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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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アン一門の侵略者 Ahn-Crop Invader (2)(R) C
クリーチャー・ゾンビ、ミノタウルス、戦士
2/2
あなたのターンである限り、〜は先制攻撃を持つ。
(1)、他のクリーチャーを1体生贄に捧げる:〜はターン終了時まで+2/+0の修正を受ける。
 ボーラスさんがアモンケットから連れてきたミノタウルスゾンビ。アン一門といえば当時の赤単で暴れまわった「アン一門の壊し屋」の印象が強いが、こいつはコモンなので流石にそこまで危なくはない。とはいえ3マナで先制攻撃持ちなのは紛れも無い事実であり、攻撃時には他のクリーチャーを食べて突破力を大きく拡大させることが可能。コモンのくせに同じマナ域で止めるのはかなり難しい。トークンなどで燃料が稼げればこれ1枚で相手陣営を突き抜けることも。まぁ、コストはお世辞にも軽いとはいえないのでどこまで積極的に殴りに行けるかは微妙なところではあるが。相手が2/3とか出してる時にわざわざ殴るかどうかはよく考えないといけないのでね。「動員1」みたいなカードをいっぱい確保してゾンビむしゃむしゃする使い方が面白いかも。
 
 
眩光破 Blindblast (2)(R) C
インスタント
〜は対象のクリーチャーに1点のダメージを与える。このターン、それではブロックできない。
カードを1枚引く。
 ちょっとした奇策の部類か。3マナで1点飛ばして1ドローなら「加撃」とだいたい同じ。そこにブロック制限をつけて用途を広げたカードである。1点火力も、3マナキャントリップも、ブロック制限もそこそこのニーズではあるので無駄になるカードではないが、ここぞという使い道が見出しにくいので火力の中では優先順位は下になりがち。これ1枚で相手PWの生存率が変わってくるので見た目以上にいやらしいカードではあるのだが。とりあえず相手のタフネス1の数をみてからのサイドでもいいかもしれない。
 
 
稲妻曲げ Bolt Bend (3)(R) U
インスタント
この呪文のコストは、あなたがパワー4以上のクリーチャーをコントロールしているなら(3)少なくなる。
対象の、単一の対象を持つ呪文や能力の対象を変更する。
 なんだか久しぶりな気がする対象捻じ曲げ呪文の新作。確認したら一応カラデシュに「腹黒い意志」があったが、赤の純正品でいえば「跳ね返りの罠」以来なので実に10年近くのスパンがあった。忘れがちだが、こうした捻じ曲げ効果は青と赤が第1色。なんでも捻じ曲げられる場合もあるが、大抵はこうして「対象が1つだけの呪文」を捻じ曲げる。そして今回は能力まで曲げられる特別仕様になっており、このデザインはなんと「意志を曲げる者」以来である。今回はPWを介した起動型能力も多岐にわたるため、このような措置になった……のかどうかは定かでない。だいたいこの効果なら3〜4マナが相場だが、今回は「獰猛」ボーナスでなんとわずか1マナで撃てるという破格の設定になっている。これででかいクリーチャーを除去から守りつつ、さらに相手クリーチャーまで除去れればめでたくアドバンテージ。今後のリミテッドではよく見られる残虐な光景になるんじゃなかろうか。赤緑はこの辺りを積極的に押し出しているようなので、「ラヴニカの献身」の時以上にパワー4以上のクリーチャーには加点しても良さそうだ。
 
 
劇場の絆 Bond od Passion (4)(R)(R) U
ソーサリー
ターン終了時まで、対象のクリーチャーのコントロールを得る。そのクリーチャーをアンタップする。それはターン終了時まで速攻を得る。〜はそのほかの任意の対象に2点のダメージを与える。
 2つのギルドが手を組む絆サイクルの赤。こちらはグルールとボロスの結束。サイクルの中では一番手を組みにくそうな組み合わせで、何しろ生粋の犯罪者集団と取り締まる警察のタッグなのだ。どんだけ犬猿の仲かと思いきや、どちらも腕力で解決するという素質は同じ。生まれ故郷のピンチを前にして、「こまけえことはいいんだよ!」とばかりに共同戦線を張った。赤の共通効果が2個セットなのでどっちがグルールでどっちがボロスって感じもないかな。正直、単に「反逆の行動」に2ダメがついただけでコストが倍になってるのはどうかと思う。一応、これで相手のブロッカーが2体減って、こっちのアタッカーが1体増えるので決め技レベルが上がっているってことなんだろうけど。いざ使ったら6マナ分の説得力あるんかなぁ。
 
 
燃え立つ預言者 Burning Prophet (1)(R) C
クリーチャー・人間、ウィザード
1/3
あなたがクリーチャーでない呪文を唱えるたび、〜はターン終了時まで+1/+0の修正を受け、その後、占術1を行う。
 赤で預言者って言われると「おっ、ルーターかな?」って思っちゃうけど今回は違った。赤単色のクリーチャーだとあんまり類例がないのだが、近いところなら1/3果敢持ちの「加虐な魔道士」あたりだろうか。果敢と違ってタフネスが上がらないので攻撃時には死ぬ可能性も高いのだが、その分は占術を駆使してさっさと質的アドバンテージを確保しながら死んでいけばいい。赤によくある「衝動的ドロー」との相性がよく、例えば「舞台照らし」が使えるなら、唱えた時に先に占術でライブラリを見てから取り除くカードを選択できるようになる。ウィザードなのでもしかしたら赤単のウィザードビートで使える可能性もあるかも。
 
