最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
<青> 認識否定 Anticognition (1)(U) C インスタント 対象のクリーチャー呪文かPW呪文を、そのコントローラーが(2)を支払わない限り打ち消す。いずれかの対戦相手の墓地にカードが8枚以上あるなら、代わりにその呪文を打ち消し、その後占術2を行う。 色々と変則的な「本質の散乱」。同じ2マナのカウンターとしては、環境を去る「火消し」との比較になるが、「2マナ追加要求」の部分が同じで、対象はこちらの方が圧倒的に狭い。ただ、「本質の散乱」と違ってPWも視野に入れているのは存外大きく、今時の試合なら、この2面体制だけでもかなり対応範囲は広いはず。そして、「火消し」はゲーム中盤以降に使いづらい局面が増えてくるが、こちらの呪文は相手の墓地さえ用意できればむしろ威力が増す。2マナの完全カウンターが占術まで提供してくれるってんだから、「悪意ある妨害」に満足していた我々にさらなる発展を見せてくれている。今後の世界ではそれなりに見かける呪文になるんじゃなかろうか。墓地のケアまで考えると、マジで「盗賊ギルドの処罰者」あたりのニーズが高まる気もするな。 ベイーンのヴェール Beyeen Veil (1)(U) U インスタント 対戦相手のコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで−2/−0の修正を受ける。 & ベイーンの沿岸 Beyeen Coast 土地 〜はタップ状態で戦場に出る。 (T):(C)を加える。 青におなじみのパワーだけ下げるよ系トリック。ベースになっているのは「形勢一変」で、効果は全く一緒だが土地モードの追加でアンコモンに格上げされている。もともとメインデッキには入れづらいタイプの呪文であったが、さて、土地にもなると言われたら入れる……かなぁ……。一応イゼット系では土地を圧縮しながらスペルカウントを水増しできるので、そういうニーズはあるかも。 泡の罠 Bubble Snare (U) C エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) キッカー(2)(U) 〜が戦場に出た時、これがキッカーされていたなら、エンチャントされたクリーチャーをタップする。 エンチャントされたクリーチャーは、そのコントローラーのアンタップステップにアンタップしない。 キッカーを使って分業に成功した青除去オーラ。キッカーを払えば「金縛り」とだいたい同じ。最近は「捕獲球」に慣れてしまっているので瞬速が無い分だけ物足りなくはあるが、代わりにこちらは1マナで唱えられるという非常に大きなアドバンテージがある。「捕獲球」などのカードの最大の難点は、どうしてもアクションとして重たいのでリミテッドだと1ターン丸々そのマナのために犠牲にする必要があり、テンポでの優位を築きにくいところだった。こちらのカードなら、相手に1回殴らせる覚悟さえあれば、簡単に他のアクションと複合させながら除去を展開できる。いわばマナコストをライフで賄っているようなものだ。そして、単なる代替コストではなく「選択可能」というところに意味がある。殴られるのが嫌なら普通に4マナで唱えればいいだけで、そこに不便はほとんどない。このセットを象徴する青の必須カードになるのは間違いないだろう。 滝の予見者 Cascade Seer (3)(U) C クリーチャー・マーフォーク、ウィザード 3/3 〜が戦場に出た時、占術Xを行う。Xは、あなたのパーティーの人数に等しい。 このセットの「予言ダコ」。叡智を求めるウィザードさんがタコと比較されるのも屈辱かもしれないが、実際にやれることはほとんど同じである。タコは占術が2で固定だが、こちらの御仁はパーティー規模による変動制。まぁ、一応期待値的には2.5なのでタコよりは有利と言えなくはない(期待値とは?)。「予言ダコ」は他に際立ったシナジーもないくせにリミテッドでは割と活躍した印象があり、青が持て余す4マナあたりの地上戦力として無難な数字を保持しつつ、未来への可能性をつなぐ良い1枚であった。こちらはパーティー構成のサポートもこなしつつのお仕事なのでタコ以上にやることが多い。マナカーブに注意しつつ、必要な枚数を見極めたいところ。
怒り狂う島嶼、キャリクス Charix, the Raging Isle (2)(U)(U) R 伝説のクリーチャー・リバイアサン、カニ 0/17 対戦相手の唱える〜を対象とする呪文のコストは(2)多くなる。 (3):〜はターン終了時まで+X/-Xの修正を受ける。Xは、あなたのコントロールする島の数である。 カニカニカニカニ! Fly Away! いや、全然フライアウェイしないだろうけど。びっくりするぐらい海の底深くに沈んどるやろうけど。突然の記録更新クリーチャー。なんの記録かは言わずもがなだろうが、もちろんタフネスの最大値である。銀枠の「B.F.M.」を除けば、タフネスの過去最高値は「動じない大ワーム」の16。1点ではあるが、2年ぶりの記録更新となった。加えて、当然「パワーとタフネスの差の最大値」も「解放の樹」の13点をぶち抜いてのトップ。これ、当分は抜かれない大記録だ。そんな記録尽くしのカニは、4マナであることを考えればネタキャラでは終わらない危険性を孕んでいる。「パワーとタフネスの合計値が17」という見方ができて、これを均等に分けて8/9のクリーチャーだったとしたら、どうあがいても7マナ以上はかかるところ。それをこいつは4マナでクリアしているのだ。あとはたっぷりの島を用意して道筋をつないでやれば……ゲーム中盤なら1回の起動で6/11くらいにはなるかもしれない。常に3マナかかるのは確かに鬱陶しいが、どうせどんだけ殴ったって相手は戦闘でこれを殺すのはほぼ不可能なのだ。いつかは突破できるチャンスだってくるんじゃなかろうか。面倒に感じる人はタフネスで殴る系のカードと併用しよう。ただ、今回のローテで「太陽の義士、ファートリ」と「厳戒態勢」がいなくなるので、その手のカードはほとんどなくなっちゃうんだけどね。そして、その手のデッキでも別に無理して17点狙う必要はないんだけどね。夢はドリームじゃないか。さぁ、デッキを作ってみよう。愛情を込めて「キャリさん」って呼ぶと、自動的にCVが決定してすげぇかわいくなる。 