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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 毎月1日は映画の日。視聴しなきゃいけない作品が増えているので、うまく割引を活用して乗り切りたいもんですね。今月は他にもまだ「ちょっと観たい」くらいの作品も多いんですが、主目的であるコレを観てしまったら想像以上の満足感を得てしまったため、1本でフィニッシュです。先に書いておくけど、今作はかなり完成度が高い。コンセプトが違うから比べるもんでもなかろうけど、僕の好みで言ったらCase.1よりもこっちの方が好きですね。基本が過去話なので1期のキャラ(っていうか親父さん)メインの構成になっており、「PSCHO-PASSって2期でつまらなくなったよな」という(僕とは違う宗教を持つ)オールドファンでも文句なく楽しめる内容になってると思います。オススメ。そしてこれが有本欽隆氏の遺作でもある。素晴らしい仕事を残してくれましたよ。改めて、ご冥福をお祈りします。

 

 

<以下、一応ネタバレ注意>

 

 




 一応主人公ポジションは須郷さんらしいので2期以降の新作という雰囲気を保ちつつも、彼が執行官になるまでの顛末を描いた過去話なので1期キャラも多数登場。もうね、親父さんの活躍だけでもボロ泣き出来る内容なんです。個人的に「家族の物語」は涙腺に来てしまうのでそれだけでダメなんだけど、今作の場合、ギノさんという超絶素敵な息子さんを中心とした物語が連綿と続いているので、それを下敷きとして見ると親父さんの過去の活躍がグッと心にしみる。一言一言に込めてある意味がさぁ……。「伸元には幸せになってもらいたい」とか奥さんに漏らすとっつぁんの姿を観て涙しないファンはいないでしょうよ。そしてこの時期のギノさんはまだ1期バージョンだからずっとカリカリしながら親父さんと対峙してるっていう……そうやなぁ、ギノさんは1期の間はこんなんだったなぁ……こないだのCase.1を観たら、それがどれだけ立派になったかがよく分かるってもんだよ。まぁ、親父さんが望んだ未来像ではなかったかもしれないけど……Case.1ではギノさんの超盛り上がる格闘シーン、Case.2では親父さんの渋くて重い格闘シーン。この対比がまた良い。今回の親父さんだけを見てると過保護すぎんじゃないかとすら思える親子愛を見せつけてくれるわけだが、ちゃんとギノさん本人が見てないとこでそういうことやってるのがニクいところよね。ほんと、最高に恰好いい父親だし、最高に恰好いい刑事(デカ)だよ。

 そして、そんな親父さんの隣であれこれ気を使ってくれるのが青柳さんっていうのがまた……。これ、誇張でもなんでもなくて、マジで俺は画面に青柳さんが出てきた時に泣いたからね。彼女のあまりに悲惨な最期を知ってると、シビュラのため、正義のために戦い続けた彼女の人生を思って本当に悲しくなる。そんな青柳さんの久しぶりの活躍が見られるというのも本作の嬉しいところだ。一係の監視官も優秀な連中ばかりなんだけど、二係の青柳さんも実に優秀。今回は親父さんの「叩き上げの優秀なデカ」っぷりが余すことなく描かれているのだが、そんな親父さんが万全の状態で活躍できたのは、脇でサポートしていた青柳さんの力あってこそである。今回はこの二人のバディが見られただけでも大満足。まぁ、まさか自分が導いた須郷さんと青柳さんの最期があんな形で関わることになるとはこの時には想像もできないわけだが……。ちなみに狡噛は基本的に縢とのバディでまとまって活動。縢の憎まれ口が聞けるのも嬉しいポイントですね……なんや、故人だらけのお話になってしまう(しょうがない)。

 さて、そうして懐かしい面々の活躍が見られるというだけでも嬉しいわけだが、本作は事件の構成が端正で非常に見やすい「劇場版」になっていたという部分も評価が高い。なんというんだろう、起承転結がわかりやすいというか、60分の尺で無理のない山場と、謎と、解決があるというか。まぁ、スパーリングロボットの扱いなんかはちょっと都合が良い気もするのだが、そのあたりの技術関係については「専門家の犯行だから」ということで納得することにしよう。まぁ、そもそも燐さん(大友の奥さん)がどうやってフットスタンプの全貌を知ったのかは作中では説明されてないわけなんだけどね。同僚の須郷にも「保険」がかけられていたのだから、同様に奥さんにも何かメッセージを託していたのか、それとも、実際にオペレーションを後方で支援していて、その時に何か掴んでしまったのか。まぁ、多分前者だろうな。大友さんは正義の人だし、自分が関わった陰謀を奥さんに知らせて精神的に負荷をかけてしまうというリスクよりも、悪事を明るみに晒すことを選んだのだろう。残念ながら、今回はそれが最悪の結果になってしまったということだ。

 須郷さんの色相が濁った理由、そして彼が執行官を志すことになった理由が非常に明確に提示され、事件の全容も見やすいのでお手軽ながらも実に効率的なシナリオになっているのだが、個人的に興味があるのは、やはり「Sinner of the system」というタイトルが表している通り、今回の「システム」はどのような役割を果たしたかということ。言い方を変えれば、常にこの世界を動かし続けるシビュラというシステムが今回はどんな風に掘り下げられたのかということ。ぶっちゃけ、今回はシビュラの毎度おなじみの悪巧みはほとんど存在していない。まぁ、そもそもの起点となったフットスタンプ作戦のロケーションがシーアンの近くだったらしいので、おそらくシビュラの海外展開(劇場版1作目)を前提とした良からぬことがあの辺りで起こっており、そこで厚生省(つまりシビュラ)がまた面倒ごとを起こしたせいで、外務省や軍がバタバタさせられる羽目になったのだろう。ディティールはわからないが、今回の敵は、「シビュラの外側」の人間であるから、あまり余計なことを考えずにシビュラで「外敵」を叩く構図は作りやすい。素直にドミネーターの判断に従い、悪逆の徒を討つお話である。