 
鎖鞭のサイクロプス Chainwhip Cyclops (4)(R) C
クリーチャー・サイクロプス、戦士
4/4
(3)(R):対象のクリーチャーではこのターンブロックできない。
 「包囲破りの巨人」と同じ起動型能力を持つサイクロプス。サイクロプスと巨人の違いって目の数だけなんだろうか? ラヴニカにはどっちも生息しているが……サイクロプスは一応人型サイズもいるのかしら? 大体でかいイメージなんだけどね。さておき、「包囲破りの巨人」は同じ5マナで6/3トランプルという超前のめりデザインだったが、こちらはコモンなので無難なサイズを獲得して「とりあえずファッティとして入れておける」という設計。主張が強すぎない程よいコモンだが、やはりこのセットの常として基本スペックは高いので、舐めてるとこいつに殺されることも多々。緑のコモンに4/5がいるのは諦めて受け入れろ。
 
 
炎の職工、チャンドラ Chandra, Fire Artisan (2)(R)(R) R
伝説のPW・チャンドラ
〜から1つ以上の忠誠カウンターが取り除かれるたび、〜は対象の対戦相手かPWに、その数に等しい値のダメージを与える。
<+1>:あなたのライブラリのトップを追放する。このターン、あなたはそれをプレイしても良い。
<-7>:あなたのライブラリを上から7枚追放する。このターン、あなたはそれらをプレイしても良い。
 さぁ、みんなのアイドル、チャンドラさんだよ。今んところPW軍団の中で一番普通に女の子してるキャラってこの子なんじゃなかろうか。あ、でもヴラスカさんのジャングル探検ドキドキロマンスも悪くなかったかな。さておきそんな主人公気質のチャンドラさんだが、今回はレアなので能力も遠慮してただひたすらアドバンテージを狙うおばけみたいになってる……と思いきや、なんかヘンテコな誘発型能力持ってるやん! さすがチャンドラ、さすが放火魔。基本的な使い方は延々プラス能力を起動してちょいちょいアドバンテージを稼いでいくだけだ。それだけだと「実験の狂乱」の下位互換みたいになっちゃうかもしれないが、そのまま放置されたら割とすぐに奥義の時間がきちゃうよ? と脅しをかけるのがチャンドラ流。いざ奥義に至ってしまえば、7枚の特大アドバンテージ(仮)が転がり込んだ上で相手の本体に7点を叩きつけるムーブになるので、そりゃ流石に相手もご遠慮願いたい。しかし、能力の誘発は「チャンドラからカウンターがはずれたら」なのでチャンドラがダメージをくらえばその分の炎はすぐさま類焼を始める。「殴るの? 殴ってもいいけど、殴られる覚悟があるやつだけだぞ」と睨みを効かせるのである。登場時にカウンターを載せるので根絶しようとすれば最低5点分は痛い。この5点、あなどれませんよ。相手プレイヤーだけが対象ならまだいいが、もし相手もPWをコントロールしていたら頭をかかえるだろう。チャンドラ殺したい、でも、チャンドラを殴るとそのダメージが自軍PWにも飛び火する。こうなるともう八方塞がりだ。この歩く火種、見た目以上に厄介な存在。これが流行りの炎上商法ってやつですぜ。
 
 
チャンドラの螺旋炎/Chandra’s Pyrohelix(KLD)」 C
 カラデシュから再輸入したチャンドラさんの得意技。イラストではドビンの飛行機械をちょちょいと片付けていよいよ因縁の対決に挑まんとするチャンドラさんの様子が描かれているぞ。この後どうなるかは「チャンドラの勝利」参照。最低限のコストで最大限の効果が上げられるので、やはりどんな環境であろうと重宝する。まぁ、正直言うとカラデシュ当時はあんまり印象が強くもなかったのだが……あの当時はタフネス3の謎の機械が空を飛び回ってたからね……。
 
 
チャンドラの勝利 Chandras Triumph (1)(R) U
インスタント
〜は対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャーかPWに3点のダメージを与える。あなたがチャンドラ・PWをコントロールしているなら、〜は代わりに5点のダメージを与える。
 「勝利」サイクルのチャンドラは当然火力。何故かプレイヤーに飛ばなくなってしまったが、一応アップグレードの可能性があるので仕方ないか。これでプレイヤーにも飛ぶと2マナ5点本体火力という埒外の存在になってしまうので開発側も制御しにくくなってしまうのだ。同じ環境には2マナで同じくチャンドラ産の「チャンドラの螺旋炎」、お師匠ヤヤの飛ばす2マナ3点「ヤヤの挨拶」、それにクリーチャー1体の命とひきかえに4点飛ばす「心火」があるのでライバルは多い。残念ながら今回チャンドラさん本人はレアなので、シナジーはあまり期待せずに無難な3点火力として運用することになるだろう。まぁ、何の不満もないけど、特にシナジーも無いんだよな。現状だとスタンで使えるチャンドラがあんまり無いのは残念。
 