凍える罠 Chilling Trap (U) C インスタント 対象のクリーチャーは、ターン終了時まで−4/−0の修整を受ける。あなたがウィザードをコントロールしているなら、カードを1枚引く。 青的コンバットトリックの基本形。パワーを下げるだけでは一時しのぎにしかならないことが多く、単体ではあまり歓迎されないタイプの呪文。過去にコンスタントな使用実績があるのは諜報シナジーがあった「眩惑の光」くらい。しかし今回はついに期待のアップグレードに成功。なんとウィザードさえいれば1マナキャントリップ。絶対損しない設計。これまたたまに使われることがあった「混迷」が2マナも軽くなった形である。手札を減らさずにインスタントを唱える回数が増えるのはウィザードデッキの目指すシナジー方向に合致するのでデザインそのものが種族に噛み合っているのも大きい。ウィザードデッキなら必須レベルに格上げされたんじゃなかろうか。 冷たき深淵の僧侶 Cleric of Chill Depths (1)(U) C クリーチャー・マーフォーク、クレリック 1/3 〜がクリーチャーをブロックするたび、そのクリーチャーは、そのコントローラーの次のアンタップステップにアンタップしない。 最近は類例があまり無いタイプの能力だが、過去を遡れば一応「眩暈の落とし子」というかなり似たようなクリーチャーが見つかる。「落とし子」は2マナ0/3の壁でこの能力、こちらは2マナ1/3で一応殴れてこの能力。しかも先輩はアンコモンだったがこっちはコモンだ。色んなところでクリーチャーの進化というのは確認できるもんである(一応、「落とし子」はブロックしたクリーチャーをタップする能力も持っているが、警戒持ち以外には意味のない部分である)。どこをどう見ても防御要員。そしてタフネスは3しかないので、この能力で長時間にわたって2体のクリーチャーを止め続けるなんてのも難しい。あくまで時間稼ぎと割り切って、序盤に自信のないデッキがなんとか場をつなぐために採用する程度だろうか。一応青のクレリックなので、白や黒に触らずにパーティーを集めたい時にはニーズがあるかもしれないが。ちなみに「青単色のクレリック」というのもなかなか珍しい設定で、考えてみても私はさっぱり前例が出てこなかったのだが、調べてみたら過去には14体もいた。そのうち実に8体がアモンケット出身で、なるほどあの次元の特徴が分かるというものだ。 一枚岩の防衛 Concerted Defense (U) U インスタント 対象のクリーチャーでない呪文1つを、そのプレイヤーが(1)に加えて、あなたのコントロールするパーティー1体につき(1)を支払わない限り打ち消す。 基本は非クリーチャー限定の「魔力の乱れ」。1マナに対して1マナを要求する青の伝統的な小技で、実はこれだけでもちゃんと採用実績のある良い呪文だ。今回はそれがグッと強化されており、パーティーが増えればわずか1マナで「火消し」になり、「マナ漏出」になり、「巻き込み」になる。1マナカウンターとしては最上級のスペックである。最低1体でもクリーチャーが用意できれば「呪文貫き」になるわけで、今後の青がこうした妨害手段とクリーチャーのベースをどのように調整していくのかが注目される。クリーチャー呪文がメインメタなら……まぁ、「本質の散乱」使えばいいじゃん。 当惑させる難題 Confounding Conundrum (1)(U) R エンチャント 〜が戦場に出た時、カードを1枚引く。 あなたの対戦相手のコントロール下で土地が戦場に出るたび、そのプレイヤーがこのターンに他の土地を自分のコントロール下で戦場に出していたなら、そのプレイヤーは自分のコントロールする土地を1つ、そのオーナーの手札に戻す。 なんとも妙な効果を持った青の限定的対策エンチャント。こういうヒネたデザインの青カード、なんだか久しぶり。「ついえし希望」とか「重荷」みたいな懐かしのカードを思い出すわね。これがあると、相手の場には絶対1ターン1枚ずつしか土地が増えない。つまりはくたばれウーロだしくたばれ「樹上の草食獣」ってことになるが、だいたい1ターン目に置かれるあれの対策にはならねぇな(そもそもスタン落ちするやん)。最近は「耕作」の使用頻度も上がっているので、そのあたりを対策するカードとしてはそれなりに面白い。面白いが……かなり仮想敵が限定的なので、実際に使われるかどうかは微妙。サイドボードに仕込んでおくと面白いかもしれない。ちなみに、「出した土地を戻せ」とは書かれていないので、相手は戻したい土地を積極的に戻すことも可能になる。スタン環境では問題なさそうだが、何が起こるかわからない下の環境では要注意。みんなで一緒に土地を並べる「未踏の開拓地」みたいなカードを使うとちょっとズルくて楽しいかも。 珊瑚兜の年代記編者 Coralhelm Chronicler (2)(U) R クリーチャー・マーフォーク、ウィザード 2/2 あなたがキッカーされた呪文を唱えるたび、カードを1枚引き、その後手札を1枚捨てる。 〜が戦場に出たとき、あなたのライブラリを上から5枚見る。あなたはその中からキッカー能力を持つカードを1枚公開し、手札に加えても良い。残りをライブラリの下に無作為に置く。 どうやら今回のキッカー応援団は青のようだ。戦場に出た時点で1枚分のアドの可能性をちらつかせ、さらにその後も恒常的なルーターで後押し。なるほど便利には違いないが……キッカーってそんなに応援したくなるようなギミックだっただろうか……。やっぱり「そんなに連打するもんか?」っていうのが現時点では引っかかる部分なのよね。正直、レアかと言われると微妙な気がする。
狡猾な泉魔道士 Cunning Geysermage (2)(U) C クリーチャー・人間、ウィザード 3/2 キッカー(2)(U) 〜が戦場に出た時、これがキッカーされていたなら、最大1体までの対象の他のクリーチャーをそのオーナーの手札に戻す。 いわゆるクラゲ系クリーチャーの新作だが、ギミックにキッカーを加えたら何故かやたら重くなってしまった。この系譜の最近の傾向は、3マナ2/2が最上級で、4マナだとそれにちょいステータスのボーナスがついたりして強化されるイメージだったのだが、こちらはパワー1点の代償として、6マナもかかるようになっている。残念ながらキッカーの方は本当におまけ程度で、単なるバニラとしての運用が多くなってしまうだろう。おかしい、基本セットでは5マナ3/2で空まで飛んでたのだが……。一応青緑のキッカー系シナジーが増えたなら多少は改善されるか?
