最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「フルメタル・パニック! Invisible Victory」 6 まさかこの2018年の世界で、野上ゆかな本人も李苺鈴とテッサを新作で演じることになっているとは想像していなかっただろう。一生もののキャラクターって、本当にそれだけで宝だよなぁ。ほぼ全て当時のキャストで製作できる幸せも噛みしめないとな。 リメイクリメイク&リメイクの今シーズン、こちらはリメイクでは無しに完全新作での復帰となる。一応歴史を遡ると「TSR」の放送が2005年らしいのでそのブランクは13年。まぁ、干支1周分くらいは今季リメイク群の中では常識の範囲内であろう。しかし、元々紆余曲折のあった作品シリーズであり、当時も初代・ふもっふ・TSRと作られる中で製作スタジオがGONZOから京アニへと移動している。そして今回はさらに移り変わってXEBEC。正直いうと現代京アニで改めて作ったフルメタも見てみたかった気はするが、多分スタジオのテイストとしてちょっと合わなくなっているのは事実だろう。そこで白羽の矢が立ったのが変わらずにメカ作画にこだわりを持ち続けるXEBECというのはある意味必然だったのかもしれない。賀東氏が必ず監修には付いているので、どこが作ったとしても製作理念がぶれることはないだろう。 そして、そんな中で13年のブランクを超えて作られた「続編」。これがものの見事に続編である。1期2期のことは前提としつつも、特に回想などを設けることもなく、「視聴者の皆さんはそれくらいご存知ですからね」との勢いで始まるエピソード。1クールアニメでいうと8話目くらいから始まったみたいな印象。しかし、私のようにあまり丁寧に旧作をフォローしなかった人間でも特に問題無くみられるように作られているのはありがたい。というか、その辺りで極力「無駄な振り返りを省きつつ自然に新展開へつなげる脚本組み」を意識していたように見える。それができるだけのコンテンツとしての力があると自負しているように見える。そしてその自負は、事実に即したものだ。 本当に「太い」作品だと痛感する1話目。そんな自然な導入に、さらに原作者肝いりの「現代アニメ」として作られているXEBEC版の画面。実は今、ちょうどAT-Xのオリジナル番組「裏アニメ」ではこのフルメタの話を掘り下げているのだが、その中で賀東氏とプロデューサーが「当時からどれだけメカ作画に苦労してきたか」という話をしてくれている。いかにアニメ的な嘘を交えながらメカを魅力的に描くか。いかに抵抗の強いCG作画をアニメの画面に融和させていくか。そこで行われてきた苦労は、素人が聞くだに想像を絶するようなものである。当時から大変だったことは、おそらく現代アニメでも引き続き悩みの種ではあり続けているのだろう。いや、むしろCG作画が当たり前になり、視聴者の目が肥えて贅沢三昧になってしまった今だからこそ、より「フルメタらしいメカの描き方」への作業量は増えているかもしれない。それでも安易な方向へ逃げずに手書き(っぽい)のメカニックを魅せる作劇は今回のシリーズでも最大の目玉になることだろう。 1話目で顕著だったのは、「メカを寄せる」というよりも「キャラを寄せる」方向性での融和策だろうか。わかりやすいところでは冒頭のレナードがASに乗り込むシーン。CGで描かれたASと、本来手書きであるはずのキャラが遠景とはいえ自然に馴染む調整は、一瞬とはいえ簡単なものではないはず。他にもキャラの表情は少し硬質な部分を残して周りのオブジェクトに合わせられるようにデザインしているし、とにかく「今作のメカが映えるように」という準備がそこかしこに施されていることがみて取れる。このままの調子で作画を保ち続けられれば、相当骨太な映像作品になることは間違い無いだろう。 あとはまぁ、今時珍しいくらいのまっすぐなストーリー部分でどれくらい楽しみがあるかですね。既に完成しきっているこの世界。あとはもう、これまで培ってきたものでバシバシやりたいことをやっていくだけだろうし、問題なく見られるものになるだろう。ほんと、スタッフはなんとか最後まで走りきってくれ。 PR |
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