 
サイクロプスの電術師 Cyclops Electromancer (4)(R) U
クリーチャー・サイクロプス、ウィザード
4/2
〜が戦場に出た時、これは対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャーにX点のダメージを与える。Xは、あなたの墓地にあるインスタントとソーサリー・カードの総数である。
 アモンケットの「戦炎の投槍手」のサイズ変更版。あちらは4マナ2/3、こっちは5マナ4/2。どちらがいいとは一概に言えないが、まぁ、慌てて出すクリーチャーでもないので5マナで説得力のあるサイズのこちらの方がトータルでは強そうである。一応イゼット的エンジンに噛み合うようにウィザードになっているのも何かに関わってくる可能性もあるかもしれない。ここからイゼットに狙いを絞るというほどのカードでもないが、きちんと狙わないと最大限に活用できないカードなのは間違い無いので、イゼット傾向になった時には意識して該当スペルを集めて、遅めでこいつが引けることを期待するのがいいだろう。

 

 


破砕/Demolish(XLN)C
 意外に久しぶり。帰ってこられても特に嬉しくはないのだが、かつて私は「アヴァシンの帰還」環境でこれをかき集めて土地破壊デッキを組んだという謎実績がある。今後もいつかそんなデッキが牙を剥くときが……。

 


 
貪るヘリオン Devouring Hellion (2)(R) U
クリーチャー・ヘリオン
2/2
〜が戦場に出るに際し、あなたは望む数のクリーチャーとPWの組み合わせを生贄に捧げても良い。そうしたなら、〜はその数の2倍の+1/+1カウンターが置かれた状態で戦場に出る
 食欲旺盛すぎるヘリオン。つまりは「貪食2」と大体同じだが、この環境の特性としてPWまで食べちゃうのがポイント。実際の場面を想像すると壮絶なレジェンド崩壊シーンなのだが、まぁ、普段だって人間なんてしょっちゅう食べられてるわけだから多少はね? 1体食べるだけでも3マナ4/4は極上の肉。それ以上になれば神扱いでも問題ないわけで、赤黒なんかにありそうな生贄戦術に組み込んでメインウェポンを任せたい。増員で出てくるゾンビなんかは多少つまみ食いしても怒られないだろうし、使い終わったPWに最後の奉公を任せるなんてのもアリ。いっぱい食べていっぱい遊べ。
 
 
戦慄衆の秘儀術師 Dreadhorde Arcanist (1)(R) R
クリーチャー・ゾンビ、ウィザード
1/3 トランプル
〜が攻撃するたび、あなたは対象の、自分の墓地にある点数で見たマナコストが〜のパワー以下であるインスタントかソーサリー呪文を、そのマナコストを支払うことなく唱えても良い。そのカードがこのターンに墓地に置かれるなら、代わりにそれを追放する。
 赤はこうして時たま墓地のカードを再利用する動きを見せることがある。最近活躍している「凶兆艦隊の向こう見ず」がそうだし、古くは「死に微笑むもの、アリーシャ」が墓地からクリーチャーを引っ張り出したりしていた。このカードも「アリーシャ」同様に攻撃時に墓地のカードを再利用できるギミックが備わっている。そして、その範囲がパワー準拠。そのままでも1マナの呪文が使えるので「選択」や「突破」を入れておけばそれだけでアドバンテージだが、カウンターや装備品などで強化してやれば好き放題に墓地から呪文が発射できるようになる。パワー3まであげられれば「批判家刺殺」「魔性」「喪心」「溶岩コイル」などが撃ち放題になるのでブロッカーを排除しながらブンブンいけるし、緑と組んで増強呪文を使えば、自身のパワーを上げた呪文をすぐさまおかわりするなんて技も使える。「野蛮な一撃」との相性は相当なものだ。さらにおすすめなのはパワー1増強して各種バウンスなどと組み合わせられる「執着的探訪」。その他イゼット系は1マナの呪文も多いのでフル回転させられそう。
 
 
戦慄衆の双子 Dreadhorde Twins (3)(R) U
クリーチャー・ゾンビ、ジャッカル、戦士
2/2
〜が戦場に出た時、増員2を行う。
あなたのコントロールするゾンビ・トークンはトランプルを持つ。
 あ〜こういうギミックいいね。ジャッカルというクリーチャータイプ、そしてイラストを見て思い出した人もいるだろう。アモンケットのジャッカルは「ケンラ」と呼ばれる部族で、その多くが双子として生まれる。その様子を描いたのが「信念の双子」や「同期した一撃」であり、彼らは王神の試練に対しても常に二人で頑張っていたのである。そしてその2人がめでたく……戦慄衆になった……。残念ながらあんまり過去のカードとの繋がりは感じられない能力になってしまったが、とりあえず4マナで2/2が2体。そして軍団トークンが膨れ上がればトランプルにも意味が出てくるだろう。かつてゴーレムを育てた「接合者」サイクルのように、こうした連中を並べて1体の軍団トークンを合体ロボットのようにパワーアップさせるのだ。「蠍の侍臣」と合わせれば接死・トランプルのコンビネーションが披露できるぞ。
 