 とはいえ、この「シビュラの外側」というのがまた面倒くさい概念であり、今回殺された一番偉い人(CV土師さん)は、最後の最期に「シビュラのためにやってるねんぞ!」とブチ切れており、彼は彼なりになんとかこの国の「システム」を保とうと躍起になった結果の騒動である。どう考えてもシビュラのことをよく思ってはいない風だったが、それでも日本という国を成立させるためにはなんとか表面を取り繕う必要があり、そのためには海の外(シビュラが通用しない他の国)との折衝をどれだけ強引な手段であっても成立させる必要がある。外務省と国防省が身勝手なシビュラの尻拭いをさせられていたと考えれば、彼もまたシビュラという理不尽に轢き殺されたかわいそうな被害者である。そして、そんなシビュラを振りかざして悪を滅したのが親父さんだったというのも、また因果な話である。最後にドミネーターを掲げるとき、親父さんは「シビュラの審判を受けてもらう」と言っている。この時点で既に親父さんのシビュラに対する姿勢は固まっているはず(何しろ潜在犯なのだ)だが、それでも今回は素直にドミネーターを構え、その指示にはご丁寧に返事までして従っている。今回に限っては、親父さんとシビュラは「使う側、使われる側」という素直な従属関係にある(どちらが上かはこの際考えないでおく)。親父さんの殉職からほんの数年前の出来事ではあるが、この当時のシビュラがどのような機構だったのかを考える一助にはなるかもしれない。もちろん、最終的にそのシビュラに殺される青柳さんだって従順なシビュラの徒ではあるんだよな……。一応ちょっと面白かったのは、縢だか狡噛だかがロボットにドミネーターを構えた時に「生体認証が確立できません、もう一度生体を確かめた上で……」みたいなわけのわからないアナウンスが流れたこと。いや、生きてるかどうか確認しろって、どんなワーニングメッセージだよ。

 シビュラの安定化がほぼ完了した時期、日本もまだ他の省庁や軍がそこに一元的な支配以外の方法も模索していた時代の徒花。そういう意味ではCase.1の収容施設の問題と根源的には同じものがある事件だったのかもしれない。常守朱だけでなく、世の中にはいくらでもシビュラに抗おうとする人間はいるのである。ただ、その形が多種多様なだけでね。それにしても、この国は随分核廃棄物が多いな……。

 シナリオ部分の完成度は文句なしのおすすめポイントなのだが、今作はそれに加えて他の部分もかなり満足度が高い。作画については「劇場版なんだから当たり前だろ」と思うかもしれないが、そう言わずにやっぱりこのクオリティにはありがとうの気持ちを伝えたいよ。親父さん恰好いい。須郷さんも恰好いいし、その他オリキャラのデザインも見やすくて出来が良い。さらにそれらがグリグリ動くCGのメカニックや、泥臭いサンボなどの格闘シーンの数々。須郷も親父さんも組み技の種類が豊富で、本当にプロの格闘技の試合を見ているかのような端正な美しさがある。親父さんはプロレス技みたいなのも随所に盛り込んでたな。多分最後にロボを仕留めた須郷のお手本みたいな格闘術と、親父さんの大雑把なパワープレイの対比だったんだろう。何やらせても絵になるのはずるいわ。

 そしてやっぱり中の人の話。有本さんについては言わずもがなだが、今回は……ねぇ、ゲストキャラがね。久しぶりに「気づけば未亡人になっている声優」の面目躍如。さらに「気づけば薄幸なままで死んでいくご婦人」というポジショニングも完璧である、燐役・大原さやか。ありがとうさぁや。いつものことながら文句なしの未亡人っぷりだった。最後まで見てから改めて親父さんの尋問シーンを見たら、また含む意味が変わって面白そうだなぁ。ちなみに完全に個人的な話になりますが、大原さやか&浅野真澄(青柳さんの中の人)というタッグも本当に特別な意味を持つ組み合わせ。がっつり共演するのは久々だった気がするのだが、現時点でのますみん・さやさやタッグはどんな関係性になるんだろうか。またどっかでラジオやってくれないかなぁ……。

 あとは大友役のてらそまさんなんかも文句ない恰好よさだし、土師さんもいつも通り。この2人に関してはつい最近観た「幼女戦記」でもがっつり活躍してたのでなんか不思議なデジャヴも。こうしてみるとおっさんが暑苦しい映画が続いているのか? いや、でも最高じゃない? おっさんアニメ。あ、冒頭で朱ちゃんと霜月が親しげに話してるシーンもいいですけどね。霜月の奴、今だに朱ちゃんと話す時に隣に座らずにちょっと距離空けてるの笑える。ご丁寧にその次のシーンで須郷さんと外務省のおねーちゃん(フレデリカさん)はぴったりくっついて座るからね。スカウト話するんだから当然だけどさ。

 そんなフレデリカさんが「外務省がらみでまだまだ面倒ごとはあるで」という予告をして次回へ。次は海外で(危ない)活動を続ける狡噛のお話になるみたいだし、また海外出兵が必要になるんでしょうかね。朱ちゃんもなかなか休みが取れなそうで大変だよなぁ。頑張れ公務員(命がけ)。スーツ姿のおねーさんが活躍するアニメも好きです。美佳さんのタイトスカートは大変エロいと思います。

 

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