最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
1月20日 ドラフト模様(RNA×3) ピック順 【Thraxi】→【Tanaka】→【Chrolony】→【Sangriter】→【Alessi】→【Metallica】→【Serra】
すまんな、わしらは予定を変更して、一足早く時代を超えるんや。 というわけで新環境!!!! 結局プレリリースで購入した箱を目の前にして、人類は旧環境をプレイする気にはなれなかったのです。ちなみに、あまった「ラヴニカのギルド」のパックは試合後に第2戦として運用し、粛々とお別れドラフトが開かれたのでした。 というわけで新たな世界だ。さぁ、新たなカード、新たなギルド、そして新たなアーキタイプ。これからまた、しばらくは手探りの時代が続いていくことになる。まぁ、どうあがいてもデッキが5つに大別されるラヴニカは他の次元に比べると考えることはそこまで多くないんだけど。幸い「ラヴニカのギルド」については、クソ環境だと懸念されていた割には(完全にその汚名を覆したとまではいえないかもしれないが)それなりに遊びがいのある環境にはなった。今回はさらに、「環境全体の速度が落ちる」という要素があるおかげで、各々のギルドがやりたいことを幅広くやることが可能になっている。もしここにゴルガリが混ざっていれば、なんてことも想像してしまうが、とにかくしばらくはこの中で試行錯誤を繰り返していこうじゃないか。
なお、今回は試験的に導入された「日曜朝の健康ドラフト」案に突発的闖入者がいたおかげで7人戦が発生。これに味をしめた形で、次回も同じく日曜朝10時開催に正式決定しました。この日程、どれくらい遠方組に優しいんだろうか……まぁ、来たい人はくればいいじゃない。ちなみに、今回遠方から来た阿呆はプレリでシールド1回、その直後に買ってきたボックスでシールド1回、さらにこの日に「献身」「ギルド」のパックでドラフト1回ずつと、2日で4戦もの試合をこなしたのである。まぁ、俺も同じ日程だったけどさ。頭がガンガンするわ。
AL SE TH SA MT TA CH AL ー × × ◎ ◎ × × 2ー4 4 SE ○ ー × ○ × × × 2ー4 6 TH ○ ○ ー ○ ◎ ○ ◎ 6ー0 1 SA × × × ー × ◎ × 1ー5 7 MT × ○ × ◎ ー × × 2ー4 5 TA ◎ ○ × × ○ ー ○ 4ー2 2 CH ○ ○ × ◎ ◎ × ー 4ー2 3
1位 【Thraxi】 青白 <スライム縛り 火消し 思考崩壊> ハハハハハハハァ!!!! ご苦労だったな愚民ども! 私の完璧な計画のための駒となれい! 全ては私の手のひらの上だ! そう、やるんだよ。俺は。「削る」なんて言葉は使うな。「削った」なら使ってもいい。ライブラリは、削るためにあるのさ! というわけで、完全決め打ちライブラリアウトである。少し前のアルティメットマスターズでは事前に何度もシミュレーターでピックを繰り返してなんとか「研究室の偏執狂」で勝とうと思い爆死。しかしめげない私は今回もシミューレーションを繰り返し、何度も何度も、「もし、ライブラリを削れるならどんなピックになるのか」を追い求め続けた。その過程で出会ったのが、今回の「厳戒態勢」との両天秤ピックである。決め打ちすると、どうしても「普通はクソみたいなカード」を早めに引いておく必要があり、カードが足りない時にはそれが原因で憤死することになってしまうのだが、ここに「厳戒態勢」が入ってくると様相はガラリと変わる。ライブラリアウトのパーツである「迷える思考の壁」や「叫び盾」は、「厳戒態勢」のタフネス条件下では必殺のカードになるのだ。正直1パック目では「厳戒態勢」を1度流しているので戻ってくるかどうかは賭けだった(もしダメだったら、本当にライブラリアウトのみで挑むしかなかった)が、環境スタートの試合、誰もあのカードの危険性には気づいておらず、まんまとこれをせしめることに成功。