 
約束の終焉 Finale of Promise (X)(R)(R) M
ソーサリー
あなたは対象の、最大1枚までの点数で見たマナコストがX以下のあなたの墓地にあるインスタント・カードと、最大1枚までの、同様の対象のソーサリー・カードを、マナコストを支払うことなく唱えても良い。この方法で唱えられたカードがこのターンに墓地に置かれるなら、代わりにそれを追放する。Xが10以上であるなら、これらの呪文を2回コピーする。あなたはこれらのコピーのための新たな対象を選んでも良い。
 「終焉」サイクルの赤はとにかくテキストが長い。手短にまとめれば大事なのは「Xマナ払えば墓地からそこまでのコストのソーサリーとインスタントを唱えられるよ」ということ。1枚の呪文で2枚がフラッシュバックするので一応お得ではあるが、1マナ呪文を唱えるためにも最低3マナかかるので実はそこまで高効率ではない。当然Xの値が大きくなるほどにトータルでのマナ効率は上がっていくのでなるべく試合を決定づけるタイミングで使いたいところだが、そのために「ある程度重たいインスタントとソーサリー」を墓地にためておくのもなかなか大変。大抵そういうタイプの呪文を多用するデッキってのは、軽いスペルを連打するものだからだ。もう、いっそこうなったらX10点越えをメイン戦略に組み込むべきなのかもしれない。ソーサリーの方を「力の頂点」にすれば……ライブラリが消し飛ぶだけだな。
 
 
ゴブリンの通り魔 Goblin Assailant (1)(R) C
クリーチャー・ゴブリン、戦士
2/2
 バニラである。そしてゴブリンである。たくさんの上位互換がおり、たくさんの下位互換もいる。ゴブリン業界の標準値。できれば彼がいなくてもデッキが組めるように頑張ってピックしよう。

 


 
ゴブリンの突撃隊 Goblin Assault Team (3)(R) C
クリーチャー・ゴブリン、戦士
4/1 速攻
〜が死亡した時、対象のあなたのコントロールするクリーチャーの上に+1/+1カウンターを1つ置く。
 これまで様々な部隊を結成してきたゴブリン。有名なところでは「ゴブリン穴掘り部隊」、「ゴブリン気球部隊」などがいるが、新たな部隊の特徴は、それぞれのゴブリンの出自が多岐に渡ること。イラストを見ると、明らかにグルールゴブリン、イゼットゴブリン、ボロスゴブリンと思われる連中が一緒に突撃しており、ラヴニカ全土が力を結集している様子が確認できるのである。そしてそんな連中が力を合わせれば……めっちゃ死にやすそうだな……。4マナパワー4の速攻は奇襲性に優れ、実は割とシャレにならないダメージ効率である。まぁ、通せるチャンスはそう多くないだろうから大体は格下相手に相打ちで終わることになるのだろうが、その場合でもちょっとだけ遺産を残していくので決して損したとは感じさせない。4マナの単体除去と考えれば、おまけ付きなら案外悪くない性能。これが何枚かあることをチラつかせておけば、速攻のダメージを恐れて相手もなかなか殴れなくなるんじゃなかろうか。
 
 
不気味な修練者 Grim Initiate (R) C
クリーチャー・ゾンビ、戦士
1/1 先制攻撃
〜が死亡した時、動員1を行う。
 1マナコモンにしては贅沢に盛り込んだいい感じの雑兵。赤単色の1マナでデフォルトの先制攻撃を持つカードは非常に少なく、過去の事例を探してもアンコモンの「帆綱走り」くらい。コモンに限定すれば一応「先制スリヴァー」がいたが、正規の形ではこいつが初といってもいい。地味ながらも歴史的な1枚。そして、そんな基本性能に加えて動員まで持っているのだから、もう歴代最強を名乗ってしまってもいいかもしれない(すごく限られた範囲でだが)。新たな環境がどんな速度になるのかは想像もつかないが、1マナ域を埋める要請があるデッキなら、とりあえず放り込んでおいていいのではなかろうか。
 



 
心火 Heartfire (1)(R) C
インスタント
〜を唱えるための追加コストとして、クリーチャーかPW1体を生贄に捧げる。
〜は任意の対象に4点のダメージを与える。
 「石弾化」のマイナーチェンジといったところだろうか。燃料がアーティファクトからPWに代わり、ダメージ自体は1点減ったがコストが大幅に軽減した。「投げ飛ばし」の亜種と考えても、ダメージが4点で固定されているのはかなり高効率で、適当なトークンでもぶん投げて2マナ4点ならなんの問題もない。この4点が、今回のリミテッドでは1つの分水嶺となるタフネスになるんじゃなかろうか。相棒となる呪文がいれば「パクり&サクり」戦術の要にもなりうる呪文だ。
 
