最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「HUGっと!プリキュア」 5→6 今年もこの時期がやってきてしまう。そう、プリキュアロスである。毎年やってるんだからいい加減慣れろよとは思うのだが、むしろ歳を重ねるにつれて何かを失うことに対する耐性が下がっている気配すらある……特にこの時期はプリキュアと戦隊の2大ロスが立て続けに襲いかかる別れの季節なのでね……辛いね……。 その年の別れの辛さは、つまり作品への愛着の深さ。去年のプリアラはそこまででもなかったのだが、今年は本当に1年間良いプリキュアでございました。キラキラと素直に夢を届けてくれる幼女の味方・プリキュア。そのまっすぐな姿勢に、世間で薄汚れてしまったおじさんたちは次々に浄化され、「ヤメサセテモライマ〜ス」するのである。 今作はシンプルなテーマ設定の表現が実に見事で、大テーマとなる「なんでも出来る、なんでもなれる」を筆頭に、「夢」「未来」といった要素が至極自然に、それでいてメッセージ性を持ちながら体現されている。輝く未来を表す要素もそれぞれのプリキュアに綺麗に分配されており、さあやは「お仕事」への希望を表すもっともわかりやすい存在だし、ほまれは「恋愛」、えみるは「友情」、そしてルールーが「家族」の未来を表すものである。1人1人のエピソードを掘り下げるいわゆる「お当番回」を通じて、彼女たちの人生がそのまま視聴者の未来の投影になる。そして、幼女向けだからというのを逃げ口上にせず、描かなければいけない要素はきちんと正面から描いているのも誠実な部分であろう。プリキュアは万能の機械ではない。どれだけあがいても、事故で怪我をした足が急に治ったりはしないだろうし、避けられない別れの未来を書き換えたりもできない。それでも、明日がより良い日であることを信じて、彼女たちは進み続けるのである。そのことは、プリキュアと呼ばれる正義の味方だけでなく、悪の組織に与していた誰にでも平等に与えられる。博愛と希望、そして勇気の結晶。そして、その「輝く未来の希望」の中心にいるのが、野乃はなという女の子なのである。本当にそつのない、魅力的な配置であった。 世間的には「男の子プリキュア」の話題が議論を呼んだりしていたが、ぶっちゃけそうした要素は瑣末な問題である。何しろ最終決戦では登場人物ほぼ全てがプリキュアになっているわけで、この世界のプリキュアは「明日への希望の体現」でしかない。どんな人間だって未来に希望を持つ権利があることのわかりやすい表現として、たまたま「男の子プリキュア」が変身しただけのことだ。むしろ、そうした表現を劇中に自然に溶け込ませ、これまでにない「可能性」の表現を追求することで、本作の持つテーマ性は完成を見たと言える。佐藤順一監督といえば「きんぎょ注意報!」や「セーラームーン」などでその時代を変える数々のアニメーション表現・そして女性像を作り上げてきた人物。平成最後のこの年に、ひとつの節目として記録されるにふさわしいプリキュアだったのではなかろうか。 繰り返しになるが、やはり今作で注目すべきはその中心にある野乃はなというキャラクターであり、個人的にMVPをあげるとすれば、はなのまっすぐさを100%引き出してくれた引坂理絵の業績である。キャリアの浅い若手が、ここで見事に大仕事を成し遂げてくれたことは、一声優ファンとして素直に嬉しく思う。他にも今作はサトジュンらしい思い切りの良いキャスティングがいちいち面白く、土師孝也演じるトラウムのとぼけた演出や、普段なかなか見られない方向性の新井里美のビシンなど、敵キャラサイドのキャラが際立っていた。プリキュアに若手を多く配していた分、クライアス社側のキャストは安定感を重視しつつ、互いに化学反応のように新しいものを引き出すキャスティングだったと言えるだろう。敵キャラの誰1人として無駄にせずに希望の体現に至らせる脚本総体を、スタッフ全員で作り上げた達成感に満ちている。 来週からはまた新しいプリキュアになる。テーマ設定を見ていると、なんとなく戦隊だと「トッキュウジャー」を思い出すのだが、イマジネーション溢れる作品となるかどうか。
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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