その後2パック目、3パック目でも取れたのは出来過ぎだったが、とにかくこれにより「タフネスビートorライブラリアウト」という異次元の2択を相手に迫ることが可能になったのである。あとは下のデッキリストをみてもらえばそれでOKだ。今回白が四人に割れているがアゾリウスで喧嘩した人間はいなかったのでピックは比較的楽で、開けたパックはびっくりするようなコモンしか引いてないのにレアもそこそこ使わせてもらっている。除去あり、ドローあり、ビートあり、そして削りあり。勝った試合はほんとにビートとミルで半々くらいでしたね。もう、僕はこの環境に思い残すことはないよ。来週から消化試合だよ。
島×8 平地×8 アゾリウスのギルド門×1
<クリーチャー類>10 迷える思考の壁×2 しつこい請願者×2 協約のペガサス 評議会の急使 拘留代理人 ゴミ引きずり 大ムンクルス アゾリウスの騎士判事
<その他>13 空の縛め 叫び盾 スライム縛り×2 火消し 略式判決 思考崩壊 法魔道士の束縛 厳戒態勢×2 スフィンクスの眼識 予知覚 万全/番人
2位 【Tanaka】 緑赤青 <強撃/脅威 焦印 生体性改造> なんと2位はこの男。しかも私との鉄火場の試合で「あのミスがなければ勝ててたやん」とのことなので、事実上の優勝だったらしい。私から贈る言葉は「ざまぁ」以外に思いつかないのである。そして、勝てた原因は割と明白。何しろこの環境では現時点でトップ候補と言われているグルール・シミック周りのデッキが、他にほとんどいないのである。緑は半分独占みたいなもので、グルール系のヘヴィーカードを本当に好き放題ピックしてふんだんに盛り込んでいる。いくら初回とはいえ、「トロール種の守護者」が7引きというのは完全にクレイジーな卓である。青は「エイ翼のスパイ」が2枚タッチされており、ただでさえマッスルな連中がなぜか空からこんにちは。そうでなくても「スカルガンのヘルカイト」はどうしようもないだろう。これだけのサイズのデッキなら「倍火」の運用もさぞかし楽しいものだろう! うーむ、実に恵まれた開幕戦である。心の友にしていたゴルガリがいなくなって寂しい思いをしていたみたいだが、案外、本当の安息の地は瓦礫帯の向こうにあるのかもしれない。
3位 【Chrolony】 黒白 <欲深いスラル 尖塔の刻み虫 欲深いスラル> 上で「グルール・シミック周りがほとんどいなかった」と書いたが、7人戦でその状況って、他の連中は何をしていたのかというと……。残り6人の打ち分けはアゾリウス1(私)、ラクドス1、クソ多色が1。そして残る3人が、このオルゾフなのである。前日に行われたシールド戦でも色々と注目を集めたオルゾフ。ガチガチのグルール軍団をいなせる「対抗」の最有力として、このオルゾフのビート・コントロールのどちらもこなせる利便性は前評判が高かったのは事実だ。しかし、そんな中で3人に分かれることになるとは。そんなオルゾフ最強決定戦みたいになってしまった卓の中で、なんとか矜持を守ったのがこちらのデッキ。まぁ、席順では最も上家に位置しており、いわば一番正当性のあるオルゾフなので、負けるわけにもいかないだろう。「欲深いスラル」を2枚有しており、さらに「不正相続」2枚、それに「最後の支払い」2枚と、おそらく当人が「強いカードだからいっぱい取るぞ」と手ぐすね引いていたカードはそこそこ引けている。その上で「ケイヤの怒り」なんてキーカードまで渡され、レベルとしては案外高いものになったとは思う。ただ、それらを運用する上で全てに噛み合わせる必要がある死後持ちのクリーチャーが決定的に不足しており、これがオルゾフが割れたことの最大の被害となってしまった。そうなると「最後の支払い」は確実でライフでまかなう必要が出てくるし、「不正相続」のようなカードを置いても相手クリーチャーを止める術がなければライフ差は広がらない。一番期待されたグルール戦でも押し負ける結果となってしまった(あとはわけのわからない壁の大群に殴り殺された)。しかしまぁ、逆に言えば3人で割れてもこのレベルで戦えたわけで……今後のオルゾフの位置どりに要注目。