 
王神への敬意 Honor the God-Pharaoh (2)(R) C
ソーサリー
〜を唱えるための追加コストとして、手札を1枚捨てる。
カードを2枚引く。動員1を行う。
 「苦しめる声」に動員をつけたら1マナ重くなった。うーむ、動員1にそれだけの価値があるのかどうか。個人的にはその後に引いた手札を展開する都合上、出来るだけ軽い方がいいとは思うのだが、もしかしたら動員ギミックはこの1マナを費やす価値がある効果なのかもしれない。こういう能力がついた1マナクリーチャーだと考えると、割とありなのかも。
 
 
猪の祟神、イルハグ Ilharg, the Raze-Boar (3)(R)(R) M
伝説のクリーチャー・猪、神
6/6 トランプル
〜が攻撃するたび、あなたの手札からクリーチャー・カードを1枚、タップして攻撃した状態で戦場に出しても良い。次の終了ステップの開始時に、そのクリーチャーを手札に戻す。
〜が死亡するか、戦場から追放領域におかれるとき、あなたはこれをライブラリの上から3番目においても良い。
 おっことぬし様おるやん! 「献身」環境では一つのアーキタイプの指針にもなった、「猪の祟神の炎」で有名になったグルールの神様。ザル・ター族が地下深くに眠るその存在を信じて目覚めを待っていたらしいのだが、まさか、本当に眠っていたとは。クリーチャータイプ「神」を持つ貴重なカードの1枚で、これまで神と言えばテーロスの大神5柱、小神10柱、そしてアモンケットの神5+3柱の総勢23体のみ。他の次元には存在していなかった。神にも等しい王神様に率いられた軍勢にラヴニカが勝てるわけがないと思っていたが、こちらにも神がいるならまだまだ勝負は分からない。5マナ6/6トランプルというあまりに嘘くせーステータス、死んでもしばらくしたら復活するという神特有の不死性の表現、そしてグルール神らしい、味方の攻撃性を最大限に鼓舞する能力。うーん神。是非とも「ガルタ」とか「動じない大ワーム」とかを転がしてその理不尽さを堪能してほしい。っていうか、このスペックなら構築でもぶっ転がしちゃう可能性は充分あるのでは? ご丁寧に追放領域にすら行かないのは偉い。まぁ、カウンターされるとそのまま墓地行きなんだけどさ。
 
 
侵略するマンティコア Invasive Manticore (5)(R) C
クリーチャー・ゾンビ、マンティコア
4/5
〜が戦場に出た時、動員2を行う。
 場に出た時に動員するシリーズのデカブツ。黒に5マナ5/4がいたので6マナ4/5だけを見ると物足りないが、これに動員の2点が加わるのでトータルでは6/7。もちろんそう単純な計算ではなかろうが、額面上のステータスに文句はない。こうした動員もちのクリーチャーだけで固められれば、ひたすら軍団を育てながら絶え間なく脅威を追加して押し続けられる……かもしれない。どうだろ。
 
 
敬慕される炎魔道士、ヤヤ Jaya, Venerated Firemage (4)(R) U
伝説のPW・ヤヤ
あなたのコントロールする他の赤の発生源がパーマネントやプレイヤーにダメージを与えるなら、それは代わりにそれに1点を加えたダメージを与える。
<-2>:〜は任意の対象に2点のダメージを与える。
【5】
 老体にむち打ってかり出されたヤヤ。まぁ、年齢で言ったらソリンとかリリアナみたいな化け物もいるからPW勢の中では大したことないのかもしれんが。赤のPWの難しいところは、なかなか個性を見いだしにくいところ。火力が無いと赤っぽくないし、火力ばかりだとワンパターンになってしまう。今回ヤヤが担当するのは「紅蓮術士の刈り痕」的なボーナス効果。これでチャンドラやナヒリとはまた違ったダメージ要素を狙おうというわけだ。とりあえず赤の発生源ならなんでもいいので、当然赤いクリーチャーのパワーは+1されたのと同義。それだけでもドムリの上位種みたいな扱いだし、複数の対象にダメージが飛ばせる「チャンドラの螺旋炎」などとは相性がいい。そして起動型能力は実に素直に火力。5マナで出して2点火力2回はちょい物足りないが、それ以外の仕事と合わせてトントンと言ったところか。なるべく赤単でまとめて彼女の熟達の技を味わいたいところ。
 
 
ヤヤの挨拶 Jaya’s Greeting (1)(R) C
インスタント
〜は対象のクリーチャーに3点のダメージを与える。占術1を行う。
 シンプルに使いやすさを追い求めた火力。今回は何故か2マナインスタントにコモンで3枚の選択肢があり「チャンドラの螺旋炎」との選択はなかなか悩ましいところ。まぁ、安定感でいえばこちらの3点火力の方が優先されるとは思うが。一応チャンドラには「アドが取れる可能性」と「いざとなったら本体に飛ぶ」という強みもある。そのあたりで師匠と差別化を図っているあたり、どちらが忖度しているのかは謎である。とりあえずこの世界のクリーチャーは「螺旋炎」を乗り越えられるタフネス3,そしてこれを乗り越えられるタフネス4、更に「心火」にも耐えるタフネス5という3段階の基準が存在することに。まぁ、基本的に大体焼ける。
 