熟考 Deliberate (1)(U) C インスタント 占術2を行い、その後カードを1枚引く。 なるほどそうきたか。あの名作呪文「定業」が、2マナインスタントになって帰ってきた。1マナソーサリーだと強すぎるレガシークラスの呪文になってしまうが、2マナなら適正という判断だ。実際、こうしてみると「選択」の豪華版だとみることもできるし、「予期」の微調整版とみることもできる。まだまだ呪文開発の可能性ってのは残されているもんである。「予期」よりも見られる枚数は1枚減ったが、2枚ともいらないと判断すれば3枚目が引けるのでそこまで大きな差でもなかろうし、2枚とも必要な場合にトップに置く選択肢がある。さらに正式にドローになったのでエルドレインやM21の「2枚ドローしたら」系のシナジー、テーロスの「相手ターンにドローしたら」ギミック、「テフェリーの後見」の誘発など、細かい部分で噛み合うカードが増えた(ドローを咎めるナーセットは環境を退場するのである)。今後のコントロールデッキでは常に検討されるべき1枚になるだろうし、リミテッドでも程よい調整カード。相変わらずこういうカードは人気だわ。 探検隊の占者 Expedition Diviner (3)(U) C クリーチャー・マーフォーク、ウィザード 3/2 飛行 あなたが他のウィザードをコントロールしている限り、〜は「このクリーチャーが死亡した時、カードを1枚引く」を持つ。 ウィザード部族推しカード。これだけを見ると普通の部族環境だったオンスロートにあってもおかしくないくらいのデザインだ。もちろん、時代が経過しているので4マナ3/2フライヤーという普通に使えるステータス+ボーナスという強さは保証されてるけども。あの時代だと、4マナ2/2で死んだ時1ドローの「エイヴンの魚捕り」が割と英雄でしたからね。面白いのは「他にウィザードがいればお前が死んでもいいや」ってんで、パーティー狙いの時はこいつが死んでも問題ない時に恩恵が生まれるっていう部分。「このパーティーに魔法使いは2人も必要ないんだ……追放しよう」って、まるで現代なろう小説のメインストリームのごとき。 実地研究 Field Research (2)(U) C ソーサリー キッカー(2)(U) カードを2枚引く。この呪文がキッカーされているなら、代わりにカードを3枚引く。 「まぁ、そんなもんやろな」というシンプルなコモン。普通に使えば「予言」と全く一緒だし、中盤以降に余裕があるときのためのオプションが加えられた完全上位互換。キッカーモードだとマナ効率はあまり良くないが、コモンでこの選択肢があるのは悪い話じゃない。青のウィザード系デッキのソーサリー水増しの選択肢としては至極真っ当だ。ちなみに意外なことに、この手の「キッカーしたら枚数が増える青のドロー呪文」というのはこれまで歴史上存在しておらず、「前のゼンディカーはどうなってたっけ?」と思ったら上陸でドローが増える「深遠の謎」があった。まだ未開発の部分ってあるもんなんやね。 氷河の掌握 Glacial Grasp (2)(U) C インスタント 対象のクリーチャーをタップする。そのコントローラーはカードを2枚切削する。そのクリーチャーは、そのコントローラーの次のアンタップステップにアンタップしない。 カードを1枚引く。 切削ボーナスがついた「悪寒」。「悪寒」自体はリミテッドだと大体23〜24枚目くらいのカードで採用されるかどうかはデッキタイプによってまちまちだったが、形はどうあれ、そこにボーナスが付与されたことで採用率は高まった。ならず者戦略が目指す「墓地8枚ライン」は、なんの準備もしていない状態ではやはり達成しづらい。サポートのための切削カードは割と多いが、どれもせいぜい2〜3枚を削るもの。かっちり運用させるならばその手のカードを2、3枚は使っていく必要があり、デッキにはかなりの枚数が求められるはず。そうしたギミックに、こうして負担の少ないキャントリップが加担しているというのは存外ありがたいものである。インスタント・ソーサリー推しのギミックにも組み込めるし、上陸によって一時的にだけサイズアップするクリーチャーが多いのも追い風。意外にニーズが多い1枚になりそうな予感。 玻璃池のミミック Glasspool Mimic (2)(U) R クリーチャー・多相の戦士、ならず者 0/0 あなたは、〜のクリーチャータイプが他のタイプに加えて多相の戦士・ならず者であることを除き、あなたのコントロールするクリーチャーのコピーとして戦場に出ることを選んでも良い。 & 玻璃池の岸 Glasspool Shore 土地 〜はタップ状態で戦場に出る。 (T):(U) このセットの「クローン」。レジェンドルールの変更以来、相手クリーチャーの除去に使えなくなったクローン系カードは価値が低下し、様々なボーナスで復権を狙っているが、3マナというコスト軽減もその1つ。このクリーチャーも、3マナクローンである「鏡像」とだいたい一緒。そこにレアリティが追加されたおかげで、「ならず者はキープできるのでパーティーとして使いやすい」というサポートと、土地としても置けるサポートの二段階強化が施された。なるほどここまでしてくれるのなら、「とりあえず入れとこか」の精神で使えるカードにはなっているだろう。これ、パーティーを狙うよりも率先してならず者デッキに入れた方が使いやすい気もするんだけど、ならず者デッキだとどうせコピーするのもならず者だから旨味が少なくなるっていう。 洞察の碑文 Inscription of Insight (3)(U) R ソーサリー キッカー(2)(U)(U) 次のうちから1つを選ぶ。この呪文がキッカーされていたなら、好きな数を選ぶ。 「最大2体までの対象のクリーチャーを、そのオーナーの手札に戻す」 「占術2を行い、その後、カードを2枚引く」 「対象のプレイヤーはX/Xで青のイリュージョン・クリーチャー・トークンを1体生成する。Xは、あなたの手札の枚数である」 「碑文」サイクルの青は意外なことにソーサリー。青なんだからそこはインスタントにせぇよ、とは思うが、居並ぶ先輩たちと正面から戦う勇気がなかったのかもしれない。