4位 【Alessi】 緑赤青 <ギルドパクトのガラス壁 踏み鳴らされる地 豪奢/誤認> 上では「クソ多色」と書いたが、それはあくまで志の問題であって、一応最終的にはおよそこの3色(混成マナを除く)の範囲に収まっているのだから、一応グルール・シミック連合デッキに分類することができるはず。それでは「志の部分」とは何かというと、1引き「ギルドパクトのガラス壁」→2引き「ギルドパクトの秘本」という、ジェイスもびっくりのギルドパクトピックであった。これだけ最序盤に「多色クリーチャーさえピックしてればそれらは全部増強されて、キャントリップになるよ」と言われたのだ。そりゃもう、色とかしったこっちゃねぇよ。とにかく単色を回避してマルチカラーのクリーチャーをや呪文をかき集めていく。当然マナの問題はあるが、2パック目なんてギルドランドが1引き、他にも1パック目の時点でギルド門4枚、トータル6枚の固めどり。まぁ、それでも色マナには四苦八苦していたが……とにかく、なんかすげぇ多色っぽいデッキが完成した。メインウェポンは「瓦礫帯走り」「エアロムンクルス」のコモン2種。これに「瓦礫帯の投げ手」「脚光の悪魔」といった混成クリーチャーがアクセントを加え、なんの主張もない「ただ多色なだけ」の連中が肩を並べる。あとは2枚のアーティファクトが出せているかどうか。出せていればドローがつながるフィーバー状態となり、いなければ本当にただの雑なコモンデッキ。まぁ、潔しといえば潔し。トータルで何枚くらいの多色クリーチャーが揃っていたのかは気になるところだ。なお、本人は試合後「来週は真面目にデッキを組みます」と正式に謝罪している。謝罪されたデッキもかわいそうだし、そのデッキに負けた人らはもっとかわいそうだ。
5位 【Metallica】 白黒 <オルゾフの簒奪者、ケイヤ 回生/会稽 天使の賞賛> オルゾフ乱世の原因その1。こちらはなんと環境初戦をPWピックからスタートするという記念すべき幕開けなのだが、問題は、そのカードがケイヤだということだ。この人、リミテッドでも…………。うん。しかし、それでも右下に忠誠度が書かれているカードというのはうっかり引いてしまうもので、「できればケイヤが使いたい」という願望と、前日のシールドあたりで割と盛り上がっていた「天使の称賛が使いたい」という自分の気持ちに嘘はつけなかった。おそらく、卓の状況をみるにここがシミックに行っとくのが一番穏便な解決であり、実際、1パック目では完全にオルゾフが枯れ果てた後に渋々シミックのパーツを引き始め、もしかしたらケイヤに別れを告げる展開もあったかもしれない。しかし何の運命のいたずらか、2パック目を開封して出てきたのもオルゾフのレア。これでもう後戻りはできず、さっきまでは最下流だったが2パック目は最上流になるという状況の中、腹いせとばかりにオルゾフのカードを引きまくった。これにて、オルゾフ均等分配の終了である。最終的に「天使の称賛」が2枚集まったおかげでぶんまわった時は素晴らしかったらしいが、全体的に質が落ちるのは上述の通り。因果応報。