 
ブリキ通りの重鎮、クレンコ Krenko, Tin Street Kingpin (2)(R) R
伝説のクリーチャー・ゴブリン
1/2
〜が攻撃するたび、〜の上に+1/+1カウンターを1つ置く。その後、1/1で赤の、ゴブリン・クリーチャー・トークンをX体戦場に出す。Xは〜のパワーである。
 わーい! クレンコさんの再カード化! 以前登場したのは謎レジェンドサイクルが形成されていたM13の時、トークン生成を得意技にしており、都市国家ラヴニカで徒党を組んで窃盗などを繰り返す「群衆の親分」である。一時はギデオンの手によって収監されていたらしいが、この度の騒動で飛び出してきたのだろうか。元気そうで何よりである。今回も当然のようにトークン生成能力を持っており、何もサポートせずに殴るとおそらくトークンを2体吐き出して死んでいくことになるだろう。これがちょうど「クレンコの命令」と同じ効果になるのは偶然なのか狙ってデザインされたものなのか。まぁ、それだけでも最低限の仕事という感じだが、できることならその統率力をもっと堪能したい。手っ取り早いのはオーラなどで回避能力を与えてやることで、空飛ぶ親分になれば自動でサイズアップするフライヤーとして圧力をかけつつ地上に軍勢を配備できるようになる。もしくは装備品や増強スペルなどでパワーを上げておいて、ワンパンで大軍勢を呼んで死んでいくなんてのも劇的かもしれない。パワー関係のあらゆるカードがトークンの数に直結するので、色々と悪さはできそう。「包囲攻撃の司令官」がいるうちに何か遊べないもんだろうか。
 
 
ミジウムの戦車 Mizzium Tank (1)(R)(R) R
アーティファクト・機体
(3/2) トランプル
あなたがクリーチャーでない呪文を唱えるたび、〜はターン終了時までアーティファクト・クリーチャーとなり、+1/+1の修正を受ける。
搭乗1
 突如現れた機体。今回は本当にお祭り騒ぎだからいろんなところからギミックが収録されてるな。ただ、今回の機体は別にテーマにもなっていないし、突然の色付きアーティファクトだし、割と現実的にまとめられているので特別感はない。果敢条件で搭乗者なしでも動き出すのが最大の特徴で、条件さえ満たせれば3マナ4/3トランプラーと打撃力は充分。機体の強みとして、ソーサリー除去を回避できることを考えれば除去耐性があるとも言えるので確かに強い部分は多いのだが、やはり搭乗者が前提になると多少運用が手間だし、果敢条件を満たさなければごく普通のステータスなのでそこまでの脅威ではない。また、呪文に反応してのクリーチャー化は任意ではなく義務なので、相手ターンにインスタントを使うとソーサリー除去でも殺されてしまうのは注意が必要だ。イゼットフェニックスみたいなスペル偏重のデッキなら、1ターンで特大サイズまで仕上げて相手を踏み潰す戦略がとれるだろうか? 今のところ打撃力はドレイク2種やフェニックスで足りている気がするが……。
 
 
ナヒリの石刃 Nahiri’s Stoneblades (1)(R) C
インスタント
最大2体までの対象のクリーチャーは、ターン終了時まで+2/+0の修正を受ける。
 ナヒリさんの名前付き必殺技だが……地味だな……。一応近いところでは「ヴェリズ・ヴェルの刃」なんかがあるが、タフネスが上がらないのでなかなかアドを稼ぎにくい。一応本体に届くクリーチャーが2体いれば2マナで4点火力は効率がいいともいえるが……。狙うべきはやはりPW対策だろうか。複数体で殴って、1体でも通ればそこに+2でPWを仕留めやすくなる。複数の戦闘結果をまとめて書き換えられるので相手の計算も狂わせやすい。まぁ、どうせならもう1マナ追加して「燃えさかる炎」みたいに全軍増強でもよかった気がするのだが……。
 
 
戦慄衆の勇者、ネヘブ Neheb, Dreadhorde Champion (2)(R)(R) R
伝説のクリーチャー・ゾンビ、ミノタウルス、戦士
5/4 トランプル
〜がプレイヤーかPWに戦闘ダメージを与えるたび、あなたは好きな枚数の手札を捨てても良い。そうしたなら、その枚数に等しいカードを引き、その数に等しい(R)を加える。ターン終了時まで、このマナはステップやフェイズの終了時に失われない。
 なんとまぁ、3度目のカード化。かつてはアモンケットの英雄だった「蓋世の英雄、ネヘブ」。彼は見事にハゾレトの試練を乗り越え、名誉ある死を与えられた。しかしそれは実際にはボーラスの策略のうち。めでたく「永遠衆、ネヘブ」として復活させられ、アモンケット崩壊の片棒を担ぐことになった。そしてこの度、いよいよ他次元侵攻の旗手としての大役を任されたわけだ。ほんとに救われねぇなぁ……。永遠衆となったネヘブが手に入れたのは、「戦闘時マナが得られる」という赤としては副業みたいな力。この度そのマナ能力をさらに別方向にひねって赤ルーター能力にまで拡張させ、どんどん自分を見失ってる感がたまらない。4マナパワー5トランプルは、流石に1点くらいは貫通させることができるだろう。ダメージが通ったら好きな数捨てて、そんだけ引いて、そんだけマナが出る。なるほどビッグイニングが訪れそうである。彼が一体何を望んでいるかは分からないが、プレイヤー側としてはとりあえず展開力が上がるなら万々歳。多分早々に再びの死を迎えるだろうが、その間にわずかでも貢献してくれれば文句はない。プレイヤーって時としてボーラス以上に残酷である。
 
