー・ドライアド、騎士 2/1 〜が戦場に出た時、次のうちから1つを選ぶ。 「〜の上に+1/+1カウンターを2つ置く」 「対象のアーティファクトかエンチャントを破壊する」 「あなたは4点のライフを得る」 節操のない便利屋稼業に全霊を尽くすレア。まるで命令サイクルのように並んだモード選択は、ファミレスのメニューのようなワクワク感を提供してくれる。普通に出せば3マナ4/3。もう、それだけで強い。これがベースの能力。相手次第なら「帰化」効果。結果だけ見れば「再利用の賢者」と全く同じ盤面になるわけだが、片手間のモード選択で優良アンコに化けられるというだけでずるい。そしてピンチの時にはライフゲイン。「押されてる時こそ4/3で良くね?」という気もするが、相手が火力だったりフライヤーだったり、筋肉で止められない攻撃手段を持っているときはこちらの延命措置も役に立つ。また、バウンスなどの方法で戦場に出し入れする用意があれば、こうして毎回効果が重なるモードの方が嬉しいこともあるだろう。本当に小器用なだけなので「こいつじゃなきゃ出来ない!」っていう仕事はないのだが、得てしてこういう便利屋にニーズがあるもんだ。これ、人間かエルフだったら下の環境でも面白かったんだけどな。 万面相、ラザーヴ Lazav, the Multifarious (U)(B) M 伝説のクリーチャー・多相の戦士 1/3 〜が戦場に出た時、諜報1を行う。 (X):〜はあなたの墓地にある、点数で見たマナコストがXのクリーチャー・カードのコピーとなる。これは引き続き〜という名前であり、そのタイプに加えて伝説であり、この能力を持つ。 ラザーヴさん! この人もちゃんと生きてましたね。ディミーアの初代ギルドリーダーのザデックさんは最初のストーリーのラスボス的存在だったのでめでたく打ち払われ、その後は「陰に潜み、闇に動く」というディミーア家の信条を体現したようなこちらのお方がリーダーを務めている。まぁ、ただでさえふわふわしてつかみどころのないギルドなので正確に何してるのかよく分からないんだけども……その変幻自在のシェイプシフター能力で、この街のどこにもおらず、どこにでもいる。そんな謎の人である。個人的にはディミーアのトップというだけで割と愛着があり、かつては統率者デッキを組んだことすらある。まぁ、能力あんまり関係なかったけど……。さておき、今回は何と2マナという信じられないサイズで登場したラザーヴさん。もう、この時点で彼自身のボディに特に意味がないということがわかる。そしてお家芸のコピー能力は、「ディミーアのドッペルゲンガー」が元ネタになっている。元祖と違って強いクリーチャーに変身するためには相応のマナが必要になってしまうためにあんまり有効利用できないようにも見えるが、ポイントは、コピー後にもカードは墓地に残っているという部分。つまり、マナさえ払えばいくらでも好きな姿に変身し放題なのだ。極端な話、0マナで「羽ばたき飛行機械」をコピーして飛行で攻撃し、スルーされた後に1マナで「ファイレクシアン・ドレッドノート」をコピーすれば12点。流石にそこまでやらずとも、墓地に「ぬめるボーグル」を仕込んでおけばいつでも1マナで呪禁を得ることができるし、殺されそうになったら「若き狼」をコピーして不死で戻ってくるなんてのも面白いかもしれない。何か色々と悪さができそうなカードなのは間違いない。よし、統率者にしよか。 団体のギルド魔道士 League Guildmage (U)(R) U クリーチャー・人間、ウィザード 2/2 (3)(U)(T):カードを1枚引く。 (X)(R)(T):対象の、あなたのコントロールする点数で見たマナコストがXのインスタントかソーサリー・呪文をコピーする。あなたはその対象を新しく選び直して良い。 ギルドメイジサイクルのイゼット版は、なかなかクセの強い仕上がり。まぁ、毎回イゼットは変な能力が多かったけどさ。青のドロー能力は「ディミーアのギルド魔道士」と同じコストだが、タップが必要になったぶん、インスタントタイミングで起動できるようになった。多分、ドローソースとしてはこっちの方が強いな。そしてコピー能力は直系の先輩である「イゼットのギルド魔道士」「ニヴィックスのギルド魔道士」のどちらも持っていた由緒ただしき伝統芸。毎回コピーの方法が違うのだが、今回はまさかのX設定。1マナの呪文なら2マナでコピーできるのでこれまでの設計より随分お得である。「ショック」レベルでも充分なので、このクリーチャーが手に入ったらより一層念入りにデッキのインスタントやソーサリーの設計を吟味しよう。 レーデヴの勇者 Ledev Champion (1)(G)(W) U クリーチャー・エルフ、騎士 2/2 〜が攻撃するたび、好きな数の、あなたのコントロールするアンタップ状態のクリーチャーをタップしても良い。〜はターン終了時までこうしてタップされたクリーチャー1体につき+1/+1の修正を受ける。 (3)(G)(W):1/1で絆魂を持つ、白の兵士・クリーチャー・トークンを1体生成する。 緑はクリーチャーの数で押せる色なので、こうして「タップすると増強するよ」という能力は意外に歴史が古く、知っているところだと「ラノワールのビヒモス」がこうした能力を持っていた。こちらの騎士の場合、攻撃時限定なので相手はブロック前にサイズがわかってしまうし、防御時には一切役に立たないという制限はあるのだが、もう1つの能力を与えらえられてしまったのでしょうがないだろう。序盤からとにかく数を稼ごうとする純正セレズニアデッキなら、4ターン目からこいつ単体で殴っててもそれなりに攻め続けられるはずだ。そして、そんなクリーチャーに与えられた節操のないトークン生成能力。5マナで1/1が1体だけなので効率がいいようには見えないが、出してすぐにこいつのパワーに変換できることを考えれば決してぼったくりではない。攻撃はこいつに任せればいいし、劣勢でもトークンに絆魂があるのでタフに戦うことができる。早めに除去できないと鬱陶しいクリーチャーなのは間違いない。 PR |
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