「ソーサリーにしたから多少効果が強くてもいいよね」ってんで、割と単発での威力は高めに設定されている。上からまずは2体バウンス。一応「虚空への突入」と同じなのでアンコモンレベルではあるが、それが選択肢の1つってのはありがたい。そして次はプチ「予感」。単体での性能がコモンに劣るのは残念だが、まぁ、カードが引きたい場合はこれくらいでも文句はでないところだろう。最後は青には珍しくそれなりのサイズのトークンを生成する。まぁ、このモードだけで使うのはよっぽど状況が切羽詰まった時だけだろう。そして、8マナという特大コストからのキッカーモードはフィニッシュブローになりうる威力。相手を2体戻し、手札が差し引き1枚増えた状態から、それなりのサイズのトークンにつなぐ。一応、戻すクリーチャーは自軍のやつでもいいので、トークンのサイズを水増しするために自軍クリーチャーを手札に戻す選択もあるかもしれない。まぁ、なんにせよ戻して引いて産んだら強いには違いない。そりゃま、このコストだしな。……やっぱりインスタントが欲しかったなぁ。 「乱動への突入/Into the Roil(ZEN)」 C 初代ゼンディカーから再録されるキッカーバウンス。普通に使っても「分散」と同じスペックで、さらにボーナスが付いている純正強化版である。当時も重宝したし、今回だってお世話になるさ。ちなみに「4マナで戻した上でカードまで引けるんだから、これって実質クリコマだぜ」っていう褒め方があるのだが、大体嘘なので騙されないように。 鏡映魔道士、ジェイス Jace, Mirror Mage (1)(U)(U) M 伝説のPW・ジェイス キッカー(2) 〜が戦場に出た時、これがキッカーされていたなら、これが伝説でなく、初期忠誠度が1であることを除き、〜のコピーであるトークンを1つ生成する。 <+1>: 占術2を行う。 <0>: カードを1枚引き、それを公開する。〜の上から、そのカードの点数で見たマナコストに等しい数の忠誠カウンターを取り除く。 【4】 しばらくおやすみしていたジェイス君。その鬱陶しさもしばらくいなくなると恋しいもので、「もう時間を操るハゲはたくさんなので元祖青PWに帰ってきてほしい!」というファンも多かったことだろう(俺調べ/てない)。しかし、そんなクソハゲのせいで、せっかく灯争大戦の時に開発された「PWに常在型能力」という新形式も、「これ、想像以上に鬱陶しいのでは……」と最近はみんな眉間にシワ。その流れを一旦断ち切るためか、なんと、今度は常在型じゃなくて誘発型能力だよ! いや、だからなんやねん! そしてゼンディカーといえばやっぱりキッカー。ジェイス君はめでたく史上初のキッカー持ちPWとなった。そしてキッカーを払うと……分裂する。イクサランの時の頑張ってサバイバろうとしてたときのやつに似てるな。3マナだし。まず、3マナの性能だけで考えると至極普通。コストの割に忠誠度が高いので場持ちは良さそうだが、それは場にいてもそこまで迷惑じゃないから。自動で占術2ができる置物は鬱陶しいに違いないので相手もやはり処理はしたいだろうが、これがナーセットの代わりになるかというと……微妙なところだ。 そして5マナだとどうなるか。2体目の「幻ジェイス」の方は初期忠誠度が1なので流石に0能力は起動しにくい。つまり、コピーの方でまずライブラリの上をいじって、その後で本体がドローしてやれ、というデザインなわけだ。まぁ、その場合にも安全に引きたいなら土地だけになっちゃうけども……。うーむ、ギミックがクソめんどい割に見返りがそこまで大きくないのが……。一応、これまでのPWと異なり、2枚目以降を引いた時に相乗効果が見込めるという謎性能があるのは気になるところ(本体は伝説ルールで死ぬけど、キッカーしておけばコピーは残せる)。まぁ、5マナかけてやるようなこととも思えないが……ジェイスさん、扱いがアリリオス並みでいいのだろうか。 ジュワー島の撹乱 Jwar Isle Disturbance (1)(U) インスタント 対象の呪文を、そのコントローラーが(1)を支払わない限り打ち消す。 & ジュワー島の遺跡 Jwar Isle Ruins 土地 〜はタップ状態で戦場に出る。 (T):(U)を加える。 こちらもアンコモンのカウンターで、これこそ「魔力の乱れ」なんだけど2マナかかるから厳密にいえば「目くらまし」。相手に要求するマナよりも自分が払うマナの方が多いのでやや効率は悪いが、刺さる刺さらないでいえば使える状況は「魔力の乱れ」とそこまで大きな差はない。問題は、こうした呪文が効果を発揮するのはゲームの最序盤が多いという部分で、これが活躍するピークを終えた後にタップインランドとして使えるというボーナスが大きいのかどうなのかよくわからないということ。初手にあった時に「土地が引けない」方の事故を解消する役割としては微妙である。でもまぁ、土地だと思って入れといてカウンターの枚数が増えるのはやっぱり強いか……。 生ける嵐 Living Tempest (4)(U) C クリーチャー・エレメンタル 3/3 飛行 瞬速 「フェアリーの侵略者」、「風を跨ぐ者」などの多数の同型を持つフレンチバニラクリーチャーの最新版。5マナでキーワード2つというそれなりに特徴的なデザインではあるのだが、やたらとタイプ変更版が多いクリーチャーで、過去には「フェアリー(ならず者)」「マーフォーク(ウィザード)」「スピリット」「ドレイク」などのタイプを持っている。今回はクリーチャータイプが重要な環境でどんな種族になるかと思われたが、これがなんと職業なしのエレメンタルだった。なんでやねん。そこはせめてウィザードでええやろが。なんでパーティーに入れてもらえなかったのかは謎だが、このステータスにさらにボーナスだと強すぎるってことなんだろうか。孤軍奮闘で頑張れ。決して「嵐翼の精体」の方を見てはいけないよ。目が潰れてしまうからね。 凪魔道士の威圧 Lullmage’s Domination (X)(U)(U)(U) U ソーサリー この呪文を唱えるためのコストは、墓地にカードが8枚以上あるプレイヤーがコントロールするクリーチャーを対象にとるなら、(3)少なくなる。 対象の、点数で見たマナコストがXであるクリーチャーのコントロールを得る。 今セットの誘拐呪文。今回はオーラの形ではなくソーサリーになり、さらに相手コストによる変動相場制が採用された。この手の呪文で個人的に印象深いのは、おそらくこれのベースとなっているであろう「威圧」。