 
怒り狂うクロンチ Raging Kronch (2)(R) C
クリーチャー・ビースト
4/3
〜は単独では攻撃できない。
 逆立ちした「くすぶり獣」。元が3/4だったのが、より赤らしい設定の4/3に入れ替わった。どちらが強いかと言われたらなかなか微妙なところだが、この世界はパワー4以上を礼賛する獰猛条件が多いし、やはり赤という色の特性を考えればこちらの方が「合う」デッキが多いんじゃなかろうか。ひたすらクリーチャーを出して殴り続けるデッキにフィットする制限なわけだし、やはりワンパンチの威力は高い方がいい。こいつが上手くハマっちゃった時のボロスやグルールの打撃力はちょっと手が付けられない。なお、「くすぶり獣」と違ってブロック時には一切制限がないのはなんだかいやらしい。これだけ攻撃に使いたいカードだけど、ブロックなら自由にしていいよ、って言われたらそれはそれで満足しそうだし。なんにしても先輩ビーストよりもさらに使い勝手は良い。
 
 
サムトの疾走 Samut’s Sprint (R) C
インスタント
対象のクリーチャーはターン終了時まで+2/+1の修正を受けるとともに速攻を得る。占術1を行う。
 サムトさんのPWとしてのマイナス能力をそのままインスタントにしたもの。各方面に色々と魅力をアピールしているので、多方面に使えて無駄になりにくいのが利点。その分個々の効果が小さくてあんまりインパクトが無いのが欠点。まぁ、1マナならこれで充分か。特に速攻は相手のPW運用プランを大きく崩せるので割と大事な能力なのである。それにしてもイラストが笑える。壁走りって実際にやるやついるんだな……。
 
 
主無き者、サルカン Sarkhan, the Masterless (3)(R)(R) R
伝説のPW・サルカン
クリーチャー1体があなたかあなたのコントロールするPWを攻撃するたび、あなたのコントロールする各ドラゴンは、そのクリーチャーに1点のダメージを与える。
<+1>:ターン終了時まで、あなたのコントロールする各PWは4/4で赤のドラゴンとなり、飛行を得る。
<-3>:4/4で飛行を持つ、赤のドラゴン・クリーチャー・トークンを1体生成する。
【5】
 サルカンとボーラスさんの因縁も根深いものがあるが、今回久しぶりに現場復帰した彼は1体何を思うだろうか。少なくともカード名からは完全な決別が見て取れるが……能力をみるとドラゴンマニアっぷりは相変わらずのようである。タルキールでの様々な出会いを経てもうちょいマシな性癖になってるかと期待したんだが……三つ子の魂なんとやら。こんな男を見て、ナーセットさんはどう思ってるんでしょうね。将来的に自宅のドラゴンフィギュアを全部ゴミに出して夫婦喧嘩する未来が来るんだろうか。さておき、そんなドラゴンマニアはいつも以上にドラゴン。何しろドラゴンがいないと常在型能力は何もしない。つまり、とりあえず出したらマイナス能力を起動してドラゴンを出すところから始めないといけない。まぁ、大量のPWを出した状態なら、いきなりプラス能力で勝つことが可能だが。っていうか、もしかしてこのカードはそういう用途のカードなのか? PW5体の状態で出して起動すれば勝ち。あれ、強いな。流石にそれが無理でも5マナでドラゴン1体出せれば特に不満もない。あとはまぁ、ドラゴンデッキでファンアイテムとして使うというのが正しい選択肢。3マナサルカンから続けて召喚し、周りをドラゴンで固めればもう攻撃される心配もなくなる。強引に「秘儀での順応」で自軍クリーチャーを全部ドラゴンに変えてしまうという荒技も可能かもしれない。「ドラゴンの財宝」が環境にあるうちに何か雑なデッキが組んでみたいな。
 
 
サルカンの浄化 Sarkhan’s Catharsis (4)(R) C
インスタント
〜は対象のプレイヤーかPWに5点のダメージを与える。
 な、なんとあの本体火力の金字塔、「溶岩の斧」が劇的なパワーアップを経てインスタントにッ!! …………まぁ、それくらいでちょうどいいバランスかもしれませんが……。今回の環境なら「本体火力」というより「PW火力」という意味合いの方が強いかもしれない。フレーバーの通りにボーラス軍団への意趣返しができればポイント高し。PWを並べて長期戦前提の環境になるなら、いっそこれをかき集めてクリーチャー戦闘を無視した本体狙いオンリーデッキを組んでも成立するのかもしれない。ただ、残念ながらというか当然ながらというか、今回は他の火力ではほとんど本体は狙えないようにデザインされているんだ。そういう意味では意外とオンリーワンかもよ?
 
