おみかんっ! な第17話。この作品では珍しく色々と事件が起こり、画面もコロコロ変わる忙しいエピソードでした。
Aパートでは、部室が使用不能になった面々が学内で練習場所を探し回る「流浪の民」パート。教室での演奏は思いの外やかましく、桜高の建物がかなりの年代物であることが確認出来る。そらま、普通教室でバンドやられたらたまったもんじゃないですが。唯が「子連れ狼」なんて分かりにくいネタを披露しつつその後も居場所を転々とするが、結局まともに楽器を展開出来た場所ですら体育館くらい。講堂は演劇部で、屋上は詩吟部が陣取っていたそうです。この中では詩吟部が一番どうでもいい部活な気がするが……それこそ教室に移動してもらえなかったもんかな。っつうか、なんでそんな古風な部があるんだよ、桜高。他にも体育館はバレー部とバトン部が一緒に練習してたし、なんだか妙な高校だよね。女子校なんてそんなものなのかしら? どうでもいいけど、バトン部の彼女はなんであんなにテンションが低かったんだろう。
学内を諦めた一行は、今度は貸しスタジオを練習場所に。しかし、こうした学外施設をほとんど利用したことがなかったために、うだうだしているうちにあっという間にお時間でした。ムギはお茶の道具一式を全て持ち歩いていたのか……
で、結局いつの間にやら部室は復活し、練習場所はめでたく確保されたわけだが、今度は歌詞を考えるストレスからか、憂が風邪でリタイアするというアクシデントが起こる。あり得ないくらい取り乱す唯に、憂の存在感のでかさを再認識させられる。そりゃまぁ、「ごはんはおかず」に目を輝かせて賛同する妹さんはかけがえのない存在なのは間違いないけどね……憂も完璧超人みたいな扱いのキャラだけど、冷静に見れば唯と同様にネジが2,3本飛んでるのは間違いないんだよな。そのおかげか、今回は似たもの姉妹の間に横たわる姉妹愛が存分に伝わってきました。互いに互いを尊敬できる間柄っていうのは素晴らしいと思います。
そして最後には、部室と憂というかけがえのないものを喪失した唯が、いつものように埒外の才能を発揮して歌詞コンペで優勝するという出来すぎたお話。めでたしめでたしなのだが……ちょっと澪が不憫過ぎますわな。彼女は元々部活の中心人物だったはずなのに、気付けば唯に押しやられて扱いが悪い。それがひょっとして、次回のエピソードに繋がるのかしら。がんがれ。澪回になればなるほどその親友が引き立つからな!
最後は毎度お馴染み、今週の部長さんのコーナー。律ちゃんが考えてきた歌詞がどうしようもない親父ギャグで埋め尽くされていたのは、ひょっとして中の人の影響だったんでしょうか。どうせなら「ほいっ……トニー・ヒューストン!」も入れてくれれば良かったのに。そして今回は、醒めた目で澪をコントロールするツーカーっぷりが見どころ。自分が「靴脱いだ」とかいうボケで突っ込んでもらった時は嬉しそうなのに、澪の天然駄目っぷりには冷ややかなのが酷いですね。いや、処置無しだから仕方ないんだけど。というわけで、今週の1枚は醒めた目で親友を見つめる律ちゃんです。「動物が出てくる澪は不調なんだ」って、なんでそんな分析が完成してるやらな。
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