どうしても強いクリーチャーをパクろうとするとコストがネックになっていたわけだが、今回はその部分をならず者ギミックで解消してやろうというデザインだ。これで、条件さえ満たせば「相手クリーチャーと同じ分だけマナを払えばパクれる」ということになる。さらに、コピーじゃないトークンなら3マナでいつでもパクれたりもするので、変なところからの活躍が可能。環境が環境なら相手が出した「ハイドロイド混成体」が3マナでもらえたりもしたが、残念ながら(?)同じ環境にいることはない。まぁ、相手が特大でハイドロイド出すのを通したらパクったところで勝てない気はするが……。 荒れ狂う騒音 Maddening Cacophony (1)(U) R ソーサリー キッカー(3)(U) 各対戦相手はカードを8枚切削する。この呪文がキッカーされていたなら、各対戦相手は代わりに自分のライブラリの半分(端数切り上げ)を切削する。 切削応援団のストレートな支援物資。2マナで8枚という雑な掘削性能は、全国のならず者連中にとってはありがたい効能。これ1枚でスレッショルド(+1)が簡単に達成できるのだから、お守り替わりに入れておけば自軍の悪そうな奴らはだいたい友達だ。そしてキッカーモードになれば、なんとあの懐かしの「心の傷跡」と同程度の威力になる。コストは1マナ重たくなったが、一応「端数切り捨て」だった部分が「切り上げ」になったので、1マナの追加は1枚分の差である(そういうわけじゃなかろうが)。さて、だいぶ人員は整ってきた感があるな……ちなみにリミテッドでざっくり計算すると、これが唱えられるようになる8〜9ターン目くらいならライブラリの枚数は25枚前後。キッカーを使うと削れるのは12、3枚ってことになる。……うーむ、4マナも払った割に大して変わらんな……リミテッドならさっさと2マナで打った方が動きはよくなりそう。どうせ他のカードでも削るんでしょ。はい。 風の達人 Master of Winds (2)(U)(U) R クリーチャー・スフィンクス、ウィザード 1/4 飛行 〜が戦場に出た時、カードを2枚引き、その後手札を1枚捨てる。 あなたがインスタントかソーサリー呪文を唱えるたび、〜の基本のパワーとタフネスはターン終了時まで1/4か4/1のどちらかになる。 このセットのレアスフィンクス。そういえばゼンディカーはレアリティの高いスフィンクスの名産地でもあり、環境を席巻した「ジュワー島のスフィンクス」やアドの塊「失われた真実のスフィンクス」などを世に送り出している。今回はそんな先輩方の期待を背負った新人だが……なんやその節操のないアドの稼ぎ方は。「能力が使えるかどうか分かんないから、とりあえず場に出た時にアド確定させておきましょ」みたいな雑すぎるデザイン。そりゃ強いやろ。出た時2枚引けるクリーチャーが弱いわけないやろ。スフィンクスだろうがエレメンタルだろうがそれはかわらねぇよ。で、そうして戦場に出たのが1/4という微妙な設計。そこをいじるのが青におなじみのパワータフネスのスイッチ能力だが……これ、なんでタフネス1になる瞬間があるんでしょうね。戦力としての安定運用はかなりしにくそうだ。ただ、この手の能力は「起動した時に入れ替える」と書かれていることが多く、例えば4/1にしようとして起動した時に「ショック」を打たれると、その後どのように能力を起動し直しても死ぬことは避けられないのだが、このスフィンクスは解決時にどっちになるかを選べるので、相手に出し抜かれて殺される心配はない。まぁ、4点以上の火力なら一緒だけど。とりあえず、単なるドロー呪文として入れておいて、その後の活躍は相手のフライヤー展開次第だ。ずっと1/4のままで壁役やってる可能性も高そう。 マーフォークの鷹匠 Merfolk Falconer (3)(U)(U) U クリーチャー・マーフォーク、ウィザード 4/4 飛行 あなたがキッカーされた呪文を唱えるたび、占術2を行う。 青のキッカー応援団。まぁ、そこまで劇的な応援でもない気はするが……。とりあえず「大気の精霊」の完全上位互換なので、能力なんてどうでもいいのでデッキに入る存在。そしてそれ以降にキッカー体制が整えば、地味ながらも着実に優位を積み重ねてくれる。これの占術でひたすらキッカー呪文だけを積み込んでいけば、マナの無駄なく終盤戦を制することができるってわけだ。まぁ、そんなにキッカー呪文が山ほどデッキに入るかはしらんけど。しかし、「falconer」ってのはタルキールだと「鷹匠」と訳されて日本語のそれと同じ意味だったのだが、この次元では「鷹の上に乗って移動する人」を意味するんだなぁ……。日本にはそんな人いませんからね。 マーフォークの風泥棒 Merfolk Windrobber (U) U クリーチャー・マーフォーク、ならず者 1/1 飛行 〜がプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーはカードを1枚切削する。 〜を生贄に捧げる:カードを1枚引く。この能力は、いずれかの対戦相手の墓地にカードが8枚以上あるときにのみ起動できる。 過去に相手の墓地の枚数をチェックするというギミックがメインで採用されたのは「ジェイスの幻」の時だったと記憶しているが、やはりライブラリ削りってのはある程度限定されたギミックなので、セットの中にそれを推す要素がないと採用しづらい。M21の「盗賊ギルドの処罰者」が全く同じ「墓地8枚」を条件に設定した上で切削能力を併せ持ち、「ならず者は相手のライブラリも狙うんやで」というテイストを付与したことで、ならず者さえいれば常に相手の墓地の枚数をギミックとして仕込めるということだろう。こちらのならず者は1/1フライヤーという普通に使えるステータスに、ダメージトリガーのミル機能を搭載。性能としてはエルドレインの「目玉収集家」に近いだろうか。これに他のならず者での切削も組み合わせれば、8枚という数字はそこまで難しいものではなさそう。準備が整ったら、あとは次のカードに任せるために自分の命をなげうつ機能まで搭載されているので無駄がない。まぁ、例によって「こいつが死ぬとならず者がいなくなる……」という場合にはサクりづらいが、どちらかというとパーティーデッキよりもならず者に固めたデッキの方が使いやすいのかもしれない。 「否認/Negate(M20)」 C 延命決定。