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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO」 5→5

 まー、凄まじい作品なのは間違いないよね。ぶっちゃけアニメとしてはあんまり味わう部分もなかったのだが、歴史的な価値を認め、それを現代にこうしたアニメの形で再現してくれたことを評しての論功行賞としておこう。

 改めて確認すると、今作の発売は1996年だという。今からすでに20以上年前、いわゆるエヴァの時代にほど近く、「オタク」という文化がぬるりと表に出始めた、そんな時代なのだろうか。正直、そんな昔には私はまだオタクではなかったので(本当だよ、信じてよ)どういった文化が息づいていたのかは想像するしかないが、少なくとも今作のような「世界」が当たり前の時代だったとは思われない。常にシナリオラインに新しいものを求めて勝負を仕掛けることができるくらいにエロゲ文化が花咲いていたのだろうか、とにかく「まだ見ぬ何か」が今作には込められていたのだろう。ループものに異世界転移、そして概念との結合。どの要素も今となっては普通に理解されるものであるが、果たして当時の反応はどんなものだったのやら。

 残念ながら、私はそうした時代背景を計るだけの知識も力量も持ち合わせておらず、判断する軸は「現代のアニメとして面白かったかどうか」しか無い。そう考えると「別にあんまり面白くは無い」という結論になる。だってループの設定とかむちゃくちゃだし、突然のファンタジー世界とか安っぽくて「夜明けの炎刃王やんけ!」とかいうくらいしか突っ込むことがない。アニメーション自体もそこまでパリッとしたものではなく、本当に与えられた筋を追うのに必死な作品という印象。その筋にしても、前半のループ展開では本当に尺がきつくていろんな要素が「伏線置いて、ハイ、回収して」みたいな作業の繰り返しなので物語として没入しづらい。設定に遊ばれて作り込みがバタついた現代作品もこんな感じになってしまうので、そこを「時代や尺の違い」として分けることはできないのだ。

 ただまぁ、今作はそこは覚悟の上で作られているのも事実で、「消滅都市」に比べればまだ尺もあるし、切り捨てるべきは思い切って切り捨ててもいるはず。「筋を追うだけのアニメ」とは言ったが、それはとりもなおさず「筋は追えるアニメ」なのだ。こんだけのプロットを「一応成立する」という枠内で納めたのだから、それはそれで評価されても良いのではなかろうか。そういう意味での「論功行賞」ですよ。

 個人的になんか妙にツボったのは最終話で容赦無く亜由美さんが死んじゃうシーンで、序盤であんだけ見事なエクストリーム死の運命をエンジョイしてた亜由美さんが、「結局最後に死ぬんかい」っていうやるせなさが壮大な茶番みたいでやたらおかしかった。今作はエロゲらしくヒロインが大挙して押し寄せるが、最終的に一番本筋に絡んで面白い活躍したのって多分亜由美さんだよね。ユーノなんてほぼ舞台装置みたいなもんだったしな。そこにCVかもさんを充てて、エロいシチュエーションなんかも見せてくれたのはありがとうな部分である。いっそこれでもうちょいエロ方向に振り切ってくれると別な楽しみ方も出来たんだろうけどね。なかなか現代アニメで「全部のせ」は難しいというお話でしたとさ。

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