 
呪文喰いの奇魔 Spellgorger Weild (2)(R) C
クリーチャー・奇魔
2/2
あなたがクリーチャーでない呪文を唱えるたび、〜の上に+1/+1カウンターを1つ置く。
 奇魔コンビのもう片方。「呪文持ちの奇魔」が命を賭して回収した呪文をペロリと食べてしまう。フレーバーには「チームが長続きしない」と書かれているが、そりゃこんないびつな関係性で長続きするわけがない。燃料とエンジン、いわばモーターマンとバイクマンみたいなもんである(伝える気が一切無い喩え)。さておき、いわゆる果敢条件で強くなるクリーチャーで、果敢と違って永続のカウンターの形で与えられるのがポイント。実は直近で同じ能力を持っているのが緑の「深根の勇者」だったっていうのが謎だが……まぁ、あいつが例外として、基本的には果敢系統はイゼットの能力……のはず。今回はインスタントやソーサリーだけでなくPWでもパンプが可能であり、これに加えて増殖でもカウンターが増やせる。「増殖を持ったソーサリー」ならカウンターが2個のるわけで、アホみたいな速度で成長することも。これがコモンでかき集められると実は割とシャレにならない可能性がある。別に相方とか必要ないくらいに。「俺は相方の助けなんか無しでも充分強いんだぜ〜ッ!」ってどうみても負けフラグに見えるんだが、多分、こいつの場合は事実なので問題ない。のびのび育て。
 
 
無頼な煽動者、ティボルト Tibalt, Rakish Instigator (2)(R) U
伝説のPW・ティボルト
あなたの対戦相手はライフを得られない。
<-2>:1/1で「このクリーチャーが死亡した時、これは任意の対象に1点のダメージを与える」を持つ、赤のデビル・クリーチャー・トークンを1体生成する。
【5】
 僕らのヒーロー、ティボルトさんだ! やったぜ! おかえりティボ! 多分本人は別にこんなとこに来たくなかったんだろうけど、呼ばれたからにはしょうがないよ、ゆっくりしていってね! 少なくともこいつと仲良くしようっていうPWが他にいるとは思えないけどね!(同じ次元のどっかにソリンもいるんだよなぁ) 個人的には「いっそ7マナくらいのクッソ重くてそこそこ強いティボさんを作って我々を困惑させてほしい」と思っていたのだが、そもそもデビルなのであんまり重くはならんかった。「絶望の荒野」能力で相手のライフゲインを阻害し、ちょこちょこデビルを展開してさよならするという至極無難な能力である。デビル2体なら「悪魔と踊る」と同じ効果で、あっちは4マナインスタント、こっちはタイムラグありの3マナソーサリー(おまけ付き)。まぁ、バランスは取れているだろうか。地味でそこそこ使えるレベルという、全国40億人のティボルトファンからすると一番微妙な結果ティボ。
 
 
ティボルトの憤怒鬼 Tibalt’s Rager (1)(R) U
クリーチャー・デビル
1/2
〜が死亡した時、これは任意の対象に1点のダメージを与える。
(1)(R):〜はターン終了時まで+2/+0の修正を受ける。
 享楽主義のティボルトさんに目をつけたのは、ラヴニカではもちろんラクドス教団。歌姫ジュディスがティボさんの力に興味を持っているようだが、ステージ上での夢の共演はかなったんでしょうかね。さておき、普通の赤ウィニー。デビルなので死亡時のダメージをしっかり保持し、それなりのブレス能力で中盤以降もしっかり圧力をかけることができる。今回のセットは1ダメでも飛ばしたいPWがそこらじゅうにのさばっているので、デビル能力が無駄になることは少ない。そういう意味ではティボさんには悪い世界じゃないのかも。
 
 
砲塔のオーガ Turret Ogre (3)(R) C
クリーチャー・オーガ、戦士
4/3 到達
〜が戦場に出た時、あなたが他のパワー4以上のクリーチャーをコントロールしているなら、〜は各対戦相手に2点のダメージを与える。
 赤い到達クリーチャー。少しずつカラーパイが動いていることの証明として話題になる能力の1つがこの赤到達で、オリジンの「空荒らしの巨人」をきっかけに少しずつ緑から赤への輸入がはじまっている。今回は「空荒らしの巨人」と全く同じ4マナ4/3到達という設定になっているが、あっちがアンコモンだったのに対し、今回はボーナスつきでコモン。基本セットと調子に乗った拡張という差はあるが、これがコモンで手に入るようになったことで、より到達が赤に近くなったことがうかがえる。4マナ4/3ならバニラでも使えるわけで、能力2つ持ちはやっぱりコモンとは思えないサービス。自身にも備わった「獰猛」ボーナス達成の鍵にもなるので、4マナ域に複数集めてしまっても問題ないカードだ。
 
 

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