お前がいるならパーティーの力借りて打ち消す1マナの呪文(「一枚岩の防衛」)はそこまで持ち上げる必要なかったかもしれん。 敏捷な罠探し Nimble Trapfinder (1)(U) R クリーチャー・人間、ならず者 2/1 このターンにあなたのコントロール下でクレリックかならず者か戦士かウィザードを戦場に出していたなら、〜はブロックされない。 あなたのターンの戦闘開始時にパーティーが全員揃っているなら、あなたのコントロールする各クリーチャーはターン終了時まで「このクリーチャーがプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、カードを1枚引く」を得る。 先頭に立ってダンジョンの罠を探し、解除してくれるというお手本のようなRPGのシーフである。本来シーフってそういう職業よね。宝箱を見つけたら、罠の解除も担当するよ。器用度ボーナスで2Dで判定ね(僕のTRPGの基礎はソードワールドです)。で、そんなシーフがフル回転すればお宝ざっくざく。全軍へのカササギ能力付与は、パーティーさえ揃えばゲームに勝てることを言い換えているだけだ。まぁ、ちゃんと殴れるパーティーにしないと安定運用はできないが、そんだけ該当クリーチャーがデッキに入っているなら、少なくともこいつ自身はブロックをすり抜けてカードを持ち帰ることができるだろう。頑張ってパーティーを揃えなくとも、ならず者デッキなんかで継続的に友達を呼び続ければ、とりあえずアンブロッカブルクリーチャーとしての仕事は可能だ。リミテッドならそれでも事足りるだろう。 目覚めし激浪 Risen Riptide (2)(U) C クリーチャー・エレメンタル 0/5 あなたがキッカーされた呪文を唱えるたび、〜の基本のパワーとタフネスは、ターン終了時まで5/5になる。 極端ボディの壁役エレメンタル。3マナタフネス5は最低限のお仕事だが、普通はあまり求められるものではない。あとは「キッカーを唱える」というのがどの程度実現するか。近い環境だと、ドミナリアでは同じ条件を持つ「炎矢師、ハラー」がいたが、かなりデッキを絞り込まないと「キッカーを何度も使う」というのはなかなか大変な行程ではあった。マナを大量に使うキッカーは、そもそも連打するようなギミックではないのである。となると、わざわざこのカードを使う意味はあんまりない気もするが……今回はマナコスト以外のキッカーもなさそうだしなぁ。 ドレイクの休息地 Roost of Drakes (U) U エンチャント キッカー(2)(U) 〜が戦場に出た時、これがキッカーされていたなら、2/2で飛行を持つ、青のドレイク・クリーチャー・トークンを1体生成する。 あなたがキッカーされた呪文を唱えるたび、2/2で飛行を持つ、青のドレイク・クリーチャー・トークンを1体生成する。 セットギミックを推すためのドレイクトークン。同じデザインはサイクリング推しだったアモンケットの「ドレイクの安息地」にも採用されている。もともとドレイクトークンは「木の葉ドレイクの休息地」からスタートした文化なので、今回シミックで推しているキッカーギミックのサポートにこのデザインが採用されたのはしっくりくる。1マナと最低限の設置コストで置いとけるが、ぶっちゃけゲーム序盤にはキッカーなんて唱えないので、あまり早めに置いとく意味もない。そのために4マナ2/2フライヤーとして使えるキッカーが用意されており、ギミックにゴリゴリに寄せずともデッキインできるという安心感がある。もちろん、このカードが2枚3枚とかき集められたなら、相互作用でドレイク天国を形成することができるだろう。リミテッドでも是非ともやってみたいデザインの1つ。まぁ、かなり硬いシナジーになりそうなので、卓での関連カードの枚数次第だが……。
遺跡ガニ Ruin Crab (U) U クリーチャー・カニ 0/3 上陸 - 各対戦相手はカードを3枚切削する。 カニカニカニカニ! FLY AWAY! 僕らのヒーロー、「面晶体のカニ」がタフネスを増強して帰ってきた! 1マナからスタートするミル地獄は当時もハマっちゃったら割と瞬殺レベルのギミックであり、当時の僕はもちろん、同盟者である「ハリマーの採掘者」と組み合わせて云々。まー、残念ながらヤマネコとムカデがすげぇ勢いで襲ってくる超高速環境だったんですけども……。今回はタフネス3でさらなる安定感を得たが、実は他にも変わった箇所が1つだけあり、切削するのが「対象のプレイヤー」から「各対戦相手」に変更になっているのだ。多人数戦なら強さアップとも言えるが、自分の墓地肥やしに使えなくなったのでナルコブリッジや発掘マニアのアニキにはちょい残念。純然たるミル勝利のために。 海門修復 Sea Gate Restoration (4)(U)(U)(U) M ソーサリー あなたの手札の枚数に1を加えた数のカードを引く。このゲームの間、あなたの手札の上限はなくなる。 & 再誕の海門 Sea Gate, Reborn 土地 〜が戦場に出るに際し、あなたは3点のライフを支払っても良い。そうしなければ、〜はタップ状態で戦場に出る。 (T):(U)を加える。 青の神話土地呪文は、シンプルな馬鹿ドローだった。ただ、残念ながら過去の馬鹿ドロー呪文に比べて馬鹿さ加減が今ひとつ。なにせ、手札がこれ1枚の時に使ってしまうと7マナ1ドローという救われない呪文になってしまう。手札の上限を撤廃する過去の呪文を見れば、例えばライブラリ全部引く「無限への突入」、墓地を全部引く「法務官の相談」、毎ターンドローがどんどん増える「魔法の鏡」と「そりゃぁ手札の上限が7枚だったら困るわい!」というものばかりだったので、このスペルももうちょっとはっちゃけてもらってよかったと思うのだが。まぁ、土地兼用呪文であんまりイカれたことすると強すぎるっていう判断なのかねぇ。とりあえず、それなりに爆裂するかもしれない効果がこっそり書かれた単なる土地だと思っておこう。この呪文を入れるようなデッキでの3ライフペイはかなりの痛手な気はするけどな。 海門の嵐呼び Sea Gate Stormcaller (1)(U) M クリーチャー・人間、ウィザード 2/1 キッカー(4)(U) 〜が戦場に出た時、このターン、あなたが次に点数で見たマナコストが2以下のインスタントかソーサリー呪文を唱える時にそれをコピーする。