6位 【Serra】 赤黒 <不敗の陣形 死に到る霊 棘輪の曲芸> 実はオルゾフ乱世の原因はこんな目に見えないところにもある。気になる人はピック表を見てみるといいが、実はこちらも1引き「不敗の陣形」から「地底街の抱擁」→「不正相続」→「護民官の重鎮」と続き、なんとオルゾフ狙いのムーブだったのである。ただ、意固地になっていた他の連中と違い、6引きで回ってきた「火刃の芸術家」で流れを見たのか、ここから自然にラクドスにスイッチ。その後は特にブレもなくラクドス一直線で、他の人間は手出ししないのでラクドスカラーのマルチカードは取り放題である。ただ、問題なのはこのラクドスってギルドが現時点で一番掴みにくいギルドって部分で……前環境のボロスも速度特化でムラの多いタイプだったが、今回のラクドスの場合、周りの受けのカードが優秀すぎるせいで、特化したはずのスピードすらも活かしきれない懸念がある。絢爛だけの裸一貫でどこまで戦っていけるものか。今回も実際に使った当人がそんな感想を漏らしており、「いっぺん止まるとほんとダメ」とのこと。少なくとも簡単な選択肢ではなさそうだ。今後の研究が進んでこのラクドスがどう変化していくか。前環境のゴルガリみたいに「まぁ、それなりにいける」っていう結論になるといいいんだけど、やっぱりマルチカラーのコモンに説得力がないのは事実なんだよなぁ……。
7位 【Sangriter】 黒白(赤) <最後の支払い 的中 組織の伝書使> というわけで、オルゾフ三人衆最後の1人にして最下位がこちら。ここまでの2人が「事前に想定していた強いカードが流れてきたので順当に進んだ」「なんかそれっぽいレアに踊らされた」というパターンだったわけだが、その間に挟まれる形になったこの男は、「初めてみるカードとかよく分からんから、手がかりになる要素が『死後』って書いてあるかどうかだった」とわけのわからない供述をしている。流れもクソもない。ちなみに有言実行なのか何なのか、ただでさえ少なかった中から死後持ちクリーチャーは確実に確保しており、もしかしたら3人の中で一番多いかもしれないのだが、そのために「悲しみの騎士」が4引きされていたり、色々と残念な結果も見えている。あとは板挟み状態の中でどれくらい抗えるかだったが、半端に「的中」のためだけに赤にも触っていたり、どうにも腰が座らない印象。まぁ、初回なんだから当たり前と言えば当たり前だが、個人的にはそんな状況を見た上家がぷんすかしていたのが愉快だったので「乙」とだけ言っておこうと思う。乙。
【Thraxi】(青白)→【Tanaka】(緑赤青)→【Chrolony】(黒白) ↑ ↓ 【Serra】(赤黒) 【Sangriter】(黒白赤) ↑ ↓ 【Metallica】(白黒) ← 【Alessi】(緑赤青)
一応、追加で行われた「ラヴニカのギルドさよならドラフト」の結果も記載。
AL TH SA MT TA CH AL ー ◎ ◎ × ○ ◎ 4ー1 1 TH × ー ◎ ◎ ◎ × 3ー2 2 SA × × ー ○ × × 1ー4 6 MT ◎ × × ー ◎ ○ 3ー2 3 TA × × ◎ × ー ◎ 2ー4 4 CH × ◎ ◎ × × ー 2ー3 5
1位 【Alessi】 ディミーア 結局この環境はディミーアが強かった、ということを確認してフィニッシュ。実は基盤コモンがあまりなかったのだが、大量の諜報カードを駆使して少しずつ優位を固めていくデザインでいぶし銀の勝ち。最後の最後で「万面相、ラザーヴ」がフル回転していたのが印象的。
2位 【Thraxi】 ボロス 「危険因子」→「実験の狂乱」→「ウォジェクの護衛」→「ウォジェクの護衛」とかいう畜生ピックでブン回り推奨ボロス。なんと「護衛」はデッキに4枚イン。土地さえ置ければブンブンブン。
3位 【Metallica】 セレズニア 1引き「無効皮のフェロックス」と心中するつもりでセレズニア。シナジーは特にないが、とにかくサイズサイズ&サイズで並み居る小兵を蹴散らしていく。「ギルドパクトの大剣」が決め技。
4位 【Tanaka】 ゴルガリ 周りからは「どうせゴルガリいくんやろ」と煽られ、予想も期待も裏切らない。最終戦で駆けつけてくれたのは「千の目、アイゾーニ」さん。接死で止めて「根茎」orアイゾーニ。最後にいくらか思い描いていた通りのゴルガリになれたと満足。