〜がキッカーされていたなら、代わりにその呪文を2回コピーする。そのコピーの新しい対象を選んでも良い。 なんか能力の表記が色々ややこしいこだわりの神話。能力自体は誘発型能力で「When節」を持っているのに、実際に効果が確定するのが出た時じゃなくて、その次に呪文を唱えたときってのがややこしい。コピーしたいなら瞬速持ちにして呪文にスタックできるようにした方が楽なのだが、そうすると瞬唱チックになってむやみに強化されてしまうので、苦肉の策としてこんな形になったのだろう。瞬唱なんかと違って面白いのは、こいつが出て能力が確定した時点では、相手は何をコピーされるか分からないということ。次に答えが撃たれた時点でコピーは確定しているので、こいつが出たところで1つ目の対応を迫られ、その次の呪文でも悩まされる。そう考えると、小難しいことが書いてある割にシンプルな嫌がらせクリーチャーである。まぁ、2マナ以下と書かれているのであまり大きな悪さも出来ない気はするが、専用デッキを組んで「真実の視認」を墓地から唱えると4マナ6ドローとかいう化け物が誕生する。是非ともトライしてみたい。それにしてもこのキッカーは……俺が生きている間にこの能力を有効利用する瞬間を見るチャンスはあるのかな……。 海底の忍び寄り Seafloor Stalker (2)(U) C クリーチャー・マーフォーク、ならず者 2/3 (4)(U):〜はターン終了時まで+1/+0の修整を受けるとともに、このターンブロックされない。この能力を起動するためのコストは、あなたのパーティー1人につき(1)少なくなる。 普段はちょっと頼りないけど、いざという時は単身で相手の喉元に迫れるアサシン気質のパーティーメンバー。もし4人がそろっちゃった日には、ブロックされない上に青マナ1つでパンプできるようになり、ブレスクリーチャーが素通し状態に。そこまでいけば単体で勝ち切ることだって夢じゃないだろう。そこまで行かずとも、2マナ起動でパワー3アンブロッカブルなら充分決め技にはなりうる。パーティー需要高めだが、キマれば気持ちがいいピンキリな1枚。 甲羅の盾 Shell Shield (U) C インスタント キッカー(1) 対象のあなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+0/+3の修整を受ける。この呪文がキッカーされていたなら、それは加えてターン終了時まで呪禁を得る。 よくある青の防御呪文。ベースとなっているのは「きらめき」で、あちらは2マナで+3と呪禁が必ずセット。今回は1マナ軽くしてお手軽モードが搭載された上位種。そして1マナでどっちも手に入った「潜水」の完全下位互換でもある。「潜水」は構築の青ビートなんかでも猛威を振るったレベルの呪文なので、そこに調整が入るのはしょうがない。火力の回避だけなら同じく1マナでできるのだから、この呪文だって案外悪くない活躍が見せられるかもしれない。 シルンディの幻視 Silundi Visions (2)(U) U インスタント あなたのライブラリを上から6枚見る。その中から、インスタントかソーサリーであるカードを1枚公開し、手札に加えても良い。その後、残りをライブラリの下に無作為に置く。 & シルンディの島嶼 Silundi Island 〜はタップ状態で戦場に出る。 (T):(U)を加える。 特徴的な地名の多いゼンディカーだが、「シルンディ」はカード名としては初登場の場所。過去にはフレーバーテキストの中に「シルンディ海/Silundi Sea」の名前で何度か登場しており、海蛇やらカニやらの海産物と関係が深い土地柄のようである。まぁ、そんな地名とは特に関係ない、イゼット的呪文応援団の1枚。これだけでインスタント・ソーサリー呪文のカウントが2つ稼げるのでその手のデッキからしたら便利な潤滑油ではある。逆にいえば、リミテッドではインスタント・ソーサリーなどは含有率が低いので外れくじの場合も多く、そこまでニーズがある呪文ではないだろう。土地を兼任はしているが、そもそもデッキに入れる必要が無い場合が多いのでそこまでピックされるようなものではない。イゼット狙いの人も、そこまで慌てずに、次に流れてくるのを待ってみるといいかもしれない。 スカイクレイブの略奪 Skyclave Plunder (4)(U) U ソーサリー あなたのライブラリを上からX枚見る。Xは、あなたのパーティーの人数に3を加えた数である。その中から3枚を手札に加え、残りを無作為にライブラリの下に置く。 いっぱい引いていいんだよ。何の準備もせずとも5マナ3ドロー。それだけでも入れたいデッキはたくさんあるはずで、「不可解な幻視」にお世話になったプレイヤーなら今後とも良いおつきあいができるはずだ。そして、パーティーギミックでこれに占術に似た利便性をプラス。無くても別に構わないが、あればそれだけでさらに純度が増す。仮にパーティーが2体くらいでも、レアだった「ウギンの洞察力」に迫る精度になるはずだ。土地をいっぱい置きたいゼンディカーだからこそ、それに見合うようにカードもいっぱい引きたい。こういうエンジンでブンブン回そう。 スカイクレイブのイカ Skyclave Squid (1)(U) C クリーチャー・イカ 3/2 防衛 上陸 - 〜はこのターン、防衛を持たないかのように攻撃できる。 突然のイカ。しかも防衛を持つイカ。どういうことかよくわからないけど、単に海から出られないんじゃなイカ? ちなみにルールテキストにも「持たなイカのように」と書かれており、「ん? このダジャレは狙ったのかな?」とか余計なことを考えてしまったりもする。「切望するマーフォーク」に似た制限を持つクリーチャーだが、2マナクリーチャーが攻撃して意味のある序盤で起動できる回数を考えるなら、マナを払うマーフォークよりも土地を置くだけでいいイカの方が圧倒的に上。青のくせに2マナ3/2のコモンが序盤からガシガシ殴れるのは意味がわからない。正直、このイカをかき集めて殴るイカビートが成立するんじゃなイカという気もしているが、イカがか。真木孝一郎もハンドブックでイカに絡めたネタを何かやる方に2ペリカ。 確実な潜入者 Sure-Footed Infiltrator (3)(U) U クリーチャー・マーフォーク、ならず者 2/3 他のあなたがコントロールしているアンタップ状態のならず者を1体タップする:〜はこのターンブロックされない。 