5位 【Chrolony】 ボロス 今回の被りギルドはボロスでした。しかも、最終戦を祝したはた迷惑な祝砲だったのか、なんと1パック目で「実験の狂乱」を手に入れた人間が同時に3人もいたという……(1引きが2人、2引きが1人)。そして、そんな狂乱したい民は卓で3人並び、その最下流がコイツ。「道理で何も流れてこないはずだよ!」 乙&ざまぁ。
6位 【Sangriter】 イゼット なんだか今日はイイトコ無し。考えてみりゃ献身でもオルゾフの真ん中に挟まれ、こちらは「実験の狂乱」で間に挟まれ……なんだこれ。でも本人は「今までやってなかったイゼットができたからよし」とのこと。
以上、3ヶ月間お世話になりました。
Magic思い出日記
○第11回 リバースカードオープン!(オンスロート) まだまだ快進撃を続けるMagicの歴史、そして我々の「狂乱の2年間」。この年も1年間のドラフト総数は90回を超え、「ドラフト後にまたドラフト」「金曜の深夜からやって土曜に帰宅し、月曜に集まってまたドラフト」などという生活を送っていた。一体何が我々をそこまで駆り立てていたのかは定かでないが、まぁ、暇だったんだろう。そして、ドラフトがまた楽しいんですわ。 インベイジョン→オデッセイという曲者セットを乗り越え、その先で一体どんな世界が待ち受けているかと思えば、なんと「カードを裏向きにしてプレイできるよ」という斜め上の発想を実現させた「変異」が登場。もう、このギミックだけでも充分セット1つ埋められるくらいのインパクトがありましたよね。そんなんもアリなのかよ、っていう衝撃。貪欲に新しいものを求めるMagicの向上心が露骨に現れたセットと言えるのではなかろうか。 ただ、「タルキール」ブロックなどで経験した人も多いと思うが、結局変異ギミックって3マナ揃ってからスタートすることが前提なので、ぶっちゃけあまり構築環境に影響を与えない。下の環境はもちろんのこと、スタンダードレベルでもあんまり変異カードって活躍できない運命にあるので、このセットから登場した有名カードというのはほぼゼロである。当時のスタンでも、新しいデッキタイプって言ったらサイクリングに目をつけた「アストラル」系デッキが記憶に残っているくらいか。まぁ、他のカードが大したことなくても、「初めてフェッチが登場したセット」っていうだけでも充分すぎる強さだから……(試しにAmazonでオンスロートのパックを検索したら、1パック5000円くらいだった)。 まぁ、そんな内弁慶な自己完結セットなので、構築や歴史的強カードの話をする必要もなく、純粋にリミテッドがらみの話さえできればそれで充分ということでもある。さて、当時のリミテッドを振り返って、僕らの脳裏に蘇ってくるカードといえば……。
「火花鍛治/Sparksmith」。まー、お前しかいないよな。ごめん、確かにレガシークラスのカードはフェッチ以外あまりないけど、ゴブリンに関しては、オンスロートは壊れ環境だったんだ……。そう、このセットは変異という新規のギミック、サイクリングという再録ギミックの発展に加え、史上初の、リミテッドを意識しながら構成された完全部族環境でもあったのだ。ドラフトの場合、何か1つのタイプに決め打つ猪突猛進ピックが往々にして正解になり、とにかく集めたものが勝つ、そんなまだまだリミテッドのシステム整備が甘い時代だった。ここからしばらく先の話になるが、Wizards社はこのオンスロートの「部族」のあり方から様々な教訓を得て、「ローウィン」「イニストラード」、そして直近の「イクサラン」といくつもの部族環境に挑戦していくことになる。なるほど、確かにこのオンスロートの愚直な部族設計は今にして思えば幼稚なものだったかもしれないが、振り返ってみて、この環境のあり方が一番楽しかったような気がするのは、単なる思い出補正なのだろうか。 一応、当時を知らないプレイヤーのために確認しておくと、オンスロートで支持された部族は全部で8つ。それぞれの色に分かれて白の兵士、青のウィザード、黒のゾンビ、赤のゴブリン、緑のエルフ。それに色をまたぐ選択肢として白黒のクレリック、白青の鳥、赤緑のビースト。ここにさらに青には自由にクリーチャータイプが変化する「霧衣」サイクルなんかもいた。こうしてみると、すでにこの時点で色の関係性は平行になっていないのだが、当時はあまり色をまたぐっていう部分は気にならず、とにかく集めたら勝ちやろが! みたいなテンションでピックしていた気がする。そしてそんな中で、いちゃいけないレベルの存在としてこの世界を代表したのが、「火花鍛治」だったのである。 下手なレアなんかよりもよっぽど強く、環境にはタフネス1も多いのでそのレンジは圧倒的。ゴブリンデッキが固まって2体3体と登場すればそれだけでゲームが終わってしまうという史上トップレベルの壊れコモン(なお、自分のライフが尽きてゲームが終わる場合もままあった)。このゴブリンを突破できないデッキに市民権は無い……ってほどでもなかったかな、実際は。 せっかくなのでゴブリンつながりでもう一体このセットを代表する印象深いカードをピックアップするなら、やはり「スカークの猛士」を挙げるべきだろう。うろ覚えなので間違った記憶かもしれないが、確かプレビューかなんかで最初に公開された変異能力持ちのカードがこいつだった気がする。3ターン目にセット、4ターン目にアタックして、ブロックされなかったら後手の相手は確実に変異クリーチャーが死んでしまうというデザイン。ブロックされれば相打ちなのだが、これに加えて一方的に変異に勝ててしまう「乱打する岩角獣」で二択を迫るのが、コモン変異で確実に意図されたデザインだったのだ。
この2枚でもって「ほうら! 戦場にまで不確定要素があって面白いだろ! 心理的な駆け引きを是非楽しんでくれよ!」というのが変異を開発した制作チームの狙いだったわけだが、結局、「先手が4ターン目に確実に変異に勝てるクリーチャー」を出せるのはひどいという判断からか、10年以上後に再び作られた変異環境であるタルキールでは、こうした先手有利になる露骨な選択肢は生み出さないようにデザインが修正されている(2/2に一方的に勝てる変異クリーチャーは最低でも5マナかかる)。 でも、当時のプレイヤーからすれば、この理不尽な二択はやっぱり狙い通りに楽しかったし、そのうちに色も合わないのにクソみたいな変異をぶち込んで数をごまかす戦術なども一般化し、この世界のリミテッドは理想的な盛り上がりを見せるに至るのである。どうしても「火花鍛治」の悪夢ばかりが思い出されるが、例えばゾンビには「腐敗を導く者」という地雷が潜んでいたし、変異を解除したら「毒噴きブラッカス」だった時の絶望感も今となっては懐かしい。当時は特定部族の数を参照するカードは自軍だけでなく敵軍もすべて数えていたので、相手も同じタイプでぶつかったりするとお互いに訳が分からなくなってむやみにおかしかったものである。
まぁ、こういうおおらかなリミテッド環境が楽しめたのも、当時のプレイヤーの特権だったってことですよね。どれだけ上手にデッキが組めても、どうせ相手が「暴動」持ってたら終わりだから……。
PR
無題
シミックは居なかったのですね
アリーナの感覚ではありますが基本弱小だったシミックが今回はずば抜けて強い気がします Re:無題
2位のデッキが一応グルール&シミックですが、純正でシミックらしいのは今回出てきませんでしたね。あのサイズ感はほんとに卑怯だし、固められると突破できる気はしませんな。
使われて嫌だったのは2マナのバウンス。この世界ではちょっとテンポ取られるだけであっという間にシミックの時間になるのでかなり怖い呪文な気が。 |
ブログ内検索
リンク
最新記事
(11/21)
(11/20)
(11/19)
(11/19)
(11/18)
(11/17)
(11/17)
(11/16)
(11/15)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
アーカイブ
|