〜がプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、カードを1枚引く。 いわゆるカササギ能力に、回避能力を混ぜ込んだ危険な存在。4マナ2/3は本家カササギよりは大きいが流石に戦力としては微妙。なんとしても相手の防御網をかいくぐり、恒常的なドローにつなげていきたい。必要なのは仲間のサポート。幸い、今回はならず者にかなり軽い連中も多いし、頭数を揃えるだけならそこまで難しい話ではなさそう。協力者の方は召喚酔いしてても問題ないし、出したターンに除去されなければ結構な確率でドローは呼び込めるんじゃなかろうか。あとの問題は、そうして技巧派ばっかり取り揃えてると、引いたカードを使う間も無く殺されてしまう危険性があるということ。序盤の防備は抜かりなく。 タジームの乱動魔術師 Tazeem Roilmage (1)(U) C クリーチャー・マーフォーク、ウィザード 2/1 キッカー(4) 〜が戦場に出た時、これがキッカーされていたなら、対象の、あなたの墓地にあるインスタントかソーサリーカードを手札に戻す。 毎度おなじみ、呪文回収系クリーチャー。今回はキッカーで分業したせいでトータル6マナとかなり重くなってしまったが、思い返せばそれって「ギトゥの年代記編者」と全く同じだ。こうして並べてみると、赤い先輩が1/3と防御寄りで、青のこいつが2/1と攻め傾向なのはなんだか不思議なものである。「年代記編者」の主な仕事は、そりゃまぁ呪文が回収できればベストではあったが、主に序盤の壁役、そしてウィザードシナジーのための頭数の確保だった。おそらくこいつも同じようにして「稀に噛み合った時だけキッカーするけど、とりあえず2ターン目に出しとこ」っていうクリーチャーになるんじゃなかろうか。 泥棒スカイダイバー Thieving Skydiver (1)(U) R クリーチャー・マーフォーク、ならず者 2/1 飛行 キッカー(X)(Xは0にはできない) 〜が戦場に出た時、これがキッカーされていたなら、対象の、点数で見たマナコストがX以下のアーティファクトのコントロールを得る。それが装備品であるなら、それを〜につける。 端から端までヤベェことしか書いてないマーフォーク。2マナ2/1飛行の時点でクリーチャーとしてなんの文句もないのに、そこに書かれているキッカー能力は環境にとらわれない広範な対応力を持つものだ。特にヤバいのは下環境で、3マナ払えば相手のモックスは盗み放題になるという。これ、普通に採用されるレベルだと思うのだが……。そうした軽量アーティファクトが少ない環境なら流石に相手は選ぶが、とりあえず軽量アタッカーとしていれておき、必要に応じてホイホイパーマネントをさらってくるのはシンプルに暴虐。さらに、最低限のコストでキッカーが払える(別に対象がなくても1マナ払う分には自由である)ので、今回青緑が推すキッカーシナジーが最低限のコストで誘発できる。部族が汎用性の高いマーフォークであることもヤバさを推進している気がする。さて、どんな悪さをするものか……。 ウマーラの魔術師 Umara Wizard (4)(U) U クリーチャー・マーフォーク、ウィザード 4/3 あなたがインスタントかソーサリーかウィザード呪文を唱えるたび、〜はターン終了時まで飛行を得る。 & ウマーラの空滝 Umara Skyfalls 土地 〜はタップ状態で戦場に出る。 (T):(U)を加える。 クリーチャーと土地のミックス。少し前にマローが「未来予知」のミライシフトカードを振り返る記事を書いていたが、その中で「再録はあり得ない」と言っていたのが、土地でありクリーチャーでもあるという歴史に残るルールブレイクを起こした「ドライアドの東屋」。流石に攻めすぎたと反省したのか、新たにチャレンジしたコンセプトは、両面カードによる土地とクリーチャーの2択カードだ。「どういう概念やねん」とは思うが、見た感じクリーチャーがベースになってて、そいつが冒険の果てにたどり着いた土地もプレイできるよ、という雰囲気か。5マナ4/3でちょいちょい飛ぶウィザードはアンコモンとしてすこぶる普通。悪くもないが特別よくもない。でも、5マナのカードが土地にもなるなら初手キープの基準はかなり緩くなるのでありがたい。こうしてみると、土地として置くか抱えるかを判断しやすいので、この手のカードは第1面のコストが重い方がいいかもね。 風乗りの魔術師 Windrider Wizard (2)(U) U クリーチャー・人間、ウィザード 2/2 飛行 あなたがインスタントかソーサリーかウィザード呪文を唱えるたび、カードを1枚引いても良い。そうしたなら、手札を1枚捨てる。 3マナ2/2フライヤーというお約束ステータスに、イゼット的スペルサポートが全てルーターに。どこをどうひっくり返しても強いと書いてあるアンコ。ついでにウィザードデッキにも色目を使っているのでこの世界の冒険者としても抜かりなし。リミテッドで青をやるならとりあえず押さえておいて損はないスペックだろう。今回は青赤でどれくらいイゼット推しがあるかな。イゼット推しというか、ドミナリアの時みたいに青赤ウィザードデッキになるか。 ズーラポートの決闘者 Zulaport Duelist (U) C クリーチャー・人間、ならず者 1/1 瞬速 〜が戦場に出た時、最大1体までの対象のクリーチャーは、ターン終了時まで−2/−0の修整を受ける。そのコントローラーはカードを2枚切削する。 青はならず者の2種色。ディミーアカラーでこの種族を盛り上げていこうってのはM21から少し覗かせていた傾向であり、当然のように瞬速も完備。「滑りかすれ」率いる瞬速デッキでの採用も期待できるし、「盗賊ギルドの処罰者」による切削エンジンの加速も可能。ついでに場に出た時のトリックまで駆使するので、1マナの割にかなり器用な1枚。ラヴニカ環境では同じ能力を持つ「フェアリーの決闘者」が渋い活躍を見せたのだし、パーティーの一員としては割とおよびがかかりそうなメンバーなんじゃなかろうか。これだけてんこ盛りでコモンは偉いなぁ。 PR |
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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